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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

福島原発事故でセシウム137が広島型原爆の168倍放出 うち22%が陸地に落ちた=原爆37発分

2011年08月26日 | 福島原発事故


政府の調べで、福島原発から放出された放射性物質を広島原爆と比べると以下のようであったとわかりました。

半減期30年のセシウム137の放出量は、福島第一原発1~3号機が1万5000テラベクレル(テラは1兆)、広島原爆が89テラベクレル。

このほかの主な核種では、福島事故で大量に飛散したヨウ素131(半減期約8日)は、福島が16万テラベクレル、広島が6万3000テラベクレルで、福島は広島原爆約二・五個分。半減期が約28年と長く、内部被ばくの原因となるストロンチウム90が、福島が140テラベクレル、広島が58テラベクレルで、広島原爆約二・四個分などとなっています。


この168発分です。


 

・・・・これ、6月までです。今も放射性物質は拡散を続け、降り積もり続けています。

しかも、これは大気汚染だけです。地下水や海に流れた莫大な放射性物質は含まれていません。

そして、国立環境研究所は、大気に放出されたセシウムのうち22%が日本列島の陸地の落ちたと報告しています(3月の話ですがその後もそれほど変わりないでしょう)。

つまり、かけ算すると、もう、日本の陸地には広島型原爆の37発分の放射性物質が降り積もっていることになります。

放射性物質全体では広島型原爆の30発分くらいだと児玉龍彦東大教授は参考人証言でおっしゃったわけですが、半減期30年のセシウムが突出して多い福島原発事故では、それだけ長く放射能汚染が続くことになります。


テレビでも新聞でもほとんど報道されないのは、パニックを怖れてなのでしょうか。

日本に住む市民が平静でいられるのが不思議でなりません。

 

 

 

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 3月11~29日に福島第1原発から放出されたヨウ素131(上)とセシウム137(下)が地面1平方メートル当たりに沈着した量。単位はいずれもキロベクレル(国立環境研究所提供)

 東京電力福島第1原発事故で放出された放射性物質は、東北だけでなく関東や甲信越など広範囲に拡散し、ヨウ素131の13%、セシウム137の22%が東日本の陸地に落ちたとの分析結果を、国立環境研究所の大原利真・地域環境研究センター長らが25日までにまとめた。

 大原さんらは、大気汚染物質の拡散を予測するモデルを使い、3月11日の事故発生から3月下旬までに、放射性物質が東日本でどう拡散したかを分析した。

 放射性物質は風に乗って移動し風や雨の影響で地面に沈着。北は岩手や宮城、山形の各県から、南は関東を越え静岡県にも届き、新潟や長野、山梨の各県にも到達した。

(共同通信 2011年8月25日)

 

 

 

 

 政府が、東京電力福島第一原発の1~3号機事故と、一九四五年の広島への原爆投下で、それぞれ大気中に飛散した放射性物質の核種ごとの試算値をまとめ、衆院科学技術・イノベーション推進特別委員会に提出していたことが分かった。半減期が約三十年と長く、食品や土壌への深刻な汚染を引き起こすセシウム137の放出量を単純比較すると、福島第一原発からの放出量は広島原爆一六八・五個分に相当する。

 福島第一原発事故は今年六月の国際原子力機関(IAEA)閣僚会議に対する日本政府報告書、広島原爆については「原子放射線の影響に関する国連科学委員会二〇〇〇年報告」を基に試算されている。

 セシウム137の放出量は、福島第一原発1~3号機が一万五〇〇〇テラベクレル(テラは一兆)、広島原爆が八九テラベクレル。このほかの主な核種では、福島事故で大量に飛散したヨウ素131(半減期約八日)は、福島が一六万テラベクレル、広島が六万三〇〇〇テラベクレルで、福島は広島原爆約二・五個分。半減期が約二十八年と長く、内部被ばくの原因となるストロンチウム90が、福島が一四〇テラベクレル、広島が五八テラベクレルで、広島原爆約二・四個分となる。

 ただ、政府は特別委に対し、福島事故と広島原爆との比較自体には「原子爆弾は爆風、熱線、中性子線を放出し、大量の殺傷、破壊に至らしめるもの。放射性物質の放出量で単純に比較することは合理的ではない」と否定的な考えを示している。

 試算値は川内博史衆院科学技術・イノベーション推進特別委員長が八月九日の同委員会で「広島型原爆の何発分かを政府として正確に出してほしい」と要求していた。

(東京新聞)

 


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4 コメント

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被曝者数はチェルノの2.4倍 (エクサ)
2011-08-30 21:19:48
 福島原発事故が0.63エクサベクレルの放射性物質をまき散らしたと発表された。かってチェルノブイリ原発事故で

は5.2エクサベクレルの飛散があったが、これは広島型原爆の400倍であった。つまり今回は400×0.63/5

.2=48で、広島の48倍である。また放射性セシウムの流出量が広島原爆の168倍にも達した事も保安院から発表

された。
 チェルノブイリでは事故当初に203人が入院し、内31人が死亡した。しかし当初は予測されていなかったが、その

癌患者発生がピークになる14年後には事故処理交代作業員86万人中の74万人が何らかの病気に罹り、内5万5千人

が死亡した。ウクライナ国内の被曝者総数は342万人に上ると言われている。そして25年経った現在も周囲30キロ

圏は放射能の為に立ち入り禁止が続いている。
 当時チェルノブイリの人口は10万人だったが、今は300人である。一方福島県は200万人であり、周辺人口も多

い。最新のホットスポットの地図では、風雨で拡散して、もう福島県は真っ赤である。

 従って単純計算では被曝者数はチェルノブイリの、48/400×200/10=2.4倍となる可能性が高い。つまり

14年後、無茶苦茶な事になる可能性が高い。被曝者総数342×2.4=820万人の恐怖である。広島の被曝者総数

は24万人であり、その34倍になる可能性が高い。福島県民は全て疎開が必要になるのではないだろうか。
 早急に福島原発検診センターを作り、全員の内部被曝の計測とガン検診を行なう必要が考えられる。
 また今回は元凶の核燃料を抜く作業に5年、完全な廃炉に10年かかると発表された。同様に長期に渡り立入禁止区域

になると考えられる。残酷だが福島県も事故後25年目のチェルノブイリの様に汚染された森になると考えられる。
返信する
暗然とします (ray)
2011-08-31 12:29:27
あの美しい自然が目に見えない汚染にさらされているとは。

内部被曝も目に見えない。

被曝後数十年被爆者を苦しめる原爆症を目の当たりにしてきただけに、重苦しい思いです。
返信する
DNA 泥鰌に託す ガラパゴス、これでは俳句になっていない、意味不明の政府注釈論議を解釈すると??? (カフェ)
2011-08-31 20:00:27
 政府発表には、「広島原爆の放射性物物質被爆と、福島原発のそれとは、片や核兵器の軍事目的であり、他方の原発・核エネルギーの平和利用目的だから、単純に比較できない」と、注釈付きだ。

 これは、政府見解に間違いであって、放射性物質の核エネルギー平和目的利用として、電力発電に核物質を使用するならば、このような比較をすることが、一切できない筈である。

 この福島原発は核燃料の溶融、メルトダウン、及び使用済み核燃料の放射性物質爆発となって、広島原爆投下の同様な放射性物質が、何とその168倍に匹敵する大暴発に伴い、空中と地下へ放出された。

 これは、原爆被爆と、何ら代わるとことがない。

 政府、関係省庁、東電らは、3.11の福島原発の原子炉爆発と、その放射性物質被曝事実の罹災状況を、菅直人総理大臣、枝野官房長官、その他関係閣僚、東電関係者らが、広報の発表を嘘で塗り固めた。

 「直ぐ健康に影響しないので、冷静に」などと、一般国民らを騙して来たのだから、”嘘吐きの”憎い悪魔と、言うの外ない。

 このような、上記の政府見解の経緯を考えると、kの「単純に比較できない」注釈付きも、右の誤魔化による騙し策略と全く同じだ。

 さー、大道芸ではないが、お立会いの皆さん!

 自分の身に降りかかって、生命財産、人格権の人権保障を決定的に侵害し、何れは自身、そして家族、同僚、地域と国家の住民全体に対し、DNA遺伝子傷害を発生させて、重大な結果を齎すのだから、良くッ、自分の頭と体で熟考して下さいね。

 放射性物質の傷害遺伝子は、子孫へ遺伝されるから、チョットお聞きになっても、ご損はないでしょう。

 私の述べたことが、もし、誤っているのでしたら、どうぞ間違ったところを細かく指摘して、お教え頂きますように!

 この頃は、何しろ文部科学省も、原子力村の立派な一員となり切って、最近、カリキュラム、教育課程、学習指導要領、テキストの教科書などに、原子力・核エネルギーの放射性物質、放射線など、汚染と傷害の記述が一切、載っていない。だから、このお課題に対する反応も、鈍いのは致し方ない。

 仮に、120万キロワット出力の原発施設へ、ミサイル、ないし航空機による爆撃、その他内部にテロリストが侵入して、爆発ないし爆破を起した場合に、水爆1発を投下したのと同じ被害が発生する・

 これは、シミュレーション(模擬実験)の推測値ですけれども、今回の福島第一原発内部爆発と空中及び地下へ、放射性物質を漏出したのは、全く同じことなのです。

 だって、科学では、好き嫌いとか、物質に二物はないのですから。1+1=2の世界ですから、X+Y=Z ではないのですよ。

 そして、「人間は生物の一種」だから、放射性物資の放射線透視を避けがたい。「動物として、遮蔽を要する」ものなので、絶対に、自らを防護して、安全に生き延びるよう務めないと、「確実に死にます。」

 これは、自然の摂理であって、天は人に対して二物の命を与えない、「人間、死んだら終わり。」当ったり前だから、分かっているので、もういいか?

 でも、”本当に理解するため”には、相当な勉強を積む努力を、しなければならない。

 我われ国民、住民を、「社会実験のモルモット扱いにする」のだけは、どうかカンベンしてね!

 ドゼウの内閣総理大臣殿!

 相田さんに、聞いてみる?

 ところで、千葉は船橋辺りの泥鰌、おっとドゼウの変種、野田佳彦どじょう個人一人だけならば、放射能物質の放射線を浴びて、日向ぼっこも乙なものでしょう。

 その突然変異で、民主党の1,2位決定戦で、DNA傷害をガラパゴスの元気一杯の珍種へ、生まれ変わる芸当が可能なのでしょう。便利さ、この上のない、DNA遺伝子の転換操作かも知れない。

 そもそも、ニッポン人は、モンゴロイドの子孫だから、ナイーブでして人種、民族の品種改良は、向かないヨ。

 そう言えば、”どじょう鍋”なんてのも、あったなー”泥鰌めし”もあって、炊き上がって釜の中を見ると、ドゼウが一斉に頭を出したのを、引っ掻き回して喰うのだ。美味い!

 田舎者だから、われわれには、この程度しか分からない。流石に、NY、パリ、ウィーンなどでは、見たことがない。

 ところで、自然界では、「泥鰌が虚偽をつかない」、定めになっている。内閣総理大臣どじょう殿、「虚偽はドリボウの始まり」と言うので、その点をくれぐれも、よろしくね!?

  
返信する
エクサさんへ (Unknown)
2011-10-16 06:52:53
 上記のエクサさんによる数値と事実関係の分析と説明は、全く正しいもので、それ以上に被曝の悪質な結果を、想定しても可笑しくないでしょう。
返信する

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