この記事は現在進行中のさだぺディアの目次となっております。
企画趣旨については下記の最初の記事をお読みください。
またかつて個人的大事業として行った企画「さだ‐1」やその他の小企画や小文はこの下の目次、また純粋なアルバム紹介についてはさらにその下の目次をご参照ください。
文字数の制限があり、目次もその制限を超えてしまいましたので分割しております。
SadaPedia 目次
第一回「企画予告」
第二回「趣旨説明」
第三回「わすれもの」
第四回「せせらぎ」
第五回「コミュニケーション」
第六回「帰去来」
第七回「風見鶏」
第八回「ルール変更点」
第九回「私花集」
第十回「夢ばかりみていた」
第十一回「夢回帰線Ⅱ」
第十二回「家族の肖像」
第十三回「あの頃について」
第十四回「ほのぼの」
第十五回「逢ひみての」
第十六回「おもひで泥棒」
第十七回「日本架空説」
第十八回「夢百合草」
第十九回「夢のつづき」
第二十回「すろうらいふすとーりー」
第二十一回「恋文」
第二十二回「とこしへ」
第二十三回「ADVANTAGE」
第二十四回「自分症候群」
第二十五回「夢回帰線」
第二十六回「風待ち通りの人々」
第二十七回「夢の吹く頃」
第二十八回「美しき日本の面影」
第二十九回「Mist」
第三十回「美しい朝」
第三十一回「予感」
第三十二回「Sada City」
第三十三回「もう来る頃…」
第三十四回「夢供養」
第三十五回「印象派」
第三十六回「うつろひ」
第三十七回「第二楽章」
第三十八回「夢の轍」
第三十九回「風のおもかげ」
第四十回「Glass Age」
第四十一回「さよなら にっぽん」
第四十二回「古くさい恋の唄ばかり」
第四十三回「夢唄」
第四十四回「心の時代」
第四十五回「季節の栖」
第四十六回「風の軌跡」
第四十七回Sadapedia Final 上
第四十八回Sadapedia Final 中
第四十九回Sadapedia Final 下
Sadapedia 付録 前 中 後
・
新年明けましておめでとうございます。
さてこの蛇足企画も今日で最後。つまり長々続けてきたこのSada Pediaも本当の最終回です。
別に引っ張るつもりはなかったんですが、初回が2012年の6月ですからもう4年半前なんですねえ。
ちょっと怠けすぎたかな、とも思いますが、このブログはまさに私にとってさださんのMyペディアにしたかったので、最期の企画にはちょうどいい年月だったかもしれません。
さて残りの検索は以下の二つですね。
G望郷系(故郷を思う曲)
H実話系(実話を基にしている曲)
G望郷系(故郷を思う曲)
さださんが長崎出身で、中学時代から東京で暮らしていたこともあり、曲の中に都会越しに見る故郷を描いたものがたくさんあります。
全て抜き出すのは容易ではないし、ましてやかつて「さだー1」をやった時に道化師のソネットを忘れるほどの記憶力ですので(滝汗)、網羅できるかはわかりませんが以下に挙げてみます。
1、距離(ディスタンス)(印象派収録)
故郷の曲はこの曲を抜きにして語れません。私がさださんの曲を聴いて、もしこの曲と出会っていなければ今このキーボードをたたいていないと、断言できるほど絶対的な曲です。「君と僕」「田舎と都会」「現実と夢」様々な両極がとある駅でひとつに合わさった時、すべてを忘れて立ち尽くすしかないのかもしれません。今の人には理解できないかもしれませんが駅の伝言板がなくなったあたりからこの国のいろいろな速度は変わっていったのかもしれません。尤もそれは都会だけではなく田舎も同じなのかもしれません。
2、ひき潮(夢供養収録)
かつてさださんは都会が悪いのではなく都会にすごす地方人が都会を汚すのだというようなことを書いていた気がします。しかしそれは実は当時のさださん自身もふくめた地方人に向けて言っていた言葉なのかもしれません。この曲は都会に住んでいる人間が帰省するときに聴くと感傷的な気分になること請け合いです。
3、驛舎 4、長崎小夜曲 5、望郷 6、それぞれの旅 (シングル)
さださんが最も映画で大変な時の曲(81年の驛舎)から始まる数曲のシングル。79年をピークにしてこのあたりからシングルの売り上げは落ちてくる(前作は防人の詩)。しかし個人的にこのあたりから85年あたりに発売した曲は名曲が多いと思っている。この曲もそうだが曲が素晴らしい。具体的に書けば皆さんも納得されるだろう。この曲の次は生々流転、しあわせについて、長崎小夜曲、退職の日、望郷、それぞれの旅、寒北斗、軽井沢ホテル。このうち故郷系の曲が過半数を占めているのは偶然だとは思う。
驛舎はイントロが素晴らしく再三いろんなところで聴く。長崎小夜曲は一時期の夏のライブの定番曲だし、望郷は昔TBS系でNHKの朝のドラマの再放送に対抗して?やっていた昼ドラマの(たしかベルトクイズQ&Qの後だったと思う)テーマ曲で私の高校時代の曲。かなり当時は好きで歌っていた。それぞれの旅は望郷の曲とやや違うが旅というテーマではとても良い曲。これらは防人の詩やましてや関白宣言と比べるとやばいほど売れておらず、さださんファン以外の知名度は限りなく低い。だから知らない人も多いかもしれないのでまとめて挙げた。ちなみに次もシングルのまとまりだ。
7、長崎から 8、君がかえってくる 9、佐世保 (シングル、佐世保は季節の栖にも収録)
90年代のシングルから3曲。やはりこうしてみるとさださんのシングルの中には故郷系の曲が多い。とはいえ驛舎のような彼氏や彼女を迎えるかたちが多いのは事実だろう。この流れは実は太田裕美の「木綿のハンカチーフ系の曲として分派するのだがそれは、この項の番外編として挙げておいた。ちなみに長崎からが発売されてしばらくした頃僕にはとても好きな人がいて(職場に)、社員旅行で長崎を旅した時、この曲が脳内で流れていつつ彼女の方を見ていた。思えば私らしくないエピソードだが、それ以降私は人を好きになっていないことに最近気づいた。(別に無理をしているわけでも、義理立てをしているわけでもなく、彼女以上に心揺れる人に会っていないだけである。う~ん、最終回らしく赤裸々だなあ:爆)
10、交響楽(せせらぎ収録)
さてシングルシリーズから本流の望郷系に戻りましょう。この曲は多分望郷系としては最初の曲だと思います。フォーマットとしてはひき潮と同じように自分が故郷へ帰る(あるいは帰ろうとする曲)。最初の曲でこのクオリティ。改めてさだまさしの早熟さ、才能を痛感します。詩もそうですが曲が素晴らしい。個人的には「随想録」のライブ盤が最強。
11、1989年渋滞(夢ばかりみていた収録)
この曲を望郷系に分類するのはどうかとも思うが、この曲のテーマとして都会の対立軸としてのふるさとを無視するわけにはいかないのであえて入れた。さだまさしはロックであると豪語する方が最近多いようだが、そういう意味では一番ぴったりくるかもしれない。尤も私自身そういうジャンル分けには全く興味がない。ただこの曲の肌触り、質感、切なさは多くの若者の孤独感に通じていると思う。
12、水底の町(夢回帰線Ⅱ収録)
喪失したふるさとと都会での今の生活。その中でふと、自分の今暮らしている都会も、そしてそこでの自分の生活も湖のような「何か」に沈もうとしていることを感じる。亡くしてしまった故郷に、実は励まされているという、いやもっと言えば故郷はなくなってはいないのだという曲。何度聴いても感動するのはおそらく私が超ウルトラローリングサンダースペシャルドラゴンαーz的な田舎出身だからだろう、多分。
13、警戒水位(ほのぼの収録)
一転、都会でもがき苦しむ人間の曲。さださんの詩では珍しく救いがないほど悲痛な状態で一貫している。しかしそれは、それほど多くの地方人たちのうめきが都会にあるからなのだろう。東京には「県人会」なるものがあると聞くし、「地方料理」「県のアンテナショップ」も根強く生き残っているらしい。そういったことがこの曲の現実味を証明しているのかもしれない。ただ私は好きなんだけれども、好みはわかれるかもね。やさしいさださんの歌が好きな人は聴かない方が良いかもね。
14、聖夜(夢のつづき収録)
超短編だがとても望郷感の強い曲。収録は結構最近だができたのは79年あたりだろう。映画二百三高地で劇中挿入されていて、田舎出身の兵士が確か戦死する際、田舎で暮らす子供たちの映像のバックでかかっていた記憶がある。ちなみに最初にアルバムに収録されたのはライブ盤の書簡集だったろうと思う。
15、初雪の頃(風待通りの人々収録)
案山子のアンサーソングのような曲で町に出て行った青年がつい気弱になり故郷を考える曲になっている。夢が破れそうになりつらくなり、で、ついつい一回駅まで帰ってしまうなどの逡巡のようなことをしつつ、何とか都会で頑張っているという結構良い曲である。ちなみに案山子も望郷系ではあるがドメジャーなので除外した。
16、都忘れ(Mist収録)
これはどちらかというと都会に住む人を田舎の彼女(取りようによってはお母さんともとれる)が心配して
いる歌になっている。だから望郷というよりむしろその逆だが最近の曲はこの手が少ないので入れた。
17、寒北斗(Glass Age収録)
珍しく、都会との対比ではなく故郷の実家での年末の歌であるけれども、これはやばい。もちろん良いという意味である。とはいえ今はもう日本にはなくなった風景であることには間違いない。まあ紅白に大御所のWさんが落選して切れまくるくらいだから時代も変わったなあ、と。そうそう紅白といえば、なんだかNHKの関係者が今年は変革の年、みたいな話をしていましたが、なんだか某TV局のミュージックステーションみたいな顔ぶれだった。紅白ってそんなに若い人見るんでしょうかね?むしろお年寄りの方が支持が多いんでは?そういう意味ではNHKは岩盤の支持者を失ったんじゃないかなあと思う今日この頃です。あのメンツみて今年はTV東京の歌番組の方を見よう(やるのかは知らないけど)と思ったご老人は多いんではないか、と。まあ失敗しても誰も責任取らないのが政治家、官僚、NHKでしょうから、やりたいようにやればいいんですが。もう30年以上紅白見てないから。大晦日は飲んだくれて寝ますしね。
18、帰郷(古くさい恋の唄ばかり収録)
ひき潮の時の帰りたい欲求をもっと具体的に書いた曲。とはいえ四国の香川の国民文化祭の曲なのでその情景や物産が描かれているためやや一般性には欠ける。
※なお、ふるさとの風(風の軌跡収録)は作詞がさださんではなく補作詞扱いなので外した
木綿のハンカチーフ系
ここでは先に書いたように彼氏、あるいは彼女が故郷を出ていき、多くの場合もう帰らない状態の曲を挙げる。TVドラマ相棒のスピンオフ映画のようなものだ(そうか?)。どれも少しつらいけれども名曲も多い。特にとてもちいさなまちは全盛期の曲で、知名度こそないものの、都会に出ていく男性視点なので、最後の「ごめんね、ごめんね、ごめんね、ごめんね、もう決めたんだ」の所は反則的だ。ん?誰だぁ~、そこでU字工事みたいだ!とか言ってる奴は。あとで職員室に来るように。
で、それ系のご紹介。
イーハトーヴ(逢ひみての収録) ジャカランダの丘(あの頃について収録) とてもちいさなまち(シングル) 坂のある町(ADVANTAGE収録) 安曇野(風のおもかげ収録)
H実話系(実話を基にしている曲)
さださんの曲の中には実話あるいは実在の人物を素材にしている曲が多い。そしてファンの人たちはそれらを「さださんの歴史」の一つとして認識する。よってさださんのファンであるかどうかで感動の度合いが違うと思う。
1、転宅(帰去来収録)
これは完全にさだまさしの小さいころの実話に近い。こういったおおよそ詩的と言えない題材で曲を作りアルバムに入れるのはさださんならではのような気もする。少し重いので好き嫌いはあると思う。
2、木根川橋(夢供養収録)
さださんの友人関係は先日のTVドラマになるように濃厚であり、さらには一緒に仕事をしている人もいる。こうした関係は引きこもり気味の私には少し重いものだが、やはり人生には過去から長く続く友情や恩情といったものがあるだけで豊かになるのだろうね。やはり。ちなみに実話というよりも実在の人物をテーマにした曲。
3、みるくは風になった(印象派収録)
風見鶏収録の際、現地で案内役を務めた留学生の女性をテーマにしており、その後交通事故により無くなったのだが、この曲だけでなく、著書「せとぎわの魔術師」にも同名で小説に書かれている。とてもきれいな描かれ方で曲を聴くだけで人となりが伝わる。
4、邪馬臺(うつろひ収録)
さださんが尊敬する、盲目の詩人兼古代史研究家の宮崎康平氏をテーマにした曲。その死に際しアルバムに収められたと聞いている。曲が素晴らしくこの後の肖像画へのつながりも含めてアルバムに欠かせない曲である。
5、極光(夢の轍収録)
カメラマンの故阿岸充穂さんとその奥さんのなれそめから別れを描いた曲。阿岸さんの情熱とロマン、それとあっけなく天に召された事と、残された奥さんの情景が明確な輪郭をもって描かれている。これをもって「感動する曲」などの番組で紹介されたこともあるが、そういったことの有無にかかわらず初めて聴いたときから良い曲であった。
6、償い(夢の轍収録)
夢の轍からもう一曲。交通死亡事故の加害者側の人間をその友人から語った曲。しかしこの曲はある裁判(ちなみに交通事故の裁判ではない)で被告人に裁判長が諭す際に引用されて、少し話題になった。尤もそれで話題にはなったが、本来の曲の持つシャープさがなくなった感じもする。本来はこの交通事故そのものよりも「人間が人間を許すということ」ということの本質を描きたかった曲だと思うのだがどうだろうか。
7、風に立つライオン(夢回帰線、風の軌跡収録)
実際にあった話かどうかは分からないが、テーマになった人間が実在している意味でこの項目に入れた。当時からファンの間で好評だったが、最近では映画化され、ここから「八ヶ岳に立つ野ウサギ」などの曲も生まれている。他のヒット曲と同様にやや食傷気味である。あくまでも個人的に。(ただし、今を生きることに思い上がりたくない、というフレーズは今も座右の銘的な存在である)
8、Bye Bye Guitar(風待通りの人々収録)
ソロデビュー時に渡辺俊幸さんのルートでバンドに加わり、その後バンドリーダーになり、さらにはさだまさしにとってなくてはならない存在になる福田幾太郎氏への鎮魂歌である。「デイジー」という曲の中で歌われている「僕は君の味方」は彼の言葉である。このころのさださんが一番好きだった。(今がどうこうでもないけど)
9、ヨシムラ(家族の肖像収録)
さださんの弟が子供の頃恐れていた人間をテーマにして、大人になってこっそり見に行く風景を切り取り歌にしているが、とても軽い佳作になっている。
10、薔薇ノ木ニ薔薇ノ花咲ク(ほのぼの収録)
転宅で描かれた後の長屋時代の実話を基にした曲で、転宅よりも明るく描かれている。この逸話はライブアルバムの随想録でもトークで描かれている。
11、広島の空(逢ひみての収録)
さださんの戦争の曲の中で実在の人物をテーマにした曲はいくつかあるがそのうちの一つ。原爆が落ちてくる際の情景が体験談で語られているがその描写がとても素晴らしく、目の前に広がっているようである。それゆえに切ない。
12、吾亦紅(逢ひみての収録)
このアルバムからも2曲目。先日の夜の例の番組でも語られていたが、山の中の分校の先生と生徒の生き生きとした生活を描いた曲。とても良い曲だが個人的には何度も聴く曲ではない。
13、銀杏散りやまず(さよならにっぽん収録)
さださんの伯父さんと父の交流を伯父さんの死に際して歌った曲である。サビにかけての盛り上がりが素晴らしくもっと評価されても良い感じがする。
14、白夜の黄昏の光(心の時代収録)
取材中不幸な事故で亡くなったカメラマンの故星野道夫さんを奥さんの目線で歌った曲。極光で描かれた人生像とはまた違う温かみというか人生観が伝わる曲。
15、八ヶ岳に立つ野ウサギ(日本架空説収録)
風に立つライオンと対になっているわけではないのだろうが、国内のへき地医療に携わる実在の医師をモデルにした作品。その医師がさださんの風に立つライオンが好きで、それに倣って「八ヶ岳に立つ野ウサギ」を自称していたとか。やはり日本国内の話なので実感が伝わる。
16、椎の美のママへ(シングル)
さださんのおばさんの生涯をかなり現実に忠実に描いたであろう曲で、曲調も詩の内容も重めであり好き嫌いはわかれるだろう。シングル親父の一番長い日のB面の曲のためかなり長めの曲だ。曲中おばさんだけでなくその子供(つまりさださんにとって従兄)との交流から事故による死、それによるおばさんの悲痛なまでの動揺が歌われる。この従兄の死をテーマにしたのが有名な精霊流しであるらしい。そういう意味では精霊流しも実話系とも言えるがあまりにも有名な曲であるためこの項目からは外した。前述したようにこの手の曲は好き嫌いはわかれるだろうが、初期~中期にかけてのさださんの曲というより魅力の大きな柱が、こうした切り口の鮮やかな歌であることは否定できない。こうした抒情性はやはり若さと才気の合体した当時のさださんの重要な側面であり、こうした切り傷を見せるような曲を聴けば聴くほど深くさださんに傾倒していったファンも多いだろう。このお世辞にも聴きやすいとはいえない曲を書き、重要なシングルのB面に入れたことが当時のさださんのすごさなのだろう。
その他現実の出来事や実在の人物をモチーフにした曲は多いのだが外しました。また確実に入れ忘れているものも多分あります。そこは、これをご覧の心温かい皆様におかれては、都議会自民党の小池知事いじめのようなことをせず、温かい目で見ていただきたいと思います。ああ、とはいっても私小池知事好きじゃあありませんけどね(苦笑)
また文章も敬体、常体入り混じったり、主述がねじれたりと読みにくい点も多々あったろうと思いますが許していただければ幸いです。
長きにわたって書いてきた、さだペディアもこれで本当に終わりです。
本当に長い間ありがとうございました。
もし、この記事がさださんのファンになりたての方にとって少しでも参考になれば幸いです。
ある意味さだー1よりきつかったし、さぼった期間が長かったのですが、何とか終わりました。
次回以降、このブログを閉めるエピローグ的な記事を何個か書いて、このブログを閉じたいと思います。
追伸)やっぱり他人の創造物を評価する(「評価」という言葉はおこがましいな、創造物について語るの方がいいかも)のは荷が重いですね。TVのワイドショーでいろんなことにコメントしているコメンテーターの「すごさ」がわかります。ええ、若干皮肉も込みですが、「『ある意味』すごい」と思っているのは事実です。一つの、自分の大好きなことに対してもこれだけ大変なのですから…
付録の中篇です。
気に入った曲があった方はそれと似た曲を探すための付録です。
尤も似ている似ていないは私の主観ですのであしからず。性格が弱いのでクレームは受け付けません。あしからず(逃)。
さて残りの項目は以下の通りです。
E社会派・戦争系(前夜などをはじめとする社会の世相や戦争を語った曲)
F元気出せ系(励まされる?曲)
G望郷系(故郷を思う曲)
H実話系(実話を基にしている曲)
E社会派系
さだまさしの初期にはあまりなかった切り口がこの曲で、それでも初期の頃は社会的な問題や戦争の詩は抒情的なオブラートに包んだり、物語性を持たせて他の曲との整合性を取っていたのですが、その社会のさまざまな問題を「僕」「私」の目線で唄い出したのは「前夜」からではないかと思います。その後、このタイプの曲は本流から傍流まで分化していき昨今では本流であった俯瞰的、諦念的な一種のつぶやき感が薄れ、「さだまさし」の叫び、あるいは主張へと変わりつつあるのが若干淋しい限りです。個人的な意見ですよ。基本的に戦争に対する歌が多い。またパターン的にあえて分けると、前夜以前、前夜以後、幸せブギ以後の3種類に分けられる。
1、前夜(夢の轍収録)
この曲の誕生が現在のさだまさしの曲の幅をどれほど広げたかわからない。決して派手ではない。耳当たりの良い曲でもない。しかしふと一人の時に聴くと今自分の周りに起こっていることが歌を通してまとわりつき「自分の問題」に思えてくる。とりわけこの曲、TVの中で起こっている戦争という現実とTVの外で(自分の部屋で起こっている)日常という現実とが決して交わらないまま自分に向いてくる曲で、そのどちらにも共感しているようで、実はそのどちらも満足に解決できないさみしさを描いている。数あるこの手の曲の中でも私はこの曲がダントツで好きで離れることが出来ない。
2、空缶と白鷺(Glass Age収録)
前夜と同様の形態をとりつつ、より強い自責の念、諦念にあふれている曲で「何もそこまで卑下しなくても」と思いたくなるほどだが描かれている一つ一つの問題は今も現在進行形でこの地球のあちこちに残っている。唯一違うのは歌詞中の「国民の九割が中くらい満足している」という件だろう(当時は国民の多くが中流を意識していた)。今は貧富の差が当時より広がりそういう意味ではもっと問題は深刻化しているのかもしれない。歌詞中「2016年の夏に子供が今の僕の歳になる」というくだりがある。この子供はすなわち大陸君であり、今TSUKEMENというバンドの一員として立派に音楽で生活している。それだけは当時のさださんですら知りえなかった安心材料だろうか。そう、今年が2016年なのだ。
3、フレディもしくは三教街-ロシア租界にて-(コミュニケーション収録)
グレープ時代の数少ないこのジャンルの曲。とはいえ先ほど書いたようにこの時代は戦争などのことはあくまでもほかの曲との調和を崩さないように描いているため、正確にはこの項目の他の曲とは毛色が違っている。それでも戦争を介して描かれる恋愛の姿は感動を呼ぶ。
4、天然色の化石(夢回帰線Ⅱ収録)
正確にいうとここに入れるべきではない曲かもしれませんが、大理石の床などにある化石を通して俯瞰的に地球上の恋愛、人種差別などを語り、全体として良質のラブソングになっています。この仕掛けはさださん特有で、この曲を聴いた後デパートなどで大理石の化石を見た時ふと思い出す人が増えたとか増えないとか。
5、戦友会(家族の肖像収録)
自分と親父との絡みの中、父の青春時代と今の青春を対比し、当然ながら戦友会という舞台を通して戦争の様々なことが語られる。「お前たちを護った」という言葉と「(戦士としてかりだされたこととこの国を護ったことを)正義というつもりはないが時代と片づけたくもない」という言葉とで、とても複雑な心情を表現している。そして何より重要なのは、そうでありながら強い反戦歌になっていることである。
6、あと1マイル(あの頃について収録)
前夜とはタイプが違うため比較がしにくく、構成的にはフレディもしくは三教街にちかい。戦死した恋人の手紙をもって、すでにいない恋人の輪郭を鮮明にするあたりは素晴らしい。すでにいない過去の恋人の手紙を現在読んで偲ぶ形になっているが、実は手紙を書いた時点ではこの恋人同士にははっきりとした未来があったのだということで、暗い歌になっていないのがさすがである。
7、聖域(ほのぼの収録)
これは前夜に少し近い。主人公の私と愛すべき人のストーリーと世間でのニュース・事故を語るのだが、前夜と異なり具体的な戦争、ニュースについては語られない。それどころか事件や事故のニュースより君の僕に対する反応に重きを置いている感じもする。ゆったりとした曲で前夜が好きなら気に入ると思う。
8、広島の空(逢ひみての収録)
自身の親戚、知り合いの原爆体験をもとに構成されていて、このジャンルでは珍しく主役はさださん自身であると考えられる。長崎の稲佐山でのコンサートを長年実施してきた動機の一つの説明であるのかもしれない。
9、September Moon(夢百合草収録)
9.11のテロを描いた曲だが、これも自分と愛する人があのビルが崩れ去る様子を眺めながら、あきらめているようで、しかし、「決してあきらめない」。
10、遥かなるクリスマス(恋文収録)
ある意味さださんのこのタイプの曲の中で世間での認知度が一番高い曲。NHKの紅白でこれをフルコーラス歌って、「ある意味」話題になった。ストレートな歌詞が今までの曲との違いで、さださんのある種の「いらだち」が鮮明に出ている。私見では前夜に比べると曲も歌詞も強めだが、鑑賞者への浸透度は低い気がする。しかし当時のさださんがそうせざるを得なかった心は伝わる。
11、長崎の空(とこしへ収録)
前出の広島の空と対をなす曲。広島の空が具体的であった表現が、一転長崎では情景的、抒情的になっている。絶望的な歌詞ではなく未来を歌っている。また2006年を最後にした夏長崎からのコンサートに対して2005年発売のこのアルバムのこの曲で宣言しているともいえる「(ライブはいったん止めるけれども)あの夏の祈り忘れない」と。まあ深読みしすぎかもしれないけれども。
12、普通の人々(風待通りの人々収録)
バブルの末期のさまざまな物(ドライビール、クレジットカードなど)が織り込まれていて、当時一般的感覚だった「普通」とは何なのかを考えさせられる。よく考えればドライビールも発泡酒や第三のビールに変わり、クレジットカードも多重債務問題、または携帯での支払いに一部が変わるなどしている。あの時代「僕たちは幸せなのか?」と問いかけた歌だったのだが、もっと便利でもっと不便な時代になってしまうとはさすがのさすがのさださんも想像できなかったろう。個人的には当時の方が幸せだったが(苦笑)。バブルはやはりバブルなのだろうか…
13、幸せブギ(夢唄収録)
さださんのこのジャンルの曲はこの曲で一つ枝分かれしていく(と、思う)。前夜を本流だとすると良い悪いではなく傍流といえる。ポイントは社会の不満、いらだちを「おそらくさださんと思われる人」の言葉でストレートに表現していることだろう。前夜などの曲はほとんどの場合さださんと曲中の人間は分離していた。しかしこの曲以降分離しない曲が増えていく。よってこの曲のようにどれだけ明るめの曲にしてもとげとげしさが目立ってしまい、正直をいうとあまり好きではない。ただ、それは表現方法の一つであって曲中に描かれていること自体は確かに日常生活で感じる人は多いとは思う。とは言え、最大の問題(というか欠陥)は問題提起をしても、唄われている対象の当事者はこの曲を聴くことはなく、さだファンはこの曲の中のようなふるまいを(少なくとも)自覚的にしていないので、さださんの本来の目的を達成できているか怪しいことである。そしてこのジレンマは昨今発表のこの手の曲も解決されずにいる。
14、51(Mist収録)
本流とも傍流ともとれる中間的な曲で「さよならにっぽん」に近い。イチローの背番号をモチーフにし、アメリカと日本の関係、ひいては国内の悲しい事件事故を語っている、さださんらしい仕掛けとは言えるが少し仕込みが強い気もする。
15、療養所(夢供養収録)
前夜が出る前はさださんの社会的な問題への描写はこの曲のような表現だった。病気の老人と僕との関係から人生を語る曲で、やはり前夜に比べると物語的である。
16、聖野菜祭(セントベジタブルデイ)(印象派収録)
これも前夜以前の曲で明るい曲のように見えて、身分問題、差別問題が描かれている。ちなみに朝刊と並び放送禁止曲になっているらしい(一番軽いやつ、おそらくラジオ放送でかけると本当のニュースと間違える可能性があるからだろう)
17、上海物語(風のおもかげ収録)
傾向としてはフレディもしくは三教街に近いが派手さはなく、どちらかというと地味かもしれない。アレンジも含めてとても雰囲気が出ている。
18、さよならにっぽん(さよならにっぽん収録)
これは51と味わいが近い曲だが、まだ傍観性は出ている。幸せブギほど直接的ではなく、「さよなら」とつぶやくなど「諦念」も少しある。阪神大震災の頃の曲だがSada City以後のさださんの曲や行動と比較すると興味深い違いがある。
19、神の恵み(心の時代収録)
アメリカと日本の過去と現在、そして未来などを想像させる曲。ただし主人公はやはりさださんらしく、分離が出来ていない感じがする。とは言え幸せブギよりも物語性を持っている。私的には嫌いではない。アメリカ大統領選挙であんなことになり、自衛隊問題、憲法問題、安保問題がいろんな意味で良し悪しはともかく、この歌で歌われている状況から動く可能性をはらんでいるのだが、あの勝者の顔を見ているとうまく行きそうな感じはあまりしない(まあ顔のことは私も多くは言えない:汗)。とは言え敗者の方の顔も…もごもご…
20、死んだらあかん(第二楽章収録)
幸せブギと同系の曲。生きろというのと死んだらだめというのは若干意味は違うが、これは後者なのでどうしてもネガティブな印象になっている。
21、問題作~意見には個人差があります~(風の軌跡収録)
これも幸せブギと同様の傍流系の曲である。これはちょっとコメントに困る。理由は幸せブギに書いた通りである。やはり曲は発信者の想いが聴く側の心にはまることでより大きな反響を生むのだろうと思う。そういう意味で私はこの手の曲が苦手なのです。
それ以外にも戦争に関連した曲はありますが省略いたします。
F元気出せ系(励まされる?曲)
さださんの曲の中で聴く人に勇気や元気を与える曲は80年代終わりから90年代辺りにでてきて最近多くなってくる。
但し、いわゆる主人公などのように歌を聴いてこっちが勝手に勇気を「もらう」曲から、90年代前後から、直接的に「勇気づける前提」で書いた曲へ変化している気がする。どちらの方が好みかはやはり聴く人の問題だろう。
1、主人公(私花集収録)
さださんのファンの中ではいつでも人気トップを保っている曲で、この曲に勇気づけられる人は多いのだろう。感覚的に男性よりも女性の方にファンが多い。先日ミュージックフェア―でこの曲を歌ったときに(ファンの中では人気があるが)「当時は売れなかったです」「後で人気出るならその時買ってね」と言っていたがあれはネタだろう。シングルで発売したのは88年で、オリジナルのLPが78年、さらには新録音の帰郷ですら86年。要はアルバムの方が先の曲だったのでそのあとのシングルが売れるわけがないからだ。それをもってして「あの時買ってくれ」というのは頑張ってアルバムを買い続けてきたオールドファンにはちょっときつい冗談ではないだろうか(苦笑)。
2、まんまる(ADVANTAGE収録)
この曲をこのジャンルに入れてよいのかはわからないが、少なくとも私はこの曲で何か勇気づけられる。アレンジも含めてシンプルなのが素晴らしい。
3、男は大きな河になれ(夢回帰線収録)
映画のテーマソングになって、さらにはその映画が人間の成長物語的な話なので、それに見合った歌詞になった。曲はおなじみのクラッシックから材をとったので相変わらずファン以外には知名度はないものの聴きやすい曲だと思う。
4、勇気を出して (風待通りの人々収録)
実質的に直接的な勇気づける曲の最初だと思われる。ちなみにこのアルバムの1曲目の「夢と呼んではいけない~星屑倶楽部」も同系統の曲である。
5、理・不・尽(夢の吹く頃収録)
これも個人的な勇気づけられる曲。若干好き嫌いはあるかもしれないが、悩んでいるときに聴くとしみるはず。どちらかというと仕事の悩みの方が効くと思う。
6、夢ばかりみていた(夢ばかりみていた収録)
これも直接的でかつ聴く人に語り掛けるようになっている。アルバムの出だしなのでとても盛り上がるアレンジになっている。
7、予約席(おもひで泥棒収録)
映画「一杯のかけそば」のテーマソングだったが原作者のトラブルで少し変な感じになった。ただし曲自体に罪はない。「がんばって」と語り掛けられて奮起するとかしないとか。
8、六日のあやめ(さよならにっぽん収録)
曲調はこの系統とは違うが、不器用な人間が一所懸命に生きていく応援歌だと思う。取りようによっては「もうひとつの雨やどり」の風味にも取れる。
9、君を信じて(古くさい恋の唄ばかり収録)
作中「君」と呼びかける(おそらく)さださんの体になっているが、「君」を自分に置き換えられることが出来ればかなり勇気づけられると思う。
10、幸せブギ(夢唄収録)
これは社会派系の中にも入れたが、一応がんばろうぜ!というメッセージ曲でもあるので入れた。個人的に今のさださんへの分岐になったと思っている曲。
11、不器用な花(心の時代収録)
これも落ち着いたアレンジだが六日のあやめと同様に不器用な人間を励ます曲になっている。タイトル通りだが、「不器用な君」を励ます形になっている。
12、So It's a 大丈夫 Day(夢のつづき収録)
これは直接的に元気出せの曲だが、曲が軽く、韻などの遊び心があって個人的にはこの系統では指折りで好きな曲。
13、人生の贈り物(すろうらいふすとーりー収録)
この曲で勇気づけられるためには、ある程度の年齢が必要だろう。また勇気づけられるというよりもどちらかというと四字熟語の「吾唯足知」的な曲だろうか。よって私には少し重い。
14、春爛漫(恋文収録)
例の深夜の番組で歌われたので、多分一定のこの曲のファンがいるのだろう。「小さなはずれは当たりの貯金」など歌詞に工夫が見られる。
15、ちからをください(とこしへ収録)
今恵まれていない人の心を代弁したような曲。ただしその対象がはっきりしないため(あるいは個人によって異なるため)このジャンルの歌の中ではもう一つという感じもする。
16、大晦日(美しき日本の面影収録)
これも深夜の番組で歌われた記憶がある。時期的な限定があり、やなことは忘れようぜ!と考えればいいのだろうか。
17、明日咲く花(美しい朝収録)
何度聴き直しても記憶できないほど旋律が難しい(と思う)曲。「よく頑張ったね」と言われたい思いの人は一度聴くべきかもしれない。
18、桜の樹の下で(Sada City収録)
東日本大震災とかぶっているアルバムなので、どちらかというとそっちの応援歌。
19、SMILE AGAIN(もう来る頃収録)
出来たのは90年代だと思う。よって最近の曲にはない旋律の新鮮さがある。平たく言えば曲がとても良い。
20、君は歌うことが出来る(第二楽章収録)
アレンジがアルフィーの高見沢さんで一風変わった曲。どちらかというと表現者(アーティスト)へのメッセージソングで、一般性というか万人性があるかどうかは不明。
見落としなどあるかもしれません。また元気系の曲は感覚的なモノなので、聴いた後「これ、ちがくね?」という印象を持っても私は責任が取れません。あしからず。
さらにこの系統の曲が最近のアルバムに多いことが私の最近の鬱屈とした感想の現況かもしれない、と思ったりもする。いや、深い意味もないし、是非もない。
残りは本当の最終回で!
企画に沿って考えた時、蛇足とわかっていますが、ある曲が好きならばその曲に似ている曲をご紹介する「付録」のようなものを作るべきではないか、と思うようになりました。見落としや「これはこじつけじゃね?」みたいなリアクションも予想されますけれども、さださんのファンになる方の多くは(少なくとも私は)「ある曲」に出会ってしまったことで深みにはまるようですから。
ただし、さださんの曲は500以上ありますし全てを分類することは不可能でもありますし、そもそも作った本人でもない人間が(たとえそれが長いファンであったとしても)、全ての曲において付箋をつけるような行為をすることにためらいもあります。
よって今回ご紹介するのは
A不遇系(有名でないが個人的に名曲だと思っている曲。あえて10曲)
Bコミカル系(関白宣言のような面白味のある曲)
C才気系(どうしてこの曲が書けたのか不思議な曲)
D国風系(日本の風土を歌った曲)
E社会派・戦争系(前夜などをはじめとする社会の世相や戦争を語った曲)
F元気出せ系(励まされる?曲)
G望郷系(故郷を思う曲)
H実話系(実話を基にしている曲)
以上です
A不遇系
ここに出した曲は一般の知名度がほぼない曲ですが個人的にとても良いと思う曲です。ランキングはつけませんが10曲挙げました。是非聴いてみてください!
1、初恋(夢ばかりみていた収録)
数ある「初恋」の曲のなかでどう考えても良い曲だと思っているのに、この曲を知っているファン以外の一般人を見たことが無い。まあでもこの曲に限ったことではないけれども(滝汗)
2、きみを忘れない(シングル曲、NHKドラマのテーマ曲)
シングルになって天下のNHKのドラマのテーマ曲になってさらには良い曲なのにこの知名度。これは豊洲の盛り土問題と双璧の問題…ではないな、やっぱり。
3、道(シングル曲のカップリング)
自分を俯瞰的に見ることが出来、さらには折々の自分の歴史と重ねることが出来る曲。良いよね、これ。
4、一期一会(美しい朝収録)
さださんの佳作の中にはささやかな曲が結構ある。このささやかさは「生々流転」に通じるものがある…はず。
5、みらいへ(風の軌跡収録)
最新のアルバムにこういう曲があるからファンを止められないのですよ。ええ。歌うにはむつかしい歌ですしこの曲を好きって人に会ったことはありませんが。
6、教室のドン・キホーテ(夢唄収録)
世の中はK元総理の言う様に二分化できないのですよ。抵抗勢力と味方に分けて扇動する政治が地方自治も含めて続いていますが、そんなにきれいに分けられるはずがないでしょ。この曲はそのことをよく教えてくれる。ちなみにどうしても泣いてしまうので歌えない。
7、残照(ほのぼの収録)
個人的な好みの最たる曲。でも何度聞いてもこの曲は素晴らしい。理由を考えたが曲なのか、詩なのかわからない。
8、加速度(シングルB面、私花集収録)
言うまでもなく?、初代さだー1の曲だがオールドファン以外はほぼ知らない。作曲がさださんでないのがさださんに参っているファンに嫌われているのだろうか。でもこの曲は詩がやばい。
9、風炎(日本架空説収録)
「君の声も 君の指も 君の唇も 君の瞳も 君のぬくもりも 君の笑顔も いつか忘れて しまうかしら」この詩と激しめの曲でご飯三膳いける(わけがない、が、それくらい好き)。
10、花咲きぬ(シングル)
卒業シーズンにかけるべき曲。第二の仰げば尊しなのに知名度がなさすぎてやばい。
Bコミカル系
さだまさしの曲で大きな位置取りを占めるのが、このジャンル。まずヒット曲が多い。よってこのジャンルのさださんをもってさださんを認知している人が多く、故にそれゆえその曲を聴いただけでアンチになる人もいるほどである。形として1番笑い、2番笑い、3番しんみり+感動というのが多いが実際はそれだけではない。関白宣言のイメージが大きいがその他もたくさんあるので是非聴いていただきたい。
1、関白宣言(シングル、ベスト盤収録)
言うまでもなく最大のヒット曲でこれと同じ「笑い→感動」というフォーマットを使っているのが以下の6曲になる。
2、関白失脚(シングル、おもひで泥棒収録)
言葉のチョイスが素晴らしく世の中のかかあ天下全員が泣いたとされる(嘘)曲。「買い物ぐらい体動かせ」に至っては才気すら感じる。
3、私は犬になりたい(シングル、美しい朝収録)
某携帯会社のCMソングであり、CMの犬の出生についての真実が描かれた曲。「実籾」についての歌詞がアルバムで変わっているのが若干気になる。シングルの方が秀逸。
4、恋愛症候群(シングル)
皮肉な言い方をすると、さださん現時点で最後のヒット曲。(何をもってヒットといえるかは個人差があるが一応売り上げ的な意味で)完全な関白宣言型のフォーマットでさださん特有のユーモアとペーソスが練りこまれている。1000回記念コンサートでの収録がシングルになった。まあ雨やどり以降の常とう手段である。
5、もうひとつの恋愛症候群(自分症候群収録。本来は同LPの付録シングル)
恋愛症候群ありき、といえば嫌な言い方だが、私はこちらの方が好き。言葉のチョイスがいいのと、ライブのはじけ方が本家と違う。
6、名刺(シングル、さよならにっぽん収録)
関白と同じ形をとりながらサラリーマンの応援歌になっている。世間ではシングルだったのが嘘のような吹けば飛ぶような知名度だがこの曲の奥深さは、植木等の例の曲に肩を並べるほどである。ただ、当時の必須アイテム「ポケベル」という言葉が現在では死語になりかけなので、今若い人の前でこれを歌うと???になるとかならないとか。でも名曲です。
7、大きな森の小さな伝説(夢のつづき収録)
関白宣言の様式をとりながら風味は違う曲。でも主人公は関白のそれと性格は似ている。できたのも相当昔でそれは某動画サイトで確認できる(山本直純さんが紹介しているので相当前だ。メガネの感じからすると80年から82年辺りだと思うがどうだろう)。
8、涙のストロガノフ或いはご来訪(あの頃について)
雨やどりの系譜でもあり親父の一番長い日の系譜でもある。ちなみに親父の一番長い日は有名曲なのであえてここから外した。
9、雨やどり(シングル)
ソロになったさださんの出世作といえる曲。コミカルの中でもほんわか系というべきか。ただ「親父の~」などのスピンオフ作品も多い。
10、朝刊(シングル、コミュニケーション収録)
さださんのこの手の曲の源流といえる曲で、まだ純粋さが残っている。こてこての笑いではない。雨やどりに近いか?
11、パンプキンパイとシナモンティ(夢供養収録)
コミカルな恋愛おとぎ話で、テイストは雨やどりに近い。漫画のめぞん一刻の時代をほうふつとさせるいい時代の話であり、でも私には縁のない話である(涙)。
12、ローズ・パイ(恋文収録)
パンプキンパイとシナモンティの続編的な話だがやはり縁がないので…以下略
13、昨日・京・奈良、飛鳥・明後日。(夢の吹く頃収録)
コミカルで押し、さらには某舟木さんの例の曲をぱくtt…もといオマージュ的な曲になっている。ただ今とバンドのメンバーが違うためかつての和気あいあいの(亀山社中)雰囲気が今出るかはわからないし、あまり積極的に歌わないのではないかと思う。実はこの曲こそ最近のさださんへの想いの淵源である。
14、豆腐が街にやって来る(第二楽章収録)
申し訳ないが狙いすぎに感じて私は数回聞いた程度である。
15、CONGRATULATIONS(風のおもかげ)
この曲のばかばかしさの中に男性の悲哀、つらさ、見栄っ張りさなどを感じて素晴らしい。いや別に私が振られ続けているからそう思うわけ…では…な
16、天文学者になればよかった(私花集収録)
笑いというよりユーモアにあふれた曲。アップテンポでさらっとしている。
17、建具屋カトーの決心-儂がジジイになった頃-(シングル)
夜のヒットスタジオで披露した曲のシングルカット。「消費税反対」だった?かつての立ち位置など面白い。さださん以外では多分作れないし、成立しない。千春さんの曲が流れるところの仕掛けがさりげなさ過ぎて最初聴いたとき本当の意味が分からなかった。(ヒント:恋と故意)
18、時代はずれ(シングル)
木根川橋の世界観の延長の曲でさださんの交友関係がとてもよく表されている。「あ、エビ抜いといてね、嫌いだから」の入れ方が絶妙で奥さんに恐恐としている中年男性の姿も垣間見える。
19、八つ目の青春(自分症候群収録)
コミカル系では少し毛色が違う。もてない男性にとって、あるいはその後輩にとって夢のようなお話を題材にした曲。当時はこんな夢のようなことが実際に起こるんだぁ~と思っていたが、実際アラフィフになるとそんなことが起こるわけがないと、こっちがあきらめてしまうのがこの曲の罪深いところかもしれない。
以上!見落としがあったらごめんね!
C才気系
さださんでなければ作れない、というか作る意味もない曲。なぜそんな曲ができたのか、よりも、なぜそんな曲を作ったのかが極めて重要な曲たちといえる。
1、シラミ騒動(シングル)
カイメイ(いわゆるドレミ)で曲と詩を同時に作ったこと、そしてその過程を語ったライブのトーク込みで収録したことでこの曲の完成度が上がったのだろう。「信田さん、ドの音お願いします」「ド~~」以下笑いの時間が始まる。ちなみにその続編が今度発売されたアルバムには収録されているらしい。買うかどうか迷っている。ただ、聴いたとしても初めてこの曲を聴いたときの感動には及ばないだろうと思う。
2、ねこ背のたぬき(自分症候群収録)
個人的にこの曲がこのジャンルでは最強だと思う。この曲を作り、さらにはアーティストにとって命ともいえるアルバムに入れることが、当時のさださんのはじけ具合を表している。ねこ背のたぬきは結構さみしい~。「結構」の言葉の選択が深さを与えている。「ねこ背」でさらに「たぬき」なのだ。そりゃ淋しいよねぇ。
3、オホーツクはるかなり(未収録)
昔鶴瓶さんとざこばさんの番組で聴衆からお題を3つランダムにつのって、その言葉を入れ込んだ即興落語をつくる、というものがあり、さださんがゲストで来た時に、自分たち(落語家ふたり)は落語を作るのだから、さだも同じお題を入れ込んで曲を作れ!という話になり、別日に作りコンサートでのみ披露した曲。お題の3つは「干ぴょう」「北方領土」「ト音記号」で作ったのだがやはり全盛期のさださん。出来が良い。某動画サイトで今でも見ることが出来るのでどうぞ。
4、0-15(ラブ・フィフティーン)(印象派収録)
ラジオ放送のDJがはがきをよむ形態をとりながら挟み込むように曲が入り込む。曲もそうだが構成が秀逸で、これもアルバムに入れる勇気をほめるべきだろう。
5、梁山泊(風の軌跡収録)
どうやら若い時に作った曲らしい。山賊の正義を「それを正義というかは別」というあたりの感覚はあまり普通の人に出てこない。不倫してる親の説教が子供に届かないとか、泥棒の説教とか、そういう矛盾と違い一応絶対的な「義」があるのだが、世間の評価はしょせん「悪人」というずれ。持っている価値観の絶対性と相対性を歌っているようでもある(ちょっと大げさか?:汗)
その他アニメの曲や子供向けの曲もあるがちょっと評価に苦しむので外しました。
D国風系
さださんの曲の中で、ファンの間でも人気が高いジャンル。若いアーティストの中にはあまりないジャンルで、どちらかというと演歌には多そうだが、演歌とも違う。代表曲はまほろばで、定義を勝手に決めると、日本の歴史的に有名な場所を明確にしていて、ご当地ソングではなく多くの場合恋愛の歌の場所として使っているということだろうか。
また、このジャンルにはグレープ時代の曲(精霊流し、紫陽花の詩など)は含まれないと思っているファンが多いとか多くないとか。そう考えるとアレンジのハードさやマイナー系のアレンジも含まれるのかもしれない。よってソロになってからの「絵はがき坂」もこの系統に入らないと思うので外した。
1、まほろば(夢供養収録)
奈良の都をテーマにして男女の機微をうまく乗せた。この曲が先に発表された飛梅よりも有名になり、この手の曲のトップになったのはやはり当時のアルバムへの評価があったのかもしれない。ともあれこの曲をスタートとして様々な曲がスタートしていく。
2、飛梅(風見鶏収録)
大宰府をテーマにして男女の分かれる寸前の風景と大宰府や菅原道真、またその逸話を組み合わせた曲。実質的にソロ以降初めてのこの系統の詩。
3、修二会(逢ひみての収録)
東大寺のいわゆるお水取りを舞台にした曲でそのスリリングなアレンジと歌詞の中身が絶妙で、ライブで絶賛されているらしい。
4、月蝕(日本架空説収録)
場所がはっきりしていないものの、日本の祭事のしかもアニミズム的な観点も感じる曲。このカテゴリーに入れるべきか迷ったがこのジャンルがお好きならぜひ聴いてほしかったのでいれました。
5、夢しだれ(あの頃について収録)
吉野地方を舞台にした曲。まほろばと異なり「桜」を前面にだした曲。
6、瑠璃光(夢百合草収録)
薬師寺を舞台にしている。アレンジが私好みだが、アルバムの中でのこの曲は出だしがやばい。車の中で大音量で聴いていると心臓が止まるかもしれん(笑)。
7、Kana-shimi橋(夢のつづき収録)
柳川を舞台にした曲で別れ際の女性の想いを歌っている。このアルバムでは多分1番すき。
8、紫野(夢の吹く頃収録)
京都の大徳寺があるあたりが舞台になっていて、アレンジは激しくない。しっとりとした曲なのでまほろばが好きな人は少し物足りないかもしれない。
9、鳥辺野(うつろひ収録)
京都の東山区(銀閣で有名)の鳥辺野地区が舞台らしい。アレンジがいい意味でざっくりしていてアルバムの中で映える曲。
10、都府楼(心の時代収録)
大宰府を都督府と言ったそうで、大宰府のことをさしているようだ。正直をいうとこの系統では一番好きな曲。「千年後までも思い続けると~」の部分の盛り上がりは最強クラスでまほろばよりも曲がなめらかなので。
その他若干違いますが、津軽、安曇野(両方風のおもかげ収録)、風の宮(風の軌跡収録)、鳥辺山心中(さよならにっぽん)、赤い月(Mist収録)などあるので全部聴いた方で次を!という方はどうぞ!
残りは次回以降で。
台風が頻繁に来ております。
幸い大分(私の所)は大きな被害はありませんでした。
被害にあわれた方にお見舞い申し上げます。
さて、今から4年前の6月にこのブログ最後の企画として始まったSada Pediaですがどうやら最終回を迎えました。
まずはこの企画説明
さださんのデビュー40周年のお祝いとさらにはこのブログの区切りをつけるため、そしてさださんファンになりたての方にいわゆるベスト盤収録以外の曲以外でお勧めのアルバムはないのかを、個人的にお知らせするために始めました。
そしてとうとう本当の最後を迎えました。
さだまさしという歌手に私が出会い、今まで三十五年ほどたちます。(それは流行歌として耳にした、という意味とは違う意味で、です)。
それ以降さださんの曲は僕の時間とシンクロしていました。どこに行くのもカセットを数本持ち歩き、今ではそれがCDやMp3に形を変えました。
初めてアルバムを買ったのが夢の轍。それ以降のアルバムは常に自分の人生の傍らにありました。
高校生の下宿時代、大学生のバイトに明け暮れた時代、就職しそれが失敗してフリーターをしていたつらい時代、小さいながら人生の職というものにであって一所懸命やっていた時代、父の病気でUターンして就職したもののなじめず紋々としていた時代、ついにはそこを止めて無職だった時代、そして復活の就職をして充実していた時代、父が他界した時、独立して自営業を始めた時代…
それぞれの時代にさださんのアルバムは発売され、それを聴きながら日々の生活を送っていました。よって夢の轍以降のアルバムを聴くと当時の出来事を具に思い出します。
その私がえらぶアルバムは果たして一般の方に対する説得力がどれほどあるのかはわかりません。私がよいと思ったアルバムが「誰か」にとって良いかどうかはわかりません。それはさだまさしさんの曲に対する立ち位置が私と同じかどうかで異なる可能性をはらんでいるからです。
とはいえ、さだまさしという「とりわけ誤解の多い(多かった)」アーティストを何らかの形で「正当に」(これもまた何をもって正当なのかは異論もあるでしょうが)評価していただきたいために、蛇足は承知のことながら「さだー1」じみたアルバム企画「さだペディア」を始めたのです。
ベスト10を再掲します。
1位「風見鶏」
2位「夢の轍」
3位「風のおもかげ」
4位「夢供養」
5位「Glass Age」
6位「夢ばかりみていた」
7位「うつろひ」
8位「夢の吹く頃」
9位「印象派」
10位「ADVANTAGE」
2位から5位までは夢供養を除き私が高校の時に発売されたアルバムです。
1年生の時「夢の轍」2年生で「風のおもかげ」3年生で「Glass Age」となります。おそらくは一番多感といわれる高校時代に聴いたアルバムが3枚とも入るのは完全な私情だと思います。
さだまさしのアルバムで一番売り上げのある私花集すら入っていないランキングですからそれはそうでしょう。しかし夢供養より後のさださんは映画作りの時期とかさなり、それは借金の時期ともかさなり、様々な意味でさださんの人生の転換期といえる時期でしょう。
ワーナーのドル箱としてほぼ不自由のない活動をして、コンサートも充実し、ヒット曲もあった80年までと、そこから後の数年は(おそらく防人の詩のヒットを境にして)全く違った年月だったでしょう。
シングルでいえば「驛舎」「生生流転」「しあわせについて」「長崎小夜曲」、アルバムでいえば「印象派」「うつろひ」。年号でいえば80年後半から81、82年発売のものです。
私がさださんの曲にリアルタイムで心酔したのが82年の年末に発売された「夢の轍」だったのがある意味ではクラシカルなさだファン(良し悪しではなく78~80あたりの曲をもって集大成と思う方々)と違った理由かもしれません。このアルバムはさださんの書籍によると二枚組でもいけるほどの曲数があったと聞いています。よって、ある意味では借金や映画の問題はあったものの、純粋に曲作りはできていたのかもしれません。
後で気づいたことですが、この夢の轍にはそれ以降のさださんの一つのフォーマットともいえる「前夜」が収録されています。また実話を基にした「償い」「極光」などもそれ以前にはあまり見られなかった曲です。それは当時のさださんのもがきや葛藤でもあったのでしょうが、もちろん高校時代の私はそれを読むとることが出来ず、「さだまさしとはこういうもの」と思い込んでいました。
よってベスト10内にいわゆる古いアルバムが少ないのでしょう。
しかしそんな私を凌駕するアルバムがあります。それが「風見鶏」と「夢供養」でした。
この二枚は私が小学生~中1時代になりますのでリアルタイムで聴けていません。しかし当時聴けていなかったからこそ、さださんのファンへの入り口が後ろに下がり、これほどのファンになったわけですから人生何が幸いするかわからないものです。(というか幸いだったのかは不明ですが:苦笑)
クラシカルなファンは夢供養を一番に押す方が多いようです。売り上げ的にもこちらの方が多いですし。(記憶が確かなら夢供養がさださんのアルバム最多売り上げ枚数のはずです)
確かにさださんの代表的フォーマットであるプロローグ+エピローグの曲として唐八景を持ってきて、さださんの抒情的な世界の到達点ともいえる曲が多数あり、そうかと思えばアップテンポな曲、さださん自身の実体験の曲、若者の曲、老人の曲、望郷の曲と多種多様です。
当時売れたのもさもありなん、という風情です。
しかし、それを上回るほど好きなのが「風見鶏」なのです。
誤解を承知で言えば「曲の質が高い」と思うからです。
編曲も古くさくないため今でも十分観賞に耐えられます。それどころか、弦を主体にしているため全く古くさくありません。さださんの声の違いさえ気にならなければ、違和感はないはずです。
ですからさだファンになりたての方はベスト10が無理であればベスト5のアルバムを聴いていただき、さださんの人間描写を堪能していただければと思います。
さだペディアの最終回としてお勧めの理由をこうして書くことが蛇足であることは承知していますが、このブログを閉じる企画として何か書きたかったのかもしれません。その点だけはご容赦くださいませ。
長い間この企画にお付き合いいただき本当にありがとうございます。
次回、さだペディアの付録を書きます。(本当はこれを作りたかったので、ある意味これまでのすべては壮大な前振りといえます)
こんばんは
大変ご無沙汰しております。
まずはあのことに触れなければいけません。そう、熊本地震です。
幸い実家の母、親戚、あるいは熊本の親戚も含め、無事でしたが、かなりの揺れでした。大分市であれほどの揺れでしたから震源に近い熊本や阿蘇地方では大変な揺れだったと推察できます。
忘れもしない14日木曜日の夜9時30分ごろ、仕事中でした。タブレットから低い嫌な音が聞こえました。この音は聞きおぼえがありましたからすぐに地震だとわかりました。その音から数秒後、かなりの揺れが事務所を襲いました。幸いけがや被害はなかったのですが、何事かと思い、PCを見ると熊本で大きな地震だ、とわかりました。それ以降余震が続き、土曜日に日付が変わったころ再度あの大きな揺れがありました。どちらも事務所にいましたが人生でも指折りの大きな揺れでした。
今回の地震が特徴的なのはその回数の多さでしょう。余震の多さ(しかも体に感じられる結構な揺れ)は途中で数えるのも嫌になるほどでした。
多くの方がなくなり、家を奪われた地震がこんなに身近に起こるのは想定外でしたし、やはり日本で暮らす以上こうしたことからは逃れられないのだろうと思いました。
鹿児島や愛媛など九州近辺には原発もありますし。
何にしろ早い復興を祈るしかありません。
自分に出来ることは限られるのですが。
いまだに地震があることでびっくりしますが、熊本のみなさんに比べればまだいい方でしょう。さらには梅雨前線の影響で大雨がつづき、地盤が緩んでいるところに被害が拡大した風もあります。
さて、私の方は右手中指を人生初骨折しまして、PCを触るのに不自由しまして、仕事上も含めてかなりきつかったです。何よりあの事故時の痛みは忘れられません。どうやら指先の骨折は完治しにくいらしく、今も少し曲がったままです。痛みはほとんどなくなりました。
さて、長々続けてきたSada Pediaですが前回の記事からFinalを迎えています。そしてお知らせしたようにこのSada Pediaが終わった時点でこのブログを無期限で(コメント返しを除き)休止する予定です。
前回の記事ではSada Pediaを始めるきっかけについて書きました。
今回は、ではなぜこういう形を取ったのかを書きます。
さださんはここ数年TVでの露出が増えています。そのためかさださん初めて知った人や興味を持った方が少なからずいるようです。
そんな方がさださんの歌を観賞するのにもっとも手っ取り早いのがいわゆるベスト盤というやつです。
しかしいつぞやも書いたのですがさだまさしの曲のすごさはヒット曲に集約されるものではありません。
ですからさださんの曲をなるべく客観的に分類解説することでさだファンになった、あるいはなろうとしている人に少しでもヒントになればと思ったのです。それがブログを閉じる企画にふさわしいかどうかはともかく誰かの役に少しでも立つ可能性のある企画だろうとは思いました。
さてさださんのファンになる入り口はどの曲でしょうか。
私はアルバム「昨日達」(現在廃盤)から入り、曲としては印象派の1曲目「距離(ディスタンス)」でそれが決定的になりました。多分ほかの組み合わせでは違った結果になったと思います。
自分の好きなアルバムを外の方にお勧めするのは上からで気が引けるのですが、最終的な順位は確定しました。念のために以下にベスト10を掲載します。
1位「風見鶏」
2位「夢の轍」
3位「風のおもかげ」
4位「夢供養」
5位「Glass Age」
6位「夢ばかりみていた」
7位「うつろひ」
8位「夢の吹く頃」
9位「印象派」
10位「ADVANTAGE」
さだファンになったばかりの人に(興味を持った人に)聴いてほしいアルバムベスト10ということですがやはり主観は入ってしまいますね。一番新しいアルバムでも1990年の「夢ばかりみていた」ですから、ほとんどが80年代のアルバムで固められています。
10位の「ADVANTAGE」はあまりこういうベスト10には入らないアルバムだと承知しています。
しかし先日のミュージックフェアに出演して若者に人気のLittle Glee Monsterと共演した時に歌ったのが「Close Your Eyes」だったようにこのアルバムはさださんの枠を広げる数少ないアルバムだと思います。いつまでも「いや~さださんの秋桜好きなんですよ~」という「振り」で秋桜を共演で歌うってのは無理があります。第一飽きます。ってか飽きてます。何回聴いたと思ってるんですか(笑)。まあ案山子も同じです。曲に罪はないけれどそこは考えるべきではないかと余計なお世話ですが思っています。古典的さだまさしファンには受け入れられないかもしれないこのアルバムはしかしさだまさしの当時の不安、悩み、挑戦心を如実に表しているもので、その年のすぐ後に発売される自分症候群とセットで観賞されることでその違いが鮮明になると思います。「オールトゥゲザーナウ」とも無関係ではないかもしれません。とはいえこのアルバムには、記念樹、桐の花、坂のある町、おむすびクリスマスなど旧来のさださんに近い曲も入っています。80年代の転換点のアルバムだろうと思います。ぜひ自分症候群とセットでお聴きいただければと思います。ちなみにその前のアルバム「Glass Age」にもその予兆を表す曲が収録されている気がします。あくまでも個人的にです。
9位の印象派はさださんが悩んでいたと思われる時期のアルバムで、7位の「うつろひ」とセットで聴いていただくのが良いと思います。この2枚の前がさだファンの多くに最強アルバムといわれる4位の「夢供養」があり、この後に2位の「夢の轍」があります。この夢供養での絶頂期からややスランプ気味になると思われる2枚を経て夢の轍に到達する。
あくまでも個人的な邪推ですが私はこの時期のさださんは長江の撮影の悩みだけでなく、シンガーソングライターとしての葛藤があったのではないかと思います。コンサートにはたくさんのお客さんが来ている。しかし何かが食い足りない。さらには映画などでの不安、売り上げ的にも79年をピークとして少し落ちてくる。時を同じくしてフリーフライトレーベル、さだ企画も始まる。
これは完全な思い込みなのでコアなファンにはややお怒りを買うかもしれませんがそこには「中島みゆき」さんや「オフコース」などの存在があったのではないかと思います。
私はウィキペディアを見るまで知らなかったのですが「夢の轍」のまりこさんは中島みゆきの「悪女」へのアンサーソングである、と。まあネットの世界ですからその真偽はわかりません。私が書いている駄文のように完全な主観のものなのか、さださん自身からのコメントがあるのかはわかりません。ただ中島みゆきを意識していたことは間違いないことだと思います。
先日フジテレビでの一流が嫉妬したスゴい人という番組でさださんが「中島みゆき」を挙げており、そして具体的な例として「悪女」の純情さ、その感性、と「時代」のスケール感を挙げていました。それをもって確信するつもりはないのですが私はこの時期(81年前後)に彼女を「いろんな意味」で意識したことはあったのだろうと思います。数ある彼女の曲の中で(オリコン1位とはいえ)この手の話で「悪女」はなかなか出てきません。多分あの悪女に何かを感じたのではないかとすら思います。とはいえ悪女で「マリコ」であったものが「まりこ」に変わったこと。悪女では描かれなかった「マリコ」の男性が、「まりこ」さんでは描かれていること。しかもそれは「まりこ」さんの彼氏などではなく、悪く言えば一見さんのお客だったのではないかと思われること。よってその関係は「もう愛の歌なんて唄えない」に出てくるある種の「形をもった男女関係」とも異なると思われること。などを見てもさだまさしの描く女性像の描き方と中島みゆきのそれとの違いが垣間見えることは確かだろうと思います。
さださんの描く女性像はやはり「男性目線」、といって悪ければ「男性にもわかる感性」で描かれています。「分岐点」「吸殻の風景」の振り回すタイプの女性、「6ヶ月の遅刻(マリナ・デル・レイ)」のカチューシャをした女性、「あまやどり」での朴訥でやさしい女性、「神話」での情念丸出しの女性とさださんの描き出す女性は、やはり中島みゆきの描き出す女性とは違います。それが良いか悪いかではなく中島みゆきの描く女性(というより女性感性の描き方)との違いこそがさだまさしの魅力の一つだと私は思いますので、あえてこの時期のアルバムを推したかったのです。
9位の印象派の「距離」は私にとっては「=さだ」を示すものですが、それはまあ主観の極みでしょうからそれをもってお勧めするのは控えようとは思います。
さださんの描く人間像はそれが実在の人間であるかどうかは別にして「いつかの」「だれか」を提示しており、私たち観賞する側の人がその時曲と同様の環境に置かれている状況でその曲を聴いたとき(あるいは出会ったとき)抜き差しならなくなってしまうのだと思います。件の案山子だって独身実家暮らしが聴くのと、親元離れて独り暮らしが聴くのと、都会に子供を出している親が聴くのとでは全く違うでしょうし。さださんの90年代くらいまでのアルバムには「取材:さだまさし」ともいえる人間像がたくさんありました。誤解を承知でいえば最近のアルバムでは「主演、語り:さだまさし」になりつつある。
しかしそれは仕方ないのかもしれません。さださんは若い時から「親、老人」の歌を書いてきました。そしてそれぞれで名曲を作ってきました。また老人系の曲でも「若者目線から見た老人」=療養所であったり、「老人目線での老人描写」=片おしどりであったり、「老人目線で若者に語り掛けるもの」=おもひで泥棒であったりと多様です。もちろん若いころは「若者目線の曲」も作れました。よって全年代に共感できる切り口がありました。でも年を重ねると逆の目線が難しくなった。要は年をとって若い人目線の曲が出来にくくなった(しかもファンもそれをあまり望まなくなった)。よって描かれる人間像の幅が狭くなった、と。
何度も言いますがそれが良い悪いではなく、そういう変化こそ年を重ねるということではないかと思います。
そういう意味でいえばお亡くなりになった阿久悠さん、秋元康さんの幅広いかつ長期間の多作ぶりには感動します。何度も言いますが好き嫌いは別です。でもあれだけ多作でしかも対象の幅広さを失わないのはある種の奇跡ではないかと思うのです。私の年でAKB48の人たちの歌詞から美空ひばりさんの歌詞はなかなかかけるものではありません。でもだからさださんより秋元さんの方がえらいといっているのではありませんよ。しつこいですけど。
よってさださんの歌詞が最も、ふり幅を持っていた時期、それは多様性といってもいいのですが、やはり70~80年代ではないかと思っているのです。もちろん意見には個人差があります(タオルは買わないですが:苦笑)。
さださんの曲に入り込むには曲の環境に自分がなればよい。極論ですがそれが早道である気がします。よって最も多様性のあるアルバムだと(私が)思っている70~80年代のものが上位に来るのは必然ともいえるのです。
この企画あと一回で完全に終わります。
思えばこのブログを始めたのが2007年の10月。自分にとって絶対的な存在であった「さだまさし」という人に対する大小さまざまな思い出や意見を書き留めるつもりで始めました。事実長年にわたり収集してきたCD、書籍が相当数たまってもおりましたし、それ以前に書きたいことは山ほどありました。
まずはアルバム紹介から始まり、コンサートなどの思い出、書籍、映像の紹介などを細々とやっていき、デビュー35周年をお祝いする企画としてはじめたのが「さだー1」。これがまる二年以上かかってしまいました。それでしばらく休んでいました。「あの事」が起こらなければおそらく今でも休んだままだったかもしれません。
3.11の東日本大震災は私にとって、正確には私のネット人生にとって大きな影を落としました。しかしそれはさださんや多くの方々と全く違う意味で、です。
3.11のその日、私は職場に(自営ですが)いました。仕事柄その日は年に数回の特別な日でしたのでその日のことは今でもかなり鮮明に覚えています。午前中あちこちをまわり、昼早い時間にはもう職場に入っていました。その時、ネットのニュースで「あの地震」が起こったことを知りました。とはいえそのころはまさかあんな大惨事になることは予想だにしていませんでした。何しろTVもない職場ですし、その日は特別な日でしたからばたばたと動き回っていたせいもあります。
その違和感に始めて接したのはその日の夕方でした。携帯がつながりにくくなったのです。最初は端末の故障かと思い、昔使っていた端末にSIMカードを刺し直したりもしましたが改善せず、携帯会社に問い合わせてやっと地震の影響であることを知ります。
ネットのニュースを見るとなるほどどうやら東北地方が大変な状態になっているようでした。しかしそれらもこれから始まる津波被害、原発被害の「本当の被害」の「片鱗」でしかなかったのですが。
家に帰ると、TV番組はほぼすべて同じものになっており、それからの出来事はみなさんの方が詳しいかもしれません。
ただし、私にとっての特別な出来事はそれとは全く違うところで進んでいきます。あくまでもあの震災が起点になっているだけです。
私はこのブログのほかに当時3つのブログを並行して更新していました。一つはここにもリンクがある音楽関係のものです。それ以外の二つは本業に関するものです。その二つのブログにたびたび(というか毎日)コメントいただいている方がいました。最初は当然匿名でのやりとりですが、そのうちお互いの個人情報を交換するほどになっていました。(男性で初老の方です)
私にとってブログの更新はその方との交流と等価になっていました。ただしブログの更新は、思い入れが深いほど、結構大変なものであり、モチベーションが無ければそうそう続けることはできません。それこそ今流行しているつぶやき程度で良ければ別ですが、それなりの量の文章となると、それが良文であれ、悪文であれ、駄文であれ、かなりのエネルギーが必要です。
私にとってブログの更新は「その方」あってのものになっていましたから、その方の登場しないこのブログと、リンクされているもう一つのブログの更新はさぼっていました。
その方の最期のコメントは震災からひと月ほどたったころでした。「最期」というからにはもちろん確認したのですが、それに関する様々な出来事は書きません。
私はこれまで実生活で、祖母、父、祖父、友人、恩人とさまざまな人を病気や事故で失っていました。もうアラフィフですからそれは仕方がありませんし、これからもっと多くなるでしょう。しかしそれらは私と「実際の交流がある方」ばかりでした。実際お会いしたことのない方で強く影響を受けた方の死は経験したことがありませんでした。
しかし、私は人生で初めて亡くしてしまったのです。ブログをやる上で極めて重要な人物を。先ほど話したように、そのころはブログの更新はその方の交流と等価になっていた以上、その方の死は、実生活にも、ましてやブログ更新にもきわめて重篤な意味を持っていたのです。
私は4つ更新しているブログを整理していくことを決断しました。その最初はこのブログにリンクされている音楽ブログです。ただ辞めるのもあれなので最後にちょっとした企画をやってやめました。その最後の記事はこれです。
本業関係のブログの2つのうちの一つは超不定期更新に切り替え(ほぼ休眠状態で年に数回宣伝めいた記事を更新するだけ)、残りはこのさださんのブログと本業の本ブログだけになりました。あとはこのさださんのブログも閉じて終わるつもりでした。しかし、それをするには私にとってのさださんの存在は大きすぎるものでした。もちろんそのころこのブログは休眠状態でしたからそのまま自然消滅でも同じことですが、やはり過疎ブログとはいえ読んでいただいている方がいる以上、それが出来ませんでしたし、何より、さださんの自分の中の存在がそれをすることを邪魔しました。
そこで、最期にデビュー40周年の記念企画をぶち上げてそれが終わったら終了しようと決めました。おりしもさださんのメディアへの露出が少し多くなってきた頃でしたし、映画などでも新規のファンが多少(どれほど多少かは知りません:苦笑)増えてきたこともありましたから、さだファンになりたての方にお勧めする規格にしようと思ったのです。
そしてさだペディアは始まりました。そして丸3年以上たちやっとこの前の記事で現状全てのオリジナルアルバムの紹介が終わりました。
この記事長くなるのであと2回続きます。お暇な方はお付き合いください(礼)。
本文に入る前に、最後の更新をしたのが昨年の9月ですからほぼ半年ぶりの更新です。予告した通りさだペディア最後の1枚です。実はこの記事は半分以上昨年書いておりました。でも更新できなかったのは、文章の内容が今一ピンと来なかったことや本業が忙しかったこと、そして一番大きいのは怠け癖、という病気です(滝汗)。
本当は昨年の10月18日に7割ほど書いてあったということで、以下、その原文を含め更新します。後半の曲の感想部分の数曲分今回付け加えました。最終回がこんな2段ロケットみたいになってすみません。では、どうぞ!
相変わらずかなりの間隔があいてしまいました。
いよいよさだペディアの(取り合えず)最後の一枚です。
風の軌跡 (15.7.8)
1.ふるさとの風 2.みらいへ 3.ラストレター 4.青空背負って 5.梁山泊 6.問題作~意見には個人差があります~ 7.逍遙歌 ~そぞろ歩けば~ 8.風の宮 9.夢見る人 10.風に立つライオン(シネマ・ヴァージョン)
①ヒット:A’
シングル曲があり、ヒットしていればA、していなければB(ただしほぼ知名度なしならC)、シングル無しならC
②コミカル:B
関白宣言、関白失脚、雨やどり、私は犬になりたいなどのコミカル系があるか?
③国風:B
飛梅、まほろば、修二会などの日本の文化、建造物などの曲があるか?
④恋愛ソング:C
いわゆる恋愛ソングが多いかどうか?ちなみにさださんの場合皆無のアルバムは無いです。
⑤社会性:B
前夜、空き缶と白鷺、遥かなるクリスマスなどの社会的な曲があるか?またその程度により分類
今回のアルバムはここ数枚のアルバムの中では曲の知名度という意味ではダントツで(それは対さだまさし比で)あるだろうと思います。言うまでもなくTBS天皇の料理番のエンディング曲として使われた「夢見る人」が大きいわけです。私も全話録画で見ましたが、ちょうどいいところであの曲がかかります。あのドラマを見た方ならほとんどはあの曲を認知している(好き嫌いは別として)と思います。また今年もさださんの原作で映画が出来ましたので(これは若干の辟易感も込めていうのですが)そのタイトル曲の「風に立つライオン」は、さださんの曲の中では重要な曲であり超メジャー曲。演歌ファンで北島三郎を知らないことがあり得ないように、さだファンを公言する人でこの曲を知らないのはありえないほどの曲です(これもまた好き嫌いは別として)。さらには有名通販のジャパネットたかたのキャンペーンソング「みらいへ」、私としてはむしろこちらの方を押してほしかった映画案山子とラケットのテーマソング「青空背負って」となかなかの知名度をもつ曲ばかりです。
よって①のヒットは知名度、という点でA’にしました。
②のコミカルは難しいのです。分けると「梁山泊」や「問題作」がそれにあたるのでしょうが、いわゆる関白宣言をフォーマットとしたようなさださんのコミカル曲ではありませんので迷った末のB判定。
③の国風系は今回は「風の宮」という曲になるでしょう。西行の歌をベースにしていますが最近のこの系統の曲では良い曲だと思います(今までがだめと言ってはいない:汗)
④の恋愛は表立っては控えめなのでC
⑤の社会性は「問題作」をそれに入れるということにしました。
まずはアルバム紹介のページも兼ねて全曲紹介を。
1曲目の「ふるさとの風」。復興支援の一環として大学生(当時)の工藤玲音さんの詩にさださんが若干手を加え、作曲した曲。昔はこの系統の曲はさださんには多かった。しかし小説を書き始めてからか、最近は減ってきた感じがする。だから昔のさださんの曲です、と言われればあまり違和感がない。それが良いことかどうかは別として、90年代までのさださんの雰囲気と渡辺さんの編曲がマッチしている曲でアルバムの出だしとして違和感はない。
そして次の曲。
みらいへ。私の悪い病気が発動したようで、今回のアルバムで一番気に入ったのがこの曲だ。内容的には実は人と人との交わりや四季の移り変わりが描かれている、ある意味ではさだまさしフォーマットに従った曲なのだけれども、何度も何度も何度も聴いて、車中で何度も何度も何度も歌った。この曲を聴けたことでこのアルバムの価値があったと思うほどだが、あいにくこの思いは私の独りよがりだろうことは想像つく(汗)。
ラストレターは同名の小説を意識したものかどうかはわからない。で、昔セイヤングを聴いていた時から最後の1枚を読むときにこの「用語」は使われていたはずだなあ、と思った。ラジオの向こうにいる人とDJとの描写で書かれているが、テーマ的には都会と故郷である。これもまたさださんの曲には数多く描かれており、残念ながら個人的には「距離」を超える曲には出会っていない(異論は認めます)。
青空背負って、は映画のテーマソングだが映画がそれほどメジャーでなかったので知名度は上がらなかった。しかし曲の軽さは私のストライクゾーンど真ん中ではある。さださんの曲の中では(とりわけ最近では)、このような軽い感じの曲に佳作が多い。でも一番好きか?と聞かれれば、もごもご・・・
梁山泊と問題作は正月の件の番組で大人の悪乗り(失礼!)をしていたが、本質的には全く違うものである。前者は高校時代あたりに作られたものらしくTVドラマの主役の人が(さださん役)気に入ったので、みたいなことをライナーに書いてあった。山賊のもつ正義を「正義かどうかは別だけど」 というあたりの着眼点はさださんの独創性、悪く言えばひねくれが良く表れている。本質的には嫌いではないが、「変な曲」では猫背のたぬきを抜ける曲に出会っていない。逆に問題作は最近のさださんの「前夜」から派生して「幸せブギ」へと分化した系統の曲で正直サブタイトルありきの曲、という印象でしかない。確かに昨今のさまざまなマナーや道徳観の荒廃はひどい。ひどいけれどもそれを歌にすることの必然性を感じない。もちろん個人のアルバムだからどんな曲を作ろうが勝手である。でもアルバムとして見た時に浮いている。これは私がしょっちゅうこのブログで書いている「ふり幅」とは違うものだと思う。この曲で優れているのは二つ。曲の最後で畳みかけるところ支離滅裂な感じになるところの歌詞。これは言いたいことがありすぎてもうわけがわからなくなっている感じがでてさださんのセンスを感じる。もう一つはギターの前奏や間奏。まあアレンジですね。どちらにしろ、私は例の「意見には個人差があります」というタオルを作り、売り、それを客ともども振り回すことで盛り上がる行為を全く評価していない。それらのどれか、というより、それらの「どれも」である。コンサートで高いお金を払って光る某(あの蛍光色のやつ)を振るだけでも耐えがたいのだから当たり前だ。辛口で、この曲を好きな人には大変申し訳ないけれどもそれこそ「意見には個人差がある」のだから仕方ない。
逍遙歌 ~そぞろ歩けば~は加山雄三さんに提供した?曲だがこれはまあそういう曲で、アルバムの中ではやや浮いている感じがする。尤もユーキャン(FOA)に移籍してからアルバムの中の他人に提供した曲は大体アルバムで浮いている感じがする。(具体例は書かない、キッパリ)
風の宮、は曲が素晴らしい。この手の曲こそアルバムで映えるので、さださんのアルバムを買ったファンしか体験できない。西行の歌を使ったので歌詞が硬質な感じになったのは仕方ないだろうか。
夢見る人、は先ほど書いたように「天皇の料理番」の主題歌で、またドラマの最後の一番良いところでかかるものだからパブロフの犬よろしくこの曲を聞くと感動がよみがえってくる(苦笑)。
そして今回最大のポイントと勝手に思っているのが最後の「風に立つライオン」。これは正直いらなかった。アレンジも夢回帰線のオリジナルとそれほど変わっているわけではなく、大変失礼だけれども同名の映画を出して主題歌を収録し直したので入れました感、がどうしてもしてしまう。この風の軌跡は絶対に「夢見る人」で終ってほしかった。別に嫌なら聴かずにとばせばいいじゃんと思われるかもしれない。しかし私は古い人間でさださんの「アルバム」というところに重きを置いているので、こういうのがとても気になってしまう。同じく蛇足だと思っている「天然石の化石2006」の方はまだ好みではないがアレンジが完全に変わっておりアルバム用に考えました感がするのでまだましな感じがする。では「風に立つライオン」をもっと大幅にリメイクすれば気に入ったのかというとそういう問題ではない。映画を見た人で興味を持った人に買ってほしかったのか?仮にそうであっても釈然としない。頑固爺!といわれても、私にとっての風に立つライオンは「夢回帰線」のそれである。
というわけで、今回のアルバムは極めて好き嫌いのふり幅が大きいものとなりました。よってランキングも
1位「風見鶏」
2位「夢の轍」
3位「風のおもかげ」
4位「夢供養」
5位「Glass Age」
6位「夢ばかりみていた」
7位「うつろひ」
8位「夢の吹く頃」
9位「印象派」
10位「ADVANTAGE」
と、変わりませんでした。
何はともあれ「わすれもの」から最新アルバム「風の軌跡」まで全アルバムの個人的ランキングを終えることになりました。
感想などは次回以降数回にわたり更新したいと思います。
では、また!
やはり人間終わりが見えてくるとやる気が出ますね。
みなさんいかがお過ごしでしょうか?
さて今日のアルバムは本当はこのサダペディアに加えていいのか悩みました。
まあとりあえずアルバムの紹介から。
季節の栖 ~Twenty Five Reasons~ (99.6.23)
1、素晴らしき夢 2、空っぽの客席 3、JONAH 4、歌紡ぎの小夜曲 5、星座の名前 6、ふ 7、なんということもなく 8、空色の子守歌 9、遠い海 10、叛乱 11、ムギ 12、佐世保 13、桜月夜 14、夢の夢
①ヒット:C’
シングル曲があり、ヒットしていればA、していなければB(ただしほぼ知名度なしならC)、シングル無しならC
②コミカル:C
関白宣言、関白失脚、雨やどり、私は犬になりたいなどのコミカル系があるか?
③国風:B
飛梅、まほろば、修二会などの日本の文化、建造物などの曲があるか?
④恋愛ソング:B
いわゆる恋愛ソングが多いかどうか?ちなみにさださんの場合皆無のアルバムは無いです。
⑤社会性:C
前夜、空き缶と白鷺、遥かなるクリスマスなどの社会的な曲があるか?またその程度により分類
今回のアルバムはデビュー25周年記念アルバムで、さださんと交流のある著名な方々の提供曲で構成されていて、作詞作曲両方さださんなのは最後の「夢の夢」のみとなっています。
ちなみに全ての作詞作曲を書くと
1、素晴らしき夢(作詞さだまさし 作曲弾厚作(加山雄三))
2、空っぽの客席(作詞作曲財津和夫)
3、JONAH(作詞作曲ポールサイモン)日本語作詞さだまさし
4、歌紡ぎの小夜曲(作詞さだまさし 作曲南こうせつ)
5、星座の名前(作詞三波春夫 作曲さだまさし)
6、ふ(作詞永六輔 作曲さだまさし)
7、なんということもなく(作詞作曲小椋佳)
8、空色の子守歌(作詞さだまさし 作曲山本直純)
9、遠い海(作詞さだまさし 作曲来生たかお)
10、叛乱(作詞さだまさし 作曲服部克久)
11、ムギ(作詞来生えつこ 作曲さだまさし)
12、佐世保(作詞藤田恵美 作曲さだまさし)
13、桜月夜(作詞谷村新司 作曲さだまさし)
14、夢の夢(作詞作曲さだまさし)
ご覧のように惜しくも故人になられた方を含めそうそうたる方々です。よってその内容にケチをつけることは国政にケチをつけるよりはるかに難しいわけで、変にここに触ろうものなら、学生のデモに「戦争行きたくないってのは利己的」とツイートしたすぐ後に週刊誌報道でスキャンダルが報じられ党は辞めたが議員はやめないってんで「一番利己的なのは誰でしょう?」というブーメランクイズにされそうな議員なみの扱いを受けることにもなりかねません(大袈裟か?)。
まあ記念アルバムですからさださんの人脈などを観賞するのは一つの手ですが…
ちなみに唯一シングル化されているのが「佐世保/夢の夢」で作詞の藤田恵美さんは以前「Le Couple」という夫婦デュエットで(現在は離婚)、「ひだまりの詩」で大ヒットしましたね。私もこの曲は大好きで、当時はこの曲ばかり繰り返し聞いてたほどです。
また小椋さんの「なんということもなく」は学生時代の喫茶店を思い出す曲で同じく同時期をギタリストとして活躍してきた石川鷹彦さんのアレンジと相まってほっとする曲です。
そして「桜月夜」は谷村さんの歌詞にさださんの曲、渡辺さんのスリリングなアレンジが相まって全く違和感はありません。
その他、三波春夫さん、山本直純さんなど故人になられた方、加山さん、ポールサイモン、永六輔さん、服部克久さんなどのビッグネームのみなさん、財津さん、こうせつさん、来生さんご夫妻、小椋さんなどさださんとほぼ同時代を頑張ってきた方々。さらにはコーラスでの参加ですが小田和正さんのお名前も出ています。
このような記念アルバムにあ~だ、こ~だ言うことが出来るでしょうか。
私には怖くてできません。ということで、今回のアルバムはランク対象外とさせていただきます。
さだファンになりたての方がすぐに聴くアルバムとは違うと思いますが、さださんを語る上で避けることも難しいアルバムだとも思います。
そんなわけでご容赦を…
次回、いよいよさだペディア最終回!
8月ももう終わろうとしていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
サダペディアも今回を入れてあと3回になりました。
さだー1の時もそうでしたが軽々しく「やろう!」と決めてしまうと本当に大変な目にあいます。思えば子供のころから無計画なところは変わりません。尤も子供のころは「無理」と思えば放り投げていましたからそれからすると少しは齢50近くになって成長したかな、と(おせぇよ!)。
さて、本日のアルバムはこちらになります。
心の時代 (98.9.23)
1、心の時代 2、クリスマス・ローズ 3、驟雨 4、君が選んだひと 5、秘密 6、神の恵み 7、不器用な花 8、こころとからだ 9、都府楼 10、航跡 11、白夜の黄昏の光
①ヒット:C
シングル曲があり、ヒットしていればA、していなければB(ただしほぼ知名度なしならC)、シングル無しならC
②コミカル:C
関白宣言、関白失脚、雨やどり、私は犬になりたいなどのコミカル系があるか?
③国風:A
飛梅、まほろば、修二会などの日本の文化、建造物などの曲があるか?
④恋愛ソング:B
いわゆる恋愛ソングが多いかどうか?ちなみにさださんの場合皆無のアルバムは無いです。
⑤社会性:A
前夜、空き缶と白鷺、遥かなるクリスマスなどの社会的な曲があるか?またその程度により分類
最初にお断りしておきますが、本来さださんが作ったアルバムを赤の他人の私があ~だこ~だと論評めいたことをやるのは蛇足でしかありません。キングカズこと三浦知良さんが今年J2で最年長ゴールを決めたニュースを論評した野球の張本さんが「もう引退して後進に道を譲るべき」と言ったとたんに訳知り顔のネット住民が「おめ~にキングカズの何がわかる!」などと総攻撃を受けたことがありました。(ちなみに私はその件は置いといて、ではキングカズのすべてがわかってないと論評してはいけないのか?とひねくれたことを少し思った:笑)まあそれと同じで熱狂的なファンの人に「お前にさだまさしの何がわかる!すっこんでろ!」と言われれば「ごめんね、ごめんね」と若干旬の過ぎたお笑い芸人のネタで返すくらいしかないのです。
そう本質的に曲というのは作った人間のものであり、それについて何かを語ることは蛇足でしかない。とはいえ「ファン」であり、さださんが80~90年代借金で一番苦しんでいる時にアルバムとコンサートを欠かさなかった私としては一言くらいは言ってもいいんジャマイカ、じゃなくじゃないか、と思いこうして駄文、駄企画を綴ってきました。
ただ今回のアルバムは私が多くを語ることは究極の蛇足になるかもしれない。というのも同名の著作「心の時代」が同時期に出版されており、アルバムすべての曲のライナーとそれに関連したエッセイ、小説が、そこに載っており、さださんのこのアルバムに関する思いはそれを見れば十分だからである。
画像は2001年に再販された文庫本で、オリジナルは1998年に出ている(ともにサンマーク出版)。著作絶対温度の前後ぐらいではないかと思う。
この本には先日放送された「ちゃんぽんたべたか」の高校時代がほぼオリジナルで紹介されており、さらには中学時代の記述もある。また夢の話、さださんの家族(父母)の話なども小品で描かれており、全体として「こころ」に関連付ける本になっている。アルバムのライナーノートだけならまだしも、これがある以上個人的なこのアルバムに関する感想は蛇足中の蛇足に感じてしまう。
でも僕は男の子である。しかも九州男児の気も少しする。キングカズのファンに(なりすまし、にわかも含めて)たたかれた張本さんのように「おめ~にさだの何がわかる」と言われても、一度決めた企画はやらなくちゃいけないのである。こ、こ、怖くなんかないのである。幸いあまり読む人の多くないブログだから大丈夫だろう、と、ぐらぐらしているジェンガの下の方の一本を抜くようなつもりで書くしかないのだ。でもコメント欄にきついこと書かれたら気弱な私は多分削除しますんでよろしく!
というわけでこのアルバムについて詳しく知りたい方はこの本を読まれてください。基本古本屋で見つければ捨て値で買えるはずです。
さて、本題。テイチク移籍二作目。
意外かもしれませんが、このアルバムは私の中では評価が高いのです。
理由は3つ。
一つ目、アルバム発売当時の自分の情景とのシンクロ率が高く思い入れが強いこと(アルバム紹介ページで記載済み)。
二つ目、1曲を除き提携曲がないこと(君がえらんだ人がマリエールのCMソング)。つまりほとんどがこのアルバムのオリジナル曲(いつ作られたかは別)。
三つ目、様々なジャンルの曲がバランスよく配分されていてアルバムらしい形を保っていること。80年代のアルバムの趣を残している。
とはいえ、だから万人に好まれるか、というと話は別である。
何しろ理由の1つ目と3つ目はきわめてパーソナルなものだからである。
タイトル曲でもある1曲目「心の時代」はアレンジも含めて「つかみ」としては成功している。
心を重視して生きることへの不安感と当たり前感を持ちながらそもそも「こころ」というものから派生するかなりの多くのことを自分がうまく説明できないような気がする焦りなどが表れている。こういった「そもそも論」は身の回りに多い。自分が当たり前だ、と思っていることを他人に分かってもらおうとしたとき、実は自分が本質的にわかっていないことに気付き呆然とすることは意外と多いのだ。「(自分が)こころの時代」なのか「(時代が)こころの時代」なのか。それも含めて、心の深さの分考え出すと止まらない。
「クリスマスローズ」はギターだけのアレンジなので軽く、(おそらく亡くなった)夫のかつての思いであふれている曲。なくしてしまったことの思い出は成長する。それを決して「美化」と言ってはいけない気がする。
「驟雨」はアレンジの吉田弥生さんの勝利であると思っている。メインのピアノのアレンジが曲・詩とぴったり合っていて「孤独」「辛さ」をより感じる。女性で辛いことがあった人が聴いたらやばいんじゃないか、とさえ思う。二番の「子供の頃の自分を ふと思い出した 少しだけ父と母にすまない気がした」の部分はもはや反則ではないか?と思うほど切ない。
「君の選んだ人」は先ほど書いたように唯一の提携曲。ただ少し地味な感じもする。とはいえ私はこの曲の二番最後の「生きてゆくことは 辛いことばかり けれどひとは 独りきりではない」の部分の歌詞と音楽だけで十分である。それほどこの部分が好き(少しおかしい:笑)。
「秘密」はさださんの曲の中では中学・高校の男性の異性に対する様々な秘密を垣間見る曲で、子供が大人になる過程で必要な儀式のような曲です。とても繊細なアレンジも成功していて詩とあっています。この女性が二学期いなくなったのが転校なのか死亡なのか。この後の「ボク」がしたであろう行動を思うことで、そしてそのあと日常に戻ることで「秘密」は心のより深いところに沈めていくのだろうな、と思う。
「神の恵み」は社会性のある、さださん特有の歌で、前夜ほど傍観的、一般的ではなく、かといって遥かなるクリスマスほど直接的ではない。尤も語り手は間違いなくさださん自身であることはわかる。戦時中、戦後のアメリカの話をしているようで、同時期の日本人を語っている。自分のことを語っているようで、現在の世間を語っている。とてもたくらみの深い曲だと思う(たくらみといって悪ければ、構成に優れている)。それらをひっくるめて戦後やってきたアメリカの軍艦「プロビデンス」の和訳から表題の「神の恵み」を得ているのはさださん好きにはたまらない感じだ(笑)。
前夜と異なり曲調は明るめで、詩もなんだかんだで前向きである。ただし今のさださんも同じ思いかどうかは別問題である。
「不器用な花」は「元気出せ系」(そんな系があるのかは知らん)の曲の中では多分トップクラスで好きな曲。悩んでいる人にとっては勇気づけられると思う。石川さんのアレンジが泣かせる(いや、本当に泣きはしないけど…)。
「こころとからだ」はさださんの良く使うレトリックが入っている。先日紹介した「夢唄」の中の「夢一色」で使われた「信じているから 愛する訳ではない 愛ししているから信じる訳でもない」などのような表現方法は決してさださんの専売特許ではないけれども、結構さださんの曲の中にはよく出てくる。そしてこの「こころとからだ」には多用されている。基本ラブソングだが女性側の切ない思いの曲である。
「都府楼」国風的な歌での代表的なのは「まほろば」や「修二会」だけれども、九州人の私は「飛梅」と「都府楼」の大宰府系の曲の方が好きです。そして重要なことはこの曲の出来が素晴らしいということ。しっかりとラブソングになっているしアレンジも含めて「まほろば」「修二会」よりも好みです。
「航跡」後に発売される「Sada City」の「強い夢は叶う」と同系の曲だが失礼ながらこちらの方が好きです。「僕たちは孤独ではない」で勇気づけられる人も多いだろう。
「白夜と黄昏の空」は結構メジャーな曲「極光」と同様にカメラマンとその家族の人生・半生を描いた曲だがドラマ性よりも家族愛を感じる。アレンジなどに工夫をしていることがライナーに書かれている。
さて、アルバムとして見た場合オリジナリティーを強く感じて、言っちゃあ悪いが最近多い発表曲を集めた感じはしない。それゆえ少し地味に感じる可能性はある。とはいえ、表題作のような「こころ」から派生する様々な現象をうまくまとめたと思っている。このように評価は高いのですが、こうなると既存の1~10位までのアルバムとの勝負になります。
結果は?
さてランキング。
1位「風見鶏」
2位「夢の轍」
3位「風のおもかげ」
4位「夢供養」
5位「Glass Age」
6位「夢ばかりみていた」
7位「うつろひ」
8位「夢の吹く頃」
9位「印象派」
10位「ADVANTAGE」
やはり10位の壁は破れませんでした。
あと二回ですからなるべく早くやろうと思います(願望)。