赤ガエルのボンヤリ日記

クルマもカレラ、自転車もカレラ、
すべて前世紀生まれの乗り物を愛する、クルマバカオヤジの中身うすーい日記です。

本を買って並べておくのが好き

2006-12-11 00:06:08 | こんな本を読んだ
今週は、またいくつか本を買い込んだ。借りて済ますのは好きじゃなくて、買うこと自体が好き。
物が増えるのがキライというヨメさんといつも対立するけど、僕は「あるとうれしい」性質だからしょうがない。

今週末の獲物は、
「もやしもん」3巻 著:石川雅之 講談社イブニングKC 古本にて
「ワイン上手」 著:田崎真也 新潮選書
「渋滞学」 著:西成活裕 新潮選書 新刊
「のだめカンタービレ」1・2巻 著:二ノ宮知子 講談社コミックスキス 2冊古本にて
「狭山事件」 著:下田雄一郎 新風社文庫 新刊
「神戸在住」9巻 著:木村紺 講談社アフタヌーンKC 新刊
「真説 鉄砲伝来」 著:宇田川武久 平凡社新書 新刊

まったく関連なく手当たりしだいのセレクト (「もやしもん」と「ワイン上手」はちょっと関連あり)

「もやしもん」は1巻の面白さが気に入って、2巻を読んだらあんまり面白くなくて、3巻はどうなるものかと期待半分で買った。
3巻になって「菌」と「農業大学生活」という本来のネタに戻って調子が回復という感じ。
もうひとつ面白いのが、本の装丁やいろんな小ネタで遊んでいる点。3巻には特装版も同時発売されているが、
本当に細かいネタの違いだけでわざわざ2種類作るなんてのは、作者の趣味なのか担当さんが好きなのか?

「ワイン上手」はTVなどでおなじみの人の本で、最初はもっと軽いワインうんちく雑学本かなんかかと思ったのだけど、
読んでみたらじつはまったく真面目な内容だった。ブランドの話題はほぼ皆無で、もっぱらワイン醸造の工程を
きちんと紹介しながら、ワインの多様な味わいが造られていく過程がわかりやすく紹介された好著だった。

「渋滞学」は最近の新刊の中では割と話題になっているようで、新聞などのレビューでもかなり取り上げられている。
道路渋滞、群集のパニック状態、アリの行列から、ネットの情報パケット通信、体内のタンパク質生成・・・と、
取り上げる話題はとても広くかつわかりやすい。
あと最近は文庫本や新書の値段が高い。コストパフォーマンスの点でちょっとよくないんじゃないかと思っていたのだけど、
新潮選書(ほかの選書も)は厚さと内容と価格の面でお得感がある。この「渋滞学」は中でも当たりの1冊だと思った。

「のだめ」はあれだけ話題になってきてたし、ドラマも当たっているそうなのでやはり目を通しておこうと購入。
TVで見たパートだったのでそれほど新鮮味はなかったが確かに面白い。あっという間に読み終えて娘にパス。
これまたすぐに読んでしまったので、買ったのとは違う古本屋に持ち込んで換金してしまった。
やはり流行りものはリセールバリューが良いようで、購入時とあまり変わらない百円玉を受け取る。

「狭山事件」はずいぶん古い出来事だし、いろんな本やウェブでも情報が提供された事件。この本はこれまであった”真相究明や推理本”とは違って、確かめられている事実関係を整理して提示、事件の本質については読み手の側にゆだねようというスタイルの本。
よく整理されているが、完全な網羅にまでは至っていないようで、ウェブ情報などで指摘された項目の抜けがあったりもするようだ。ただし事件のあらましと経緯の異常さをまず知る為の入門書としてはよい。

「神戸在住」はいよいよ大詰めのはずだけど、相変わらずというかペースを崩さぬ筆致がこの作者らしい。じつはエンディングは見てないので来年の10巻まで結末は知らないのだけど、どんな風に収まりを付けてくれるのか?おそらくきれいに締めてくれるのだろうと思っている。
ところで木村紺といえば、アフタヌーンで隔月新連載が始まった「巨娘さん」では、「神戸在住」とは打って変わったお下劣関西系ギャグがてんこ盛りでドギモを抜かれたけど、いままでカバーの下くらいでこっそり発散していた木村紺のダークサイドマターが一気に噴出したのか?
はっきり言って今どきのギャグにピンポイントとはいえないまでも、異様なテンションの高さが今後どんな展開を見せてくれるか、ちょっと楽しみでもある。

「真説 鉄砲伝来」従来の通説=「火縄銃はヨーロッパ人が種子島に持ち込み、現地で国産化されてから日本国内に広まり、堺や近江などでの生産が拡大することによって全国に展開されていった」に対して、種子島以外にも各地の交易を通じて散発的に輸入され、広まっていったと考えるのが妥当であること、ヨーロッパ製の銃よりアジアですでに使われた銃が倭寇などの密貿易によって持ち込まれたものであること、種子島からの国内展開説はいわば「本家家元」を名乗る為に造られた偽史であるという説を紹介したもの。
従来の古文書、承伝に頼る以外に、残された鉄砲そのものの分析や鉄砲の技を伝える免許状などの新しい資料により、なかなか説得力のある解釈がされていて面白かった。


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