STUDIO ZODIAC

黄道12星座のように様々な得意分野で活動を続けています。

【追悼】金田さんの思い出

2009年08月03日 | ■ (;・∀・)ノ【漫画・アニメ】
『無敵超人ザンボット3』 第5話『海が怒りに染まる時』を観た時、「何コレ、新しいヤツが始まったの?」と弟に聞いた事を憶えている。

それほどに作画が違っていた・・・

▼『無敵超人ザンボット3』 第16話「人間爆弾の恐怖」より


当時は今みたいに情報がないのでスタジオ見学とか行った者同志で「おい、鉛筆2本繋(つな)いで使ってたぞ!」とか、「円形スケール(円定規)で丸描いてたぞ!」「下描きはオレンジの色鉛筆だ!」「黄色はダーマトグラフだったぞ!」などと情報交換を行い、日本国中津々浦々、瞬く間に感染していった。

「流行性進行性金田症候群」(Infectious Progressive Kanada Syndrome)

手首が曲がり、ガニマタで首を傾(かし)げる独特のポーズ。 おにぎりのようなクチとウルウルと潤んだ丸い目、なびく髪の毛に突き刺さるような毛先!
そして何故か片襟(かたえり)を立てていた。(両襟は富沢作画)

メカは力強く湾曲し、ビームですら膨大なパワーを押さえる事が出来ず、あたかも雷(イカヅチ)のように画面を縦横無尽に走り回った。

その様を観た友人は「丸が飛び交い、斜光が唸(うな)る、デフォルメ鮮やか、ザンボットカッター♪ 今日も行く行くスタジオZ♪」と讃(たた)え、そして歌った!

僕らは金田さんが切り開いてくれた道をただ歩いて来たに過ぎない。
金田さんが命を削ってブルドーザーのように切り開いてくれた舗装された道を・・・

型稽古30000回(※1)とよく言われるけど、気が付いたら30年を遥かに越えていました。 金田さんと同じ鉛筆、同じ絵の具、同じ動画机、同じ趣味、果ては通風、腱鞘炎 ( けんしょうえん )と何から何まで同じでした。

離れていても、いつも同じような事をしていましたね・・・

実を言うと去年始めて人間ドックに行き、心臓の再検査を薦められ、そのままにしていたのですが、今年も人間ドックで同じ結果が出たばかりでした。

金田さんは「縁(えん)」というものをとても大事にしてくれました。

「ちょうど10年(年齢差)違うのも何かあるよ!」と言われましたが、よもやこんな事が待っているとは思いもしませんでした。

「一生のうちに描ける線の長さって、決ってるのかな?」(金田伊功)

10年以上昔の言葉が、今も僕の胸に突き刺さっています。

「人は何処から来て、何処に行くんだろう?」(金田伊功)

何処にも行かないよ・・・
常に共にある為に、死は訪れるんじゃないのだろうか?
みんなが一緒に居られるために!
最初からここに居て、見えないバトンを渡した後、欲を捨て、肉体という衣を脱ぎ、徳を纏(まと)い宇宙と一体となり、グルグルと流転しているんじゃないのだろうか?

そんな解答を持って、答え合わせに伺おうと思っていました。

それにしても、早過ぎます。 早過ぎです。

それにしても、残念です。 残念で仕方ありません。

金田さん、あなたから学んだ事は計り知れません。

他のヒトとは違うかもしれませんが、金田伊功というジグソーパズルのピースを確かにお預かりしました。

何かありましたら、何時でもお寄り下さい。 歓迎します。

ありがとう! どうも、ありがとうございました!

また、必ず何処かでお会いしましょう! 我が師、金田伊功さま。

          STUDIO ZODIAC   ロバくん



(※1)型稽古30000回 
1つの事が良いか悪いか判断する、1つの事をものにするには3年、回数に直すと3万回繰り返さなければ出来ないと言われている。

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1 コメント

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そうでしたこちらでした (RX-7)
2009-08-04 20:36:41
>「流行性進行性金田症候群」(Infectious Progressive Kanada Syndrome)

すっかり間違えて覚えていました、あの本はまだ残っていますか?本当に懐かしいです。
表紙は「フィオリーナ」でしたっけ?
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