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【LBFF_2011】『うるう年の秘め事』(2010) / メキシコ

2011-10-08 | 洋画(あ行)


原題: Año bisiesto / Leap Year
監督 : マイケル・ロウ
出演 : モニカ・デル・カルメン、グスタボ・サンチェス・パラ、アルマンド・エルナンデス

2010年カンヌ国際映画祭カメラドール(新人監督賞)

公式サイトはこちら(スペイン語)。

第8回ラテンビート映画祭『うるう年の秘め事』ページはこちら。



こういう演技をたぶん「体当たり」とでも言うのだろうか。 
主演のモニカ・デル・カルメンはいわゆるモデルクラスな美女ではない。 そしてこの映画は基本的にラブシーンが多いけど、話の展開としてはラブコメにありがちな「ありえなさ」や、お決まりの結末などは少しもない。
あくまでもここにあるものは、ノンフィクションではないリアルな生活のみ、ということなのだろう。 
あたかも1人暮らしの女性の部屋をそのまま描写しているかのような展開を淡々と彼女は演じている。
そして、若い女性の1人暮らしならば予想されること ―ボーイフレンドとの性愛― を営む様子は、今を生きるメキシコ女性の等身大の感覚をもつかませてくれるかのようだ。


男をとっかえひっかえしているように見える女性のイメージは、美人だったりスタイルが良い上に話術やら仕草やらがうまい、
いわゆる「男ウケがいい」ように思われがちだが、本作にはそういう要素はまるでない。 モニカ・デル・カルメンは自身のしわやたるみや癖までも遠慮なくさらけ出す。 もちろん彼達との時間も。
そこに流れる言葉や、普段他人の生活を盗み見る様子から、彼女の身の上に過去何があったのかを探る作業は観客に任される。
その中から断片的にヒロインのラウラを組み立てていかねばならない。
そしてタイトルの「うるう年」が彼女にとってどんな意味を持つかを知った時、その行動の意味も次第にクリアになっていく。


鏡に向かって念入りに全身をチェックして化粧をする。 何気ない女性の仕草だが、ラウラの場合次のシーンでは全て激しい性愛のシーンになる。 普通の女性なら心を揺さぶられる恋愛ですら、彼女にとってはただの日常のように淡々としたもののように見える。 
しかしながらアルトゥーロとの関係が次第に変化していく様子は、その日常に対して唯一生きているような実感を彼がラウラに与えているからに他ならないようにも思えてくる。
実はこの2人のシーンがあまりにも痛々しいので、終映20分くらい前で途中退場して帰ろうかと思ってしまったくらいだった。 だけど最後まで頑張って観てよかったかなと思うのは、最後まで行くことによってラウラという人間が抱える「闇」がわかったからであり、また彼女を狂ったようにしていた「うるう年」にはもう縛られずに生きていけそうな希望も持てたからである。
急展開する感じのラストかもしれないが、それでも1人の女性が抱える問題の重たさと迷い・狂気、
そして同時に結果としての凌駕が力強く感じられる作品だった。
あくまでも観客を説得するのではなく、観念的に描いているところに、映画に対して余計な重たさを感じないで済むような配慮があるように感じた。


★★★☆ 3.5/5点






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2 Comments

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お久しぶりでございます (クラフトくん)
2011-10-16 23:58:57
楽天ブログの画像容量にとっくの昔にあきあきしていますが、
意外とアクセスが多いのが楽天。

エキサイトも仕事用に使っていますが、
アクセスは楽天なんです。
Yahooも考えましたが、楽天には勝ちません。

YouTube利用したいのでその範囲内で使うのを考えりると選択が難しい。
アメーバブログも画像容量30MBですしね、確か。

ブログのアクセスが良くて画像や動画の容量の多い無料ブログは
現在どこナンでしょうかね???

だから浮気はしません。(笑)

調べるすべはあるんでしょうかね???
返信する
craftworkさん (rose_chocolat)
2011-10-19 01:19:08
ひさしぶり・・・。 って、記事と関係ないやん(笑)

画像容量はgooも結構あると思ったけどね。
アクセスは確かに楽天ですけど、ほとんどロボットだから実際読んでる人なんて10分の1くらいじゃないの?

Yahooは使いづらくて、アメブロは単にセンスとして好きじゃないんでおすすめできないかな~
いろいろ使うしかない。
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