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you are my sunshine

40代でblog始めてあらもう60代。
光陰矢の如し。年が明けたらあっという間に年の暮れ。

新年早々ゾッとした言葉

2010-01-04 | 
年明けに読んだクロワッサン1月10日号

柴門ふみ(漫画家)さんとの対談のなかでの
平松洋子(エッセイスト)さんの言葉

『この人は自分が与えたもので全部できている、
と気がついたとき、ぞぉ~とした・・・』


わたしもぞぉ~~~~っとしました。

                  

ごめんね、母を許して。

今年の目標追加、
「まじめにご飯を作る!」

裸でも生きる-25歳女性企業家の号泣戦記 ~山口絵理子~

2009-09-28 | 
途上国の製品を、フェアトレードのように同情で買ってもらうのではなく、
世界のトップブランドと同じようにその製品の価値を認めて買ってもらう、
その為には、一流のものを作れるひとを育て、その生き方に誇りを持ってもらう。

そのことが途上国への社会貢献につながるのだという強い信念のもと、
メイドインバングラデシュのバッグブランド「マザーハウス」を立ち上げた女性、
そのひとが山口絵理子さん(28歳)なのです。

こんなにも自分の気持ちに一直線なひとがいるんだと驚きました。


入学してすぐから壮絶ないじめにあい、結局6年間一度も給食を食べられなかった小学校時代。
髪を染め、煙草をふかし、非行に走った中学時代。
名門の男子柔道部に頼み込んでいれてもらい、それこそ想像を絶する練習を重ね全国7位の座を勝ち取った高校時代。
偏差値40の工業高校から、これまた猛勉強して受かった慶應義塾大学。
竹中ゼミにも入り、ワシントンにある米州開発銀行でインターンとして働く。
エリート街道まっしぐらと思いきや、

途上国の援助をするのに、そこにいるスタッフが一度も途上国を訪れたことがないということにショックを受ける。
トップの人間が現場を知らずに理論だけで政策を作っている。
このものすごい違和感が、
その後の彼女の生き方を大きく変えていく。

彼女はPCに向かい
「アジア 最貧国」と入力し検索してみた。

でてきたのは
「バングラデシュ」
政治汚職度世界一と言われる最貧民国。

2週間の滞在予定で向かった先に、結局彼女はその後の人生のすべてを懸けていくことになるのである。

それまでもすごいが、バングラデシュに行ってからもまたすごい。

彼女がそこでみたものは、
絶望しか思い浮かばないような悲惨な現状。
それでも懸命に、生きるために生きている人たちの姿。

ここでも彼女は鍛えられていく。
なんどもなんどもこの国の人に裏切られる。
時間をかけて信頼関係を築き上げていってもだ。
なのにこのひとは打ちのめされ泣きじゃくりながらも、
また立ちあがってゆくのである。


常に一番を目指して競争に勝たなければと突っ走って来たという彼女が、
バングラデシュに行き、そこに滞在し、起業し、会社を経営する中で、その価値観を捨てたという。
そんなことはちっぽけなこと。
そして彼女がみつけたのは「自分自身が信じた道を生きる」ということ。
常によりどころとするのは尊敬する人の言葉でもなく、素晴らしい本でもなく
「自分自身」ときっぱり言い切る。

わたしは思う。
一番を目指しそこに向かって死ぬほど努力してきたからこそいえる言葉なのだろうと。



昨年3月に放送された情熱大陸。(その2その3

このなかにでてくる(その3)現地ディレクターのアティフ・デワン・ラシッド氏の言葉が実に印象深い。

それにしてもなんて笑顔が美しい人なのでしょう。
そして華奢な上半身にくらベ、どんだけ壮絶な練習をしてきたかを物語る下半身。
いやぁ~、ほんと驚きました「あきらめない」彼女の生き方に。

自分で見たものを信じる。
たしかにね。
わたしもそういう気持ち20代の頃ものすごくあったな~。
こんだけネット社会だと、ますますネットの中だけでなんでもわかった気になってしまいますよね。
情報に振り回されっぱなしのわたし、反省・・・。


うぉぉおぉ~、わたしも頑張らねば!
わたしだってまだまだやれる!そんな勇気が湧いてくる本でした。
10月には第2弾もでます。

『男の1Q84』『女の1Q84』 ~FRaU ~

2009-08-18 | 
書店で『FRaU(フラウ) 』を立ち読みしていたら、
こんな記事が。

『男の1Q84』『女の1Q84』と題して、
書店店員6名が、男女に分かれてやった
『1Q84』の感想の討論会を載せています。

おもしろかったのが、
女性チームは絶対book3が出るとして期待している(続きが知りたい)

男性チームはあの終わり方になんとなく納得している(続きに興味がない)

ちなみにわたしは男性チームの感想と同じでした。

すでに200万部越えの『1Q84』
いろんなひとがどう読んだのか興味のあるところです。

               
こんな本もでているくらいです。

『FRaU』には女子(流行りですね)の読書会っていうのも載ってました。
そういえば『ジェイン・オースティンの読書会』って映画(小説も)がありますね。


いいなぁ~!
わたしも読書会参加したいな~。

『婦人公論』の読者が毎月集まって感想を述べ合う支部が全国各地にあるのですが、
横浜に住んでいた時、横浜支部が歩いて行ける場所にあることに気づき、
一度行ってみたいな~と思っていました。
でもさすがに毎月2回は『婦人公論』買えないし・・・
なんて結局足を運ばず仕舞い。

どっかで読書会やってないかな~。
新潟で女子(すみません)の読書会やろうかしら♪

1Q84 ~村上春樹~

2009-08-13 | 
3日で上下巻読み終えました。

村上春樹は『ノルウェイの森』『海辺のカフカ』『神の子どもたちはみな踊る』しか読んだことがありません。
『神・・・』以外は難解で、村上春樹はよくわからないと思いながら、
今回読み始めた『1Q84』
なんととても読みやすくなっているではありませんか。

主人公の女性が『青豆(あおまめ)』という姓だったり、
『空気さなぎ』という言葉、
やたら『`````』が多かったりと村上春樹だな~と思いますが、
最初からおもしろくてグイグイ引き込まれてしまいました。

しか~し上巻の最後の方、
『やがて彼女の口がゆっくり開き、そこから、リトル・ピープルが次々出てくる。・・・・彼らはベッドからそっと床に降り、ベッドの下から肉まんじゅうほどの大きさの物体を引っぱり出した・・・』
やっぱりこういうのが出てくるのね、このひと。
ここら辺が苦手なんですが、それさえも最後は気にならないほど面白かったです。


もう一人の主人公天吾(テンゴ)の言葉
『僕にとってもっとも切実な問題は、これまで誰かを真剣に愛せなかったということだと思う。生まれてこの方、僕は無条件で人を好きになったことがないんだ。この相手になら自分を投げたしてもいいという気持ちになったことがない。ただの一度も』

わたしも同じです。(ただ天吾は本当に愛しているひとの存在に気づくのですが)
母親になった今でさえ、娘のために自分を投げだせるか自信もありません。


読んでいて、伊坂幸太郎の『グラスホッパー』と感じがどこか似てるな~と思いました。

『1Q84』にでてくる老婦人のボディガード「タマル」は、
『グラスホッパー』にでてくる「鯨(くじら)」という自殺させ屋や、「槿(あさがお)」という押し屋を思い出させます。

続編も出せそうな、伏線がいっぱいの作品ですが、
この先青豆が、天吾が、ふかえりがどうなったか・・・
なんてどうでもいいのです。
わたしはこの終わり方にすごく満足しています。


村上春樹の『1Q84』
珍しく楽しめました。


作品の中で印象的に扱われるヤナーチェックの『シンフォニエッタ』
村上春樹はよく、ほとんどのひとが知らないような曲を載せてきますよね。

Sinfonietta



読んでたわたしの横を通った夫が
『バカの本か』といいました。
『1Q(intelligence quotient)84』と思っての発言といいますが、
毎日、新聞読んでいたら絶対わかると思うのだけど。
現在生きてる日本の作家にほとんど興味のない夫の確信的発言だと思います。

こういうところがわたしの、夫が嫌いなところです。

A r n e 大人のおしゃれ 

2009-05-29 | 
Arneお前もか~!

でも参考になります。いただいた図書券で買っちゃいました。

年齢もちょっと気にはしますが、
基本やはり自分が好きなものを着ていいんだと思えました。

                
こういうの大好きです。
ジュエリーデザイナーをなさっている方だそうです。

                

このワンピースは「クロロ」というブランド。

このモデルの女性は引田かおりさんといって
吉祥寺でギャラリーをなさっています。
よく雑誌でみかけます。いつも素敵なワンピースを着ておられ、
たぶんミナペルホネンのものじゃないかな~。

いいものはいいんだよね~。
そしてそういうのはお値段も怖ろしくいいんだよね~。


この前ショッピングモールの中を歩いていたら、
すごく色(淡い黄色と白の中間)の綺麗なブラウスがあり、吸い寄せられるようにお店の中へ。

値段をみたら25,000円(消費税別)

わたしがいいな~と思う服や靴は決まって高い(涙)
買えない・・・。
似たようなもので5000円くらいのがあればいいのにといつも思う。


村田エフェンディ滞土録 ~梨木香歩~

2009-05-23 | 
やっと図書館に行けました。
こじんまりとしていて、蔵書も少ないのですが、
窓際に置かれた座り心地の良いひとり掛けのソファをみつけ、
結局3時間くらいをそこで過ごしました。

梨木香歩さんの本ばかり3冊選んで借りてきました。

どれもとてもよかったのですが、
なかでも特に印象に残ったのが、
『村田エフェンディ滞土録』

~あらすじ~
町中に響くエザン(祈り)。軽羅をまとう美しい婦人の群れ。異国の若者たちが囲む食卓での語らい。虚をつく鸚鵡の叫び。古代への夢と憧れ。羅馬硝子を掘り当てた高ぶり。守り神同士の勢力争い―スタンブールでの村田の日々は、懐かしくも甘美な青春の光であった。共に過ごした友の、国と国とが戦いを始める、その時までは…。百年前の日本人留学生村田君の土耳古滞在記。 (Amazonより)

この小説は、梨木さんのエッセイ『春になったら苺を摘みに』にも通じるものがあります。
村田君の下宿の女主人ディクソン夫人は、梨木さんが留学先イギリスの下宿のウェスト夫人をイメージしたのではないでしょうか。

育った風土も背景も言語も宗教もまったく違う人たちではあるけど、
相手を受け入れるこの小説の登場人物たち。
それは外国人対日本人だけの図式ではなく、ひととひとの間にもいえるのかも。

小学生の頃図書館で『あしながおじさん』や『若草物語』を読んで、
異国の暮らしを想像して楽しんだあの時とおなじような気持ちがふっと蘇ってきました。

下宿の住人皆で可愛がった鸚鵡(オウム)が村田君に発したひと言が胸を打ちます。





『家守綺譚』

『村田エフェンディ滞土録』の村田君の友人綿貫君の話。
こちらは大人のためのおとぎ話。
これもほんと好きでした。
こういう作品にはなかなか出会えない。
梨木さんの世界にはまってしまいました。




『からくりからくさ』

こちらは現代。
染色や織物に惹かれる女性4人と不思議な日本人形との共同生活を描いたもの。


梨木さんといえば『西の魔女が死んだ』が有名かと思いますが、
わたしはなぜかあの作品はいまひとつでした。
中学生くらいを対象に描かれているせいかもしれませんが、正直いまひとつ入り込めず、読み流した記憶があります。

『春になったら苺を摘みに』を読んでからですね、梨木さんの描かれたものをもっと読んでみたいと思ったのは。
なかなかいいですよ~、梨木作品。

よさをもっとうまく伝えられたらいいけど、
つたない文章でもどかしい~、読んでみて~!








なぜ君は絶望と闘えたのか 本村洋の3300日

2009-02-14 | 
『なぜ君は絶望と闘えたのか 本村洋の3300日』門田隆将著

あの光市母子殺害事件の遺族、本村洋さんが死刑判決を勝ち取るまでを追ったものです。

一審で無期懲役の判決が出た後の本村さんの記者会見をよく覚えています。
『早く被告を社会に出してほしい、私が殺します』

そしてその後の
『遺族だって回復しないといけないんです、被害から。人を恨む、憎む、そういう気持ちを乗り越えて、また優しさを取り戻すためには・・・死ぬほど努力しないといけないんです』

まさに忘れられないこの言葉の、
『死ぬほど努力していった』過程を綴ったともいえる作品です。

3300日、長い・・・。
しかしこの本を読んで、もしかしたらこの時間が被告にも遺族にも必要だったのかもと思えました。
最後に被告が発する意外な言葉。
死刑を宣告され初めて命というものに向き合えたからなのでしょうか。

それにしても本村さんはすごい。
一貫して極刑を求め、国をそして司法を動かす。
その根本にあるのはただただ家族への深い愛情だったというのが読んでいて痛烈に伝わってきました。

命の重さ、社会人として生きる意味、
司法というもの、死刑制度の是非などいろんなことを考えさせてくれるこの本、
ぜひ多くの人にお勧めしたいです。
今年の5月から裁判員制度も始まります。
とても遠いところにあった裁判が身近に感じられる日が来るかもしれません。
この本はそういう意味でも読んでおいてもいい作品ではないかと思います。

最後に

殺された弥生さんの母・由利子さんの言葉
『この世から死刑がなくなったら、どのくらい怖いかわかりません。人を殺した人間は死刑になるしかありません。社会にとって死刑はどうしても必要なんです』

わたしも同じように思います。
でも死刑を執行するのも人間。
それを自分がやれるか・・・そこを考えると腰が引ける自分がいます。
なかなか答えは出ません。

森に眠る魚 ~角田光代~

2009-01-11 | 
また買ってしまった。
角田さんのはなんでも買うわけでもなく、持っているのは『八日目の蝉』だけ。
平積みされているたくさんの本の前で、この本の帯に書かれていた

『東京の文教地区の町で出会った5人の母親。育児を通してしだいに心を許しあうが、いつしかその関係性は変容していた。―あの人たちと離れればいい。なぜ私を置いてゆくの。そうだ、終わらせなきゃ。心の声は幾重にもせめぎあい、壊れた日々の亀裂へと追いつめられてゆく』

これにやられた。あの音羽の事件を思い出した。
迷うことなくレジへ・・・。

結婚により新しい街にやってきた5人の専業主婦。
最初は自分とあうひとたちと感じ、仲良く付き合っていたが、
次第に生活レベル、教育方針等の違いなどから関係が破綻していく。
その様が、嫌というほどリアルに描かれている。

途中で何度もう閉じてしまおうと思ったか。
やはり恐るべし角田光代。

『ひとはひと、自分は自分なのだから』
わたしもそう、最後はいつも自分に言い聞かせ気持ちを振り切ろうとするのだが、
またモヤモヤの波が襲ってくる。
子を持つ女性なら、きっと5人の中のだれかに自分を重ねることができると思う。
もしかしたら5人すべてにだぶらせることがあるかも。
わたしはあの音羽の女性には絶対にならないと言いきれるだろうか。

いやそれでも踏みとどまらなくてはいけないのだ・・・。

この『森に眠る魚』が
そう思わさせてくれる。


あたし・主婦の頭の中 ~カータン~

2008-10-22 | 
さて、買ったもう1冊はこちら、
『あたし・主婦の頭の中』カータン著

10月に入り、わたし人間関係にホトホト疲れていました。
夫、娘、幼稚園ママ等ほんと狭い世界での落ち込み。(時々やってくる)
気分はどん底って日々が4~5日続き、なかなか立ち直れずにいました。
しかし、浮上の種はそこかしこに落ちているわけで。

書店で平積みされていたこの本に目が留まり、
パラパラとめくっていたら、すんごく面白い。
これはじっくり読まねばとさっそく買って帰りました。

この本、Japan Blog Award 2008(そんなのがあるのさえ知らなんだ)で、
総合グランプリを受賞し、書籍化されたものなんだそう。
元客室乗務員の40代主婦カータンが、
日々の主婦生活のこと、客室乗務員時代のこと等を綴った笑、笑、笑、涙そして激しく共感の絵日記です。

なんといっても彼女のイラストが強烈!
              



あ~わかる、わかる、わたしも一緒ってところがいっぱいあって、
なかでも『原人ときどき現(代)人』なんて、まさにわたし。

              
草取りで腰を痛め、夫に家事を手伝ってもらい、
夫が出勤してドアを閉めたら、とたんに腰がシャキッ!


              
しかし、また夫が帰ってくる時間が近づくと、また腰が痛くなる。
これはわたしのこと!?ってくらい共感しまくり。


カータンはずっと書く仕事がしたかったんだそう。
客室乗務員時代は『同期新聞』を発行してたこともある。
夢をあきらめず、努力(ライター学校にも通った)も忘れず、
40代になって花開いたカータン。
やっぱウダウダ言ってる場合じゃないな~なんてしみじみ思わさせてくれました。

元気がもらえるお勧め本です。
ただし、電車の中とか喫茶店では読んじゃダメよ!

ブログ「あたし・主婦の頭の中」もお楽しみくださいませ。



告白 ~湊かなえ~

2008-10-21 | 
近所の本屋さんに寄ったら閉店予定の貼り紙が。
ごめんなさい、いつも立ち読みばかりで・・・。
今更遅いのですが、2冊買って帰りました。

『告白』湊かなえ著
LEEの書評に載っていたので、そのまま単行本のほうに移動して探しました。

すごいです。はじめから読ませます。
なに!いったいどうなるの!

中学1年生の担任女教師が、3学期終業のHRで突然、退職すると言って話しだします。
『4歳の娘が学校で殺され、犯人はこのクラスの中にいる』
そう言い残して、彼女は学校を去ります。
最後その犯人に恐ろしい復讐をしたことを告げ・・・。

これが第1章。
6章まで続きますが、最後まで一気に読み切りました。

著者のデビュー作というのに驚きました。
いったいどうしたらこんな作品が書けるのか!

殺られたら、殺り返す・・・って。
でも一番の原因は女教師が4歳の娘を学校に連れてきてほったらかしにしてたってことじゃないのだろうか・・・。


春になったら苺を摘みに ~梨木香歩~

2008-09-16 | 
『西の魔女が死んだ』の作者、梨木香歩さんのエッセイです。

梨木さんが若い頃留学していたイギリスの下宿生活や、
その後のイギリス滞在などで出会った人々のことを書いています。
エッセイなんですが、ひとつひとつが短編小説を読んでいるかのよう。

わたしは須賀敦子さんのエッセイも大好きなのですが、
伝わってくるものがどこか似ているような気がします。

この『春になったら苺を摘みに』を読むと、
梨木さんの人に対する優しい眼差しが静かに伝わってきます。
こういう作品は、バッグにしのばせておきたい1冊です。

騙されたと思って、ぜひ読んでみてください。
おすすめです!

デッドエンドの思い出 ~よしもとばなな~

2008-08-27 | 
tsubakiちゃんがミクシィで、
『サイドカーに犬』(映画)を観たら、
コーラ飲みたくなり買いに走ったと書いてました。
それを読んで、わたしも昔、
よしもとばななの『ムーンライトシャドウ(キッチンに収録)』を夜読んでいて、ケンタッキーが食べたくなり
いきなり車飛ばして食べに行ったことを思い出しました。

そういえば彼女の『幽霊の家(デッドエンドの思い出に収録)』を読んだ時も、
ロールケーキが食べたくなったな~なんて考えていたら、
急にまた読みたくなり、本棚から取り出してきました。

よしもとばななはあんまり読んでませんが、これはとても好きな作品です。

この本の装丁の過程が展示された大久保明子さんの作品展を以前みる機会がありました。
その後しばらくして書店でたまたまこの装丁が目に留まり、
あ~これこれ!と買って帰ったのです。

でてくる人がみんな優しくて、泣きたくなります。
こういう心根のひとたちは、
きっと育ち(裕福という意味ではない)がいいのだろうな~なんて考えてしまいます。

5編からなる短編集で、
どの作品もいいのですが、
『おかあさーん!』の最後が特にわたしの心に響くのです。


 この世の中に、あの会いかたで出会ってしまったがゆえに、
私とその人たちとはどうやってもうまくいかなかった。

 でもどこか遠くの、深い深い世界で、きっときれいな水辺のところで、
私たちはほほえみあい、ただ優しくしあい、いい時間を過ごしているに違いない、
そういうふうに思うのだ。




表紙の通り、深まりゆく秋に読むにふさわしい1冊ではないかと思います。

ちなみにデッドエンドは袋小路という意味らしい・・・。



帰省先での過ごし方(母編)

2008-08-24 | 
母はというと・・・。

いつもは先に夫実家に帰っていたのですが、
今年は先にわたしの実家へ。

お盆前は、来客が多いのに驚きました。
上がっていただいて、お茶をお出しして、
お喋りをして・・・っていうのを何回かしていたらあっという間に一日が終わります。
田舎の本家のお嫁さんは大変・・・ごめんよ~弟のお嫁さん。


それに比べて夫実家は、
時間がゆっくり流れているような気がします。
本家ではないので、お盆でも特にないもないし、
こちらが義父母の本家のお参りにでかけてゆきます。

わたしは昼と夜の食事の用意をして、洗濯や風呂掃除などをやったら、
あとは全部自分の時間。
娘の相手はず~~~っと義父母がやってくれるので、とても助かり感謝感謝です。

2階に上がり夫は高校野球とオリンピック観戦、
わたしはというと幸せな読書三昧の日々。
(自由になる車がないので、でかけられないということもあるのですが)

歩いてすぐのところに図書館があり、
ここは無制限借り放題なのです。
そして信じられないことに、人気の新刊が結構残っていたりするのです。

そういうわけで、この夏借りたのは、

・『食堂かたつむり』      小川糸
・『茨の木』          さだまさし
・『カシオペアの丘で』(上・下)重松清
・『がらくた』  江國香織
・『チルドレン』        伊坂幸太郎 
・『ゴールデンスランバー』   伊坂幸太郎


この順番で読んでいったのですが、
『食堂かたつむり』と『茨の木』はどこかつながっており、
『茨の木』と『カシオペアの丘で』はテーマがよく似ています。

『食堂かたつむり』は大人のファンタジーといったところでしょうか。
主人公と同様に、きっと丁寧にものをつくるひとが描いたんだろうな~と思いました。
昨日テレビで見たターシャ・テューダーの世界観とどこか似たものを感じました。よい作品です。

重松清と伊坂幸太郎ははじめて読みました。

『カシオペアの丘で』は時間がなくて読み方が雑だったからでしょうか、
いまひとつでした。
林真理子などの作家と似たような感じがしました。

伊坂幸太郎、ちょっとハマりそうです。
『ゴールデンスランバー』は時間がなくて読めなかったのですが、
どうしても伊坂幸太郎が読みたくて、
帰りの空港で『グラスホッパー』を買って、飛行機に乗り込みました。

ハマると飽きるのも早いかな(笑)


そういうわけで、わたしの帰省の楽しみは、
古い友人たちとの他愛無いおしゃべり(今回は夜に集まっただけ)と、
この読書三昧の時間なのでした。

 

ノルウェイの森 ~村上春樹~

2008-08-03 | 
当時話題になったので、わたしは自分は読まずに友人にクリスマスプレゼントに贈りました。

その後、自分にも買ったのですが、暗いな~とばかり思い、
ほとんど理解できず、再読することもなく、
わたしの本棚の一番上に2冊並んでいた
『ノルウェイの森』

今回映画化されると聞き、また読んでみたくなり文庫本を買って読んでみました。

やっぱり村上春樹は、よ~わからん。
でも昔読んだ時より(昔20代、今40代)よかったです。
『海辺のカフカ』の設定にかぶる部分多し。

この世界はあなたには理解できなくて当然!
みたいに言われているようで、なんか気分悪い。
なのに、なのに、また読んでみたいと思わせる不思議な作家、村上春樹。

きっと終わり方がはっきりしないので、
読んだその時々で感じ方が違ってくるからまた手に取りたくなるのかも。

ベストセラーになり、ものすごく売れても、
2回読みたいとは思えず読み捨てられていく本が圧倒的に多い中、
やっぱり村上春樹は『没30年後』でも読み続けられていくのだろうな~。


映画化・・・どなたがキャスティングされるのでしょうね~。
ここではこんな意見が!→コチラ
考えてみましたが、わたしにはちょっと想像できない。
あんまり知名度ないひとたちのほうがいいかも。

              
「青いパパイヤの香り」「シクロ」「夏至」で知られる、ベトナム系フランス人のトラン・アン・ユン監督(45)
わたし好み!
35歳のワタナベ君・・・こんな感じかな~。
監督、あなたやれば!

やさしさグルグル ~行正り香~

2008-07-07 | 
sacchimoniさんも買ったと聞いて、わたしもさっそく週末書店へ♪

行正り香さんの『やさしさグルグル』
とても優しい気持ちになれるエッセイ本でした。

なかでもわたしの心をとらえたのは
『しょせん男は女から生まれた』(強い側が弱い側に目くじら立てても仕方ない)

そっか~わたし(女性)のほうが強いんだ。
強いわたしは弱い夫を許してあげないといけないのね。
なるほどね~。
このエッセイには、ふたりの娘さんのことや、
お母様、妹さんの話はしょっちゅう出てきますが、
ご主人のことは多分3行だけだったと思います。
彼女のなかで、ご主人の存在は薄いのかな~なんて勝手に想像してしまったわたし。
そうなら余計に親近感が湧くというものです(笑)

行正さんも『サウンド・オブ・ミュージック』が大好きなんだとか。
(うちも夫が大のお気に入りで、スペシャルコレクションのレーザーディスク(古っ!)がある)
3時間あるんで、まだ無理かななんて思っていましたが、
娘にもそろそろみせてあげたいな~なんて思いました。

幼い頃、転勤族の子どもだったという話もよかった。
うちが今そうなので、これから娘に対して、
母親としてどう接していってあげればいいのかとても参考になりました。
『新天地の雲の上はいつも晴れ』
彼女が上司から教えてもらった言葉。

本の最後にルイ・アームストロングの
『WHAT A WONDERFUL WORLD』の訳詞が載っているのですが、
読んでいたら不覚にも涙がでてしまいました。


行正さんの訳詞もまた素晴らしいのです。

主婦の方、子育て真っ最中の方、働く女性の方、
すべての皆さんに元気をくれる本です♪