Reoっちの駄文(ふつーの日常をハードボイルドに)

金融、サッカー、ボクシング、映画・・・そしてその他でふつーの日常を、楽しく読めるようにハードボイルドな読み物風に。

『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』

2011-01-23 00:00:35 | 映画(つまらない…)
『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』
1988年 日本 主演:古谷徹


地球連邦軍のエゥーゴとティターンズ、そしてジオンの後継を語ったアクシズという三つ巴の戦争が終り、平穏が訪れた地球圏だと思われたが…先の戦争直後から行方不明だったシャア・アズナブルがネオ・ジオンを形成、アムロ・レイを中心とする地球連邦軍の必死の抵抗に関わらず地球に隕石を落とす事に成功する。しかしシャアの狙いはそれだけでは終わらず、更にもう一つの隕石と共に核を地球に落とし、『核の冬』を地球にもたらそうと画策する。ネオ・ジオンの行動に不審を持ったアムロ・レイ達は、シャア達ネオ・ジオンの狙いを打ち砕こうとするが…そんな地球を巡った戦いの最中、地球から宇宙へと非難したクェス・パラヤ、そしてハサウェイ・ノアと言った子供達も、戦争へと巻き込まれていく…


大体これまでの劇場版ガンダム映画というのは、テレビの何十話を纏めて、2時間くらいに無理矢理にまとめた感じで、あまりにもストーリー展開が早く、更にどんどん人物が登場しては死んでいって、物語から置いて行かれるのが常だったのだが…この『逆襲のシャア』は劇場版オリジナルと言う事で、そのストーリーに期待して、もう20年以上も前の作品なのに、ちょっと観てみた。しかし…まぁストーリーの流れが前作『Zガンダム』からの続くだと言う事もあって、ガンダムファンじゃなきゃ完全に置いて行かれるのは、良いとしよう。でもストーリー展開があまりにも他のガンダム映画と似通っていて、更に登場人物も魅力を感じず…残念だ。


まずストーリーだが、なんでガンダム物は全て、悪い側が地球に何かを落とす展開なのか…コロニーとか隕石とか、何にせよ地球に落ちてくるものを地球連邦軍が阻止する展開ばかり観てる気がする。更にこの映画では、そこから驚きの展開とか、驚愕のどんでん返しとか、皆無。感動も感嘆もない、かなりシンプルな展開だ。せっかくSFで何でもありなのに、もったいない。


更に残念なのが、登場人物たちの性格と言動。まぁアムロ・レイとかシャア・アズナブルは、それでも共感出来る部分はないが、まだ良い。クェス・パラヤとハサウェイ・ノアとギュネイ・ガス…いくら子供達とは言え、あまりにも性格が酷すぎる。みんなちょっと性格に難があるというか、病的というか。こんな面々じゃ共感持ちようがないし、例え死んだとしても「ふーん」としか感じない。この登場人物の魅力の欠如のおかげで、ストーリーが薄っぺらく、感動も何も無いストーリーになってしまっている。シンプルなストーリー展開はともかく、この登場人物の酷さは、かなり問題じゃないか…


もう20年以上前って事もあり、アニメとしても映像的に迫力や美しさがあるわけではないし、ストーリーも微妙とあっては…正直評価は低くならざるをえない。『ガンダム』系では『ポケットの中の戦争』とか本当に良い作品もあるんで、この映画の微妙さは『ガンダム』だからと言う言い訳は通じないだろう。正直、本当に残念だ。


[10段階評価]
お薦め度:
★★☆☆☆☆☆☆☆☆

英語の勉強にお薦め度:
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

クェス・パラヤのめちゃくちゃさ:
★★★★★★★★★★

ばんばん人を殺すなガキ共!!:
★★★★★★★★★★★★


Reo.

『シャーロック・ホームズ』

2011-01-22 21:40:42 | 映画(ふつう。)
『シャーロック・ホームズ』(Sherlock Holmes)
2010年 アメリカ 主演:ロバート・ダウニー・Jr


名探偵シャーロック・ホームズは、その観察力、洞察力と推理で、いつものように相棒ワトソンと共に5人の女性を殺害している黒魔術師ブラックウッドを逮捕する。その後数週間、事件も無くホームズは時間を持て余し、更にワトソンが結婚を前にして探偵業から足を洗うとの事で、一人惰性で生きていた。そんなある日、ワトソンが検死をしたにも関わらず、死刑されたブラックウッドが墓場から生き返り、行方不明になったと言う…足を洗ったワトソンを残し、ホームズは一人ブラックウッドの捜査に乗り出すが…果たしてホームズは、ブラックウッドを捕まえる事が出来るのか?そして、ブラックウッドの魔術のタネと、彼の目的とは…?


誰もが知っている名探偵シャーロック・ホームズと相棒ワトソン、そんな彼等が遂に映画になった。100年以上も前の、タワーブリッジもまだ存在しないロンドンを舞台にしたストーリーではあるが、まずそのロンドンの再現が素晴らしい。まぁ当時のロンドンがどんなだったかなんて知るわけが無いが、その作りかけのタワーブリッジに、産業革命を前に発展しようとする街の活気、そして人々の衣装等々、ついつい見入ってしまった。


とそんなバックグラウンドも素晴らしいのだが、ストーリーと言うか、話の展開も興味深い。まず黒魔術師が、一見信じられないような方法で事件を起こしていく。時代考察もあって、つい「おっ、黒魔術って存在しちゃうストーリーなのか!?」と思ってしまい、さすがのホームズも魔法が相手だと厳しいなぁ…とストーリーに入り込んでしまう。しかししかし、やはりホームズは最後には全てを解決する。そして、謎の全てを解明してしまう。納得いかない事、モヤモヤしている事を、全て解明してくれるところが、素晴らしい。超現実的で、非科学的な事を信じないおれとしては、かなり評価してしまうところだ。


ロバート・ダウニー・Jrとジュード・ロウの演技もいつも通りなかなかのものだし、探偵物なのに推理よりアクションがメインと、別にミステリー好きでもなくても、普通にオススメ。続編も、是非観てみたい。


[10段階評価]
お薦め度:
★★★★★★☆☆☆☆

英語の勉強にお薦め度:
★★★★☆☆☆☆☆☆

ホームズの推理の凄さ:
★★★★★★★★★☆

犬の可愛さ度:
★★★★★★★★★★


Reo.

『サヨナライツカ』

2011-01-19 22:40:58 | 映画(オススメ!)
『サヨナライツカ』
2010年 日本 主演:中山美穂、西島秀俊


好青年というあだ名で通り、仕事も出来て同僚から一目置かれる豊は、結婚を数ヶ月後に控えるある日、駐在先のタイはバンコクで沓子という女性と出会う。沓子に惹かれる豊は、婚約者を日本に残したまま沓子との逢瀬を重ねてしまう。しかし、結婚と婚約者のタイ到着が近づく中、豊は沓子との別れが近い事を感じるが、彼女を本当に愛してしまい…豊の待つ未来とは…?


辻仁成の小説が原作って事を知らず、小説自体も読まずにこの映画を観たが、なるほど辻仁成テイストがしっかり感じられる映画だった。それはポジティブな意味であって、なかなか深い恋愛映画になっている。ストーリー自体は、結婚を間近にした男が婚約者以外の女性を好きになってしまい、ずっと忘れられずに…という一行で足りるほどの内容なのだが、その描写とセリフが詩的で美しく、監督が誰だか知らないが演出も詩的で美しい。それだけに単純な展開でも深く考えさせられる、深く重く美しい映画になっている。


出てくる女性二人も、素晴らしい。性格が全く違い、違う結末を違う思いでそれぞれ迎える二人を、中山美穂と石田ゆり子が見事に演じているのだが、それぞれに違和感無く深く共感出来て、女性が観ても結構心動かされるんじゃないだろうか。主人公の西島秀俊もそれなりに良い演技を見せているし、なにより配役に違和感がないので、しっかりとストーリーに入っていける。


しかし…おれ達もやはり、いつか迎えるサヨナラを考えながら、人と接するべきなのかな。大切な人、愛する人なら特に。サヨナラを準備するからこそ、その人をより大切に扱ったり、その人との限られた時間を大事にしようと思うんだろうな…そんな深い事を考えさせられた、詩的でとても美しい映画だった。結構オススメ。


[10段階評価]
お薦め度:
★★★★★★★☆☆☆

英語の勉強にお薦め度:
★☆☆☆☆☆☆☆☆☆

上司のハードボイル度:
★★★★★★★★★☆

過去を思ってばかりのおれは、もう年かな…度:
★★★★★★★★★★


Reo.

海外スクーバダイビングの悪夢…、を読み物風に

2011-01-13 17:16:01 | その他
『乗り物酔い』
① 自動車・船・航空機などに乗って気分が悪くなった状態。急停止・発進、旋回、動揺などの加速度の変化で内耳の平衡器が繰り返し刺激されると、自律神経が失調を起こし、顔面蒼白・吐き気・嘔吐(おうと)などの症状があらわれる。動揺病。加速度病。
② 乗り物酔いにかかるのは三半規管が正常・敏感である証拠・・・と自分に言い聞かせフォローすると、羞恥心も減少する。例:「どんだけ三半規管が敏感なんだよ、おれ♪」


「・・・あ、暑い・・・」


外資系の会社らしく12月も半ばを過ぎれば大半の社員がクリスマス休暇に入る中、『不良の補習』の如く一人遅れて休暇に入った不良サラリーマンのおれは、休みの翌日には日本を離れていた。そして、降り立った地で最初に感じたのは・・・常夏の楽園。タイはサムイ島に辿り着いたおれは、そのビル一つ無い空港のトロピカル感に感動しながら、今の日本では感じられない熱気を肌で味わっていた。夏男のおれは、その暑さがたまらなかった。


この時期のタイの気温は30度弱。とは言え、タイにも僅か2週間ほどだが冬はあるらしく、今がその時期だと言う。だが、久々の長期休暇でのタイはサムイ島滞在・・・おれは大量の荷物を持ち込んでいた。ダイビング器材フルセットだ。普段はタンクトップと短パンしか着ないおれが、柄にも無く大型のスーツケースをガラガラ引いて移動していたのには、そんな理由があった。パンツ5枚、タンクトップ5枚、そして後は全てダイビング器材・・・


「・・・ふっ、海外で一人ダイビングに参加、現地で一緒にダイビングする観光客ギャルと仲良くなって、そのまま・・・ふふふ・・・」


という思惑が無いとは言えないかもしれない。いや・・・むしろその思惑のみでおれはタイに来ていた。器材一式、それもショップの営業トークに乗せられて購入した無駄に高価な器材を持ち、かっこよくダイビングし初心者の女の子に手取り足取り。この期間に2日ダイビングに行って~合間はデートかな・・・そんな事を思い描きながら、おれは現地入りしていた。


ダイビング当日、おれは朝6時に起き、ホテルでダイビングショップからの迎えを待っていた。海外のダイビングでは(他のツアーとかでも)、大概ホテルまで迎えに来てくれ。かなり便利だ。朝食を食べる時間は無かったが、酔い止めの薬も飲んで、準備万端。おれは意気揚々と、重い器材を持って、車に乗り込んだ。


車で約10分。港に着いた。天候は、あいにく曇り時々雨。一応冬だけにしかたないのかもしれない。船に乗り込むと、おれは他の日本人(女性)が乗り込むのを待ったが、誰もいない・・・どうやら日本人はおれだけのようだ。更にガイドは角刈りのイカツイおっさん。早くもおれの思惑が外れた。しかし、本当におれの期待を粉々にしたのは、これからだった・・・


乗り込んだ船は、スピードボートと言う、かなりスピードの出る、小さい船。そんな船で約1時間。一緒に乗り込んだオーストラリア人やヨーロッパ人達と、おれ達は雨の中を出港した。すると・・・船はまぁ揺れるは揺れるは。スピードボートらしく波に乗っての上下動が激しく、更に天気が悪いので横揺れもある。しかし薬を飲んできただけに、おれは大丈夫。そう思っていたが・・・


「ぐはっ!!」
「・・・!!」


対面式のシートに体を預け、顔面蒼白な白人連中をボーっと見ていると、隣で一人の欧米人がギブアップし吐き出す・・・さすがの欧米人でも酔ってしまうほどの激しさだが、おれは大丈夫・・・だと思っていたが、徐々に気持ち悪さ、胃のムカつきが上に昇ってきた。しかし、船は全然ダイビング場所に着かない・・・さすがに1時間は、長い。ガイドのおっさんは寝てればOKと言っていたが、到底寝れないような揺れだ。


「着いたんで、準備しましょう」
「・・・」


ウエットスーツを着て、BCを着け、準備するおれ。しかし、もう限界に来ていた。そのBCとウエイトベルトの締め付けに耐えられる、おれは海へと向かい吐いてしまった。


「大丈夫ですか?早く海に入ってしましょう!」
「・・・うえっぷ」


そんな状態なのに、早々とおれを海にぶち込もうとするガイド。鬼か。と思いながら、陸も無いし、船で揺られてるのも辛いので、とりあえずジャンプ。確かに、海の中では酔いは薄れたので、この日一本目のダイビングを開始した。


「はい、船に上がって下さい」
「・・・うえっぷ」


船に上がり、器材を外した途端、おれは二回目の嘔吐。もうあかん、おれはダウンだ。しかし、ここから船は船上でランチタイムに入り・・・タイのグリーンカレーなど食べられるわけもなく、おれは横になってボーっとしていた。船はこのまま陸につけずに、2本目のダイビングを経て、1時間の航路を戻り、陸へ帰るらしい・・・おれは、気絶した。2本目のダイビングをせずに、ずっと意識朦朧の中、顔面蒼白で陸上に戻ったのは、もう夕方だった。


ギャルがいなかったのはもうどうでも良い。いやむしろ、ギャル達にこの醜態を見せずにすんだのは、助かったと言うべきだろう。薬を飲んだのに3回も嘔吐したという、この地獄のような時間。正直、入った海の中などほとんど憶えてない。雨でそれほど透明度はよくなかったし、楽しむ余裕もなかった。更に、あんな20kg近い重器材を、タイまで持っていったという事実・・・海外でダイビングするイケメン夏男、とは程遠い、完全な負け組みではないか・・・


その後、スピードボートにビビり、結局1週間サムイ島にいてもうダイビングはしなかったのは、言うまでも無い・・・


しかし、海以外の場所で、しっかりと恋に落ちたのは、これまた言うまでも無い♪


【続く】


Reo.

『パブリック・エネミーズ』

2011-01-11 23:03:40 | 映画(オススメ!)
『パブリック・エネミーズ』(Public Enemies)
2009年 アメリカ 主演:ジョニー・デップ、クリスチャン・ベール


銀行強盗を重ね米国政府の最大の敵となっていたジョン・デリンジャーは、インディアナ州の刑務所から仲間達の脱獄を手引き、見事に成功して彼等と共に更に銀行強盗を重ねる。FBIを束ねるフーヴァー長官も黙っているわけにはいかず、辣腕捜査官のパーヴィスをデリンジャー捜査に起用、デリンジャーを『社会の敵ナンバーワン』と指名し最新の操作方法で彼に迫る。そんなFBIを尻目に数々の強盗を重ねるデリンジャーだが、ある日ビリーという女性と出会い、彼女を守り続ける事を約束するが…果たしてFBIはデリンジャーに迫る事が出来るのか?そして、デリンジャーとビリーの先に待つものとは…?


いやぁさすがマイケル・マン監督!実在した有名強盗犯のジョン・デリンジャーが本当にこんなにカッコよかったのかは知らないが、かなりハードボイルドでセクシーなデリンジャーを2時間に渡って描ききっている。素晴らしい!何より配役がジョニー・デップとクリスチャン・ベール…カッコイイだけでなく、演技自体も定評のある大物二人だけに、期待に違わず完全に映画の世界、30年代のアメリカの世界に入り込んでしまった。そして、デリンジャーの一言一句に惚れてしまった。


映画の展開としては、ジョン・デリンジャーの半生と言うか、晩年のみを描いていて、あくまで強盗犯なのでストーリーに歴史的な価値はほとんど無いだろう。でも、デリンジャーの生き方と、30年代アメリカなのに今観ても大迫力なガンアクションシーン…そしてそして、デリンジャーとビリーのラブストーリー…ラブストーリーもジョニー・デップの演技が素晴らしく、二人が離れ離れになるシーンなんかまぁ泣かせる。


ストーリーや展開的にも見所が多く、ジョニー・デップとクリスチャン・ベールのカッコよさも素晴らしい…エンターテイメント的に、もうこれはオススメでしょ。強盗犯なのに、デリンジャーが好きになってしまう事間違いなし。


[10段階評価]
お薦め度:
★★★★★★★★☆☆

英語の勉強にお薦め度:
★★★★★★☆☆☆☆

毎回毎回どんだけ豪快な銀行強盗なんだ!度:
★★★★★★★★★☆

ラストも流石だぜ、マイケル・マン監督!度:
★★★★★★★★★☆


Reo.