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西川貴教、浅倉大介、貴水博之の話題を中心に扱うblog。聖闘士熱再燃中。

八咫烏年代記

2010-06-20 23:18:24 | 浅倉大介
八咫烏は、神社業界的には熊野三山の霊鳥です。
神武天皇(即位前だから、正確にはカムヤマトイワレヒコノミコト)の東征の折、

太陽を背にして戦うため紀伊国に上陸したけど超強い相手が出てきてえらいこっちゃ
→イワレヒコさんの夢に天照大神が出てきて「自分の遣いで八咫烏を送るからそれについてけ」と言われる
→目が覚めたら鳥がいたので飛ぶ方についていって、どうにか大和国入り

という話から熊野の霊鳥とされていて、熊野誓紙(火除けから契約書にまで使われた、熊野三山の各社発行の護符。正式には「熊野牛王符」)に印刷されていたりします。
「新撰姓氏録」に載ってる話だと、この鳥は賀茂建角身命(カモタケツヌミノミコト)が変じたものとされていて、この神様の末裔が、京都の上下賀茂社の神職さんの家です。
(ちなみに「方丈記」の鴨長明や、江戸時代の国学者、賀茂真淵はこの家の出。いや、関連付けておくと覚えやすいのでw)

この烏が日本サッカー協会のシンボルマークに起用されて、エンブレムの中で「三本足の一足でサッカーボールを掴んでる」のは皆様ご存知の通りです。
記紀の話に従えば、太陽を付けて選手達は試合に臨んでいるわけですね。業界的に言えば、天照大神さんや熊野に関わりのある須佐之男命さんにバックアップしてもらってるというかw
どうも東アジアのみならず、世界中に太陽と鳥を関連づける話がある(※)ようですが。

※カラス座の話とか。あれだとカラスがアポローンの君の使いとされている。
但しアポロンの職掌は疫病を起こす神(から転じて医術の神)、弓矢(疫病を撒き散らす時に弓矢を使用。アルギュロトクソス“銀の弓を射るもの”という別名がある)、音楽、予言、秩序、光明神などで、元から「太陽神」だったわけではない。アポロンは古代ギリシャ人にとって理想の存在だったから、色んな属性を付与してった挙げ句、能力のインフレを起こしたような印象がw
太陽担当はヘーリオスという神がいます。ヘーリオスの息子が、エリダヌス座の伝承にある、太陽の馬車を暴走させて天地が燃えそうになり、ゼウスの雷を喰らって空から落ちたパエトーンですな。


さて、普段は犬とF1と「MUSES-C」ことはやぶさ君(つまり彼はムーサイの名を冠するってことだ)に感動する、ハヤカワSF文庫と秋葉原と浅草と浜松方面から来ました的なパーソナリティの浅倉大介氏が、「Yata-Raven Chronicle」という曲をiTunesでリリースされています。
去年の12月、ワールドカップの組み合わせ抽選会の日に配信開始だったんで、もしかしたらそれ絡みかな…とも思ったんですが、普段が普段なのでメインの理由ではないような気が。
この曲のタイトルが発表された時に驚いたんですが、一体どんな理由であれなんだ。歌の内容ではないが、それこそ夢のお告げでもあったのかと。なんだか歌詞に専門用語を使っているように聞こえるし。
(「御稜威足に宿した」とか。御稜威が「三つ」かもしれないし、両方掛かってるのかもしれない。「移ろいの身には熟れた果実を」は、時じくの香の木の実…橘の話だ。「導かれてるのは違う顔のわたし」は、イワレヒコさんが天照さんの裔だからだろうし、みんな神様の子供というか…一部分だから、という見方も出来る)

由来はともあれ、前奏からして壮麗で、「何か始まるぞ!!」という雰囲気に満ちた曲であります。
どこかの局でサッカー日本代表の応援映像とか、試合まとめなんかのBGMに使ってもおかしくないだろ、いやむしろヲタで勝手に応援MAD作 ら な い か? 的なw
iTunes Storeで絶賛配信中ですので、ダウンロードして聞いてみてはいかがでしょうか。

ちなみにざっと検索したところ、Web上に曲をフルレングスで使用した映像やMADはないようです。お値段300円ぐらいですから、作者にちゃんとお金が入る形で聞いて下さいw

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