稲敷資料館日々抄

稲敷市立歴史民俗資料館の活動を広く周知し、文化財保護や資料館活動への理解を深めてもらうことを目的にしています。

スタンプラリーコンプリート

2013年09月10日 | 日記

以前、このブログでもお伝えしたように、
稲敷市立歴史民俗資料館では県内の資料館と
連携してスタンプラリーを開催しています。

県内15ヶ所の資料館を巡りスタンプを押すと、
5館ごとに景品がもらえるというものですが、
これまで5館目、10館目に訪問いただいた方はいらっしゃっても、
15館すべて周りきりましたという方にはお目にかかれませんでした。

が、先日ついに当館で15館目になるという方がいらっしゃいました。



東京都にお住まいの方で、お聞きしたところ、博物館巡りは趣味の一つだそうです。
これまで600館以上、関東各地の博物館や資料館を訪問されているとのことで、
興味深いお話をいろいろ伺うことができました。

こうして市外の人に足を運んでいただくきっかけを作るのもスタンプラリーの効果なのかと思います。

まだしばらくはスタンプラリーは続くと思いますので、皆様ぜひチャレンジしてみてください。


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掛け軸のかけ方

2013年09月08日 | 日記
9/3(火)
博物館実習生のC子です。
この日は掛け軸のかけ方について
教えていただきました。

まず慎重に掛け軸の紐を解いていきます。


矢筈という道具を使って掛け軸の掛け緒を慎重に引っ掛けたら
壁にそうようにゆっくりと両手を使って下していきます。


しまうときは下からまたゆっくりと巻いていきます。
左右ずれないようにしまうのに苦労しました。
最後に掛け軸の紐を見苦しくないよう丁寧に巻き完成です。


ちなみに、今回使用させて頂いた2点の巻物は、
いずれも別々の個人蔵の資料で、剣豪の肖像画でした。

上の画像は、塚原卜伝の肖像画です。
もう一つは、「不二剣翁」こと、中村一心斎の肖像画でした。




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仏像をきれいに

2013年09月03日 | 日記
博物館実習生のC子です。
 
 9/1(日)
この日は先日逢善寺に行った際に新たに補修するため
預かってきた仏像をクリーニングすることになりました。
まずはこちらのふくよかな女性の仏像からきれいにしていきます。



全体を記録として写真に撮り、台座から埃を落としていきます。
気になった部分、何か書かれていた部分などは写真に残していきます。



今回はお寺との事前打ち合せで、めくれ上がったり、
剥落している彩色部分は総て落としてもいい、ということ
だったので、お顔の着色、胡粉下地も落としていったのですが・・


真っ白な胡粉下地を落としてびっくり!
額と目じりに深いしわのあるご年配のかたでした。






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補修された仏像の運搬

2013年09月03日 | 日記
博物館実習生のC子です。

 8/28(水)

この日は仏師の小松崎さんのところにうかがい、
この冬、資料館で展示予定の逢善寺の仏像を
運搬することになりました。


その前に私は仏像を安全に運搬するため
綿座布団作りです。




小松崎さんのアトリエに到着すると、今回逢善寺が修理した
仏像と資料館で安全に展示ができるように補修されたものが
並べられていました。

取れてしまっていた腕も最初から付いていたかのように
きれいに直されていました。

今回、逢善寺が二十八部衆の1体について、全解体・
全修理をおこなっています。
小松崎さんによると、この二十八部衆、作られた当初は、
木の表面が漆で固められていたそうです。

その他の仏像の彩色は、後の修理の際に、胡粉という
貝殻を砕いた白い粉を仏像の表面に厚く塗り、その上から
着色されたものなのだそうです。

元々の彫刻だと、彫りも深く、細かくされているのに、
厚塗りの胡粉や塗料でだいぶ隠されていましたが、
それらが落とされたものは、さっぱりとし、良い感じに
なりました。




運び出します!
運搬中に傷が付かないようしっかり固定します。

ただし首周りなどは、挿し首造りなど製作技法の関係から、
大きな負荷をかけると壊れてしまうことがあるそうなので、
首周り周辺には負荷を掛けないように…

紐の摩擦でも仏像が痛んでしまう可能性があるので、
直接紐を仏像にあてないように縛ります。



このように梱包して、逢善寺まで3回にわけて運搬しました。

写真はありませんが逢善寺は凄く立派な建物でした。
建物が大きいのはもちろんですが、建物の装飾が細かい!
今回来ることができて良かったです。




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