犀太郎の歴史浪漫

歴史研究や歴史・時代小説など、気ままに書き綴っています。

研究発表「十一屋町孝子義士の碑」

2011-08-27 21:18:11 | 日記
研究発表「十一屋町孝子義士の碑」

県立図書館へ石川郷土史学会の月例研究発表会に行って来ました。
今月は真山武志さんが『史実と虚~十一屋町「十一屋町孝子義士の碑」を巡って~』という題で発表されました。
文禄5年、白山街道曽谷村で加賀藩士・山田権左衛門なる者が百姓を殺害。慶長13年、息子の市坊と仁太が十一屋町で権左衛門に斬りかかるが、返り討ちに遭う。そして19年後の元和元年、3番目の息子・三太が十一屋の松原でみごと敵討を果たすという話です。
史実のようにもみえますが、諸般の事情を考えますと、どうも他の史実を参考にして作られた話のように思えます。
真山武志さんは、孝子義士の碑が建立された大正期の時代背景などを詳細に分析されており、その学究的姿勢に感銘を受けました。