姫路城英語ガイドのひとりごと

姫路城英語ボランティアガイドでの出来事や姫路城のあれこれを綴ります。

菱の門その1

2017年04月23日 | 作事


これは姫路城の正門と言うべき菱の門です。三左衛門はパリの凱旋門と違ってシンメトリーではないこの門が大好きです。



正月にはこの門だけ写真のような正月飾りが付けられます。
そして、ガイドブックには必ず木製の花菱、黒漆、飾金具付きの格子窓、華頭窓、白漆喰の庇付き出格子窓の説明があり、
桃山時代の優雅で豪華な雰囲気を醸し出してあると書かれてあります。
姫路城は白漆喰総塗籠で、土蔵のような造りです。にもかかわらず、
この門の壁をよく見ると柱や貫、そして長押などの形が見てとれます。
天守や櫓の壁を見て下さい。柱の形は分からないでしょう。防火のため厚く、厚く壁を塗ってあるのです。
天守も同じです。
但し、大天守最上階だけは菱の門と同じ作りです。この写真は乾小天守最上階から撮った写真ですが、大天守最上階の壁をよく見て下さい。柱や長押の形が分かるでしょう。



ご存じのように大天守最上階は他の階と違って天井が張ってあったり、釘隠しの色が金色だったりで御殿風に作ってあります。だから、姫路城にあっては大天守が一番格式が高く、その次は菱の門だと言われています。

でも、なんかおかしいと三左衛門はずっと思っていました。菱の門は単に見せるための門なのか?
それが特別公開でその謎が解けたような気がしました。それは次回で。お楽しみに。
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