Mの毎日の楽しみはライジングサン。
……いや、歌でもマンガでもなく、
そのまま。
1月の初旬までは、
向いの高いビルの右側から太陽が昇っていた。
1月の半ば頃から、ビルにすっぽり隠れて見えなくなり、
せっかく早起きしても、生まれたての太陽が見えなくて残念だった。
2月になった今は、そのビルの左側から出てくるようになった。
昇る位置がどんどんずれていく。
ぜんぜん気付かないけど、季節は変わっているんだなぁ……と。
朝、太陽が顔を出す頃の色はものすごく綺麗な朱色。
部屋の白いクロスが朱に染まる。
そのうちどんどん色が薄くなって、感動も一緒に薄まる。
たまに朝の7時前に飛行機が飛んでいることがある。
晴れている日の飛行機雲は、朝日に反射してオレンジ色のキラキラ。
これがまたものすごく綺麗だ。
最近はあまり見なくなったけど、
あの、朝早くに飛んでいる飛行機は何処から何処へいくんだろう??
1日の始まりに、昇る太陽を見ると気分が高揚してくる。
地球に生まれて良かったな……と、しみじみ思う。
冬の太陽はそのうち薄いクリーム色になり、
暖かな光を放つとお日様という言葉がピッタリになる。
お日様ってありがたい。
……寒い日に限るけど。
暑い日の焼けつく太陽は「カンベンして」って言いたくなる。
なんてわがままナンダロウ。
冬のお日様、ありがたや……、ありがたや。
と、
毎朝、昇ってくる朱色に手をあわせている年寄じみたMデあった。