Reoっちの駄文(ふつーの日常をハードボイルドに)

金融、サッカー、ボクシング、映画・・・そしてその他でふつーの日常を、楽しく読めるようにハードボイルドな読み物風に。

『真夏の方程式』

2013-07-16 14:48:38 | 映画(オススメ!)
『真夏の方程式』
2013年 日本 主演:福山雅治


雪が降る冬の歩道橋、一人の女性が刺され、命を落とした。その事件を受け、中学生の成実と節子の親子は、二人の秘密をこれからずっと抱えていこうと約束を交わす・・・それから16年後、玻璃ヶ浦の綺麗な海を残そうと活動する成実の前に、海底鉱物資源開発の調査員として参加する帝都大学物理学准教授の湯川が姿を現す。常に冷静な言葉で自分達を諭す湯川に反感を覚える成実だが、その湯川と、警視庁の元刑事塚原、そして小学生の甥である恭平が、成実と家族が経営する旅館に宿泊する事になる。その旅館で、16年前の事件を調査していたと思われる塚原が堤防から転落し、死んでしまう。その状況から他殺と睨んだ警視庁の多々良管理官は捜査を指示、内海刑事を現場に送り込み、湯川の協力を仰ぐ。当初は興味を全く示さなかった湯川だが、その真実を知ってしまい、『ある人物の人生が捻じ曲げられる』事を恐れ、真相解明に乗り出す。果たして16年前と今回の事件の真相とは?そして、湯川の導き出した答えとは・・・?


個人的に東野圭吾さんの小説が大好きで、ほぼ全て読んで来たのだが、この映画に関しては、まだ原作を読んでいなかった。まぁ『容疑者Xの献身』も原作を先に読んでても楽しめたんだが、この映画に関しては原作も知らないという、更なる期待感を持って観に行った。そして、観終わった後の感想は・・・まぁ感動した。不覚にも、二回ほど涙してしまった・・・最近の東野作品は、ミステリーの深さだけでなく、感動まで入れ込んでくる。それも、ありきたりのお涙頂戴ではなく、予想外の展開で・・・もう、素晴らしい。


『容疑者Xの献身』は、まぁ恋愛感情の、男女間の愛をテーマに、悲しいストーリーを描いた。今回は、また別の形の『愛』がテーマ。そして、それがまた悲しくて、美しい。「人を殺すほどの真実か?」とか、冷静な突っ込みはあるのだろうが、現実でも人が他の人を殺している理由なんて本当に信じられない些細なものばかり。なんでこんな事しちゃうかな・・・なんて言うつまらない感想は現実の事件にとっておいて、映画の中で起きてしまった事件、出来事、そしてその関係者の心に・・・思いを馳せよう。


なんてフォローをしてしまうぐらい、予想出来なかった美しいストーリーで、美しい舞台で、そして少年の関わり方がまた・・・前作から子供嫌いと公言していた湯川に、ここで夏休みの子供を絡めてくる心憎さ・・・今の時期と合い余って、もう非の打ち所がない映画になってしまった。


是非、観て欲しい映画だ。そして、福山雅治のかっこよさとかは度外視して、その真実の悲しさ、美しさを、心で感じて欲しい。ただ、それだけだ。


しかし、『容疑者Xの献身』であれほどのストーリーを描いて、今回はミステリー的にもストーリー的にも更に深くて悲しいストーリーを用意出来るなんて・・・東野圭吾さん、本当に凄いな・・・


[10段階評価]
お薦め度:
★★★★★★★★★★

英語の勉強にお薦め度:
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

玻璃ヶ浦(架空)の海の綺麗さ度:
★★★★★★★★★★

福山雅治の非の打ち所の無さ:
★★★★★★★★★☆


Reo.


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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは。 (神崎和幸)
2013-07-16 17:51:43
「真夏の方程式」の原作読みましたよ。
面白かったので、映画も観に行こうと思っています。
今から楽しみです。

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