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観たい映画だけしか観てません。今忙しいんでいろいろ放置

『イントゥ・ザ・ストーム』 (2014) / アメリカ

2014-09-01 | 洋画(あ行)


原題: Into the Storm
監督: スティーブン・クォーレ
出演: リチャード・アーミテージ 、サラ・ウェイン・キャリーズ 、マット・ウォルシュ 、アリシア・デブナム・ケアリー 、アーレン・エスカーペタ

公式サイトはこちら。


観測のため荒れ狂う竜巻に立ち向かう「ストームチェイサー」と呼ばれるプロフェッショナルを中心に、直径3200メートルに及ぶ超巨大竜巻に直面した人々の姿を描いたディザスターパニックムービー。POV(主観映像)方式も取り入れた臨場感あふれる映像で、荒れ狂う竜巻に襲われたアメリカ中西部シルバートンの人々の壮絶な一日を描き出していく。(映画.comより)


8月終わり~9月にかけて、TOHOシネマズのフリーパスポート月間だったもんで、今月はいろーんな作品を鑑賞してきました。
中でも本作、とっても気に入ってしまって2回も観てしまった(笑) 普段はそんなにこういうディザスタームービーは進んでは観ないのですが、せっかく無料なんだからと欲を出して(笑)行きましたらこれが大当たり。意外とそんなもんですよね。

竜巻って、日本ではアメリカほど多く発生している訳じゃないだけに、アメリカならではの予報だの、人々の対処の仕方だの、とても興味深いんですね。
竜巻が来たら普通問答無用で逃げますよね。そして竜巻に対しての対処方法もよく知らなかったりする。けれどアメリカではちゃんと予防策があったり、人々も身をかわすことが多かったりするんじゃないかと。そして驚いたのが「竜巻ヲタ」の存在ですね。竜巻を追っかけて映像を撮ったり、竜巻を味わうことに命懸けてるヲタクがいるんですねえ。びっくり。その動画をUPしてアクセスが多かったりすると喜んだり、竜巻を追いかけること自体が既に商売になってたりもする。更に竜巻予報士みたいのまでいる。スケールが違う。さすがはアメリカとでも言うべきなのか(苦笑)

ただただ竜巻がやってきて、みーんな飛ばされてって話なの・・・?と思いきやそれだけではなくて、まず高校の教頭をしているシングルファーザーとその2人の息子たちの話、竜巻を追いかけることを生きがいにする男とそのクルーたちの話、最後に元々は動画フェチなお騒がせな奴らが竜巻騒ぎに乗じて起こす話、この3つが上手く絡みあっていく。
本作の面白さは、最後のおばかさん2人組を主体にしなかったことでしょうね。おばかさんたちはあくまで脇役というか、指し色としてアクセントに使うこと。これがよかったんじゃないかと思う。おばかさんたちがメインストーリーに乗っかって、ぐちゃぐちゃにしてしまったらそれこそ収集がつかない話になってしまうから。

高校教頭の家庭と、竜巻クルーがクロスするのは当然竜巻絡みで、ここのくっつき方も自然でよい。パニックになっているのに何故か出会うべくして出会ってしまうこの2つの話。高校教頭の長男が父親に抱くコンプレックスや、恋話と竜巻をうまくリンクさせたのは素晴らしい。教頭の次男や、クルーのカメラマンがある意味メインの指し色となっていて、教頭と竜巻予報士の女性、そして竜巻マニアの男、この3人が本当のメインになっていく。
何重にも見せ場を作るところが話に深みの出る理由となっていて、それぞれが解決すべき問題を抱えているだけに余計に先が気になっていく。

何回も竜巻の見せ場があって、それぞれでエピソードがちゃんと生まれ、最後のお化け竜巻(→これの大きさにめっちゃ笑ったw)のところできちんと回収されていく。特にピートの行動、彼は竜巻マニアとして自分の人生を総括したかったんでしょうね。彼が竜巻の目で見た絶景(これこそが本当の絶景だと思うのですが)、それさえあれば他は何もいらないという誇りを持てたことがピートの人生だったんでしょう。最後にこの見せ場を持ってくるとことが素晴らしい。

竜巻から家族を守りたい人、竜巻予報で生活してる人、竜巻ヲタ、それぞれ違うんだけどなんか一緒に集まって話が成り立つところ。どこがどう収束するの?って不思議なんだけど、大真面目に論じられる力量のある監督なんでしょうね。
思わぬ拾い物の、面白い作品なんですよね。大好きです。


★★★★☆ 4.5/5点










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4 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
4.5だ(笑) (ituka)
2014-09-28 17:03:01
数あるディザスター映画のなかでも本作は確実にトップ10に入ることでしょう(笑)
巨大竜巻の迫力もよかったけど、クルーの乗るタイタス号を
マジで欲しくなりましたよ(爆)

本作と『クロニクル』はDVD買ってもいいかなと思っています。
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itukaさん (rose_chocolat)
2014-09-30 06:01:48
>数あるディザスター映画のなかでも本作は確実にトップ10に入ることでしょう
素晴らしかったですよね~これ。
ギャグで終わらせてないというか、ちゃんとカタルシスもある。

確かに『クロニクル』にも似てるなあと思いました。
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Unknown (SGA屋伍一)
2014-10-04 23:20:28
ひところよく作られましたが最近少なくなりましたよね、ディザスタームービー。それだけ飽きられてきたということなのか、ネタが尽きたということか。この映画も『ツイスター』を思い出させるところはありましたが、ストーリー運びと映像センスでもってぐいぐいとひきつけられました
わたしは最初のいけすかなかった弟くんが、最後の方でちょっといいやつになってるところが好きです。彼とお父さんのナイフをめぐるやり取りもよかった
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SGA屋伍一くん (rose_chocolat)
2014-10-07 07:37:05
>ストーリー運びと映像センス
そうそう。ディザスター映画だからって、
変に茶化したりいい加減にしてないところがいいよね。
きちんとした人間ドラマでした。
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