大分のさだまさしファンの独り言

大分に住んでいるさだまさしさんのファンです。所有のアルバムなどを紹介しながら不定期に思い出などを書いていこうと思います。

Sada Pedia 43 風の軌跡

2016-03-20 15:07:38 | SADAPEDIA

本文に入る前に、最後の更新をしたのが昨年の9月ですからほぼ半年ぶりの更新です。予告した通りさだペディア最後の1枚です。実はこの記事は半分以上昨年書いておりました。でも更新できなかったのは、文章の内容が今一ピンと来なかったことや本業が忙しかったこと、そして一番大きいのは怠け癖、という病気です(滝汗)。
本当は昨年の10月18日に7割ほど書いてあったということで、以下、その原文を含め更新します。後半の曲の感想部分の数曲分今回付け加えました。最終回がこんな2段ロケットみたいになってすみません。では、どうぞ!




相変わらずかなりの間隔があいてしまいました。

いよいよさだペディアの(取り合えず)最後の一枚です。

風の軌跡   (15.7.8)



1.ふるさとの風 2.みらいへ 3.ラストレター 4.青空背負って 5.梁山泊  6.問題作~意見には個人差があります~ 7.逍遙歌 ~そぞろ歩けば~ 8.風の宮 9.夢見る人 10.風に立つライオン(シネマ・ヴァージョン)

①ヒット:A’
シングル曲があり、ヒットしていればA、していなければB(ただしほぼ知名度なしならC)、シングル無しならC
②コミカル:B
関白宣言、関白失脚、雨やどり、私は犬になりたいなどのコミカル系があるか?
③国風:B
飛梅、まほろば、修二会などの日本の文化、建造物などの曲があるか?
④恋愛ソング:C
いわゆる恋愛ソングが多いかどうか?ちなみにさださんの場合皆無のアルバムは無いです。
⑤社会性:B
前夜、空き缶と白鷺、遥かなるクリスマスなどの社会的な曲があるか?またその程度により分類

今回のアルバムはここ数枚のアルバムの中では曲の知名度という意味ではダントツで(それは対さだまさし比で)あるだろうと思います。言うまでもなくTBS天皇の料理番のエンディング曲として使われた「夢見る人」が大きいわけです。私も全話録画で見ましたが、ちょうどいいところであの曲がかかります。あのドラマを見た方ならほとんどはあの曲を認知している(好き嫌いは別として)と思います。また今年もさださんの原作で映画が出来ましたので(これは若干の辟易感も込めていうのですが)そのタイトル曲の「風に立つライオン」は、さださんの曲の中では重要な曲であり超メジャー曲。演歌ファンで北島三郎を知らないことがあり得ないように、さだファンを公言する人でこの曲を知らないのはありえないほどの曲です(これもまた好き嫌いは別として)。さらには有名通販のジャパネットたかたのキャンペーンソング「みらいへ」、私としてはむしろこちらの方を押してほしかった映画案山子とラケットのテーマソング「青空背負って」となかなかの知名度をもつ曲ばかりです。
よって①のヒットは知名度、という点でA’にしました。
②のコミカルは難しいのです。分けると「梁山泊」や「問題作」がそれにあたるのでしょうが、いわゆる関白宣言をフォーマットとしたようなさださんのコミカル曲ではありませんので迷った末のB判定。
③の国風系は今回は「風の宮」という曲になるでしょう。西行の歌をベースにしていますが最近のこの系統の曲では良い曲だと思います(今までがだめと言ってはいない:汗)
④の恋愛は表立っては控えめなのでC
⑤の社会性は「問題作」をそれに入れるということにしました。

まずはアルバム紹介のページも兼ねて全曲紹介を。
1曲目の「ふるさとの風」。復興支援の一環として大学生(当時)の工藤玲音さんの詩にさださんが若干手を加え、作曲した曲。昔はこの系統の曲はさださんには多かった。しかし小説を書き始めてからか、最近は減ってきた感じがする。だから昔のさださんの曲です、と言われればあまり違和感がない。それが良いことかどうかは別として、90年代までのさださんの雰囲気と渡辺さんの編曲がマッチしている曲でアルバムの出だしとして違和感はない。
そして次の曲。
みらいへ。私の悪い病気が発動したようで、今回のアルバムで一番気に入ったのがこの曲だ。内容的には実は人と人との交わりや四季の移り変わりが描かれている、ある意味ではさだまさしフォーマットに従った曲なのだけれども、何度も何度も何度も聴いて、車中で何度も何度も何度も歌った。この曲を聴けたことでこのアルバムの価値があったと思うほどだが、あいにくこの思いは私の独りよがりだろうことは想像つく(汗)。
ラストレターは同名の小説を意識したものかどうかはわからない。で、昔セイヤングを聴いていた時から最後の1枚を読むときにこの「用語」は使われていたはずだなあ、と思った。ラジオの向こうにいる人とDJとの描写で書かれているが、テーマ的には都会と故郷である。これもまたさださんの曲には数多く描かれており、残念ながら個人的には「距離」を超える曲には出会っていない(異論は認めます)。
青空背負って、は映画のテーマソングだが映画がそれほどメジャーでなかったので知名度は上がらなかった。しかし曲の軽さは私のストライクゾーンど真ん中ではある。さださんの曲の中では(とりわけ最近では)、このような軽い感じの曲に佳作が多い。でも一番好きか?と聞かれれば、もごもご・・・
梁山泊と問題作は正月の件の番組で大人の悪乗り(失礼!)をしていたが、本質的には全く違うものである。前者は高校時代あたりに作られたものらしくTVドラマの主役の人が(さださん役)気に入ったので、みたいなことをライナーに書いてあった。山賊のもつ正義を「正義かどうかは別だけど」 というあたりの着眼点はさださんの独創性、悪く言えばひねくれが良く表れている。本質的には嫌いではないが、「変な曲」では猫背のたぬきを抜ける曲に出会っていない。逆に問題作は最近のさださんの「前夜」から派生して「幸せブギ」へと分化した系統の曲で正直サブタイトルありきの曲、という印象でしかない。確かに昨今のさまざまなマナーや道徳観の荒廃はひどい。ひどいけれどもそれを歌にすることの必然性を感じない。もちろん個人のアルバムだからどんな曲を作ろうが勝手である。でもアルバムとして見た時に浮いている。これは私がしょっちゅうこのブログで書いている「ふり幅」とは違うものだと思う。この曲で優れているのは二つ。曲の最後で畳みかけるところ支離滅裂な感じになるところの歌詞。これは言いたいことがありすぎてもうわけがわからなくなっている感じがでてさださんのセンスを感じる。もう一つはギターの前奏や間奏。まあアレンジですね。どちらにしろ、私は例の「意見には個人差があります」というタオルを作り、売り、それを客ともども振り回すことで盛り上がる行為を全く評価していない。それらのどれか、というより、それらの「どれも」である。コンサートで高いお金を払って光る某(あの蛍光色のやつ)を振るだけでも耐えがたいのだから当たり前だ。辛口で、この曲を好きな人には大変申し訳ないけれどもそれこそ「意見には個人差がある」のだから仕方ない。
逍遙歌 ~そぞろ歩けば~は加山雄三さんに提供した?曲だがこれはまあそういう曲で、アルバムの中ではやや浮いている感じがする。尤もユーキャン(FOA)に移籍してからアルバムの中の他人に提供した曲は大体アルバムで浮いている感じがする。(具体例は書かない、キッパリ)
風の宮、は曲が素晴らしい。この手の曲こそアルバムで映えるので、さださんのアルバムを買ったファンしか体験できない。西行の歌を使ったので歌詞が硬質な感じになったのは仕方ないだろうか。
夢見る人、は先ほど書いたように「天皇の料理番」の主題歌で、またドラマの最後の一番良いところでかかるものだからパブロフの犬よろしくこの曲を聞くと感動がよみがえってくる(苦笑)。
そして今回最大のポイントと勝手に思っているのが最後の「風に立つライオン」。これは正直いらなかった。アレンジも夢回帰線のオリジナルとそれほど変わっているわけではなく、大変失礼だけれども同名の映画を出して主題歌を収録し直したので入れました感、がどうしてもしてしまう。この風の軌跡は絶対に「夢見る人」で終ってほしかった。別に嫌なら聴かずにとばせばいいじゃんと思われるかもしれない。しかし私は古い人間でさださんの「アルバム」というところに重きを置いているので、こういうのがとても気になってしまう。同じく蛇足だと思っている「天然石の化石2006」の方はまだ好みではないがアレンジが完全に変わっておりアルバム用に考えました感がするのでまだましな感じがする。では「風に立つライオン」をもっと大幅にリメイクすれば気に入ったのかというとそういう問題ではない。映画を見た人で興味を持った人に買ってほしかったのか?仮にそうであっても釈然としない。頑固爺!といわれても、私にとっての風に立つライオンは「夢回帰線」のそれである。

というわけで、今回のアルバムは極めて好き嫌いのふり幅が大きいものとなりました。よってランキングも

1位「風見鶏」
2位「夢の轍」
3位「風のおもかげ」
4位「夢供養」
5位「Glass Age」
6位「夢ばかりみていた」
7位「うつろひ」
8位「夢の吹く頃」
9位「印象派」
10位「ADVANTAGE」

と、変わりませんでした。

何はともあれ「わすれもの」から最新アルバム「風の軌跡」まで全アルバムの個人的ランキングを終えることになりました。
感想などは次回以降数回にわたり更新したいと思います。

では、また! 


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2 コメント

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待ってました! (コアラ)
2016-03-27 21:21:56
[風の軌跡]は聴き込まないで返してしまったので「青空背負って」「夢見る人」「逍遥歌」以外は大分さんが褒めておられる曲がどんな曲だったかも忘れてしまった軽薄なファンです(汗)
「梁山泊」と「問題作」のインパクトがとても強かったのですが「問題作」をライブでタオルを振り回して盛り上がる光景を見たら意見がかなり変わったかも知れません。

とにかくSadaPediaの最終回、お疲れ様でした!
今も大変参考にさせていただいています。次回の感想も楽しみにしています( ^_^)/
コアラさんへ (さだファンの管理人)
2016-03-29 12:52:31
お待たせして申し訳ございません。
>タオル
実際に客が振り回しているかはわかりません(すみません。大げさでした)が、客の何人かがタオルをかざしてさださんの方に見せていたのは見ました。
正直性格上「その手」の連帯感というか盛り上がりは好きでないのです。

次回は早く更新するよう努力します(汗)

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