犀太郎の歴史浪漫

歴史研究や歴史・時代小説など、気ままに書き綴っています。

「金沢城大学」を修了しました。

2012-03-27 22:39:58 | 日記
  「金沢城大学」を修了しました。

このほど、石川県金沢城・兼六園管理事務所から平成23年度の「金沢城大学」を修了したとの修了証書が届きました。


昨年10月から今月まで10講座を受講したことになります。何気なく受講したので、こんなに続くとは思いませんでした。
けれども、何回も受講しているうちに、金沢城と兼六園に愛着が湧いてきたことは確かです。
今年も、折を見て、受講することがあるかも・・・。

研究発表「『白山行程記』と天方彜之助」

2012-03-24 19:33:49 | 日記
   研究発表「『白山行程記』と天方彜之助」

石川郷土史学会の研究発表会がきょう(3月24日)、県立図書館で行われたので、行って来ました。
今回は、会員の村井加代子さんが「『白山行程記』と天方彜(つね)之助」と題して、発表されました。
『白山行程記』というのは、弘化4年(1847年)、越前藩士・天方(あまかた)彜之助(つねのすけ)が著した紀行文で、福井城下を出発し、加賀の白山に登山して帰るまで、12泊13日の行程を記録したものです。
村井さんは、この貴重な記録(石川県立図書館蔵)を翻刻して、その内容を分かりやすく解明して、発表されました。


天方彜之助が登山した白山の経路


天方彜之助が描いた白山の絵図


白山登山は今の世なら簡単なものですが、この時代は湯治も兼ねた旅だったとはいえ、大変な日数と労力を要したものだと感心させられます。
記録した天方彜之助は、たんに登山が好きな藩士だと思っていましたが、福井藩の重臣(家老)の子息であり、藩政の改革を巡って、守旧派と対立するなど、興味深い展開がみられ、深く掘り下げた研究は注目に値すると思いました。

シンポ「城郭石垣の技術…」

2012-03-21 21:07:41 | 日記
  シンポ「城郭石垣の技術…」

平成23年度の「金沢城大学」はいよいよ大詰めとなり、3月3日(土)と4日(日)、県文教会館ホールで、シンポジウム「城郭石垣の技術と組織を探る~金沢城と諸城~」が開かれました。


これは、金沢城の調査研究を進める石川県金沢城調査研究所が10周年を記念して開催したシンポジウムで、永年にわたって城郭を研究して来られた研究者の方々が勢ぞろいして、見ごたえ、聞き応えのあるシンポジウムとなりました。


前田家と諸大名の石垣(文禄~慶長期)



前田家と諸大名の石垣(元和~寛永期)


上の図に見られるように、金沢城の石垣は慶長の頃は「乱積み」が主流となっていましたが、元和から寛永にかけては、明瞭な「布積み」が主流となっています。

ふだん何気なく眺めている城郭や石垣には、その普請の時期により特徴が見られることが分かり、興味が出て来ました。

全国に通用する学術レベルで、このようなシンポジウムが開催できることは、金沢の誇りであると思いました。