サンズ・トーク

おおつごもり、大晦日

古来、大晦日のことを、おおつごもりともいいます。
なんでや。

昔、陰暦というこよみで、春夏秋冬を規定しておりました。
その「陰暦」によると、月の満ち欠けを月のサイクルにしておりました。
つまり、月末には月が隠れて見えなくなるようになっておった。
つまり、月の最終日に「晦日」という字をあて、つごもりというわけです。

そして、12月の最終日をとくに大晦日、「おおみそか」「おおつごもり」といっていた。

江戸時代、井原西鶴は、松尾芭蕉と同時代に生きて、浮世草紙「世間胸算用」という文学を発表しました。
世間胸算用のサブタイトルに「おおつごもりは、一日千金」としました。
この文学の内容は、金銭をめぐり、庶民や商人、女房などの月末、年末などのお金にまつわる借金とか、支払なんかの悲喜劇を描いているのでした。

それはそうと、わたくしのおおつごもりは、庭のゴミ掃除を済ませ、リビングのガラスを拭こうとしたら、妻の手際のよさを眺めるばかりでした。
そして、テレビを見た大晦日だったのです。
私や、胸算用なんか、あるわけないのだ。

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