吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

結核 その1

2008年01月17日 06時56分30秒 | インポート

 結核は古代エジプト時代からあったそうです。日本でも明治、大正時代、昭和初期には死病として恐れられ、特に劣悪な集団労働環境である当時の養蚕産業などが女工哀史として有名でした。また石川啄木、樋口一葉、正岡子規などの文学者も結核で若くして亡くなっています。ところが現代でも結核は古くて新しい病気です。西暦2000年には結核非常事態宣言が出たくらいですから、まだまだ怖い病気です。なぜ怖いかというと、それは空気感染だからですね。大昔は塵埃感染だと考えられていましたので、吐いて落ちた痰から空中に菌が舞い上がるといわれ、そのため、町中のいたるところ「痰つぼ」が置いてありました。昭和40年代くらいまで駅のホームにも痰つぼがあって、ここでみんな痰はいてましたっけ。加山雄三の映画若大将シリーズでは田中邦衛が痰つぼでラーメンを食べるシーンがありました。ウゥ・・オエッ!