昨日も言いましたが、本当にゴールデンウィーク中はサッカー観戦ばっかりしてましたねぇ。欧州サッカーなんて毎節3~4試合、J.リーグも毎節2試合ずつくらい観てましたねぇ。どんだけヒマなんだ、おれ。しかーし!そんな欧州サッカーシーズンも、5月23日のチャンピオンズ・リーグ決勝を最後に、遂に幕を閉じます…あぁサッカーの試合が無い6月以降の週末は、いったい何してれば良いんだよぉ…ってな個人的な心配を無視し、徐々に欧州の各国チャンピオンが決まっていきますねぇ。先月にはインテルの優勝が決まりましたが、この週末には2試合を残してイングランド・プレミア・リーグの優勝チームが決まってしまいました。あぁ~今度の週末は1位と2位の直接対決だったのに、その黄金カードも消化試合になってしまった…
【アーセナル 1-1 チェルシー】
首位マンチェスター・ユナイテッドは、前日(土曜日)にマンチェスター・ダービーに勝利して、チェルシーとの勝ち点差を8点差にしてました。つまり、チェルシーにとっては残り3試合、全て勝って勝ち点9をゲットするのが逆転優勝への最低条件でした。次節にはユナイテッドとの直接対決もあり、直にプレッシャーもかけられるだけに、まだまだこれからと思ってましたが…それにしても、こんな時期にアーセナルが相手ってのは厳しいですねぇ。ただでさえ、直前に悲願に向けて全力投球したチャンピオンズ・リーグでPKで敗退しているので、気持ちの面では相当落ちていたし。
そんな後が無いチェルシーですが、ユナイテッドとの大一番は水曜日(9日)なだけに、この日はチャンピオンズ・リーグで延長まで戦った面々を休ませて挑みましたね。ドログバにA.コールにリカルド・カルバーリョに怪我あけのロッベン。このメンバー構成を見ても、チェルシーの日程的な厳しさが窺い知れますね。まぁ、優勝を逃す言い訳にはならないですが。って事で、チェルシーは3トップ、真中にカルーの、左にJ.コール、右にライト・フィリップスっていう攻撃陣で挑みました。中盤はランパードとミケルとエッシェン、中盤の構成はレギュラー陣で組めましたね。最終ラインはテリーを中心に、左にブリッジ、右にフェレイラ、んで真中に久々登場のブーラルーズ。この、今年から加入しながらモウリーニョ監督の信頼を完璧に裏切った、久々登場のブーラルーズが、チェルシーの命運を決めちゃうわけですが…レギュラー陣を休ませる中でも、このブーラルーズ起用が一番痛かったかな…
一方のアーセナルは、アンリとファン・ペルシーを欠く非常に迫力が不足している攻撃陣。トーゴ人のアデバヨールをトップに、セカンドトップにブラジル人のバチスタ、中盤4人はセスクを中心にジウベルト・シウバと若いディアビーとデニウソン。もう4位確定なんで、来年の布石として若い選手を試してるってか、完成度を高めようとしてるんですかね。フレブとかベンチに置いてましたからねぇ。守備陣は、右からエブエ、コロ・トゥーレ、ギャラス、クリシーとベストメンバーでした。
試合は、気持ちの問題からかアーセナルの若い面々が良い感じでしたね。それでも、ベストメンバーがいる時よりは、攻撃の流れは悪かったですね。やっぱりトップにアンリかファン・ペルシーがいないと、なかなかスピードアップ出来ないですね。それでも何度かチェルシーのペナルティーエリアに攻め込みますが、アーセナルは無駄にパスが多い。シュートを打てる場面でも、密集の中にラストパスを送ろうとしますからねぇ。だから今年は決定力不足で、チャンピオンズ・リーグでもPSVなんかに負けちゃったって言うのに…まぁチェルシーは助かってました。しかーし!そんな1点勝負的なチェルシーのプランを、ブーラルーズがとんでもないミスでぶち壊してくれましたっ!裏へのロングボールを簡単にクリアするところを、バチスタに体を入れられて慌てたのか、バチスタを後ろから引き倒してファウル。あのぉ、ペナルティーエリア内なんですけどぉ…PK献上プラス、ラストディフェンダーのファウルって事でブーラルーズ退場。久々に出てきたのに、相変わらず使えないやつだっ!ぷんぷん!このPKをベテランのジウベルト・シウバが軽く決めて、アーセナル先制です…アーセナルにとって消化試合だろぉ、空気読めよぉ…
引き分けでもユナイテッドの優勝が決まってしまう厳しい条件の中で、更に1点ビハインドと1人少ないっていうシナリオが追加されて、さすがに万事休すって感じでしたね、後半戦は。それでも、この逆境でも簡単には諦めないと気持ちの強さを見せたエッシェンには感動しました。ブーラルーズの退場で、この日もまた最終ラインにポジションを移したエッシェンでしたが、相変わらずの馬力で攻守に絡み、ライト・フィリップスのクロスに飛び込み同点ゴールを決めてしまう辺りは、さすがって感じですね。やはり、私がどこかのチームの監督でも、一番に欲しい選手はエッシェンでしょうね。チェルシーでは、テリーにランパードにドログバと並んで、完全に代えのいない選手になりました。エッシェンをもっと中盤で使えてたら、今年のチェルシーは3連覇も出来たんじゃないかと思いますが…やはり右サイドバックやセンターバックでの起用は勿体無さすぎる。
結局はチェルシーは勝ち越しゴールを奪えず、ユナイテッドの優勝が決定。チェルシーの2位も決定してるので、水曜日の直接対決は消化試合になってしまいましたね。ビッグゲームなだけに残念。試合後、優勝を逃した事を悟ったモウリーニョ監督は、選手達の労をねぎらい、そして敵地エミレーツ・スタジアムに集まったサポーターに挨拶に向かいました。自分の事はいい、選手達を称えてくれと。選手達も監督に促され、ファン達に挨拶に向かいました。しかし…こんなモウリーニョ監督に解任の噂があるとは…私がオーナーなら考えられない事ですね。世界のトップ3(個人的にはNo.1だと思う)の監督を手に入れてるのに。来年こそは、リーグタイトル奪還と、チャンピオンズ・リーグを、モウリーニョ監督と共に勝ち取りましょう。
ちなみに、チェルシーに最後に残されたタイトルはFAカップ。5月19日に決勝が行われますが、なんとこの試合も、相手はユナイテッド。4冠を目標に掲げながら、メインのリーグタイトルとチャンピオンズ・リーグを失ったチェルシー、2冠目を賭けた最後の決戦に注目ですね。
【レアル・マドリッド 3-2 セビリア】
さて、イタリアに続いてプレミアもリーグ優勝が決まってしまいましたが、スペインでは最終戦まで縺れそうです。今節までのスペイン・リーグの首位争いは、1位バルセロナ(勝ち点62)、2位セビリア(同61)、3位レアル・マドリッド(同60)…非常に混戦です。んで、前日にバルセロナがレアル・ソシエダを2-0で一蹴したので、この日の2位と3位の直接対決は、優勝を狙うためには非常に大きな意味を持っていました。前半戦にリーグを席巻したセビリアか、後半に入り復調してきたレアルか…舞台がサンチャゴ・ベルナベウって事もあり、レアルの方に勢いはあるって思われていましたが…
試合序盤は一進一退でしたね。メンバー的には、セビリアは自慢の両翼(右ヘスス・ナバス、左アドリアーノ)を失っていましたが、レアルは若いアルゼンチン・コンビ(イグアインとガゴ)をここ最近外してきて非常に安定した戦いが出来ているので、やはり戦力的にもレアル優勢って感じだったのですが、セビリアは気持ちで勝ってましたね。ただ、エースの得点王争いでトップ(19点)に立つカヌーテが怪我持ちでコンディションが悪かったのは痛かった、エース不在って感じで、中々決め所、最後の頼り所が見つからないって感じでした。それでも、先制したのはセビリア。マレスカが高く浮き上がったボールをスーパーボレー!これは凄かったですよ、本当に。まるでチャンピオンズ・リーグ決勝でのレアルvsレバークーゼンでジダンが決めたボレーみたいなゴール。眠気も吹っ飛びましたね。
前半を1-0で折り返して、セビリアの思惑通りだと思われた試合でしたが…ここから(珍しく?)カペッロ戦術が的中します。まずキャプテンのラウルを下げてグティを投入。同時にエルゲラを投入してセルヒオ・ラモスを右サイドバックに。するとグティが大爆発!まずはファン・ニステルローイへ30メートルくらいの綺麗なスルーパスを通す。ニステルは2タッチでキーパーを交わして同点ゴール。更に15分後にもグティはロビーニョへ10メートルくらいのスルーパスを繰り出し、しっかり勝ち越しゴール!ロビーニョは喜びすぎてイエロー2枚で退場!?まぁ、それだけ大事な試合だって事なんでしょう。勝ち越したけど、一人少なくなったんでまだ分からないぞ、と思ったら、セットプレーの時にセビリアのアイトール・オシオがレアルの選手をはっ倒して退場…あのー挑発に乗っちゃだめでよ…レアルの思惑通りこれで10人対10人。すると10人になって3バックになったセビリアのサイドをセルヒオ・ラモスが突いてダイナマイト・シュート、こぼれ球をニステルが押し込んでこの日2点目、自身シーズン20点目で得点王争いのトップにまでなっちゃいまいたよ。これで勝負は決まりましたね。後半ロスタイムに決めたチェバントンのフリーキックは、まぁ良いゴールでしたが焼け石に水でしたね…
大事な1戦に勝って2位に浮上、オマケに得点王争いでもカヌーテを抜いてニステルが首位に立つと、良い事ずくめだったこの日のレアル。いやーカペッロ采配が見事でしたね。まず選手起用が良いですよね。当初は戦力外にしていたベッカムとロビーニョとエメルソンとディアラが、大金で勝ってきたイグアインとガゴより良いと判断すると、来年以降の事は考えずに(将来的に見ると若い2人を使ったほうが良い)目先の勝負にこだわり、自分の判断ミスを認めるかのように戦力外メンバーを再起用。これでベテラン勢が奮起しましたよね。この復活を見越して、一度彼等を戦力外にしたのなら、なお素晴らしいのですが…まぁそれはないでしょうね。来年はベンチにいないであろうと言われるカペッロ、いやいやもし今年優勝出来たら、来年も残る可能性は十分ですよ。カペッロの逆襲に期待しましょう。そんで、混戦模様のスペインリーグに注目しましょう◎残りは5試合!!
[5/8現在の順位]
1位:バルセロナ 勝ち点65
2位:レアル・マドリッド 勝ち点63
3位:セビリア 勝ち点61
4位:バレンシア 勝ち点59
Reo.