イーハトーブ国王の巡回

国王自ら王国内の野草や動物などの健全性を調べた記録である。度々記録に出てくるテニスは王国の国技であることを申し添える。

タンポポといっても色々ありまして

2014-01-09 08:16:36 | 日記
    タンポポにはセイヨウタンポポとニホンタンポポがあることは以前から知っていたが、調べてみると、ニホンタンポポといっても多くの種類があることが分かった。福島大学の資料(注1)がネットに出ていたが、それによると大学構内には外来種ではセイヨウタンポポ、アカミタンポポがあり、いずれもヨーロッパ原産。在来タンポポにはエゾタンポポ、オクウスギタンポポ、シロバナタンポポが生えていたとのこと。図鑑で見ると、在来タンポポには他にトウカイタンポポ(ヒロハタンポポ)、シナノタンポポ、カンサイタンポポ、カントウタンポポがあるという。また、タンポポには2倍体と高次倍数体があり、2倍体にはカントウタンポポ、シナノタンポポがあり、高次倍数体にはセイヨウタンポポ、アカミタンポポ、エゾタンポポ、シロバナタンポポ、オクウスギタンポポが分類される。高次倍数体のタンポポは減数分裂や受精をしないで種子を作るため種子は全てクローンになるという。だったら、在来種との雑種が生じているというのは不思議だが、高次倍数体のタンポポの花粉の中に受精可能な物が生じるとのことだ。うーむ。タンポポは侮れないな。難しい。という訳でタンポポについてはもっと勉強する必要を感じた次第であります。
 尚、タンポポについてのサイトはたくさんあるが、特に富士通で「みんなで創ろう全国タンポポ前線マップ」(http://jp.fujitsu.com/about/csr/eco/dandelion/) というサイトがあり、ボランティアをつのり、全国のタンポポの分布を調べているようだ。また、このサイトの中に「タンポポおじさんのタンポポの秘密」という記事がありタンポポについて詳しく解説している。この中の第3話にはタンポポの種類についての記載があり、これによると、タンポポの仲間は世界中に数百種類あり、日本では在来種は15種類、亜種、変種も入れると18種類に分類される。また、これらをまとめてニホンタンポポということがあるという。 

 さて、勉強の方はさておいて、5月中旬盛岡市太田や近所の小学校裏などで見つけたタンポポはセイヨウタンポポとエゾタンポポの2種類だと思われた。ニホンタンポポとセイヨウタンポポのせめぎ合いが続いていて、セイヨウタンポポが優勢になりつつあるという話は良く聞くが、ここら界隈ではセイヨウタンポポと在来タンポポが仲良く共存していた。


セイヨウタンポポ。(盛岡市太田のテニスコート裏、2013年5月11日)


エゾタンポポ。(同上)


セイヨウタンポポ(右)とエゾタンポポ(左)の比較。上から見た。セイヨウタンポポの方が舌状花の数が多くふっくらした感じ。(花巻市桜台小学校裏、2013年5月19日)


同上、横から見た。セイヨウタンポポの総苞外片が反り返るのが特徴。在来タンポポは反り返らない。(同上)


注1: )「タンポポの多様性」(http://kyoumu.adb.fukushima-u.ac.jp/top/130507seibututayousei.pdf)