興福寺の 『薪御能』 の翌日に訪れました。
"復古主義" 私のおすすめ 奈良の ”渋い” お寺
門構えからして 侘びさびを重んずる人の好み。 観光地化したお寺とは、 一味違います。
苔の絨毯
活き活きとした 苔の圧倒的な生命力に導かれるように 進みます。
その先 本堂は 清楚しにて完璧。 引き算の美学を感じました。
（説明書より・・・ 創建当初 講堂として建立されたが 金堂の焼失以後 鎌倉時代に大修理を受け、 以来本堂と呼ばれてきたもの。 事実上 鎌倉時代の建築と考えるべきであるが 様式的に奈良時代建築の伝統を生かし 単純素朴のなかにも均整と落ちつきをみせる 純和式建築として注目される）
その本堂のなかに いらっしゃる
技芸天（ぎげいてん）尊像 ・・・検索でご覧ください。
丸みある 人間的なお姿に引き寄せられます。
伎芸天に会えるまでの道筋が 何とも侘びさびていて最高のたび気分が味わえます。 奈良で再度訪れたいお寺として ”通” に、 人気が高い事に納得です。
チョッとした隅っこにも 趣味人のこだわりを感じるお寺でした。
興福寺を発祥の地とする ”古儀 薪御能” その場に、確かにわたしも存在しました。
単純に薪能を体験して あ～だ こ～だ コメントするのが怖い。 無知に気づき 躊躇している・・・今の私の正直な感想です。
古代からの伝統を 今にしっかり伝える。
今、私は 何度も途絶えそうになる粒金技法を現代に紹介する仕事をしています。
薪能保存会の人と同じ思いを感じます。
裏方ながら 主役と気持ちをひとつにあわせ 守り、伝えて行きたいと 再確認できた場でした。 こんな 機会を下さった 各方面の皆さまにお礼申し上げます。