5/11「坂の街のケーブルカーのメイベル」
今日は
ほぼ一日家で配信番組を観る機会に恵まれたので、
その事を中心に書こうと思う。
東京、小平市では道路の拡張工事を巡って、
小平市初の「住民投票」が行われるらしい。
しかし、
市議会が
「投票率50%未満であれば,開票しない」
と言う条例を可決してしまったため、
地域の住民らが
「拡張工事の是非」ではなく、
「投票に行きましょう」
と言う趣旨の集会
「どんぐりと民主主義(入門編)」を開催した。
(IWJで配信)
この集会では
宗教学者の「中沢新一さん」
イラストレーターの「いとうせいこうさん」
漫画家の「国分功一郎さん」
がパネリストになり、
「本当に拡張工事は必要なのだろうか?」
から始まり、
日本人が抱いている「役人」のイメージ、
これからの住民参加はどのようにすれば良いか?など
、3人の体験を交えながら、
今回小平市の住民投票がいかに重要であるかを討論していた。
ところで、
先日、眼科で順番を待っていたら、
「絵本のある子育て」
と言う小冊子を見つけた。
発行元は「子どもの本の童話館グループ」で、
その小冊子の中で紹介されている絵本の一つが,
今日の題になっている。
「坂の街のケーブルカーのメイベル」(童話館刊)だ。
この絵本の作者は
「バージニア リー バートン」(文、絵とも)という女性で,
1947年にサンフランシスコで実際にあったケーブルカーを守る市民の取り組みを元に、
バートンさん自身が取材し
作られた絵本だ。
内容は工業化が進んだ街でケーブルカーの廃止計画が進む。
しかし、
住民の反応によって、
住民参加がどのように始まり、
最終的にどうなったか?
と言う内容になっている。
そして、
この本の批評を書いた方
(童話館代表 川端強さん)が
「私たちの国にも,地域の大事な課題の選択のために,地方自治法に定める条例成立の手続きによって、住民投票を行う事はできますが、
その結果には議会も行政も拘束されません。参考資料とされるだけです。
たとえば,原発のようにいったん事故がおきれば途方もない事態をまねくものについては,
その再稼働の是非も,廃止も、原発立地の自治体を中心に,
周囲の広範な自治体による寿民投票によって,
あるいは,
さらに国民投票によって決められてしかるべきではないでしょうか。
そして、
そのとき、私たちは
,かつてのサンフランシスコの街の人たちのように
「どちらでもいいとか、どちらか判らない,という人はいませんでした」
となれるのではないでしょうか。
と書いている。
(原文のまま)
この本の魅力的な視点は
「住民参加」
と言う事であると思う。
役所が「決める」のではなく、
「住民が決める」事が
その街を作ると言う,
日本では考えられない事がかつてのアメリカであったという事実を踏まえて,
「もしかしたら私たちでも出来る」
と言う
「期待値」を教えてくれた事である。
本来なら,
子ども
(一応この書店ではおよそ9-10歳で読む本と指定しているが)の読む本ではあるが、
今、小平市が置かれている問題と共に、
日本人もじっくりと読むべき本ではないかと思った。
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