とくおかレディースクリニック~ブログ~

日々、徒然なるままに、書き込んで参ります。
どうか宜しくお付き合い下さい。

4月のラボ便り

2010年04月30日 | Weblog
4月のラボ便り


今月は、改めて私たち”胚培養士”についてお話させて頂きます。


培養士の主な役割は

・卵子、精子の扱い
・体外受精、顕微授精
・受精卵の培養管理
・胚移植
・受精卵、精子の凍結融解

などが挙げられますが、

一言で表すと
“大切な患者様の ’大切な卵’ をお預かりする”です。


では、どのような人が胚培養士という職務を務めているのでしょうか?

当院には現在、二名の培養スタッフと、数名の胚培養士見習いスタッフがおります。
二名の培養スタッフのうち、一人は農学部系の大学出身、一人は大卒臨床検査技師です。

農学部??と思われる方もいると思います。

農学系の大学では動物の卵子・精子を扱うことがあります。
そのような農学部出身の胚培養士が、全国の第一線で活躍しております。


現在、日本では一部の大学院を除いて
胚培養士を育成する機関がありません。
同様に資格も、国家資格ではなく学会の認定資格になります。
つまり、この培養業務をする為に必須な資格はないということです。

しかし、=誰でもなれる というわけではありません。

当院で胚培養士に求めることは
素早く正確な技術はもちろんですが、
培養業務以外の知識やマナーも必要としています。

一見、そんなことが胚培養士に関係あるの?とも思いますが、
そんなことをできない者が患者様の大切な卵を扱ってはなりません。

必須資格がない反面、患者様が安心して卵を預けて頂けるような胚培養士を
シビアに教育・指導しております。


5月が近づきやっと暖かくなってきましたが
季節の変わり目で体調を崩さぬようお身体を大切になさってください(^^)


追伸(事務長から)
   ー  胚培養士という職業は、能力・技術の高さだけでは通用しません。
      学術発表、データ管理なども含め、学習能力や集中力や責任感など・・・
      の様々な、しかも高い適正能力が必要とされます。
      ですので、希望すれば誰でもなれてしまうものではありません。
      その上、人間力・社会力・忍耐力も必要とされる職業です。
      属する施設の施設長から「君なら安心して、全てを任せられるよ」と
      太鼓判を押されるような信頼される人柄も必須です。
      なんちゃって胚培養士ではなく ( なんちゃって~は数多くいらっしゃいます ) 、
      本物の胚培養士になれる人はごくごく少数の選ばれた方々なのだと思います。
      そのごくごく少数の有能な胚培養士に、ご自分の大切な卵子を預けなくては!とお思いになりませんか?
      私なら、必ずそう思います。
            


とくおかLC胚培養室スタッフより
コメント
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