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【TIFF_2012】『イエロー』 (2012) / アメリカ

2012-10-21 | 洋画(あ行)


原題: Yellow
監督: ニック・カサヴェテス
出演: ヘザー・ウォールクィスト 、シエナ・ミラー 、メラニー・グリフィス 、ジーナ・ローランズ 、ルーシー・パンチ 、レイ・リオッタ

第25回東京国際映画祭『イエロー』ページはこちら。






ニック・カサヴェテス監督作品は『私の中のあなた』を観賞しています。これは原作があるものなんですが、今回のTIFF出品作品はオリジナル脚本。奥様であるヘザー・ウォールクィスト(主演)との共同脚本です。
今回解ったんですが、オリジナルの作品となると割とこの監督、冒険されるタイプのようですね。『私の中のあなた』は王道に泣かせるタイプの作品だっただけに、本作との印象があまりにも異なっているのでとても驚きもしましたが・・・。


<作品解説>
安定剤に頼って自我を保っている代理教員の女性が、疎遠だった家族と向き合うことで自らの過去と現在に対峙していく人間ドラマ。ポップで斬新なイメージがヒロインの心象風景を彩り、豪華な配役の張りつめた演技がドラマに奥行をもたらす。N・カサヴェテス監督の新境地!
(第25回TIFF公式サイトより)


話としては正直、かなりはちゃめちゃ感(笑)
いきなり教室がプールみたいになってしまったり、お馬さんがピンクになってしまったりだとか。。
タイトルの「イエロー」、これって何?と思ってたんだけど映画の中では正解らしきものは見当たらず、ふーん・・・って思ってたら何と「意味がない」が正解なんだそうで(笑)かなりずっこけましたけど、本質的にそういうノリを大事にしているようです。

巡り巡ってやっとここだ!と言える場所にたどりついた時、相手は当然自分の過去なんて何も知らなくて、知ったとしたらどういう反応を示すのかは分からないけど、とりあえず"They Don't Know"って言っておけばいいや!っていう始末の付け方はうまかったですね。この選曲も、そもそもトレイシー・ウルマン自体がポップであるからして、最上級の着地点だったんじゃないでしょうか。思わず爆笑したくなったんですが、誰も笑ってなかったんで差し控えました(笑)
この映画とこの曲の世界、とーっても似てましたもん・・・。 可愛らしかった。








上映後、監督と主演のヘザー・ウォールクィストさんを迎えてのQ&A。




監督は本作については、
「女の子の姿が、今映画や報道になって出て来ているものに比べるとかなり違うと感じている。
実際はもっともっとスピード感がありアグレッシブ。
彼女たちはタフになり、もっと率直である。
何かあっても好きな方向に人生を変えていっている。その姿を描きたかった」とのこと。
道理でポップなストーリーのはずだよ・・・とも思いました。日本だとここまでポップにする女の子はいないかもしれないけど。
そもそも日本ではドラッグがこんなに出回ってはいないと思う(たぶんね)。
本作のように、頭の中の景色を映像にしてしまったら、たぶんドラッグをしている人の感覚と近いんじゃないかと思います。ここにおけるポップとはそういう意味らしい。
監督と奥様の意気投合っぷりが何かとても愛らしくて、それだけでもう細かいことはいいや!って感じられる作品でした。


★★★ 3/5点






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2 Comments

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コンペサクサク (とらねこ)
2012-10-29 12:25:51
これは見たかったけれどゴールデン・スランバーズの方を優先させちゃったんですよ。
ニック・カサヴェテス思いっきり娯楽ド真ん中の人だと思ってたんですけど、こういうのもやるんですね。
ブロウの脚本もこの人だったんだ。
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とらねこさん (rose_chocolat)
2012-10-30 16:21:25
カサヴェテス作品はくわしくないんで、本作は私も「お勉強させて頂きました」という感じです。
意外とポップでした。
ゴールデン・スランバーズも観たかったなあ。迷ったんですよねえ。
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