大江 海透(オリックス育成2位)投手(北九州フェニックス出身)
蔵の入団前評価:指名見送り
ドラフト前に宮崎で行われていたフェニックスリーグに出場していて、気になる選手でした。典型的なパワー型のリリーフ左腕といった感じで、粗さはあるものの、独立リーグでは目立つ存在の球威・球速がありました。そのため、育成枠ならば指名の可能性があるのではないかとみていました。そんな大江投手の一年目は、2軍で 19試合(20回2/3)を投げ、2勝0敗0セーブ、防御率6.10 といった内容でした。そのため、なかなか大卒独立リーガーとしては厳しい一年目だったと言わざるを得ません。
もう少し数字を細かく見てみると、20回2/3イニングで被安打は31本。投球回数を遥かに上回る内容で、2軍の打者相手では苦しいことが伺えます。被安打率の目安は投球回数の80%以下なので、150%だっただけに半減させなければならないことがわかります。四死球は11個で、四死球率は48.4%。これも目安が投球回数の1/3(33.3%)以下で、三振が多く取れる選手でも40%以内が許容範囲です。それだけに、もう少し制球力を引き上げたいところです。ただし、その三振は21個と投球回数を上回っている点は明るい材料かと。リリーフ投手の目安は1イニングあたり0.9個以上ですが、1.02個となっています。しかし、被安打・四死球の多さが失点に結びついてしまい、防御率が6.10と跳ね上がっています。リリーフで一軍を目指すのであれば、2軍の防御率を2.50以内に持ってきたいところです。
数字的にはかなり厳しいものが並んでいます。ただし、決め手の部分はファクターを満たせており、ある程度の場数を投げられたことも考えると、及第点は付けたいと思います。2年目は厳しい状況ですが、少しでも数字を改善させて、支配下契約への足がかりとしたい一年となりそうです。
蔵の印象:△(かなり厳しい成績ではあったが)