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飯田線に乗ってきた その1 1日目

2016-04-06 02:17:53 | 旅行・鉄道
 
 
今年度の仕事が終わって時間ができたので、また旅に出ました。
今回の旅行の目的はずばり「飯田線を乗りつぶすこと」です。
飯田線というのは愛知県の豊橋から長野県の辰野までを結ぶ、全長200km弱のローカル線。
最近4年の間にかなりの回数の国内旅行をしてきたものの、いまだ乗ったことのなかった路線です。



実はこの飯田線というのが、旅行に出るようになったきっかけとなる路線だったりします。
初めて飯田線の存在を知ったのは2010年の正月。
ニコニコ動画で見かけたずみがき!の駅名しりとりの旅を見ていたら、
新宿から大阪駅へとしりとりをしながら駅を渡る間に、このローカル線に乗っていたのです。
知ってからというもの、飯田線という路線は自分の中で常に「乗ってみたい路線」の上位にありました。
とはいえ旅慣れてない頃には手を出しにくい場所だったし、慣れてきても冬場にはちょっと近寄りがたい。
そうやって行こうか行くまいか悩んでいるうちに、数年が経ってしまったのでした。
したがって、今回は満を持しての飯田線乗車だったのです。



さて飯田線に乗ることが目的とはいえ、それだけでは満足できません。
いつものようにただ電車に乗るだけではなく、観光もしていきましょう。

まずは日本三大稲荷のひとつ、豊川稲荷
これは豊橋から30分もかからない豊川駅から、徒歩5分程度と非常にアクセスしやすいところ。

次に「音の仏法僧」コノハズクの住まう信仰の山 、鳳来寺山
これはふもとから1時間の石段登りが必要です。

また、天竜川の切り開いた絶壁の続く天竜峡も見どころのひとつ。
ここは天竜峡駅周辺を1時間ほど歩いて観光しましょう。


ちなみに飯田線乗りつぶしというと小和田・仲井侍・田本などのいわゆる「秘境駅探訪」が有名なのですが、
本数の少ない路線ゆえ観光地を巡ってしまうと秘境駅には降りられず、秘境駅をめぐると観光地に行けず、どちらかを選択するほかありません。
飯田線初心者である私は、まずは飯田線の全体像を把握するのを目的とするため、今回は秘境駅探訪は諦めることにしました。





飯田線を使ってぐるっと一周。
途中、湯谷温泉と天竜峡付近の時又に宿泊し、
2泊3日たっぷりと使って飯田線を楽しみます。





豊川稲荷

まずは東海道線で豊橋へと参ります、と行きたいところですが、今回は熱海~浜松間は新幹線を使いました。



実は鈍行で乗り通したのと比べて1時間しか短縮できないのだけれど、
豊川での観光時間を多めに取るための選択です。
あと、東海道線だけ乗ってるのは飽きるというのも理由のひとつだったり。

豊橋からはいよいよ念願の飯田線に乗車。



しかし車両は浜松から乗った東海道線と同じ313系でした。
以前は119系という飯田線専用の車両が走っていたそうですが、
2012年のダイヤ改正でなくなっちゃったんですね。
ローカル線らしい古びた車両で行きたかったなぁ。



豊橋駅から豊川駅までは25分程度。
この辺りは利用者も多く、1時間に3~4本は走っています。

豊川駅から5分歩くと、日本三大稲荷のひとつと言われる豊川稲荷に到着です。



豊川「稲荷」とあるので神社のように思いますが、正式には「豊川閣 妙厳寺」という曹洞宗の寺院。
祀られているインドの神様「吒枳尼天(だきにてん)」が白狐に乗っていることから稲荷信仰と結びつき、
稲荷神と同一視されるようになったんだそうです。
だからお寺なのに「稲荷」という名で広く知られているわけですね。
ということで、お参りする際には拍手は必要ありませんよ。


豊川稲荷の境内に入ってすぐのところに休憩処を見つけたので、お参りする前に腹ごしらえを済ませましょう。
この日のお昼は豊橋駅での乗り換えの際に買っておいた、壺屋の稲荷寿し
2011年夏の高山黒部ダム旅行のときにも食べた、懐かしの駅弁です。



中身は稲荷寿しが7個と、とってもシンプル。



しっかり油抜きしたお揚げに、こってりとした甘めのタレを漬け込んでおり、
日本一の稲荷寿しと言われることもあるとか。
相変わらずちょっと甘すぎる気もしますが、この辺りで駅弁を買うならやっぱりこれだと思います。

当時と違うのは480円から520円と、少しだけ値上がりしたこと。
そして豊橋駅構内の改装により、売り場の位置も変わったこと。
変わらないようでいて、少しずつ変わっていくのが世の中というもの。
一度訪れた場所を再訪すると、そんな当たり前のことに気付かされます。





参道の両脇にずらっと並んでいる千本幟。
実際には3000本以上あるそうです。
奉納は1本2000円で2ヶ月間なんだとか。


お稲荷さんということで、狐の像がそこかしこに置かれています。



一体一体顔つきが違うので、見ていて飽きません。




そして、一番奥にあるのが霊狐塚。



1000体以上の狐像が安置されているさまは圧巻です。
でも、静かで落ち着いた空気が漂っていて、気味の悪さは案外感じませんでした。
夜に来たらさすがに怖いでしょうけど。








豊川稲荷を見終えたら飯田線に再び乗り込み、この日の宿のある湯谷温泉へと移動します。




本来ならば1本後の列車で湯谷温泉まで一直線、だったのですが、
せっかくなので新城駅での乗り換え待ちをあえて組み込んでみました。
こうすれば駅の周りを散策して、街の雰囲気をつかむことができるので。
……まあ特筆すべきことの無い駅だったんですけど。





1923年開業当時の木造駅舎が残る、湯谷温泉駅。
温泉地の最寄り駅だというのに無人駅です。
飯田線らしいっちゃらしいのかな。


さてこの日の宿は「はず別館」さんでした。
部屋に入って窓の外をのぞいてびっくり。



あれ、川に面した部屋みたい。
窓の外は……





なんという絶景!



実は今回の旅行は出発の3日前に突然決めたもので、宿の手配などは当然ギリギリ。
予約したのも直前割引プランだったので部屋にはあまり期待していなかったのですが、
まさかこんなに景色の良い部屋に泊まれるとは思ってもみませんでした。


建物は少々古めかしいものの、おかみさんを含め従業員の方は気がきいてるし、
お料理はおいしいし、温泉は少しぬるめで好みだったし、とても良いところに泊まれました。


基本的には安宿に泊まり、浮いたお金で地元の食べ物を食べる旅行をしてきたけれど、
やはり良い宿は良いものなんだなぁ、なんて当たり前のことを再認識した夜なのでした。



あ、ただし夜は川音がうるさくてなかなか寝付けませんでしたが(笑)







初日は湯谷温泉まで進んで終了。
飯田線はまだ2割ほどしか進んでいません。



2日目は鳳来寺山に登り、その後飯田線で天竜峡まで進みます。


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