こもれび

悩み多き毎日。ストレス多き人生。でも、前向きに生きていきたい。だから、自然体で・・・

涼を求めて 霧ヶ峰

2023年07月17日 | Weblog

猛暑続きの毎日。東京八王子市で39.1度。この夏の最高値。もうたまらん。ということで、避暑に出かけた先は霧ヶ峰。標高1925メートルとあって、朝7時の駐車場では上着を羽織るくらい涼しかった。八島湿原で、ハクサンフウロウ、シモツケソウ、カラマツソウ、ウツボグサ等を堪能して車山山頂に向かった。

車山肩辺りまでは曇天だったが、一面のニッコウキスゲに癒された。ノアザミに戯れるオレンジ色の蝶々にもホッコリした。


今日は連休中日とあって、車山肩の駐車場には長蛇の列。あれでは、駐車できるまでには日が暮れるかも、と他人事ながら心配になる。

急坂を一登りして山頂に着く頃は、雲が強風に飛ばされて青空がのぞいてきた。登山指数は「C」だったが、思い切って来てよかった。残念ながら富士山も八ヶ岳の雄姿も雲の中だったが、山頂の神社でお参りを済ませ、10時のおやつを食べ、下山開始。

すっかり晴れ渡った夏空を気持ちよく眺めながら、八島湿原の鎌ヶ池まで下りてきた。

久しぶりの山歩きだったせいもあり、本当に気持ちが良かった。肺の中のよどんだ空気が一掃されたような心持だ。やっぱり山歩きは最高!




太陽のかけら

2023年06月26日 | Weblog

谷口けい。世界で女性初のピオレドール受賞者のクライマー。2015年に北海道で帰らぬ人となりました。その谷口さんの人生について、大石明弘さんが本にしました。「太陽のかけら~ピオレドールクライマー谷口けいの青春の輝き」です。

高校生までは大人しく目立たない、どちらかと言えば暗い感じの女の子が、どのような道のりを経て、周りのみんなに一歩踏み出す勇気を与えられる明るい太陽のような人になっていったのか。山には興味がない人にも、魅力的な1冊です。

見習いたい

2023年06月22日 | Weblog

知人が庭の梅の木から38キロの実を収穫し、季節は確実に移り変わっていると感慨にふけっていた。38キロの梅の実を梅干しにしたり、梅酒にしたり忙しいことだろう。

それにしても植物は凄い。春になれば花を咲かせ、秋には実を結ぶ。平和で忍耐強く、自然の摂理に逆らわない。人間もかくあるべしと思うのは私だけだろうか。。。

アイヌの教え

2023年04月16日 | Weblog

-- 今日のひと言 --

天から役目なしにおろされたものは一つもない。(アイヌの教え)
Everything and everyone in this world has a part to play. 
(この世界のすべてのもの、すべての人には、果たすべき役割がある。)


書は体をあらわす

2023年04月12日 | Weblog

--今日のひと言--

「鏡にはうつらぬひとのまごころも さやかに見ゆる水茎のあと」
                       明治天皇御製

*水茎とは、筆跡のこと。

現代は、報告書はもちろんのこと、年賀状も手紙もPCで書くようになってしまい、手書きの文字を書く機会が格段に減っている。でも、久しぶりに友人から手書きの葉書などをもらうと、その人の顔まで心に浮かび、とても暖かな気持ちになる。

エゴン・シーレ展

2023年03月17日 | Weblog


4月9日(日)まで、東京都美術館で「エゴン・シーレ展」を開催している。初めて聞く名前だった。それもそのはず、1950年代からレオポルド夫妻によって数々の絵が収集され、21世紀になってレオポルド美術館で展示されるまで、あまり評価されなかった画家だそうだ。

エゴン・シーレは1890年ウィーンに生まれ、28歳の時スペイン風邪で命を落とした短命の天才画家と言われている。16歳の若さでウィーン美術アカデミーへ進学し、グスタフ・クリムトに「僕には才能がありますか?」と聞いた際、クリムトが、「才能があるかだって! 君には才能がありすぎる!」と答えたという逸話が残っているそうだ。

1906年にシーレはこのウィーン美術アカデミーに入学するが、その翌年と翌々年にアドルフ・ヒトラーが受験し不合格となっている。もし、ヒトラーがウィーン美術アカデミーに合格していたら、あの一連の悲惨な出来事はなかったかもしれないという話は有名だ。

今日は平日だというのに、かなり混んでいてなかなかの人気を博しているようだ。印象派以降の絵画にはあまり興味がない私だが、エゴン・シーレという画家についていろいろ知ることができ興味深い展覧会だった。




諏訪敦 眼窩裏の火事

2023年02月10日 | Weblog

2023年2月26日まで、府中市美術館で「諏訪敦」の展覧会が開かれている。どれもこれも精密に描きこまれている。これまで写真のような絵を見る機会はあり、その度に、なぜこれは「絵画」でなくてはいけないのだろうと思ったことが何度もあった。膨大な時間を費やして描かずとも、写真ならば一瞬で切り取れるのにと。

でも今回、諏訪敦展をみて、「描く」ということの意味が少し分かったような気がした。彼の祖母をテーマにした<棄民>シリーズは圧巻だった。祖母は太平洋戦争終結直前の1945年の春に満州に渡るも8月にはソ連兵に捕らわれ、難民収容所に送られる。そして、その冬に栄養失調と発疹チフスにより亡くなってしまう。

この祖母を描いているのだが、膨大な資料を読み込み祖母のたどった足取りを追体験し、それを「描く」のだ。まず、旧満州の雪の大地に横たわる若く美しい祖母の裸婦像を描き、それを徐々にやせ細らせ(栄養失調のため)そこにチフスの症状を描き加えていくのだ。そうして最終的には、朽ち果てた女性の姿が大地に捨てられている。なんという膨大な時間と労力を費やして描かれた絵であろうか。ただただ茫然と立ち尽くしてしまった。

他の絵もそれぞれにストーリーがあり、見ごたえのある展覧会であった。


雲ノ平と高天原温泉

2022年08月10日 | Weblog

行ってきました。念願の雲ノ平と高天原温泉。



折立--太郎平小屋--薬師沢小屋(泊)
薬師沢小屋--雲ノ平--高天原温泉--高天原山荘(泊)
高天原山荘--岩苔乗越--鷲羽岳--三俣山荘(泊)
三俣山荘--三俣蓮華岳--双六岳--双六小屋--鏡平山荘--新穂高温泉

1日目に雨に降られるも、めげずに薬師沢小屋まで。途中でキヌガサソウが雨に濡れて素晴らしくきれいに咲いていた。写真では見たことがあったが、実際に目にするのは初めて。嬉しかった。この日一番のご褒美。



2日目は晴天。憧れの雲ノ平。アラスカ庭園からは、水晶岳、黒部五郎岳、笠ヶ岳、槍ヶ岳、そして薬師岳と百名山のオンパレード。雲ノ平山荘のテラスで、素晴らしき山々を眺めながら静かにコーヒーを楽しむ。なんという贅沢!



高天原では野趣あふれる素晴らしい温泉に浸かり、しばし疲れを忘れる。



3日目は高天原からのつらい登りを経て、鷲羽岳に。さすがの百名山とあって、眺めも山容も一級品。三俣山荘の背後にどっしりと座っている。ここからの槍ヶ岳の眺めも最高。



さて、最終日。三俣蓮華岳と双六岳からの絶景を堪能した後は、長い長い下り。これまでの疲れが一度に押し寄せてきた感があったが、頑張るしかない。



新穂高温泉からタクシーで平湯温泉まで行き、ここでひと汗流し、あとは高速バスで新宿まで熟睡。夢のような4日間。今度は何時来られるだろうか。


平標山

2022年07月14日 | Weblog

高山直物を探して平標山に行ってきた。三国峠から登り、三国山、大源太山と歩いて平標山の家に宿泊。ここの小屋番さんはなかなか揮っていて、電気はない、ペットボトルの飲み物は置いていない。とても環境に優しい生活をしている。この環境で育っているので、特に不便は感じないとのこと。素晴らしいと思った。


翌朝、ガスガスの中出発。でも、だんだんガスも雲もなくなり、青空も見えてきた。さてお目当ての高山植物。あるはあるは。物知りの同行者にその名前を沢山教えてもらった。

ニッコウキスゲ、シモツケソウ、チングルマ、ゴゼンタチバナ、ハクサンフウロウ、ハクサンチドリ、ウツボクサ、コバイケイソウ、ウラジロヨウラク、カラマツソウ、ハクサンイチゲ、ダイモンジソウ、ヨウラクツツジ、タニウツギ。

一度に覚えきれないが、そんなことにはお構いなしに、可憐な命を精いっぱい謳歌していた。本当にきれいだ。温室のランより私は好きだ。



平標山は、上の方に行けばなだらかな歩きやすい山だが、下の方はなかなか手強い山だ。地獄の階段が続いている。その下山途中で山小屋で一緒だった二人を追い抜いた。下山後の温泉でまた一緒になった時に知ったのだが、女性は80歳。一緒に歩いていたのはおそらく息子さんと思われる。私が80歳になった時、あのような歩きにくい登山道を元気に歩いていられるだろうか。



こんな道ばかりだったら本当に嬉しいのだが。

ヒメサユリ

2022年07月14日 | Weblog

ヒメサユリに会いに浅草岳に行ってきました。天気予報は雨。でも、民宿での朝は曇り。時々、日が差して一同「登れそうじゃない」と思い始めました。

民宿から車で登山口まで数十分走り、皆、ヒメサユリを期待して登り始めました。ところが、1時間もするとポツポツ雨が落ちてきましたので、とりあえず雨具を身に着け歩き続けました。だんだんひどい降りになり、そのうち土砂降りになりました。もうじき小降りになるんじゃないとお互いに励ましつつ登るも、いっこうにその気配なし。相当な急こう配を登り終え、頂上近くの緩やかに道になると、現れましたヒメサユリ!


よく来たねと、励まされた気がしました。そのまま頂上まで行くと、たくさん群れて咲いていました。良かった良かった、ヒメサユリに会えたね。という間もなく、今度は雷。ドドーンとどこかに落ちた様子。でもそんなに近くはない。とはいえ、山での雷は相当怖い。急いで引き返していると、もう一度、ドドーンと落ちる。くわばらくわばら。せっせと下山開始。その下山道が川と化していて、段差の大きいところは滝になっているのです。登山靴の中にも雨が入り、這う這うのていでやっと林道までたどり着きました。ところがところが、その林道に山からの雨水が滝のように流れ込んで渡るのに一苦労。


何とか駐車場までたどり着きました。でも、たくさんのヒメサユリに会えて、満足の山旅でした。