アベノミクスによる経済循環の好転により、企業収益が改善され、給与が上昇することで消費が拡大し、経済がさらに活発になる。
それによって、日本が世界の中心で活躍するようになる。というのだ。
こういう論調を聞いていると、何か機械的に単語が連なっているという感じがする。
給与が上昇するといったって、企業は新興国などとの激烈な価格競争のるつぼに置かれている。
海外との人件費水準の差をどうするか。円高を克服するのに海外生産の割合を増やしている。
そうすると、今度は円安に振れて、ドル円が118円にも9円にもなってくる。
国内生産が抑えられ、就業機会が相当海外に流れている。仕入れ価格が上昇するから中小企業はもっときびしくなる。
そういう複雑な企業環境なのに、一本調子の説明があって、これを尤もだ、と思える人は少ないのではないか。
社会の中で、もっと女性が輝ける社会を実現しますという。
女性は、20代、30代、40代にかけて、出産、子育てという崇高な役割を担っている。
それであるなら、この世代の夫がむしろもっと安心な収入が確保されるべきではないのか。
それなのに、夫が非正規だったり派遣だったりすると、妻は出産を見送ってでも働かねばならない。
広告塔のように女性議員を大臣にした。
それらの人は公選法、政治資金規正法に抵触して首を切られた。
そういう人を、党の公認候補にして選挙に突入するのだから、信頼できない。
財政再建はどうなった。議員定数削減はどうなった。行政改革はどうなった。
地方をよくするという具体策は?
こういう具体的な項目について、訳のわかる方針、対策は示されていない。
消費税には真っ向から反対するという議論も聞かれる。
そんなら、増え続ける社会保障予算は、何の財源で稼いでくるのか。
企業減税はダメだという、そうすると、企業そのものが海外に流出してしまう。
投票はしなくてはならない、と説かれるが、臭いものに蓋をするみたいに、判っている部分だけでも判断材料にしろというのか。
そうなると、原発再稼働への党の方針。集団的自衛権の是か非か。沖縄の基地問題。
あるいは、そういうことを遂行する力量のある政治家が○○党にいるのか。
ということぐらいでしか、判断基準はみられない。
一強多弱といわれる政界地図だが、私にはむしろ説得力なき混沌と感じられる。
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