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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

東芝のLEDがルーブルを照らす 脱原発・省エネ技術で国際貢献して再び「ライジングサン」になろう!

2011年12月09日 | IT・経済

(ルーブル美術館のピラミッドを照らす東芝のLED照明。以下、写真はすべて株式会社東芝のルーヴル美術館照明改修プロジェクトより)



大事故を起こした福島第1原発建設でも主力だった東芝は、同時に今、活躍している放射能汚染水処理プラント「サリー」も主力となって開発し、稼働させています。

そういう面も見てやらないと片手落ちというものです。

福島原発事故 東芝の放射能汚染水浄化装置 サリーちゃん頑張れ!

さらに、2011年12月7日、ルーヴル美術館と共同で、同社が新たに開発したLED 照明の点灯記念式典を行いました。

式典では、同社の代表執行役社長 佐々木則夫氏とルーヴル美術館館長 Henry Loyrette 氏をはじめ、在フランス日本国特命全権大使の小松一郎氏など約450名が列席するなか、ナポレオン広場(コルベール)、ピラミッド、ピラミディオンの3か 所が一斉にライトアップされました。

東芝製 LED 照明、ルーヴル美術館で点灯を開始



また、東芝は功績が認められ、フランス政府から「グランド・メセナ褒章」が同社社長に授与されることが決定しました。これは、ルーヴル美術館と環境負荷低減に 向け、2010年6月にパートナーシップ契約を締結し、共同で消費電力の少ない LED 照明への改修プロジェクトを進める活動が評価されたものです。

今回のプロジェクトで導入する東芝製LED照明は、これまでのルーヴル美術館の優美な景観を踏襲しつつ、消費電力を従来比で73%削減するものとのことです。

今後、2012年4月の完成を目標にナポレオン広場 全体の改修工事をすすめ、中庭の照明についても、2013年の完成を目指し、全体で3200台の LED 照明器具を設置する予定だということです。

日本の省エネ技術の高さを世界に発信し続ける素晴らしいツールになりました。

東芝、グッジョブ!もう二度と原発作んなよ!!

(ピラミッドの内側)




日本が石油危機という困難をはね返したのを思い出しましょう。

その結果、1990年までは電池、ヒートポンプ、燃料電池、大量輸送、太陽光発電を含むいくつもの主要クリーンエネルギー技術で世界をリードしていました。

また省エネ技術を深化させて低燃費の小型車などを大量に世界市場へ送り込んで、ジャパン アズ ナンバーワンと呼ばれたのです。

少子高齢化で先細りだなどとしょげる必要はないはずです。高付加価値産業こそ日本の生きる道ではないですか。

ピンチこそチャンス。条件が限られれば限られるほど力を発揮する技術大国日本は、原発に頼れない今こそ、産業・商業・住宅向けの緊急の省エネ計画を開始し、そこで生まれた技術で世界に打って出るべきです。

(ピラミッドに使用されている東芝の防水加工LED照明器)




これから否が応でも脱原発依存、省エネ社会に向かわなければならない国際社会。LED活用、オートメーション・システム、スマートグリッドその他の省エネ技術の大規模な導入には供給側を支援する仕組みが必要なため、日本企業は大規模な輸出国として設備投資を支えることができます。

この歴史を教訓に、導入機運が高まってきた太陽光など自然エネルギー技術をさらに磨きあげ、輸出産業に育て上げれば良いのです。目先の原発輸出などたかが知れています。

これまで、電力会社は高い電気料で得た莫大な利益を原発の地元対策に使ってきたわけですが、国共々そういう無駄な出費はやめにして、民間の小規模発電を押さえ込まず補助し、官民一体となって風力、地熱などなどの開発をすれば、必ず道は開けるはずです。

日本に陽はまた昇る 脱原発→節電・省エネ技術でライジングサンアゲイン計画を!

(東芝のLEDで照らされるナポレオン広場 パビリオンコルベール)



12月7日に復興特区法が成立しました。これは東日本大震災の復興促進のため、被災地の自治体において、規制緩和や税制の優遇を行うことを盛り込んだものですが、まだまだスケールが小さいです。

野田首相も原発輸出だのケチな外交をせずに、思い切って国連安保理決議を取りに行き、世界から金を集めてフクシマ復興基金を創設したら良いのです。この基金はまだ配りきれない義援金も含めてこれに充て、福島特区での脱原発事業は

1 脱原発で必要になる、原子炉廃炉・放射性廃棄物処理の技術開発

2 被曝による健康被害の予防と治療技術の開発

3 除染と放射線汚染がれき・ヘドロなどの処理技術の開発

4 再生エネルギー利用と省エネの技術開発

を全面展開します。そして、東北に、世界中のヒバクシャを治療する医療機関と放射線防護学の研究機関を創設することなど、利益を世界に還元します。

 


フクシマ復興基金に国連加盟国からお金を出してもらうのは、未来の人類への貢献なのですから、寄付ではなくて投資です。もはや他人事ではないはずの諸外国にもどんどん投資をしてもらいます。

細野環境相・原発事故担当相が末尾の記事にあるように12月7日、COP17で自国で締結された京都議定書の延長に反対しましたが、

「日本は全原発を廃絶するから当分炭酸ガス排出問題は待ってくれ。その代わり代替エネルギー技術を発展させ、必ず世界に提供する」

と演説したのなら、EUや発展途上国も納得だったはずです。

これこそ、戦費を負担したり、自衛隊を派遣するよりはるかに役立つ、「唯一の被曝国」らしい国際貢献です。日本の生きる唯一の道なのです。

野田首相の所信表明演説 国連安保理決議をとって「福島復興基金」に世界の金を集めることを宣言しよう!

 


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ルーブルの照明、LEDに=東芝が器材提供-パリ

 【パリ時事】パリにあるルーブル美術館の建物外観のライトアップに使われる照明が環境に優しい発光ダイオード(LED)に切り替わることになり、第1弾として工事が完了した同館敷地内の「ピラミッド」前で6日、点灯式が行われた。
  照明の切り替えはルーブル美術館が進める環境保全活動の一環で、昨年6月にパートナーシップ契約を結んだ東芝が照明器具を無償提供した。点灯式でロワレッ ト館長と東芝の佐々木則夫社長がスイッチを入れると、350台の照明器具の光がガラス製のピラミッドを照らし出した。

(時事通信 2011/12 /07-08:29)

 

 

 

細野環境相演説に批判相次ぐ

2011.12.8 08:15 産経新聞
COP17閣僚級会合で演説する細野豪志環境相=7日、南アフリカ・ダーバン(共同)

COP17閣僚級会合で演説する細野豪志環境相=7日、南アフリカ・ダーバン(共同)

 【ダーバン(南アフリカ)=小雲規生】国連気候変動枠組み条約第17回締約国会議(COP17)で7日、京都議定書の延長に応じない立場を表明した細野豪志環境相は、議定書に代わる枠組みづくりに向けた作業部会設置を求めた。ただ、発展途上国からは「議定書を葬るな」との声も上がった。

 細野環境相は将来的な法的拘束力のある枠組みについて、「2020(平成32)年を待たずにできるだけ早急に成立させる必要がある」と強調。そのための議論の場として、COP17で「新たな作業部会を設立すべきだ」と求めた。

 日本と同様に議定書延長を拒否するカナダのケント環境相も、「われわれにとって、『京都』は過去のものだ」と発言した。

 細野氏は、干魃(かんばつ)や海面上昇の危機にさらされているアフリカ各国や島嶼(とうしょ)国などに対し、12年までに150億ドルの資金援助を行うことを約束。13年以降も「切れ目ない支援が実施されることが重要」として、京都議定書延長に反対しながらも地球温暖化問題への対応に尽力する姿勢を示した。

 しかし、「議定書をアフリカの地で葬るようなことがあってはならない」(島嶼国コモロ)、「海面上昇で国土を失う危機にある」(マーシャル諸島)、「われわれはもう待てない」(ツバル)と、先進国の削減努力を求める意見が相次いだ。

 細野氏はこのほか、現行の京都議定書で公約している08~12年に排出量を1990年比6%削減する目標に関し、「原発の停止で、厳しいものになったが、不可能ではないと考えている」と語った。

 一方、新たな枠組みの特別作業部会の議長が7日、新たな交渉文書を各国に示したが、先進国と途上国の主張を列挙して大きな歩み寄りはみられず、非公式の閣僚級協議で妥協点を探る。

 

 


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1 コメント

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Unknown (なべび)
2011-12-11 11:53:10
全然関係ないけど、このピラミッドって、
あのダン・ブラウン「ダビンチ・コード」の最初の場面に出てくる、ピラミッドのことなのかしら?

ほう、東芝がそんなことに参入できるのですか。
色々東芝には家電・デジタル製品をはじめ、原発でお反感を持っていた私には、衝撃でした。

よき復活をしてほしいですね、日本企業の看板としての東芝さん、基幹産業なのですから…。


しっかし、よく解りませんが、京都議定書は、もう古いのですか?全然今も生き生きしているものだと思ってました。私の感覚がすでにずれずれ?

京都議定書は死守してほしかったな。
アメリカ・中国に裏切られても、ずっと頑張ってきて、すごく私的には評価してたのにな。

日本かっこ悪い。二枚舌の野ダメ内閣の細野さんだから、これが普通なのかな?
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