のんびり主婦のPCライフ

黒柴「ころたん」の平凡な暮らしと、
散歩と読書の記録です。

残り全部バケーション / 伊坂幸太郎

2013-03-31 | 読書
 集英社 2012/12/10

裏家業の下請けとしてコンビを組む溝口と岡田を描いた連作短編集。
『残り全部バケーション』 離婚を決めた夫婦と娘が住み慣れた家を出るとき、見知らぬ男からメールが入る。それは、悪事から抜けたい岡田が溝口から出された交換条件の「ランダムに連絡を取った相手と友達になること」からのものだった。
『タキオン作戦』 父親から虐待を受けている少年を見かけた岡田は、改善策を思いつく。
『検問』 溝口は新しくコンビを組んだ太田と、ある女性を誘拐するという仕事を請けた。その途中、国会議員が絡んだ事件のための検問にあう。トランクには大金が入ったバッグが入っていたのだが…
『小さな兵隊』 岡田の小学校時代を友人が語る。みんなは岡田を問題児だと思っていた。また、スパイをしている父は、担任の弓子先生に気をつけろと言う。
『飛べても8分』 溝口が交通事故で入院している病院に、雇い主の毒島も入院していた。新しくコンビを組んだ高田は、溝口の言動に振り回されている。

溝口も岡田も犯罪者ではあるのですが、憎めない人物として描かれています。ところどころに人の良さも出ています。伊坂作品には犯罪に絡む仕事をしている主人公が多い気がしますが、キャラクターの作り方と不器用な愛情表現にはいつも感心させられています。表題の「残り全部バケーション」というのは、新しい人生を歩み始めるときに、「これからの自分の人生、残り全部バケーション」ということなのですが、こんなふうに思えると、どんな展開でも明るい門出になりそうです。(2013/03読了)


母性 / 湊かなえ

2013-03-30 | 読書
 新潮社 2012/10/30

『母性について』 高校教師が、新聞に載っていた女子高生の転落事故の記事を読んで考えること。
『母の手記』 母親から愛能う限り大切に育てられた「わたし」は、母の認める田所と結婚し、一女を設けた。しかし、高台の美しい家を災害が襲い、そのために愛する母を亡くし、田所の実家に身を寄せる。義実家では、姑や小姑に苛められ、辛い日々を過ごす。
『娘の回想』 小学校入学前まで家族三人で暮らしていた頃が一番幸せだった。娘はいつも母の存在を気にし、母から愛されることを望んでいるが思うようにいかない。
各章が三つの視点から描かれていて、母と娘がそれぞれの立場から出来事を綴っている。

一人称で描かれる文章なので、最初は人物の特定も含めて違和感がありましたが、それも慣れてきます。しかし、不快感は拭いきれず… 不甲斐ない夫や嫁をいびり続ける姑などに腹が立ちますが、それ以上に、母になった「わたし」が自分の母に依存しすぎて、母になり切れないことに苛立ちます。この本には「女」がたくさん登場します。それも湊さん特有の「女」の嫌な部分が満載です。歪な母娘関係や、心の葛藤が描かれるとともに「母性」を考えさせられる小説でした。(2013/03読了)


お花見

2013-03-25 | 黒柴ころたん


昨日の日曜日、水上公園に桜を見に行ってきました。
今年の桜は開花が早いので、もしかしたら次週末では遅いかと…



天気が良くないので空いていました。人ごみが嫌いなころたんも今日は大丈夫。



孫のAちゃんが、初めてリードを持ちました!



娘とAちゃんところたん。後姿も楽しそう~



土手から桜並木を見下ろして、



「青空じゃないけど、桜は綺麗だよん」



ころたんも輝いているような? 
また来年もここに来ようね。再来年もその次もずっとね。


リカーシブル / 米澤穂信

2013-03-23 | 読書
 新潮社 2013/01/20

父が失踪し、母の故郷に引越してきた姉ハルカ(中学一年生)と弟サトル(小学生)。中学生のハルカはサトルが鬱陶しいと感じ、ケンカばかりしている。ハルカは新しい学校や地域に溶け込もうと気を遣って生活するが、日常生活の中でサトルに予知能力があるのではと思う出来事が続く。それを探るうちに、町には「タマナヒメ」なる伝説上の女が実在することを知る。サトルはタマナヒメと何か関係があるのか? ハルカは町全体に違和感を感じていく。この町はどこかおかしい。
リカーシブとは、「再帰的な。自分自身に戻ってくるような。プログラミング言語においては、処理中に自らを呼び出すような処理をいう」。

冒頭部分から、複雑な家庭の事情が垣間見えて、引きこまれるように読みました。サトルの予知能力の部分からSFかと思いましたがミステリーでした。予知能力の真相が明らかになり、サトルが可哀相でなりません。母親が酷すぎます。中学生になったばかりのハルカの奮闘で、この家族はどう変わっていくのでしょう。リカーシブルでしょうか。(2013/03読了)


ホトケノザ

2013-03-22 | 黒柴ころたん


久しぶりに小さな川を見ながら朝散歩。今日もとても暖かい。



「お母さん、ここ綺麗だね。走ってもいい?」



畑の中の空き地は、以前はタンポポが咲き乱れていたけれど、
今年はホトケノザ(仏の座)。
≪れんげ草と間違いました。ばろんさん、教えてくれてありがとう≫



ころたん、ビューンと走り回り、



「ただいま~」と戻ってきます。近すぎ!


キリッと?

2013-03-21 | 黒柴ころたん


最近の強風の影響ではなく、以前から倒れている木の前で。



慎重派のころたん。止まってよく考えて…



ヒョイと軽くジャンプ! ヨシ、まだ足腰は衰えていない。



すれ違ったおじさんに、「これは柴?」と聞かれ、そうだと答えると、
「いや~、キリッとしてていいねぇ」と褒められた?



いえいえ全然。家ではこんな感じですから~


普通の散歩

2013-03-19 | 黒柴ころたん


昨夜の雨もすっかり上がり、気持ちの良い朝です。
風もないので、普通の散歩。「さあ、行きましょう!」



真剣に匂いチェック(今日は長過ぎ)をして~



メイン通りでない細い脇道(横に並んで歩けない)をグングン歩き~



ゴールデンちゃん(最近挨拶できるようになった)に挨拶し~

普通の日の普通の散歩。それが一番好きなんだ♪


こちら弁天通りラッキーロード商店街 / 五十嵐貴久

2013-03-18 | 読書
 光文社 2013/01/20

友人の借金の連帯保証人になったために、家族とも別れ、借金取りから逃亡をする男が辿り着いたのは、地方の商店街の一角の住職のいない寺。そこで檀家である商店街の人たちから、新しい住職に間違われ、手厚く歓迎されてしまった。この商店街は今やシャッター通りとなり、老人ばかりが暮らしていた。檀家の皆が望むのは、住職の祈祷によりポックリ逝くこと。しかし、いい加減な男の思いつきで、商売が好転することに…

大型ショッピングセンターの進出により、商店街が消えていくというのは現実に各地で起こっているので、興味のある題材でした。利便性や価格の安さばかりを追求する先にあることを、もっと真剣に考えなけば…。本作品はユーモアを交えているので、軽い気分で読めましたが、現実は厳しいのだと思います。(213/03読了)


お出かけ

2013-03-16 | 黒柴ころたん
快晴で暖かな土曜日。ころたん、お出かけですよ。



着いた先は、動物病院。BGMは『ドナドナ』です。
今日は、年に一度のワクチン注射とフィラリアの血液検査の日。



診察台に乗せられて、ガックリと肩を落とし、思わずフレームアウト。



諦めがついたのか、足を震わせながらも仕方なく先生を待つ。



みんなに体を支えられ、あれよあれよという間に、採血と注射が終了し、
魂の抜けた顔で、お姉さんにご褒美を貰う。


いつものように、騒がずに上手に受診できました。
フィラリアは陰性。血液検査の結果は1週間後です。
去年は肝臓の数値に異常があって、再検査になってしまったけれど、
今年はどうかしら? 


下の写真は、動物病院に着いたころたんと、帰る時のころたん。
非常に分かりやすい、素直なころたんをどうぞ。

[到着したから、サッサとやっちゃおう]



[さぁ、終ったから帰ろうね]