■ BARCLYS PREMIER LEAGUE 2007/2008 |
リバプール(1-1)アーセナル @ アンフィールド ・前半 7分 ジェラード (リバプール) ・後半35分 ファブレガス (アーセナル) |
■ リバプール劇場 第3話 - リバプール、不調脱出なるか?! |
◆ 勝利が必要な試合だったが・・・
前日マンチェスターUが試合に勝利し、この試合前の時点でプレミアリーグ2位のアーセナル(但し、消化試合数が1つ少ない)と、現在順位的には、毎度お馴染みのCL出場圏内ギリギリ4位みたいなものですが、如何せんCLグループリーグでの勝ち点が1という状況から、お世辞にも良い状況にあるとは言えないリバプールとの一戦でした。
今のアーセナルは、2003-2004シーズンの無敗優勝のメンバーから大きく変わり、まさに世代交代に成功したチームって感じです。だからこそ、リバプールにとっては現在の不調から抜け出すきっかけとなる重要な試合だと思っていました。さらに、シャビ・アロンソが復活しましたが、先日、入れ替わるようにペナントが約2ヶ月の離脱となりました。(しかし、負傷者多いな・・・)
今シーズンのアーセナルをきちんと見たのは初めてでした。そして、アーセナルの好調の理由が分かるような気がしました。結果は1-1のドローでしたが、試合内容としてはアウェイのアーセナルの方が良かったと思いますね。その辺のアーセナルとリバプールの現状を比較しながら進めて行きます。
◆ ジェラードの先制点
前半立ち上がりからリバプールが勢いのある攻撃を見せていました。
すると、前半5分にFKからリバプールが先制しました。
しかし、心の中では「あと、1点取らないと勝てない」という不安がずっとありました。
その後、前半は両チーム共、主導権争いという感じでした。しかし、試合が進むにつれて両者の差が徐々に現れ始めました。
アーセナルの特徴は、素早いパス回しにあると思います。
それを封じる為にリバプールは前線からガンガンプレスを仕掛け勢いよく戦っていました。それが先制点に繋がったと思うのです。ところが、次第にプレスが掛からず、中盤での守備ゾーンでもアーセナルの選手を捕らえきれなくなってきました。特に、前半の終わりくらいからアーセナル、右サイドのエブエが脅威になっていました。
■ 高い代償と引き分け |
◆ 劣勢の後半、選手交代をするものの・・・
後半開始から、トーレスに変わりクラウチを投入(トーレスは負傷交代らしいが・・・)
久し振りの“ロボ”クラウチですが、積極的にゴールを狙い頑張っていましたが、ゴールという結果が生まれなかった。結局、この試合、あと1点リバプールが取っていれば、試合展開は違ったものとなっていたと思うのです。
後半に入り、アーセナルの猛攻を受けます。
後半8分。エブエからファブレガズとパスが繋がり、リバプールのバックラインの裏を取ったエブエがシュートを狙うもののポスト直撃。その跳ね返りをフレブが大きく枠を外してしまいます。
その直後、マスチェラーノがサグナにタックルを見舞いイエローカードを喰らってしまいましたが、個人的には、気持ちの入った良いプレーだと思っていました。最近のリバプールの守備は、反町JAPANではないのですが、ゾーンでパスコースを限定しているだけで、最終的に「ボールを奪う」という意識・プレーが希薄に感じていました。もっとアグレッシブにプレーすべきだと思うのです。どうも追い込まれないと攻撃も守備もパワー全開になりきれない感じが気に入らないのです。後半20分には、ボロニンに変わり、“もやしっこ”ベナユンを投入して変化を期待するものの、ベナユンはマッチアップしたエブエの守備に忙殺されるしまつ・・・
さらに、後半23分には、シャビ・アロンソが負傷交代。(これはチームにとって大きな痛手、これは結構ショックだった・・・)そのまま、アルベロア投入。
◆ アーセナル、ついに同点!!
そして、不安に思っていた事が、現実になってしまいました。ついに、アーセナルに同点ゴールを許してしまいました。
その後、本日アーセナル2つ目のポスト直撃(ファブレガスのシュート)、跳ね返りを枠の外。この瞬間は、本当に「やられた・・・」と思いました。ニュートラルな見かたをすればアーセナルに多少運がなかったと思います。
◆ 勝利が必要な試合だったが・・・
試合の詳細で言えば、アーセナルにあと2~3点取られててもおかしくなかった。そういう意味では、勝ち点1でも上出来だったと思います。しかし、CLでも良い結果が出ていて、順位的にも首位と勝ち点4くらいだったら・・・って話です。
個人的には、この試合、負傷者も復活して勝利して、チームの攻守の形も良かった・・・そんな結果を望んでいました。つまり、チーム復活のきっかけになるような試合になって欲しかった。しかし、現実はそんなに簡単にはいかないってことですね。
アーセナルは、次、マンチェスターUですので、ある意味、リバプール以上に大一番が続く感じでしょうね。ただ、ユナイテッドにも引き分け以上になったとしたら、アーセナル包囲網がプレミアに敷かれるのは、間違いないでしょうね。チェルシーも最近、調子が上がって来たようですし。
■ アーセナルにあってリバプールになかったもの |
◆ やはり、少ない「人の動き」
CLの第3戦、ベジクタシュ戦の記事でも指摘した内容ですが、アーセナルにあってリバプールにないのは、「人の動き」だと思います。
特に、攻撃にシフトした際に、速攻のような直線的なアクションはあるものの、前線でタメを作って後方からフォローしたり、ドリブルでボールを運んだりしてパスコースを作る、相手のゾーンにずれを生じさせたり・・・と言った部分のプレーが少な過ぎます。
例えば、運動量が落ちた後半、DFラインからのビルドアップにも問題があり、前線への放り込みが増えました。後方の選手から見た時に前にパスコースがないので、苦し紛れで前線へ放り込んでしまいます。あわよくばFWにボールが収まればそこでタメが作れますが、リバプールの場合、大抵ルーズボールとなり攻守の入れ替え。
これもまた、ボールを受け手が動いて、出し手のパスコースを作ってあげることが大事だと思うのです。結局は、チームプレーのスポーツですので、一人一人が少しずつ動きチームに貢献する。こういう基本的なプレーと意識がまだまだ足りないかなと思う次第です。
◆ 連動性の欠如
さらに、前線が3トップのような感じで、「ボロニン-トーレス(クラウチ)-カイト」のようにFWがワイドに配置されているので、なかなか前線でのコンビネーションでアーセナルの守備ブロックを崩すことが出来なかった。ただでさえ、ローテーション・システムを採用しているので、パス回しの時にも連携ミスもちらほらとありましたし、アーセナルとの比較によりそれが顕著に現れていたように思えます。アーセナルの場合は、アデバヨールであったり前線にパスが入ると信頼してそれに連動するように後方からどんどん選手が絡んで来ます。そして、アデバヨールが引いたスペースをロシツキーが使ったり、左サイドのフレブが起点となりサイドチェンジでエブエへと展開する。(エブエはかなり効いていたと思います)
選手一人一人は、頑張っているもののそれがチームとして一つの形を形成しきれていない。良い素材で料理を作ったものの「不味くはないけど普通」。今のリバプールのサッカーってそういう感じだと思うのです。逆に、アーセナルはチームとして動いている。いわゆる連動性ってやつですね。それが攻守において素晴らしかった・・・
◆ ハゲたぬき、解任も?
トッテナムがマルティン・ヨル監督をクビ?にして、その後釜にセビージャからファンデ・ラモス監督を就任させることが決まったそうですが、正直、ベニテス監督も解任って話もあっても良いかな?と、最近の不甲斐ない試合を見ていると思うのです。しかし、12月15日(土)のマンチェスターU戦までは、これくらいの順位(3~6位)をキープしてもらい、それ以上にCLグループリーグ突破を決めて欲しいと思っています。
最後まで読んで下さって、ありがとうございます。
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■ チャンピオンズ・リーグ07/08シーズン、その他の記事
■ リバプール 07/08シーズン |
1.アストン・ビラ戦 2.チェルシー戦 3.サンダーランド戦 4.ダービー・カウンティ戦 5.ポーツマス戦 6.バーミンガム戦 7.ウィガン戦 8.トッテナム戦 (リバプール劇場 第1話) 9.エバートン戦 (リバプール劇場 第2話) |
若いだけに1度ノッたら止められないのもやむを得ないでしょう。
何をやっても面白い今のガナーズは次戦のマンU戦でも有利だと思います。
ただこのまま行く訳がないと思っています。
選手層の薄さに加えてアフリカ選手権によるトゥーレとアデバイヨールの離脱と、不安要素はこの先に多く待ち受けています。
それにしてもいいフットボールしてますね。
こんばんは。
チェルシー快勝、いや、圧勝おめでとうございます。
普通に考えれば、引き分けで良かったんですけど、
チームの全体の状況を考慮すれば、勝って勢いと自信をつけたかったって思いますね。(悔しい~)
こんばんは、はじめまして。
まぁ、ぶっちゃけ言えばおっしゃる通り勢いの差は歴然でして・・・^^;
あとは、アーセナル、ユナイテッドの独走をチェルシー、リバプールで止める必要があると思いますね。
アフリカ選手権の影響をリバプールはさほど受けないので、逆にその時期チャンスかも・・・( ̄∇ ̄)ニヤッ
リバプールはシソコだけ(?)なので、チャンスですよね~。