坂本龍、日本の整体

Perfume、社会科学(政治経済)、自然科学などなど、思うところを

【社】政界再編への道

2010-04-25 02:27:30 | 日記
 プチ修正版↓

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 なぜ自民党がダメなのかを、図を使って説明したい。

 政治家に必要な能力は主に2種類。政策力と政局力である。
政策力といっても、例えば道路行政にのみ詳しいとか、医療
行政にのみ詳しいとかではダメ。そういった手合いは「族益
あって国益なし」の族議員にしかなれないからだ。国益全体
をマクロにそして定量的に把握する能力、『国益計算』の能
力こそが、政治家に求めれれる政策力である。

  政策力 = 国益計算・力

 では政局力とは何か。民主制においては良くも悪しくも全
てを多数決で決める。ゆえに政局力とは多数派工作力である
と言えよう。

  政局力 = 多数派工作・力

 この両者を縦軸・横軸とした2次元座標を作る。

           政策力
            優
            ↑
         Ⅱ  │  Ⅰ
            │
  劣←─────+─────→優 政局力
            │
         Ⅲ  │  Ⅳ
            ↓
            劣

 両者に秀でたⅠの政治家こそが望まれるが、残念ながら断
末魔の自民党にはその様な優位な人材は1人もいない。ジュ
ニア、秘書、タレントと、安易な公認ばかりし続け、まともなリク
ルーティングを怠ってきたツケである。

 現在自民党は野党である。野党の第1の役割は政権党の政
策的ほころびを追求する事だから、Ⅱの政治家が表に出てく
る。しかし自民党が政権党であった時、自民党を仕切ってい
たのはⅣの政治家であり、Ⅱは冷や飯食わされてきた。政権
運営には常に党内多数派工作が必要であり、よってⅣがカギを
握るからだ。しかしⅣの脳ミソは貧弱であり、国益計算でき
ず族益計算のみにかまける。よって「族益あって国益なし」の
政治が戦後半世紀に渡って続き、日本は今日の様にまで斜陽
化した。政策力があると言える自民党政権の首相は橋本首相、
もしくは宮沢首相にまでさかのぼらねばなるまい。

 ちなみにタレント議員は漏れなくⅢに格納される。多数派
工作する側ではなく多数派工作されちゃう側の単なる数合わ
せ要員になるわけだ。票寄せパンダとして落ち目のタレント
を公認する政党、そしてそれに喜々として投票する愚衆たち。
日本人の政治的民度の低さの、1つの査証である。
(まぁほとんどの自民党政治家はⅢなのだが。)

 舛添要一は元東大教養学部助教授の国際政治学者である。
政策力という面では申し分ない。しかし彼には彼の脳内政策
を実現する上で必要な、自民ムラ内での多数派工作力が無かっ
た。自民党が政権党であった時代、自民党を仕切っていたの
は常にⅣなので、Ⅱの彼は人気取り要員にしか使われなかっ
た。彼が自民党を飛び出すのは、時間の問題だったのだ。

 民主党が自民党に比べまだ党としてまともなのは、政権を
担っている現在、民主党を仕切っているのがそれなりの政策
力のある者ばかりであるという点である。

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 これから日本政治は政界再編の嵐の中に突入する。それは
やがて左と右の2つの政党に帰結するのだろう。それまでの
過渡期における混乱を避け、政治的空白を短期間で終わらせ
るために、以下に政界再編の見取り図を示したい。

 そもそもなぜ政界再編が必要なのか。政党は本来が政策結
社で無ければならない。しかし現在の2大政党である自民党、
民主党が政策結社ではなく、政策的にはバラバラな烏合の衆
だからだ。
 ではなぜ政党は政策結社でなければならないのか。政党が
政権党である時、政権が求心力となり党が割れる事はまずな
い。その時、党は政権結社であると言える。しかし一旦下野
すれば政権求心力は消え去り、一気に党が分裂する。そして
ブザマな離合集散の政局劇が繰り返され、国民の政治への信
頼は地に落ちる。歴史を振り返るならば、そういった中にこ
そヒトラー&ゲッペルスの様な悪魔的天才の付け入る隙が生
じてしまう。

 ならばそんな悪魔的天才に負けないだけの、信頼に足る与
党、そして信頼に足る野党が常に求められる。しかし野党に
なった途端にバラバラに砕ける政党、それは信頼に足る政党
の姿ではない。

 残念ながら現在、民主党そして自民党は国民からの熱い信
頼を勝ち得てはいない。政党を信頼に足る存在にする第一歩、
それが政党が政党本来の姿である政策結社に成る事だ。その
ために政界再編が必要なのだ。

 では次に【左】と【右】の3つの政策対立軸を書く。以前
このblogに書いたものである。このエントリーの最後にリン
クを張っておく。

          【左】            【右】
 政治軸 : 個人(人権)    ⇔   国家(国権)
 経済軸 : 政府・中央銀行  ⇔   市場
 軍事軸 : ハト派        ⇔   タカ派

  個人(人権)    リバタリアニズム  市場による調整と分配
         \                / (ネオ・リベラリズム)
           ③      ②     ①
             \        /
               \    /
   【左】     ④     \/     ⑧       【右】
   リベラル         /\        ネオ・コンサヴァティヴ
               /    \
             /        \
           ⑤      ⑥     ⑦
         /                 \
 政府、中央銀行に   国家社会主義     国家(国権)
よる再調整と再分配


             日本領域内  公海上  他国領域内
個別的自衛権行使 【左】ハト派 |    |
国連軍事活動参加   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄     |
集団的自衛権行使   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  タカ派【右】

 政界再編を完遂させ、政界を安定に導き、政治への信頼を回
復する。これが早ければ早いほど、日本復活の可能性は高まり、
遅ければ遅いほど、その可能性は低まるであろう。

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 では最後に『哲人民主政』について述べたい。とにもかくに
も今日の日本の斜陽化は、政界がまともなリクルーティングを
してこなかった事が最大の原因である。醜く低能なアホボン達
がとっかえひっかえ大臣や首相を務める。それで国家の政(ま
つりごと)が上手く行くほうがおかしいのだ。

 政治を担うにふさわしい人物像。これを『哲人』としたい。
哲人とは、
「賢⇔愚において極めて賢。善⇔悪において極めて善。」
の者の事である。

            善
            ↑
         Ⅱ  │  Ⅰ
            │
  愚←─────+─────→賢
            │
         Ⅲ  │  Ⅳ
            ↓
            悪

 しかも、
「哲人=賢において千人に1人、かつ、善において百人に1人。」
以上のレヴェルが望ましい。東大京大生は18才人口150万人中、
定数6000人だから、250人に1人である。すなわち賢においては
ギリギリ東大レヴェルでは足りず、ラクラク東大レヴェルで無けれ
ばならない。もちろん東大京大でなければ政治家にふさわしく
ないと言うつもりはない。平時には学歴優秀なテクノクラート的
政治家が求められるが、一旦乱世になれば決して学歴優秀とは
言えない胆力ある時代の風雲児が登場する事もありうるからだ。

 1億人÷1000÷100=1000人

 つまりこの日本丸に乗る1億2700万人の中には約1000人の哲人
がいるはずだ。そして国民が国民の中から国民の代表者としての
1000人の哲人を見つけ出し、政界に送り出す。そんなマスとマス
メディアとの協働による国民運動が、今こそ必要なのだ。

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 てか、マスメディアっていっつも変なバイアス強烈にかけ
てるくせに、なんでこういった正しいバイアスかけないんだ
かそれが不思議。日本の斜陽化はマスメディア経営への大打
撃に繋がるのに、不況を滅茶苦茶煽ったりするし。

 戻し減税的なものを実施する時、すぐに「選挙目当てのバ
ラ撒きだっ!」とか批判するけど、総需要の底上げのために
財政出動が必要な場合は常にある。その財政出動を公共事業
でするか減税でするかって選択なのに。公共事業が嫌なら減
税って選択肢になるだろうに。そして減税が総需要の底上げ
にどれだけ貢献するかは、限界消費性向にかかっているのに。
だったら消費キャッペーンとかすればいいのに。「将来が心
配だから国民は消費に回さず貯蓄に回しますよねぇ。」とか
訳知り顔でヌカス。そのアナウンス効果で消費性向がホント
に下がるちゅうのに。ほんと・・・だわ。彼らは政治や経済っ
てものに対する根本的理解ってものをつくづく欠いている。

 彼らが、今日私が書いた幾つかの図式を頭に入れておくと、
それはこれからの政界再編の季節を日本が乗り切る上での良
き指針となるでしょうけど。

 何度も書くけど、

          (神 域)
            ↑
           達 人(エクスパート)
            ↑
           玄 人
            ↑
        オボエタテの素人(ニワカ)
            ↑
           ド素人 

なわけで。

 久米宏、古館一郎、小宮悦子みたいな局アナ出身のキャス
ターはみんな政経ニワカレヴェル。てか一生ニワカだ。柔道
に例えると一生白帯ってタイプ。よくあんなのを局の看板報
道番組のメインキャスターにする罠。
 田丸美寿々、筑紫哲也、田原総一郎はそれよりは少しはマ
シだけど、でも少しマシなだけに過ぎない。田原さんの「タ
ブーに斬り込むっ!」って姿勢は日和見主義なマスメディア
において異色の貴重さだけど。
 NHK「ニュースウオッチ9」新キャスター、大越健介はちょっ
と期待できそう。
 テレ朝「サンデーフロントライン」で小宮のえっちゃんの
隣に座ってる藤原帰一って東大の先生。コメントがナイス。
とにかく、過去の政策をそらんじて無いものは、政治経済報
道にたずさわるベキでない。脊髄反射みたいな表面的批判し
か出来ないんだから。そしてそれは、マスを誤導し、日本は
斜陽化し、マスメディアの経営は傾く。ほんと、『亡国のメ
ディア』だよ。

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