人工機械獣群 13

今回ご紹介するのは、ゾイドBLOXよりパノプロサウルス型“ボルドガルド”。パノプロサウルスなんて恐竜はこのボルド
ガルドで初めて知りましたが、見た感じはアンキロサウルス系列の鎧竜でしょうか？短い手足にずんぐりしたカメの様な
姿、そして背中に配された刃付き外殻、そして四連装砲が「かっこよさと可愛さ」の共存しており、奇妙にも纏まりが良い
です。あと、ボルドガルドって名前が濁点多めで無骨ながらかっこいいです。


バックビュー。ゾイドBLOXにしては、珍しく尻尾が武器じゃないです。でもあちこちに使用していないジョイントが有り、
今まで以上にカスタマイズを念頭に置いたデザインの模様。


ご尊顔拝見…パノプロサウルスってよく知らないんですが、こんなカメみたいな顔してるんでしょうか？顔を覆っている
クリアパーツの面積が大きく、かつ角張っていて他のBLOXとは一線を画しています。そして下顎に有る凸ジョイント、こ
れもカスタマイズに使えって事でしょう。


パーツ構成は…手足と頭と尻尾を取っただけじゃん！とか言わないで下さい。ボルドガルドの場合は事情が特殊でして、
段階を置いてご説明しなきゃいけないんです。で、まずは胴体パーツを残して手足などのパーツを分割。


次に胴体パーツを分割すると…なんとビックリ。こんなにも沢山のパーツになります。“段階を置いてご説明する”と私は
言いましたが、ご理解頂けたでしょうか？もう本当に、パーツの塊です。


特に興味深いのがこの腹部パーツ（裏返してあります）。ご覧の通り一体成型のパーツなのに、接続用ジョイントが8つ
もあります。これはカスタマイズに使ってくれ、その様な意図で作られたのでしょう。もう何度も論じてますが、BLOXの弱
点は“保持力の弱さ”。それをカバーする為には、一つで複数のパーツをしっかり連結出来るパーツは必要ですから。


では、手足の構造を…少なッ！足と足首しかありません！ゾイドBLOXの弱点その2、“動きそうで動かない膝関節”が
ありますが、ボルドガルドの場合は最初っから可動を諦めたと言わんばかりの開き直ったパーツ構成です。まぁこんな
短い四肢に関節仕込むなんて無理だし、恐らくその分のコストを本体のパーツ増量に回したのでしょう。よく見ると、ボ
ルドガルドの足首は今までと違い、横から差し込むのでは無く“縦から差し込む”方式になっています。


コクピットブロックは背中中央、でも後方に4連砲と左右に外殻と、各種パーツで守られてる感じです。


可動は…えーっと、やっぱり触れなきゃ駄目ですか？まぁ見ての通り、動くのは四肢の付け根と頭と尻尾だけですよ？
一応、足首がジョイントを縦から差し込む方式なので、今まで出来なかった“足首の横捻り”は出来る様になりました。
ボルドガルドは、可動は最初っから諦めた方が良いでしょう。


それでは武装のご説明に入ります。“バイトファング”、ゾイドBLOX名物の噛み付き攻撃に使います。ただ開くだけです
が、ボルドガルドの場合はデザイン的に、牙よりも“顎の圧力で潰す”設定の方が、イメージ的に合うと思います。


“レーザークロー”、ボルドガルドにも有ったんですね。しかしボルドガルドの重そうかつ動きの鈍そうな体型で、このレー
ザークローを使う時が有るんでしょうか…？どう考えても、肉食獣型みたいに飛び掛かったり出来ないでしょこいつ。


しかし、ボルドガルドの特徴的武器“ブレイクスパイク”は話が変わってきます。これなら至近距離で擦れ違うだけで攻撃
出来ますし、かつ外殻でもあるので攻防一体の武器！ジョイントも豊富で大きいので、他のゾイドにも装備できますね。


“4連装中距離キャノン砲”、こちらはモチーフと全く無関係な人工的武器。こちらはゾイドBLOXらしい小型武器ですが、
形状的に説得力が有るしジョイントも豊富（さり気無くボールジョイントまで有ります）なので、使うとしたら通常ゾイドで
は無くゾイドBLOXにした方が良いでしょう。


個人的に気になっているんですが、この部分に有る2つの円形ディテール、これも何らかの武器に見えませんか？ボルド
ガルドの武器設定は上記で全てであり、他に武器は無いのですが。カスタマイズ時に、これも武器に使えそうです。


総評としては、可動は絶望的なので遊びにくいですが、その分カスタマイズに重きを置いた設定なので、それをやった時に本領発揮できるでしょう。しかし単品でもゴツい
し、短い手足がナイトワイズとはまた違った愛嬌を持っているので、私は好きですよ。小型ゾイドBLOXだけに値段も大きさも手頃だし、手に入るならお勧めしますよ。
ポーズは付けられませんが、置いとくだけでも和みます。