犀太郎の歴史浪漫

歴史研究や歴史・時代小説など、気ままに書き綴っています。

『白山行程記』を読む

2013-03-24 22:30:41 | 日記
   『白山行程記』を読む

石川郷土史学会の村井加代子さんがこのほど『白山行程記』(能登印刷出版部)を出版されました。



『白山行程記』というのは、安政期の福井藩御側役・御用人、天方(あまかた)彜之助(つねのすけ)が著した白山登山の記録です。
天方は、福井城下を出発し、平泉寺で宿泊し、小原峠を越えて市の瀬に至り、加賀の白山に登山し、帰途は白峰を通り、谷峠を越え、大野で宿泊して福井へ帰っています。
村井さんは、この貴重な記録(石川県立図書館蔵)を翻刻して、現代語訳を付して出版されたのです。
私も登山が好きで、若い時期にはよく白山にも登りましたが、これほど詳細に登山の記録を残したことはなく、脱帽の思いです。
村井さんは、自らも福井、勝山、平泉寺、市の瀬、白峰などその行程を歩き、その紀行文も合わせて収録しています。
昔も今も人々を魅了してやまない白山に関心のある人に一読を薦めたい本です。

講演会「城下町金沢を築いた武将たち」

2013-03-11 20:45:41 | 日記
  講演会「城下町金沢を築いた武将たち」

「百年後の国宝を作ろう」キャンペーンの市民公開講座が3月9日(土)、金沢エクセルホテル東急で開かれました。




今回は、石川県金沢城調査研究所副所長の木越隆三さんが講演。
木越さんは「城を中心にして町ができているのは、世界でも珍しい」と話していました。

このあと、パネル討論では、金沢学院大学教授の見瀬和雄さん、北陸大学教授の長谷川孝徳さん、石川郷土史学会幹事の横山方子さんがパネリストを務めました。

この中で、見瀬さんは、利長、利常に見られるように、藩主の移動で町割りが変わっていった、長谷川さんは家臣団がすべて城下に住んでいる金沢の特性について、横山さんは、前田家とつながりがある宝円寺、波着寺、経王寺、天徳院、如来寺など小立野寺院群についてその由来を話していました。

会場いっぱいの人で、熱気にあふれる講演会でした。