憔悴報告

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about 「第1回 インビテーション・アワード」

2007年01月09日 | セレクション
映画祭の季節ですが、国内のは日アカとか青いリボンとかを追ってもぶっちゃけつまらんので、当ブログではお題の賞に注目してみました。

第1回インビテーション・アワード受賞結果

転載しますと、

★映画賞 『ゆれる』       
☆アクター・オブ・ザ・イヤー : 伊勢谷友介 (30) (『雪に願うこと』 『ハチミツとクローバー』 ほか) 
☆アクトレス・オブ・ザ・イヤー : 宮あおい (21) (『初恋』 『ただ、君を愛してる』 ほか)
☆クリエイター・オブ・ザ・イヤー  : 西川美和 (32) (『ゆれる』 監督)
☆プロデューサー・オブ・ザ・イヤー : 磯山晶 (39) (『木更津キャッツアイ』 シリーズなど)
☆アジアン・オブ・ザ・イヤー : チェン・ボーリン (23) (『暗いところで待ち合わせ』 ほか)
●WOWOW特別賞 : 三谷幸喜 (45) (『有頂天ホテル』 ほか)
●特別賞 : 『太陽』
◎TVドラマ賞 : 『結婚できない男』 
◎アニメーション賞 : 『時をかける少女』『映画ドラえもん のび太の恐竜2006』 
◎ドキュメンタリー賞 : 『チーズとうじ虫』 
◎ミュージック・クリップ賞 : Cornelius 『MUSIC』
◎CM賞 : 江崎グリコ 『ポッキー極細「はじける極細篇」』 
◎ゲーム賞 : 『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』  他

だそうです。
下の方のドキュメンタリー賞とかミュージック・クリップ賞とかCM賞とかゲーム賞なんてのは、他にはないので単純におもしろいんですが(でもゲーム賞がポケモンってどうなんだ)、映画部門は意外やフツー
あ、まあフツーではないか。
他じゃみんな主演女優賞は中谷美紀だし、でもインビテアワードじゃあ主演とかじゃなくて「アクトレス(アクター)・オブ・ザ(?)・イヤー」なのな。
だからあおいちゃんというわけで、それはとてもすばらしい選出だと思いますよ、ええ。

しかしですよ!
どうしてどこもかしこもこう『ゆれる』の評価が高いのかさっぱり理解できない。
洋画だと『クラッシュ』も高評価されすぎだと思うが、おれはだめだ、『ゆれる』とか『クラッシュ』とかは。
仮にあれがおもしろいのだとしても、それは映画としてのクオリティを裏打ちするものではないと思うもの。
なんというか、ああいうのは単にほどよく文学的な脚本をまんま映像化しただけっていうか、映画ってそういうものじゃないんじゃねーの?っていうか。
もっと言えば、しょせん心理ドラマでしょ?っていう。
せいぜい人間の領域のドラマですよ、『ゆれる』も『クラッシュ』も。
おれは、映画っていうのは人間の領域を超えてみせるものだと思う。
だから「人間ドラマ」という言葉も好きくないし。
これは単に好みの問題では済ませたくない問題なのだがなあ。

業務報告
●間の領域を描くと、それはすなわち「世界のありよう」をそのまま描写するしかなくなる。
そこまで行って始めて表現と呼べるものなのではないかと。
人間の心理や感情を超越した世界の法則とか原理とか、そういったものに抵触したものこそ本当にヤバい作品だと思うのだが。
●それは例えば先日DVD再発をアナウンスした『悪魔のいけにえ』でもそうだし。
あの映画で恐ろしいのは殺人鬼ではなく、あのような殺人鬼を創造し、その中に飼っておくことのできる世界のありようではないか、と思う。


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