ガールスカウト福井県第1団 

活動報告とお知らせ

「地球温暖化ってなに?実験してみよう!」

2019年11月26日 | ガールスカウト活動報告

 11月24日(日)

福井市治水記念館にて、環境問題について学ぶ集会を行いました。

 

1団では今年度、SDGsに関する活動に取り組んでいます。

SDGsの集会の中で、自分たちに一番身近で、取り組みやすい目標として

ゴール13「気候変動に具体的な対策を」

ゴール14「海の豊かさを守ろう」

ゴール15「陸の豊かさも守ろう」を挙げたスカウトがたくさんいました。

 

ですが、なぜ森に木が増えるとよいのか、なぜ電気を節約しなければいけないのか、リーダーはうまく説明できませんでした。

 

そんなとき聞いたのが、治水記念館の平井館長先生のお話です。

最近、大型台風が多いのはなぜかということから、地球温暖化の話までが、つながりを持って理解できました。

そして、これは絶対スカウトたちにも聞いてもらいたい!と思いました。

本当は、講座は1日に1つしか受講できないのですが、

どうしてもスカウトに聞いてほしいと、無理を言って2つの講座をしていただきました。

 

午前中の講座は、地球温暖化について、ドライアイスを使って説明していただきました。

 

一人ずつドライアイスをもらって観察し、
どんな性質があるのか、どんな働きがあるのかをお聞きしました。
 
 
 

台風について、聞きました。

台風は、水分を吸い込んで、雨として落とします。

海水温が27度を超えると、落とす雨の量が多くなります。

温暖化で、海水の温度が年々上がってきているので近年、大型台風が多くなるのです。

温暖化を止めなければいけないのはなぜか、わかりました。

 

ではなぜ気温が上がったのか?

二酸化炭素(CO2)が増えたからです。

二酸化炭素ってなに?
今、見ているドライアイスが、固体の二酸化炭素なのです。
 
ここで実験タイム!

実験1.フィルムケースにドライアイスを入れてふたをします。

どうなるでしょう…
 

爆発したみたいに、ふたが勢いよく飛びました。

二酸化炭素が固体から気体に代わるとき、700倍に膨れたせいで、
ふたを押し上げたのです。
 
 
実験2.ジュースにドライアイスを入れて混ぜたら…
 
 
 
 
 
 
 
シャーベットになりました!
 
でもすこし、いつものシャーベットよりすっぱい?
 
それは、ドライアイス(二酸化炭素CO₂)と、ジュース(H₂O)をたすと、
炭酸(H₂CO₂)になるからです。
 
二酸化炭素がたくさん含まれた雨(酸性雨)=炭酸、が降るとどうなるか…
 
コンクリートでできた建物を溶かします。
石灰岩でできた山を溶かします。
 
だから、温暖化を止めなくてはならないのです。
そのために、
二酸化炭素を吸ってくれる、森の木々を増やさなければいけないのです。
二酸化炭素をたくさん出す、車や電気の使用量を減らさなくてはいけないのです。
 
 
 
ここで午前中の講座は終了。
スカウト弁当を食べたら、館内を見学です。
 
 
午後の講座は、どんぐりから見る環境問題です。
 
 
どんぐりって1種類しかないと思っていましたが、
8種類も見せてもらってびっくり。
 
 
その中から、「すだじい」と「まてばしい」をレンジで炒って、
食べさせてくれました。
 
 
銀杏みたいでおいしかったです。
もっと欲しい、とおねだりする子がたくさん。
どんぐりの見分け方を習ったので、拾いに行こう!と話していました。
 
 
山の木が、
秋に落ち葉を落とすと、降った雨が山にたまります。
人の住む里に、いっぺんに流れずすみます。
大雨になるのを防ぐのです。
 
そして、どんぐりの木から落ちた葉には、
「フルボ酸鉄」という素晴らしい物質があるそうです。
 
フルボ酸鉄は、山に住む虫や動物のエサとなり、また
海に流れれば海藻や魚の栄養源となるそうです。
 
海や山を守るために、どんぐりがどんなに優秀かわかりました。
 
そして、海を守ることは、陸を守ることにもつながるのだとわかりました。
「山は、海の恋人」だそうです。
 
今日1日、スカウトたちはみんなとても熱心に取り組んでいて、
先生にもほめていただきました。
 
テンダーフットやブラウニー(年長・小学低学年)には難しいかな、と
心配していましたが、実験を交えながら、わかりやすく教えていただいて、
スカウトはみな、「楽しかった!」と言って帰りました。
 
教わったことをおうちの人にも話してあげて、
これから自分ができることに取り組んでみてください。
 
ご指導くださった治水記念館の館長先生や、お手伝い頂いた職員の方には本当にお世話になりました。
 
実は、まだまだお聞きしたいお話がたくさんあるのです。例えば、洪水と地名にまつわるお話。
豪雨被害を受けた地域である1団としては、是非聞いておきたいことです。今度はリーダーの研修としてお伺いしてみたいです。
 
そしてこれを良い機会として、常にSDGsに意識を向けていきたいと思います。