ナナと一緒に

母の残してくれたもの…それはねこのナナ。
愛猫ナナに癒され一緒に頑張る日々の記録

母のしだれ桜

2007-04-26 | 天国への手紙

季節はずれな話しだが今年は我が家のしだれ桜はとうとう咲かなかった。
チョボチョボとは咲いたが咲いたと言うには少々無理が…。

この桜は母の大事なしだれ桜だった。
毎年見事に咲くのだが弟はその度に毎年頭を悩ましてた。
何故ならもの凄く花びらが下にある弟の車に落ちるからだ。
昨年はとうとう高圧ホースを購入して出かける前には車の洗車からしていた。

「切っちゃうぞ!!」そう弟が言うたびに母は毎回
「だめ!!これはお母さんの桜だから切りたければお母さんが死んでからにして
そう言ってた。

私が一人暮らしの時には必ず毎年このしだれ桜を自宅から切って私の部屋に持ってきた。
もちろん入院している場合も同じ。
病室に大事そうに持ってきてくれた。
「虫がついてるからやめて~」と文句もよく言ったもんだが
母は季節のものを大事にする性格で秋には自宅の柿や柿の葉を拾って差し入れてくれた。
私はそんな母の優しい性格が好きだった。

小さな頃は旅行に行くと拾った花等を押し花にして写真と一緒にアルバムに収めたり。

だから私も季節の花を感じながら過ごすのが好きである。
今の時期だとつつじが綺麗だ。
もう少しすれば深大寺のバラが見頃を迎えるだろう。

今年咲かなかった我が家のしだれ桜。
弟はずっと咲くのを待っていた。
母が死んだ今年、とうとう咲かないで緑の葉が出てきた我が家の桜。
こんな偶然ってあるのだろうか?
毎年毎年立派に咲いてた桜が今年だけ咲かないなんて・・・。

あんなにしだれ桜を楽しみに大事にしてた母。
もしも、もしも母が生きてたら今年も満開に咲いたのだろうか。。。

「お母さん。桜咲かなかったね。
お母さんがいないから桜も寂しくてすねちゃったみたいだよ。
来年はさ、立派に咲いてもらえるように弟と私で大事にするね。
堆肥をあげて愛情込めて来年の春には天国から綺麗に見えるように咲かせるね。

お母さん。一緒に散歩したかったね。気持ちの良い季節だよ。
お母さん、これからは誰が季節の花や季節行事を私に知らせるの?
今年一緒にやった節分は私が投げた豆がお母さんに当たって大声で弟と3人で笑ったね。
楽しかったね。 この年になって家族で節分が出来るとは思ってなかったよ。
ありがとういつも。
また大泣きしちゃいそうだから今日はこのへんで。。。

  

☆彡写真は昨年春4月に撮影☆彡