僕の職場にはずいぶんとぶっといサクラの並木があり、この間まで一斉の満開でそれはきれいなものだった。特に大きな木では根回りは大人1.5か2人分って感じだから、たぶんかなり古く植樹されたものだろう。(調べたらその敷地が開発されたのは1938年らしい)
ちょっと気になるのが、そのサクラ達はかなりのご老体ぞろいでどの木も衰えが目立つこと。遠目には根元から数本の幹が立ち上がって立派な樹が多いのだが、幹の根元付近に大きな空洞ができていたり、大枝がボッキリ落ちた状態になっていたり。弱った部分を切り落として、切り口に防腐剤が塗られているものも多い。
ところでソメイヨシノには寿命60年説というものがある。これにはいろいろ意見があるようで、絶対的に確定したものではないようだが、たしかにある程度の樹齢になったソメイヨシノは急激に枯れていく例が多いらしい。「日本のサクラが死んでいく」なんていう本には、高齢を迎えて樹勢が衰えやすいソメイヨシノを維持しようと努力する弘前の取り組みなどが書かれていて面白い。会社のサクラも明らかにソメイヨシノと思われる花姿だし、推定年齢67歳となるとまさに樹として危ない時期を迎えているのかもしれない。
ちなみに僕は田舎育ちで実家の近くの里山にはヤマザクラがたくさん生えている。ヤマザクラはソメイヨシノと違って遺伝的に多様だから、樹によって花や新芽がピンクなものや花は白くて芽は緑のものとかが混じっている。花が開く時期も樹によって微妙に異なっているようだ。春に実家へ帰ったとき、2階の窓から眺めると山肌にいろんな色合いのサクラが見えていいものだ。こちらは環境次第では数百年でも平気で永らえられるらしい。
ところが今年は別の異変に気がついた。これまで松と雑木が混じっていた山肌に大きく竹やぶが広がっているのだ。聞くと実は数年前から目立ってきたのだそうで、昔は一部にだけ植えられていたモウソウチクが、山の手入れがされなくなってからどんどん勝手に領土を拡大しているのだという。竹はほうっておくと地下に根を広げて年々広がっていくのだけど、昔は山の持ち主がタケノコを取ったり竹を切ったりしながら管理していた。それが最近はまったく手が入っていないから、外来種(中国原産)で力の強いモウソウチクがはびこってしまうらしい。これが広がると他の植物は根を張れず、日光もさえぎられて駆逐されてしまう。日本を代表する樹木の松・桜は、勢力圏争いになると中国の竹には歯が立たないらしい。植物の世界もなかなかシビアなようで、うかうかできないようなのだ。
ちょっと気になるのが、そのサクラ達はかなりのご老体ぞろいでどの木も衰えが目立つこと。遠目には根元から数本の幹が立ち上がって立派な樹が多いのだが、幹の根元付近に大きな空洞ができていたり、大枝がボッキリ落ちた状態になっていたり。弱った部分を切り落として、切り口に防腐剤が塗られているものも多い。
ところでソメイヨシノには寿命60年説というものがある。これにはいろいろ意見があるようで、絶対的に確定したものではないようだが、たしかにある程度の樹齢になったソメイヨシノは急激に枯れていく例が多いらしい。「日本のサクラが死んでいく」なんていう本には、高齢を迎えて樹勢が衰えやすいソメイヨシノを維持しようと努力する弘前の取り組みなどが書かれていて面白い。会社のサクラも明らかにソメイヨシノと思われる花姿だし、推定年齢67歳となるとまさに樹として危ない時期を迎えているのかもしれない。
ちなみに僕は田舎育ちで実家の近くの里山にはヤマザクラがたくさん生えている。ヤマザクラはソメイヨシノと違って遺伝的に多様だから、樹によって花や新芽がピンクなものや花は白くて芽は緑のものとかが混じっている。花が開く時期も樹によって微妙に異なっているようだ。春に実家へ帰ったとき、2階の窓から眺めると山肌にいろんな色合いのサクラが見えていいものだ。こちらは環境次第では数百年でも平気で永らえられるらしい。
ところが今年は別の異変に気がついた。これまで松と雑木が混じっていた山肌に大きく竹やぶが広がっているのだ。聞くと実は数年前から目立ってきたのだそうで、昔は一部にだけ植えられていたモウソウチクが、山の手入れがされなくなってからどんどん勝手に領土を拡大しているのだという。竹はほうっておくと地下に根を広げて年々広がっていくのだけど、昔は山の持ち主がタケノコを取ったり竹を切ったりしながら管理していた。それが最近はまったく手が入っていないから、外来種(中国原産)で力の強いモウソウチクがはびこってしまうらしい。これが広がると他の植物は根を張れず、日光もさえぎられて駆逐されてしまう。日本を代表する樹木の松・桜は、勢力圏争いになると中国の竹には歯が立たないらしい。植物の世界もなかなかシビアなようで、うかうかできないようなのだ。
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