こもれび

悩み多き毎日。ストレス多き人生。でも、前向きに生きていきたい。だから、自然体で・・・

ツールドモンブラン

2019年07月28日 | Weblog
 

6月の中頃から7月の頭にかけて、山の仲間とツールドモンブランに行ってきました。フランスのシャモニから、イタリア、スイスと経由してまたシャモニに戻る170キロの行程のうち、100キロ近くを7日間をかけて歩いてきました。毎日が晴天。シャモニでは記録的な暑さで42度を記録した頃です。標高2500メートルあたりのトレッキングルートを歩いている私たちの所でさえ32度でした。それでも、湿度が低いヨーロッパでは、日本の夏のような不快さはなく、雪渓の上を歩いたり、木陰に入ったりすれば、スーッと涼しさが戻ってきます。

  

海外の山歩きは初めての経験でした。7日間も歩き通したのも初めてです。牛たちが放牧されているのどかな風景の中からスタートして、高山植物がワーッと咲いている平原や雪渓の急斜面、眼下に村を眺めながらの急坂などを歩き、変化にとんだ素晴らしいコースでした。昨年参加した仲間は降雪も経験しているので寒さも心配していましたが、今回は晴天続きで暑さ対策が必要でした。

  

昨年から今年にかけての積雪量はとても多かったということで、その雪が今回の記録的気温上昇を受けて一斉に溶け出してきたため、あちこちに大小の沢が沢山でき渡渉の回数が半端なく多く、数か所はロープを張る必要があるほど水量が多いところもあり、ちょっとした冒険でした。それでも放牧地から上では沢の水が飲めるので、冷たい水で喉を潤すことができ幸いでした。 

 

フランス側から見るモンブランとイタリア側から見るボンブランとでは山の様子が大きく異なり、その名の通り「白い山」はフランス側からの景色でした。イタリア側からは谷を挟んで手を伸ばせば届くほど近くにそびえていましたが、南側ですので、雪はそれほど残っていませんでした。その代わり高山植物の花、花、花。とてもカメラには納めきれません。放牧されている牛は、7月に入るとエサを求めてだんだんと高地に移動してきます。それで、7月下旬ともなればこの高山植物が牛たちに食べつくされてしまうそうです。満開の花を見るには6月末が最高なんだとか。私たちはまさにその時期に行きました。本当に見事に咲いていました。 

 

スイスとフランスの国境バルム峠まで歩き、そこからシャモニまではロープウエイを乗り継ぎバスでシャモニに戻りました。ここで歩きながら見るモンブラン山群とはさよならです。日本の山々とはスケールも雰囲気も違うヨーロッパアルプスの一端に触れ、心に残る山旅でした。