Reoっちの駄文(ふつーの日常をハードボイルドに)

金融、サッカー、ボクシング、映画・・・そしてその他でふつーの日常を、楽しく読めるようにハードボイルドな読み物風に。

『エレクション 死の報復』

2011-07-29 23:20:57 | 映画(ふつう。)
『エレクション 死の報復』(黒社会 以和為貴)
2006年 香港 主演:ルイス・クー


前回のから早二年…香港の黒社会を統べる会も、再び長老達の投票による会長選挙の時を迎えた。前回の選挙で熾烈な権力争いを制したロクをはじめ、会に忠実に尽くしたヒットマン、野望を隠さない武闘派、そして本土でビジネスに成功し更なる成功を夢見るジミー…人間の欲望をかけた熾烈な権力争いが、再び始まった。


前作『エレクション』の続編で、登場人物もほぼ全て前作からの持ち越し。しかしそのおかげで、前作ではそれぞれの活躍する時間が少なくて微妙だったものの、今回はその前作の活躍や性格の部分を持ち越して、なかなかキャラクターの立った面白い展開になっている。そして、前作でチョイ役だったにも関わらずやけにイケメンだったジミーが、今回は主人公。なるほど、前回はあくまでも今作の伏線だったんだ…と思ってしまう程の、二作セットで観る事で価値の出る作品になっている。


しかし黒社会の残忍さ、エゲツなさは、今作はかなり凄い。香港での抗争はあんなに青龍刀頼みかよ!?と思ってしまう現実味はともかく、まぁかなりダークな映画になっている。ストーリーの深さはそれほど感じないが、人間が権力の為にどれほどの事をするか…現実味は無いんだけどな。


この映画、前作と続けて観ると、結構楽しめる。逆に一作品ずつだど、かなり評価が落ちてしまうかな。ここは是非、1・2と二作続けて観る事をオススメする。1作目がそれほど面白くないと感じても、だ。まぁその前に、ダークなギャング物だ好きでないとダメだけどな。


[10段階評価]
お薦め度:
★★★★★★☆☆☆☆

英語の勉強にお薦め度:
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

結局ボス殺しちゃってんじゃん!度:
★★★★★★★★★☆

結局、無法の闇社会に民主主義な多数決はおかしいだろ度:
★★★★★★★★★★★★


Reo.

『エレクション』

2011-07-27 21:34:55 | 映画(つまらない…)
『エレクション』(黒社会)
2005年 香港 主演:レオン・カーフェイ


香港の裏社会に生きる『和連勝会』の長老達は、次期会長を決める集会に参加していた。候補は、金に物を言わせる荒々しいディーと、いつでも冷静で忠義に厚いロク…二人の激しい選挙運動の中、最終的には金で票を買わず忠義に厚いロクが選ばれるが、それを不服に思ったディーは会を脱して独立まで匂わせる。そして、会長の印である『龍頭棍』を争うディーとロクそれぞれのグループの抗争が始まった…


香港映画、それも裏社会を題材にしたノアール映画と言えば、やはりハリウッドでもリメークされた『インファナル・アフェア』シリーズを連想するが、そのせいもあっておれもこの映画に大きな期待をした。ハードボイルドな登場人物と、緊張感のあるストーリー展開…それこそが、香港映画に期待するところだろうと。


しかし、残念ながら、この『エレクション』には例えばハードボイルドな登場人物のカッコ良さとか、手に汗握る緊張感とかは、正直無かった。登場人物が多く、更にそれぞれの役割が薄いからか、裏社会が題材に関わらず深い人間味や魅力から来るカッコ良さはあまり感じられなかったし、そもそも登場人物の人間味があまり見えてこない。良く描写されているのはチンピラのディーだが、彼も別に単純なだけで深みがあるようには見えないし。


一番最初に観た香港映画が『インファナル・アフェア』だったから、香港映画に対する期待感がやけに大きくなってしまうのかな。別に感動や衝撃の無い、ただのチンピラ映画に見えてしまう。それでも、香港ノアールとしての評価はそこそこ高いだけに、興味があればどうぞ。


[10段階評価]
お薦め度:
★★★☆☆☆☆☆☆☆

英語の勉強にお薦め度:
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

あんだけ無計画にバシバシ殺して大丈夫?度:
★★★★★★★★★☆

独立しようとしてるのに会長の証なんかいらないだろ!?度:
★★★★★★★★★★


Reo.

『ボックス!』

2011-07-24 21:07:32 | 映画(ふつう。)
『ボックス!』
2010年 日本 主演:市原隼人


生まれ故郷の大阪に戻った高校生のユウキは、たまたま一緒に帰った先生と共に電車の中でチンピラにからまれてしまう。しかしそこで二人を助けたのは、ユウキの幼馴染のカブだった。懐かしさと共に親交を深めるユウキとカブだが、ユウキは引っ越した東京でも虐められていたと知ったカブは、自分と一緒に高校のボクシング部でボクシングする事を勧める。才能に恵まれたやんちゃなカブと、真面目で頭の良いユウキ…二人はそれぞれのボクシングの道を進むが…


スポーツ、それもボクシングを題材にした青春映画。それはそれでありきたりと言うか、ストーリーが想像出来てしまいそうな気もするが…いやいや、なかなか楽しかった。やんちゃな才能溢れた少年が、真面目な親友をボクシングに誘う…これなら完全に主人公は真面目な方で、最後には実力逆転してしまうと想像したが…実は最後まで主人公はやんちゃな市原隼人。紆余曲折ありながら、親友と切磋琢磨し、成長していく。そんな映画だ。やんちゃな方に終始焦点を当てているのは、なかなか面白い。やっぱり、二人の中ではやんちゃな市原の方が魅力的だからな。色々な面で。


原作は小説だけあって、ちょっと2時間の映画に色々と詰め込み過ぎかなぁ…と思う部分もあるが、まぁ中心はあくまでも親友二人…と言うかカブの青春ストーリー、悪くない。原作にはもっと恋愛とか、悲しみとか、色々あるんだろうけど、まぁエンターテイメントとして、映画として、良いバランスなんじゃないかな。


そして何より、ボクシングの描写は、なかなか素晴らしい。『ロッキー』みたいにノーガードの打ち合いとかではなく、しっかりとしてボクシング技術に則った試合シーンで、ストーリー全体になかなか説得力を持たせている。そこは、感心した。ボクシング好きなら、観る価値あるんじゃないかな。後は、市原隼人が好きな人も。


[10段階評価]
お薦め度:
★★★★★☆☆☆☆☆

英語の勉強にお薦め度:
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

亀田はやっぱりヒール側なんだな度:
★★★★★★★★★☆

パンチスピードに感心度:
★★★★★★★★☆☆


Reo.

『サンシャイン・クリーニング』

2011-07-22 22:13:16 | 映画(ふつう。)
『サンシャイン・クリーニング』(Sunshine Cleaning)
2009年 アメリカ 主演:エイミー・アダムス


シングル・マザーとして幼い一人息子を育てながら、ハウス・クリーニングの仕事で生計を立てていたローズ。ある日、刑事をしている妻子持つ恋人から『事件現場の清掃』業務の高価な料金を知らされるが、血などの汚れに抵抗を感じ当初は興味を示さなかった。しかし公立の学校に合わない息子を私立に入学させる為に資金が必要になったローズは、思い切って問題児の妹ノラと共に事件現場の清掃業を始める。全く慣れない仕事に戸惑う二人だがしかし、新たな仕事を通して恵まれていないと思っていた自分達の人生を振り返る…


あの名作『リトル・ミス・サンシャイン』のスタッフが製作したらしいが、なるほど、かなり似た雰囲気のホーム・ドラマになっている。そして何より、あのおじいちゃんがまた出演しているのは、かなり素晴らしい。全く同じ人物って感じだが…ともかく、それぞれ色々な悩みを抱える一家を、それでも温かく笑いを交えて、人間の成長や価値観を考えさせる、そんな感じの映画だ。


しかし、確かにテーマや雰囲気は『リトル・ミス・サンシャイン』と似てるのだが、一番残念なのは、笑いがもっと薄い事。『リトル・ミス・サンシャイン』では大爆笑したが、こちらでは例えおじいちゃんが絡んででも、そんなに爆笑しなかった。そして子供が重要な立ち位置なのも変わらないが、やはり前作の女のこの方がコミカルで素晴らしく面白かった。コメディとしてのジャンルを考えると、ちょっとインパクトが薄い…


更に、ストーリーに明確な方向性が無いのも、映画に引き込まれるのを阻害している感じがする。前作では娘をコンテストに連れて行くという明確な目的のあったロード・ムービーだったのだが、この映画では姉妹二人が何を目的に、どこに行こうとしているのか最後まで特に無い。事件現場の清掃業者になりたいのかと言ったらそうでもないし、幸せになりたいという抽象的なテーマなのかと思えば、別にそういうわけでも無さそう…


『リトル・ミス・サンシャイン』と比べると、大幅に小粒感を感じてしまう。しかしそれでも悪いとかつまらない映画ではないのだが…『リトル・ミス・サンシャイン』が本当に好きだったら、観ても良いかも。でもまずは、前作だ!!


[10段階評価]
お薦め度:
★★★★☆☆☆☆☆☆

英語の勉強にお薦め度:
★★★★★★★☆☆☆

ネックレス・ゲームって何だ!?度:
★★★★★★☆☆☆☆

一件500ドル(約4万5千円)は確かに高いが…度:
★★★★★★★☆☆☆


Reo.

『ザ・スピリット』

2011-07-12 00:14:52 | 映画(ふつう。)
『ザ・スピリット』(The Spirit)
2008年 アメリカ 主演:ガブリエル・マクト


湖で因縁の悪党オクトパスが絡む事件が発生していると連絡を受けた街のヒーロー“スピリット”は、途中で悪党を懲らしめながら早速一人現場へと向かうが、そこには瀕死の仲間が残されている、争いの後だった。オクトパスにやられたという彼を介抱している時に、唐突に現れたオクトパスと乱闘する事になったスピリットは、それでも驚異的な回復力でどうにか宿敵を追い払う。そして残された瀕死の仲間から渡されたのは、そこにいたと言う美しい女性が着けていたネックレスだった。そのネックレス、スピリットが少年時代に恋していた相手サンド・サレフにプレゼントした物だった。スピリットは、オクトパスを追うと共に、サンド・サレフにも迫るが…スピリットの過去と、サンド・サレフとの関係は…?


この映画、ヒーロー物で、アメリカのコミックから来ているらしいが…正直、全然知らなかった。で、その全く知らない状態で観ると、正直意味分からない展開が続く印象。まぁ総合的に悪くないし、コメディタッチもあってそこそこ楽しめるのだが、それでもやっぱり独特のユーモアとか、特異な舞台設定とか、ちょっと分からない部分が多々ある。ヒーローがちょっと幽霊ちっくな、街に根ざした存在ってのは良いけどな。


映画の描写はかなり独特で、『シン・シティー』みたいな感じ。まぁ『シン・シティー』の原作の作者が監督と言う繋がりがあるってのあるのだろうが、正直好き嫌いはあるだろう。そして、ヒーロー自体は強いと言うよりは、ただ回復力が高いだけって感じ。女性に大人気って側面もあるが、このヒーロー設定も好き嫌いがあるだろう。まぁつまり、ヒーロー物らしくないヒーロー物って感じだ。


まぁ好き嫌いの出そうな映画で、原作を知らないと興味無しな人が多そうな映画だ。悪くは無いんだがな…まぁ、ダークなヒーロー物『シン・シティー』好きだったらどうぞ。


[10段階評価]
お薦め度:
★★★★☆☆☆☆☆☆

英語の勉強にお薦め度:
★★★★★★☆☆☆☆

美女揃いだな!!度:
★★★★★★★★☆☆

でもやっぱり一番はサンド・サレフちゃんだな!度:
★★★★★★★★★☆


Reo.