義母が楽しみにしていた
『柳川さげもん』です。
わたしの母の里、柳川では、初節句に『さげもん』を飾る習慣があります。
女の子が生まれたら、すぐにおばあちゃん、親類のおばちゃんは一斉にさげもんの準備にかかります。
そして、初節句には、その家の座敷いっぱいにさげもんをつるして、皆で誕生をお祝いするのです。
わたしは次女ですが、年子の姉の時も、たくさんのさげもんをつるしてお祝いしたようです。
記憶はありませんが(当たり前か!)、
残っているたくさんのさげもんをちぎって遊んでいたのはよく覚えています。
わたしの実家は柳川の隣町ですが、こちらもさげもんの習慣があります。
だから、わたしにとっては雛祭りに『さげもん』はあたりまえの風景なのです。
ただ、時代の流れで核家族化が進み、飾らないお宅も増えてきていました。
しかし最近また、和雑貨や古布が人気のせいか、再びさげもんが注目されるようになり、
地元のおばちゃんたちは孫娘ができた時のために、婦人会が企画したさげもんの講習会に通います。母もそうでした。
でも出産後、わたしは母にいいました。
『転勤族なので、さげもんは要らないから作らなくていいよ』
母は残念そうでしたが、狭い社宅と転勤の多さも知っているので理解してくれたようです。
で、初節句も近まった12月下旬の義母の言葉。

(昨日参照)
げぇぇぇ~~~、今から作るなんて絶対に間に合わないよ~。

母に義母の気持ちを伝えると・・・。
実は、密かに母は『一対』、さげもんを教えてくださった先生に頼んでいたのです。
そしてうれしいことに、年末母方の叔母が、
簡単なものだけど作ったからといってさげもんを持ってきてくれました。
そしたらわたしたちも!と、母とわたしで一対作ることにしました。
でも結局間に合わず、49個(プラス中心に2個)作らなければいけないのに、
25個で一対になってしまいました。
では、我が家の狭い4畳半に飾った『さげもん』をごらんください。
まずは先生の作品!
やっぱり豪華だわ~。
這い人形です。かわいいでしょ!
飛騨高山の『さるぼぼ』に似てますよね~!
左が叔母が作ってくれたもの。
右はわたしと母。(

先生のと比べてかなりショぼい・・・

)
叔母は大病してまだ間もないのに、娘のためにこんな可愛いうさぎさんのさげもんを。
もう片方は亀さんでした。
このうさぎと鶴はわたしの自信作です!
こういうの苦手ですが、娘のために母も頑張りました。
やるときゃやるわよ~!
『柳川まり』も欠かせません。
これは母が作ってくれました。
あんなに要らないといっていたわたしでしたが、
飾ってみると、昔懐かしい故郷の雛祭りの記憶がよみがえり、
『さげもん』はやっぱりいいなぁ~と改めて思い直したわたしなのでした。