憔悴報告

All about 映画関係、妄想関係、日々の出来事。

mixiをやめた理由

2007年10月26日 | 世の中
数ヶ月前にmixiを退会しました。
紹介してくれたせぷさんには申し訳ないと思いつつも、正直言ってこれ以上mixiにいても仕方ないな、と思わされる出来事が何度となくあったからです。

やめよう、という気持ちが決定的になったのが、ある映画レビューコミュニティでの出来事でした。
そのコミュは、まあ言ってしまえばどこにでもありそうなもので、新作映画のレビューを管理人さんやメンバーがアップし、そのレビューについてあれこれと雑談していく、というようなものでした。
そのコミュを見つけた自分は、さっそくいくつかの映画のレビューを書き込んだり、他の人が書いたレビューに対してコメントをつけたりしました。
ところが、ある映画のレビューでコミュの管理人さんが「日本映画もしょうもないものばかり作っていないで、世界で通用する映画を作るべきだ」という内容を書いているのを見て、「日本映画にもいいもの、世界に通用するものはありますよ」とコメントしたのがすべてのはじまりでした。
それからのやりとりは、管理人さんの「日本映画にもいいものはあるが、それはみな予算の小さい子品ばかりで、大作では世界に到底太刀打ちできない。大作で成功しないうちは世界に通用するとは言えない」という主張と、自分の「予算が小さくてもスケールの大きさを感じさせる傑作もあるし、事実アメリカやヨーロッパでも日本映画は評価されている」という主張が平行線を辿っていきました。
そんな中、この管理人さんが書き込んだあるコメントに、自分はカチンときてしまったのです。

「映画の善し悪しなんてしょせん個人の好み。傑作というのは好きな映画、という意味だし、駄作というのは嫌いな映画という意味。しいて言うなら、興行収入が映画の価値を決める。」

それまで散々日本映画の一部の映画を理由をつけて貶めておいて、結局は好みの問題、というのは明らかにおかしい。
しかもその後に、
「あなたとは気が合わないからもうコミュには来ないでほしい。あなたのブログも見たが、過激な物言いばかりの下品なブログ。あなたみたいな人は立ち入り禁止にします。さようなら」
と一方的に断絶宣言されました。

この一連の出来事で、自分はmixiというシステムの本質を垣間見てしまったような気がしたのです。
自分にとって都合のいいルールで外界を遮断し、その中で閉じたコミュニケーションを楽しむ。
結局、そういうことなのかな、と痛感させられました。

それ以前から何度となく閉塞的な雰囲気は感じていましたので、この出来事だけがすべてというわけではありません。
ただ、もっとオープンなやり取りを望んでいた自分にとって、mixiはその成り立ちからしてあまりにも外界を寄せ付けないシステムだったのだと思います。

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8 コメント

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う~ん、、、 (せぷ)
2007-10-27 13:40:48
う~ん、、、ミクシィが外界を寄せ付けないシステムというryoddaさんの意見には同意できないかなぁ。
自分にとってミクシィは所詮は道具であり、閉塞的かそうでないかは結局インターネットそのものと同じで使う人次第ではないかと思うからです。

件のコミュは確かに閉塞的ですね。笑。
興行収入が映画の価値を決めるのであれば映画史上最も偉大な作品は『タイタニック』ですか?と問いたくなります。

自分は映画には絶対的な価値というものはないと思っています。
なぜなら映画における価値とはすなわちその映画を観てどれだけ感動できるかであり、どれだけ感動できるかは、その人がそれまでどういった人生を歩んできたかで大きく左右されると思うからです。
感動は、決して数値化されるものではない、というのが自分の考えです。

それとは別に(出来の)いい映画、悪い映画というのは確かにあると思います。
そういった出来の良し悪しは技術論として語れることだからです。
例えばクリント・イーストウッド監督の『ミリオンダラー・ベイビー』を自分は高く評価しますが、同一のテーマをこれ以上うまく主張することは望めないでしょう、個人的に好きな映画ではありません。
つまり、自分にとって『ミリオンダラー・ベイビー』は傑作ではあるけれど無価値です。

自分はこのブログ、好きですよ。
過激な物言い物言いばかりとは思わないし(そう思う人は記事の一つか二つしか読んでないんでしょう)、まして下品なブログだとは思いません。
それどころか、(すべての主張に賛同できるわけでないとしても)これほど志の高いブログは他には滅多に見られないといってもいいぐらいだと思っています。
ただ、その志の高さゆえに孤高の道を歩むことになるかもしれませんね。

『300』に関して言えば、この作品を低く評価する人はごく少数派だと思いますが、そういった人がいることが悪いとは思いません。
ちなみに自分も年間ベストテンには入らないかな。
でもオラクルの腰振りダンスはサイコーだと思いましたけどね。笑。
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Unknown (めと)
2007-10-28 19:41:52
 お久しぶりです。
 「mixi」の「閉鎖性」についてですけど、僕はシステムにも問題があるんじゃないかと。例えば「足あと」などというシステムがありますが、あれは好ましくない外の人間を排除する為に付けられたという一面もあると思います。それを全員に標準装備させること自体閉鎖的ではないかと感じるのです。
 あと、来た人にコメントを強要する人もいます。正直、そこまでやる必要があるのかと。まず、なんでコメントを強要するかは分からないです。

 「世界に通用する邦画」についてですが、「世界に通用する」とはそもそも何なのでしょうか。興業収入か、賞を取ったか、一般客の評価か。いずれにしても、それが自分にとって何なのでしょうか。賞を取ったから凄いといわなければいけないのか、売れたから面白いと思った、と感じないといけないのでしょうか??
「興行収入と映画」、関係なんてあるんでしょうか??


 このブログは見てて面白いです。いろいろ参考になります。自分の映画鑑賞の幅も広がります。ぜひこのブログも続けていって欲しいと思います。


駄文失礼いたしました。
 
 
 
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mixi (Max谷川)
2007-10-29 00:44:58
お久しぶりです。
元都営新宿線@急行のMax谷川です。
実は僕も8月末に退会しました。
理由は、
ある人に友達になろうとしてメッセージを送ったのですが、
全く返事をもらえず、
日記にも何回かカキコしたのですが
返事をもらえたのが1回だけで、
(他の人のカキコがあったから仕方なくレスをしたのだと思う)
その後カキコしたらアク禁をかけられてしまいました。
頭に来たのでmixiを退会しました。
mixiをやっていたおかげでマイミクさんも増えたので、
そのマイミクさんがちょくちょく僕のブログに
遊びに来るようになったおかげで
ネタが湧いて出るようになり、
ブログの更新頻度が極端に増えましたが、
そのマイミクさんも僕がmixiを退会してから
遊びに来てくれなくなったので残念です。
返信する
Unknown (Max谷川)
2007-10-29 01:26:47
長くなってしまったので分けて書きます。
その人のプロフィールには
「追加リクエストはご自由にどうぞ」
と書いてありましたが、
いきなり追加リクエストを送るのは失礼だと思ったので、
メッセージを送った後に追加リクエストを送ろうと思いましたが
返事をしてくれないので追加リクエストを送っても
承認してくれませんでした。
「コレっていったいどういうことだ?」と心の中で思いました。
何か僕のメッセージで気に食わないことでもあったのでしょうか?
その人の一件があったので
親にmixiを退会することを勧められたので退会しました。
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レス1 (ryodda)
2007-10-30 13:41:08
せぷさん、めとさん、Max谷川さん、久々の記事にも関わらず、コメントありがとうございました。
返事がおそくなってすいません。

>使う人次第ではないかと思うからです。

>僕はシステムにも問題があるんじゃないかと。

せぷさんとめとさんからのご意見ですが、まず自分はおふたりのおっしゃること、両方とも理解できます。
ただ、mixiの現状(といってもやめるまでのですが)を見ていると、システムに依存して(利用して?)それぞれが自分にとって都合のいいもの同士でコミュニティを作り、そうでないものは排除するという状態になっているように感じました。
それって意味あるのかなあ?
結局みんな自己肯定したいだけなんじゃないか、そんな風に思えてなりません。
それこそ、そのための道具にmixiは成り下がっているんじゃないかとすら思いました。

>映画における価値とはすなわちその映画を観てどれだけ感動できるかであり、どれだけ感動できるかは、その人がそれまでどういった人生を歩んできたかで大きく左右されると思うからです。

これはせぷさんのご意見ですが、半分は賛同しかねるかもしれません。
この文脈から推測する限り、せぷさんのおっしゃる「感動」というものは、映画の魅力のごく一端に過ぎないんじゃないかと思います。
こういった感動以外にも、自分の世界観を広げてくれたり、人生観を覆されたりするのもまた、映画の魅力だと思います。

>『300』に関して言えば、この作品を低く評価する人はごく少数派だと思いますが、そういった人がいることが悪いとは思いません。

もちろん、悪いだなんてこれっぽっちも思ってないですよ。
ただ願わくば、絶賛派の人とどこがそんなにいいのか討論してみたいなあ、なんて思いますね。
返信する
レス2 (ryodda)
2007-10-30 13:48:31
>「世界に通用する邦画」についてですが、「世界に通用する」とはそもそも何なのでしょうか。興業収入か、賞を取ったか、一般客の評価か。いずれにしても、それが自分にとって何なのでしょうか。賞を取ったから凄いといわなければいけないのか、売れたから面白いと思った、と感じないといけないのでしょうか??
「興行収入と映画」、関係なんてあるんでしょうか??

めとさんが疑問に思われている点、個人的にはすべて「そんなわけない」と思います。
しかし世の中には、売り上げや受賞歴が作品の価値を客観的に保証するものだと本気で信じている人が少なからずいるのも事実です、恐いことですが。

>その人のプロフィールには
「追加リクエストはご自由にどうぞ」
と書いてありましたが、
いきなり追加リクエストを送るのは失礼だと思ったので、
メッセージを送った後に追加リクエストを送ろうと思いましたが
返事をしてくれないので追加リクエストを送っても
承認してくれませんでした。

Max谷川さん、まあ何か理由があって返事をしなかったのでしょうけど、それなら最初から「追加リクエストはご自由に」なんて書かなければいいのに、とは思いますね。
mixiだからといっていい人ばかりじゃないということでしょう。
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Unknown (shit_head)
2007-11-17 21:30:57
mixiって閉塞的だって言われると、そうかもなぁって思っちゃいました。
あしあとの件もなるほどと。

まー、僕にはせぷっちがいるからな。
せぷっちがスゲー好きなんですよ。僕。
多才だし、映画評論もうまいし。

いやー、その管理人さんはたぶん僕のブログのことを仰っているんだと思いますよ。

「過激な物言いばかりで下品」ってのはまさしく僕のブログのことに違いないです。(笑)

スゲーです。下品で。

映画ねー。
本人が満足すればそれでいーんすよね。結局ね。
傑作だの駄作だのも、価値を見出すのも、感動すんのも、「これは人生の一本だ!」って思うのも本人の勝手だよね。

邦画だって洋画だってオモロイもんはオモロイですよね。
「隣人13号」とか狂っててサイコーですよ。
「フラガール」はギャグと涙のバランス良くて良作だった。

あー、「300<さんびゃく>」ですか?
あれはスナイダー監督がガシガシ気合入れてましたよね。
サイコーでしたよ。
スパルタでした。
とにかくスパルタ。
俳優の演技も、ストーリーも、脚本も、映像ものっけからずっとスパルタ!
テンションが違いました。

オラクルの酔いどれダンスも素晴らしかった。
あんなドーデモいーシーンにいちいち凝りまくってもらうと、映像表現の豊かさってのを感じずにいられないです。

やっぱ「ドーン・オブ・ザ・デッド」の監督だけに、スプラッター演出もこだわり抜かれてましたよね。
首チョンパのシーンは深く感動しました。
スナイダー監督はあのシーンに命かけてました。

さんびゃく。
DVD買ったんですけど、まだ見れてないです。
やっぱかなりの気合が必要ですからね。(笑)

ひとりでアホなコメントして申し訳ないです。
ブログは続けてくださいね。
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レスです。 (ryodda)
2007-11-18 18:45:47
shit_headさん、コメントどうもです。



映画にどう価値を見出だすかは個人の勝手だと思うんですけど、自分はどうにもそれだけでは満足できないといいますか。

世の中には個人の見解に基づきつつも、ただの個人の意見では済まされないようなレビューを書くすごい人たちがいて、そういう人に近づきたいな、という思いがあるのかもしれないです。

このブログからリンクしているm@stervision氏、伊藤計劃氏の書くレビューはマジですごいと思います。

ご存じなければぜひ。



あと、自分は『さんびゃく』がどうもおもしろいとはおもえないんですよね。

記事にも書いてますが、画面設計が平凡だと思います。

平凡な画面設計の中でいくら絵に凝られてもどこか虚しいです。
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