吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

マタハラ その1

2023年07月31日 05時57分25秒 | 日記
 マタニティ・ハラスメントの略だそうです。
「妊娠・出産に伴う労働制限・就業制限・産前産後休業・育児休業によって業務上支障をきたすという理由で、精神的・肉体的な嫌がらせを行い、退職を促す行為のことを指す」らしい。最近では女性も機会均等雇用がいわれているがまだまだ社会的に不当な扱いを受けていることが多いようです。
 しかし妊娠を契機にその会社ではその分、戦力ダウンしてしまうのは事実です。もし有能な人(企業が必要とする人)であれば男女かかわらず長期的視野をもって長期休暇中でも雇用し続けたくなるでしょう。まったくの勘違いかもしれないが、雇う側としては有能な人なら妊娠してもその後、復職を待ちたくなります。
 しかしながらその間の戦力ダウンを補うだけの余力が企業になければ、新たに雇用を求めることも選択肢に入っているのかもしれません。企業において戦力ダウンは、もちろん会社の収益に影響を及ぼすことになるので怖いのでしょう。

20代研修医が救急車私的利用か 要望受け駅付近で下車させる その5

2023年07月29日 05時26分18秒 | 日記
 今回の報道は内部告発でしょう。この医師に対してたぶん好意的に思っていない救急隊員からのものでしょう。もしかしたら医師はあからさまな遠回りでの迂回路を、私的に指示して隊員を困らせたのかもしれません。しかしこの告発により今後は「あ 帰路のタクシー代が自腹になるなら患者搬送には今後同乗しません」という医師が増える傾向になる可能性があります。搬送中、医師がいなければ消防の責任となるため、そうなると消防側にとって痛手になるかもしれません。まあ本来帰路のタクシー代は医師の病院負担が筋なんですけど、たぶん出さない病院がほとんどかもしれません。
 しかしこの私的使用(結局はしていませんが)をこんなにも報道することは、社会にとってなんのメリットがあるでしょうか? それをするなら一般市民の救急車をタクシーがわりに依頼する風潮をもっと報道して世の中のマナーをただした方がいいのではないでしょうか? メディアの報道姿勢には疑問を感じます。

20代研修医が救急車私的利用か 要望受け駅付近で下車させる その4

2023年07月28日 05時59分05秒 | 日記
 帰路途上のどこかに降ろしてもらうときでも「先生、白衣を着たまま降りてくださいね。私服姿を見られると市民から誤解されますので」と言われた。私服姿で救急車から降りた瞬間を第3者に見られた場合「まったくの私的送迎」と誤解されるからだという。
 結局、救急隊員と医師との間の信頼関係の問題だと思います。今回の報道もここまで大きく取り上げることもないと思います。でもここまで報道が広がれば公的立場の消防も「私的使用は慎んでください」と頑なな立ち位置を貫くでしょう。
 実際の所、医師を元の病院まで送り届けるよりも、途中下車させて早く自分達が「フリーになった」ほうが次の搬送依頼が帰署途上でかかった時にも、より迅速に動けるのでそちらのほうがよいのにと思うのですが。
 ところでいくら早く帰署するといっても、夜中の搬送先の病院に医師を置き去りにしてしまい、財布も何も持っていない白衣のままの医師はそこの病院にお金を借りてタクシーで帰ったなどという話もききます。これは可哀そうですね。これは医師も怒りますよね。お互い持ちつ持たれつなんでしょうが。
 こんな杓子定規の報道をされたら、消防は「どんな場合でも帰署時における医師の送迎は認めない」と頑なになるでしょうね。今後、夜中に知らない病院に取り残されて途方に暮れた同乗医師が増えることになります。

20代研修医が救急車私的利用か 要望受け駅付近で下車させる その3

2023年07月27日 05時43分17秒 | 日記
 慣れた隊員さんなら搬送後「先生、我々もどりますが、もとの病院まで送りましょうか?」と言ってくれることも多かったです。自分も「あ 今日は患者の状態が気になるので戻らずにここ(搬送先)に残ります」ということもあったし、あるいは「帰路の途中のどこかの駅におろしてください」とお願いすることもよくありました。
 帰路の途中大きく迂回させて自分が希望する場所におろしてもらうのは言語道断ですが、「帰路途上のどこかにおろす」ということなら救急車の帰署時間が延びることはないので許容範囲だと思われます。しかしこの行為だって、悪意のある捉え方をされれば「私的使用」と言われるでしょう。でもお互い阿吽の信頼関係だったと思います。

20代研修医が救急車私的利用か 要望受け駅付近で下車させる その2

2023年07月25日 05時36分50秒 | 日記
 大分前の報道で詳細報道がないので何とも言えませんが、基本的に救急車の私的利用はもちろんダメです。患者搬送後の戻りの救急車はサイレン鳴らせないので「緊急自動車」ではありませんが、いずれにせよ公用車なので私的利用はできません。でもそれぞれ医師と救急隊員は持ちつ持たれつの関係です。もちろん「なあなあ」の関係というわけではありません。
 ところで、病院間患者搬送でも患者に医師が付き添わなければならないという義務はありません。しかし搬送中患者が急変されることもあり搬送する救急隊員は医師が付き添ってくれたほうがありがたいはずです。
 また搬送後、戻るときに付き添った医師を搬送元の病院まで乗せてあげることは通常よくあることです。いわゆる「持ちつ持たれつ」の関係は大げさには言えませんが現場での阿吽の呼吸の中で言わずもがなであると思います。
 自分も今まで何十回も転院搬送に同乗しましたが元の病院まで連れて帰ってもらえました。


20代研修医が救急車私的利用か 要望受け駅付近で下車させる その1

2023年07月24日 06時08分50秒 | 日記
2022/12/21 KYODO(共同)
 愛知県江南市消防本部の救急車が病院に患者を送った帰りに、同乗していた20代女性研修医から私的な要望を受け、本来の帰路を外れて名古屋市内の駅付近まで送っていたことが21日、分かった。同本部は「医師の要望によるものだったが、誤った判断だった」としている。
 同本部によると16日、江南厚生病院から患者の病院間搬送の要請が入り、この病院の研修医と患者を救急車に乗せ、別の病院に搬送。江南厚生病院に戻るため出発した後、研修医が「私用があるので名古屋駅か伏見駅で降ろしてほしい」と要望。
 救急隊側は拒否したが、最終的に本来の帰路に近い名古屋市内の藤が丘駅付近で降ろした。


大量に下剤処方、男性死亡 経過観察も不適切 愛知 その3

2023年07月22日 05時22分33秒 | 日記
 今回の死亡例の投与薬剤は明らかではありませんが、酸化マグネシウム製剤ついてはかなり安全で緩下剤として汎用されています。過去にこの薬の週十年投与による高Mg血症にて死亡例の報告がありました。確かこの例では、患者さんはもともと精神科疾患があり向精神薬の大量服用のため慢性的な便秘がありました。そのため本下剤が投与されていたそうですが数十年にわたる投与のため高Mg血症による致死性不整脈が原因ではなかったかと言われています。その後、本薬剤を投与する時は定期的な電解質チェックが推奨されるようになりました。
 当院でも本薬剤投与している患者さんはかなり多くいます。長期連用している方は定期的採血で見ていますが、確かに時に正常値を越える方もいます。
 このような場合は他の薬に替えて対処しています(替えたら出なくなるので替えないでくれと仰る方も多いですが)。
 排便にまつわる訴えは強いものがあり、なかなか便秘の投薬も難しいと痛感しています。

大量に下剤処方、男性死亡 経過観察も不適切 愛知 その2

2023年07月21日 05時57分11秒 | 日記
 痛ましい事故です。しかし報道内容だけで正確な判断は難しいですが、結果的に通常量の10倍以上となると確かに危険域になるのでしょう。ただ、まずはなくなった患者さんの便秘というのがどのような状況であったのか、患者さんのもともとの病気などの状況で、やむを得なかった場合もあり、自分も大量投与をせがまれることを何回も経験しています。 
 特に排便にかかわる愁訴はかなり強いことがあります。実際は便は出ていても満足感が得られない場合などで患者さんは「便が出ない」と仰ることもあり、現状の病態把握はかなり困難なこともあります。また特に下剤については長期連用や漸増させていくと効き目が減弱して、結果的には「通常量の何倍」の投与になっていくということはあります。
 下剤は何が投与されていたかは不明ですが、その薬剤名と投与量は知りたいところです。

大量に下剤処方、男性死亡 経過観察も不適切 愛知 その1

2023年07月20日 05時43分48秒 | 日記
2022. 12/2(金) 23:16配信 JIJI.COM
 愛知県医療療育総合センター中央病院(同県春日井市)は2日、便秘治療のため男性患者=当時(36)=に下剤を大量に処方し、服用後死亡する医療ミスがあったと発表した。  同病院が医療事故調査委員会を設置し調査した結果、診療行為が不適切と判断し、遺族に謝罪した。  同病院によると、死亡した男性は昨年5月17日、難治性の便秘で受診。医師の判断で、家族の同意なしに通常の約10~15倍の下剤が処方された。服用した男性は容体が悪化し、翌18日朝に入院した。  男性は嘔吐(おうと)するなどし、同病院で治療を受けていたが、同日夜に死亡した。家族が入院手続きをしている10分間、看護師不在の時間帯があり、家族が戻った時には呼吸をしていなかった。  男性はダウン症で、医師は自身への投与経験に基づき処方したと説明しているという。調査報告書では、適応外の処方をする際に必要な手続きを踏んでいなかったことや、脱水が疑われる患者にバイタルサイン測定を実施していなかったことなどを問題視した。

全市民の情報入り「USBメモリー紛失」第三者委が調査結果公表「チェック機能不十分」業者に損害賠償を請求へ 市は幹部を処分方針 尼崎市 その2

2023年07月18日 05時40分23秒 | 日記
 昨年のニュースで少し古いですが、行政の市民データ損失の事件顛末です。
 外部業者のデータ管理が杜撰だったということはあきらかなことですが、その責任を追及するために賠償請求するとのことです。もちろんそれはそれでいいのですが、これだけ重要な情報管理を最初から外部委託したことに問題があります。外部に委託すれば情報管理が緩むのは当たり前の事です。情報を知っている人が増えれば増えるほど漏れやすくなりますね。
 いずれにせよ漏洩した市民の個人情報は「闇社会」の中に拡散し、ありとあらゆる詐欺事件などに利用されるでしょう。
 やはり事の起こりは、行政内で情報管理できるような人材育成をしていなかったこと、そしてそれを安易に外部委託でよしとしてしまったことです。よくアウトソーシングといって外部発注は行われますが情報管理だけは外部委託したらいけないと思いますが。
 すべて行政の責任です。とりあえず行政内部で責任者の戒告と給与1か月分減給とか言ってますが、そんなもので済むんでしょうか? 世が世なら切腹ものの事案です。とりあえず業者に賠償請求をしましたということで「批判の矛先をそらして」いるような感がしてなりません。だからマイナカード含めて信用できません。

全市民の情報入り「USBメモリー紛失」第三者委が調査結果公表「チェック機能不十分」業者に損害賠償を請求へ 市は幹部を処分方針 尼崎市 その1

2023年07月14日 06時11分49秒 | 日記
2022. 11/28(月) 14:30配信 MBS NEWS
 兵庫県尼崎市で全市民の個人情報が入ったUSBメモリーを委託業者が一時紛失した問題で、 第三者委員会が調査結果を公表しました。結果公表を受けて、市の副市長が1か月分の給料を自主返納し、市は幹部を処分する方針です。  今年6月、新型コロナウイルス給付金の支給事業を尼崎市から委託されていた業者の関係者が、全市民・約46万人分の個人情報が入ったUSBメモリーを一時紛失し、市の許可を得ずにデータを持ち運んでいたことなどが明らかになりました。
 問題を受け、市が設置した情報セキュリティの専門家などによる第三者委員会が調査を行い、11月28日に結果が公表されました。  報告書では、USBメモリーや関係するパソコンなどを調査した結果、個人情報の漏えいは確認されなかったということです。  また、市が契約書等で定めていたにもかかわらず、承諾を得ることなく委託業務の再委託や再々委託が行われていたほか、メモリの運搬については「鍵付きの金属ケース」での運搬が規定されていましたが、行われていなかったと指摘。  さらに委託先の従業員がデータ移転作業後の飲み会について異議や注意喚起を行わなかったなど委託業者側の管理監督が行き届いていなかったとしています。
 また、市側も外部業者の濫用を抑止し、データの管理者としてチェック機能を効かせられなかったとも指摘してます。  今後市は、再発防止のため情報セキュリティの研修を実施するほか、情報に係る専門職を設置するなど 監査体制を強化すると共に、委託業者に対して損害賠償を請求するとしています。  今回の紛失を受けて、多くの市民に不安を与えたとして、副市長は1か月分の給料を自主返納したうえで、市は総務局長を戒告の処分にする方針です。

「非課税かと」「頼まれ命がけで駆除」 税逃れハンターの反省と不満 その3

2023年07月13日 05時44分16秒 | 日記
2022. 11/17(木) 2:01配信 毎日新聞
 昨年秋の報道ですが、最近漁師の減少により野生動物が増え、農作物への被害が増加しています。生産者農家への被害が甚大であることは近年、大問題になっています。この被害を抑えるためには狩猟免許を保持した漁師さんへの優遇は考慮してもよいと思われるのだがどうなのでしょうか? 前述の年間50万円程度の報奨金だけなら、危険な職務、体力も使うし燃料代なども馬鹿にならない仕事への対価としては如何なものかと思われます。確かにそれだけでの報酬では生活はできないので副職(本職?)を持たないと無理でしょう。狩猟は里山や農家を守るためのボランティアの部分が大きいものと思われます。
 時限的にでも税制面での優遇措置を考慮しないと農作物被害は今後ますます増えるでしょう。

「非課税かと」「頼まれ命がけで駆除」 税逃れハンターの反省と不満 その2

2023年07月11日 05時33分57秒 | 日記
2022. 11/17(木) 2:01配信 毎日新聞
 一方、60代の男性は「行政から頼まれて命がけで駆除を続けている。申告の必要性を聞かされたこともない」と不満を隠さない。
 男性によると、狩猟は常に野生動物に襲われる命の危険と隣り合わせだ。1年を通して活動し、冬季はわなの仕掛けにスノーモービルを使うことも。ガソリン代などがかさんでボランティアに近いが、里山の保護を目指して続ける。国税局から「市役所の一部の人が過去に『報償金は税金がかからない』と言ったようだが、申告は必要だ」と指導されたことも明かした。
 男性は「長浜市が丁寧に説明していれば、問題は起きなかった。猟師の人手不足は深刻なのに、持ち出しが増えれば担い手はいなくなる」とため息をついた。

「非課税かと」「頼まれ命がけで駆除」 税逃れハンターの反省と不満 その1

2023年07月10日 05時41分04秒 | 日記
2022. 11/17(木) 2:01配信 毎日新聞
 農作物を荒らす野生のイノシシや鹿を捕獲する滋賀県内の男性ハンターら32人が大阪国税局の税務調査を受け、2020年12月までの5年間で計約1億7000万円の申告漏れを指摘されたことが関係者への取材で判明した。駆除した動物の種類や頭数に応じて自治体から支給される「捕獲報償金」などについて、所得として申告しない税逃れが頻発していた。大阪国税局の税務調査を受けた複数のハンターが毎日新聞の取材に応じ、申告漏れを反省する一方、自治体の説明不足や人手不足への影響を訴える声も上がった。
 滋賀県長浜市内で半世紀近くハンターを続ける80代の男性は、鹿やイノシシを中心に駆除してきた。2020年だけでも約50万円の捕獲報償金を受け取ったが、税務申告はしなかった。1、2年前には市に注意されていたという。  男性は「報償金は『非課税』と、仲間と同じように認識していた。市に指摘された後も、これまでの感覚で無申告を続けてしまった。今後は税理士とも相談して対応する」と話した。

男児がリンゴ詰まらせ重体の保育所、国の指針に反し非加熱で提供 その2

2023年07月08日 06時02分28秒 | 日記
 まずこの重体である男児の一刻も早い回復をお祈り申し上げます。
 この事件は、国の指針を未確認のまま、細かく刻んだとはいえ乳児に生のリンゴを提供していたということです。過去にも乳児にすりおろしたリンゴを与えて同様の事故があったと報道もありました。もちろん離乳食期なので固形物は問題があります。
 しかしここで疑問は、すりおろしたリンゴでも事故が起こるのであれば、「加熱すれば可」という国の指針の意味がよくわかりません。加熱したリンゴでもすりおろしリンゴでも繊維分が多い食物なのでどちらもかわらないと思います。
 もちろん今回の事件は固形物なので誤嚥の危険があります。しかし国の「加熱すれば可」という指針の安全性は根拠がなく、指針さえ守ればよいということではないと思われます。
 解決策は、指針の遵守よりも現場に居合わせた人の初動が重要です。居合わせた人による応急手当法が普及しない限り救命は困難です。
 むしろ応急手当普及が注目されるべきと考えます。現在このような施設における心肺蘇生法の普及は遅々として進んでいないのは残念です。