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戦争法案を整理する 国際平和支援法と「平和安全法制整備法」10本。武力攻撃事態法が集団的自衛権行使。

2015年05月28日 | 安倍政権の戦争法

 

 現在、「平和安全法制」戦争法案の審議が行われているんですが、私自身、なんだかややこしくてわけがわからなくなってきました。

 皆さんも「平和」「安全」と言って、安倍首相は大丈夫大丈夫と言っているけど、ほんまかいなというくらいのお気持ちはあるでしょうが、なんとなくキナ臭いという以上のことがわからないままではないでしょうか。

 というわけで、自分のためにも、今日はこの「平和安全法制」の概略を見てみたいと思います。

 まず、今回は全部で11個もの法案が一度に出されて一緒に審議していることをご存知でしょうか。

 実は、全部の政党がこれらの法案をそれぞれ質問しており、安倍首相もどうもそれぞれの法案の違いを良くわからないまま答弁しているので、テレビや新聞の報道を見たり聞いたりしていても、ちんぷんかんぷんな感じになっています。

 あの、今気づいたんですが、池上彰さんはここんとこわかりやすく説明する番組やってないんでしょうか?こういうのは彼に任せたいんですが、まさか、戦争法案が可決成立してから番組をやるつもりじゃないでしょうね。

「平和安全法制」=戦争法案を閣議決定 11法案を一挙に提出して十分審議させない安倍政権

 

 さて、この11の法案は大きく分けて、二つに分けられます。

 それが国際平和支援法1本と「平和安全法制整備法」10本です。

 このうち、去年に安倍首相が憲法解釈だけで容認してしまったという、例の集団的自衛権の行使の話は、後者の平和安全法制整備法10法案の中の武力攻撃事態法(それに伴う自衛隊法改正)です。

 

 

 この10本は既存の法律の改正案なのでまとめて出したという説明になっています。

 たとえば、重要影響事態安全確保法案は周辺事態法を廃止してこの法律にするという法案ですし、あとはPKO法とか自衛隊法などを改正するというものになっています。

 それとは別に、全く新しく作る法律が国際平和支援法なので、これだけ別扱いになっているわけですね。

 この国際平和支援法は、イラク戦争やアフガニスタン紛争の時にそれぞれイラク特措法、テロ対策特措法という特別措置法を作って国会で検討したのに、一般的にいつでも自衛隊が出かけられるようにする恒久法です。

赤丸の国際平和支援法=海外派兵恒久法だけ新しい法律で、これだけ別立てになってます。

 

 

 さて、既存の法律を10本まとめて「平和安全整備法案」として出してきている中で、PKO協力法改正案は停戦監視・安全確保業務と人道復興支援の二つの側面があり、なんと人道復興支援には国会の承認がいらない!というトンデモないことになっているのですが、一応、うちのブログでは話がややこしくなるので、PKOの話は置いておいて、二度と出しません。

 

 

 そして、「平和安全整備法」10法案の中で、これまで日本が攻められたときに自衛する個別的自衛権の行使だけを認めていたのに、日本が攻撃されていないのにアメリカだけ攻撃されていても戦争できるという集団的自衛権行使の法律が、先ほども言いましたように武力攻撃事態法の改正です。

 さらに、安倍首相が米軍の後方支援、後方支援と言っているのは国際平和支援法「重要影響事態安全確保法(長い!)の問題となります。

 このうち重要影響事態安全確保法は、周辺事態法という名の法律を廃止して作ったように、日本の「周辺事態」に限らず、世界中で、日本の平和に重要な影響を与える事態に、米軍などの「後方支援」をするという法律になっています。

 つまり、とにかく日本に「重要」な「影響」を及ぼすような「事態」になったら、日本の「安全」を「確保」するために、米軍などを後方支援するというのがこの法案です。 

 まあ、名称のまんまですから、上のように覚えてください。

 

 

 このように、「平和安全法制」というのは、これまであった10個の法律を根本的に変更したり、新しく国際平和支援法を付け加えたりして、てんこもりに自衛隊が活動する場面を増やすことになっています。

 

 

 これだけややこしいので安倍首相はもちろんのこと(笑)、マスコミも整理しきれているとは言えません。

 たとえば上の図は朝日新聞の自衛隊活動、一挙に拡大 事前承認、問われる実効性という記事からもらってきたのですが、右上の武力攻撃事態法について、「日本に関すること」ってなってますよね。

 確かに、日本の存立が脅かされるような「存立危機事態」であることが新3要件と言われるものの一つになってはいるものの、これはあくまで集団的自衛権の行使の場面です。

日本が攻撃されていなくても集団的自衛権を行使できる「存立事態」概念導入はむしろ日本人を危険に追いやる

 

 

 先ほども書きましたように、これまで政府が憲法9条の枠内で行使できるとしてきたのは個別的自衛権でした。

 これは日本が攻められたら日本を守るために戦争できるというもので、もちろん戦争を放棄している9条には違反していますが、それでも「専守防衛」の枠内には収まっていました。

 ところが、改正される武力攻撃事態法で認められる集団的自衛権の行使は、アメリカが攻められてるのに日本が相手国と戦うというものです。これって、日本に関する、と言えますか?

 しかもですよ、安倍首相はこれも「専守防衛」だと言いだしました。もう言っている意味が分かりません。日本が攻められてないのに相手に攻撃するのを「専守」=もっぱら守るって言えないでしょう?

 

 

 

 というわけで、安倍政権の戦争法制シリーズは力の限り続けていく所存ですが、一応、ここでまとめを入れます。

「平和安全法制」=戦争法制11法案

1 国際平和安全支援法 1新法ー国連総会や安保理決議に基づく多国籍軍への後方支援

2 平和安全整備法制 10法改正案

(1)重要影響事態安全確保法ー戦争直前のアメリカ軍などの同盟軍の後方支援

(2)武力攻撃事態法(+自衛隊法)-アメリカが攻められているときに相手を攻撃する集団的自衛権の行使

(3)PKO協力法

(4)その他(国家安全保障会議など)


1 安倍首相が「新3要件があるから大丈夫」「これも専守防衛」って言ってるのは、集団的自衛権の行使を認める武力攻撃事態法の話。

 ホルムズ海峡での機雷掃海しか考えられないと言っているのも、集団的自衛権行使ー武力攻撃事態法の話。

 「我が国は後方支援するだけだから自衛隊にリスクはない」と言ってるのは、たぶん、重要影響事態安全確保法国際平和安全支援法の話。

(だって、武力攻撃事態法は自衛隊が戦争するんだから、リスクがないわけがない)。

(これには3要件なんていう形式的な縛りさえないので要注意!)

(「後方支援」なんて言ってるけど、武力行使とその手伝いなんて分けられない!)

 「我が国がイラク戦争や湾岸戦争に参戦することは絶対ない」って言ってるのは、武力攻撃事態法重要影響事態安全確保法国際平和安全支援法全部

の話だと思います。

 

 そうだよね、安倍ちゃん?!大丈夫か、俺と安倍ちゃん!!??

 

 そして、次回から見ていくように、集団的自衛権を行使する武力攻撃事態法だけでなく、実は「後方支援」の名のもとに自衛隊が活動する国際平和安全支援法重要影響事態安全確保法も、その「後方支援」っていうのがとっても危ないんだということを見ていきます。

 はい、今日はこれまで!

『例外なき国会の事前承認』って自衛隊派兵の一部の場合=「国際平和支援」の時だけだって知ってました?

 

 

うおおお、この記事、何度書き直したかわからない!

やはり難しすぎるわ。これ、安倍ちゃんには無理!志位さんくらいしかわからんぞw

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解説ワイド 平和安全法制

公明新聞 :2015年5月20日(水)付

どのような事態にどう対処するのか

政府が今国会に提出した「平和安全法制」の関連法案は、存立危機事態などさまざまな事態ごとに自衛隊の活動を規定している。国民の命と平和な暮らしを守るため、「自衛隊はどのような事態にどう対処するのか」を解説する。

法制整備の概要

「平和安全法制」の関連法案は、新規立法(新法)の「国際平和支援法案」と、自衛隊法改正案など10の法律の一部改正案を一つにまとめた「平和安全法制整備法案」の2法案からなる。内容別に整理すると、「日本の平和及び安全の確保」「国際社会の平和及び安全の確保」の2分野になる。

【日本の平和及び安全の確保】 グレーゾーンから重要影響事態、存立危機事態、武力攻撃事態まで、自衛隊が事態の深刻度に応じた対処ができるように隙間のない体制を構築した。武力攻撃事態に限られた自衛隊の武力行使を、日本への直接の武力攻撃ではない存立危機事態でも認めるため、他国防衛にならないよう新3要件を定めた。

【国際社会の平和及び安全の確保】 国連決議の下で活動中の外国軍隊に対し、自衛隊が後方支援をすることに関し、特措法で実施したこれまでの方式から、一般法の国際平和支援法案に基づく方式に変える。

PKOでは、日本の20年以上にわたる参加経験を踏まえ、保護を必要とする住民を守るための駆け付け警護を自衛隊に認める。

「平和安全法制」の関連法案

存立危機事態と武力攻撃事態

認められない他国防衛

「自衛の措置」は日本防衛に限定

平和憲法の下で自衛隊に許される武力行使は、日本防衛のための「自衛の措置」に限られる。これが、これまでの政府の憲法9条解釈の根幹となる考え方だ。

今回の「平和安全法制」の関連法案も、この政府解釈に基づいて策定された。そのため「自衛の措置」はどこまでも日本防衛であり、もっぱら他国防衛を目的とするいわゆる集団的自衛権の行使は認められない。

「自衛の措置」は、日本への武力攻撃が発生した場合(武力攻撃事態)に発動できるが、今回、自衛隊法改正などで新設される存立危機事態でも発動を可能にする。

存立危機事態は「わが国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これによりわが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態」(自衛隊法改正案)と定義された。

この「明白な危険」について政府は、国民に対して日本が武力攻撃を受けた場合と同様な深刻、重大な被害が及ぶことが明らかな状況と説明している。

このように存立危機事態は「わが国の存立」が脅かされるほどの深刻な事態であり、日本防衛の範囲内である。

ただし、武力攻撃事態と違い、いまだ日本への直接の武力攻撃が発生していない段階であるため、「自衛の措置」として武力行使を発動するための判断は厳格にする必要がある。

そのため公明党は、「自衛の措置」発動の新たな判断基準として新3要件【別掲】を定めるよう主張。その結果、新3要件は法案に過不足なく盛り込まれた。新3要件は「自衛の措置」が日本防衛に限られることを明確にし、他国防衛にならないための厳格な歯止めとなっている。

新3要件

重要影響事態

武力行使は許されず

周辺事態法改正案によって同法の名称は重要影響事態法案に変更される。これまでの周辺事態と重要影響事態との違いは何か。

周辺事態は「そのまま放置すればわが国に対する直接の武力攻撃に至るおそれのある事態等わが国周辺の地域におけるわが国の平和と安全に重要な影響を与える事態」である。重要影響事態はこれから「わが国周辺の地域における」を削除した。

その理由は、近年の国際情勢の変化により、日本の平和に重要な影響を与える事態の発生地域をあらかじめ特定することが困難となったためだ。しかし、周辺事態も重要影響事態も日本の平和と安全に関わる事態であり、考え方の本質は変わらない。

重要影響事態で自衛隊が実施できる活動は、日米安保条約の目的達成に寄与する活動を行う米軍と、国連憲章の目的達成に寄与する活動を行う外国軍隊への後方支援(補給や輸送など)に限られる。武力行使や外国軍隊の武力行使と一体化する活動は許されない。

国際平和共同対処事態

国連決議があれば参加

国会承認は例外なく「事前」

国際平和共同対処事態は、新法の国際平和支援法案の中で新たに定められた。

支援法の目的は、国連決議の下で国際社会の平和と安全のために活動する外国軍隊(多国籍軍など)に対し、自衛隊による後方支援(補給や輸送など)を可能にすることだ。外国軍隊の活動が国際平和共同対処事態に当たれば、自衛隊による支援を認める。

国際平和共同対処事態を認定するためには、(1)国際社会の平和と安全を脅かす事態が発生している(2)その脅威を除去するため国際社会が国連憲章の目的に従って共同して対処している(3)日本が国際社会の一員として主体的・積極的に寄与する必要がある―ことが必要。

自衛隊派遣は公明党の主張で法案に盛り込まれた、自衛隊の海外派遣の3原則【別掲】の下で実施される。派遣の正当性確保のため、外国軍隊の活動を認める国連決議が絶対条件であり、国会の「例外なき事前承認」も必要だ。当然のことだが、憲法9条は海外での武力行使を禁じているため、自衛隊は武力行使や外国軍隊の武力行使と一体化する活動はできない。

国連決議の下で活動する外国軍隊を自衛隊が支援した例として、2001年の9.11米国同時多発テロを契機としたテロ対策支援がある。

当時、こうした活動をする外国軍隊への自衛隊派遣を認める法律がなく、テロ対策特別措置法(特措法)を制定して外国軍艦への洋上給油などを実施した。

事態が発生した後に特措法で対応するこれまでの方式から、今回、一般法(恒久法)の国際平和支援法案によって対応する方式に変更する。

一般法にすることで、自衛隊は日頃から訓練や準備ができるだけでなく、国際平和共同対処事態が発生した場合、国連や各国との調整、現地調査などが可能になり、自衛隊にふさわしい役割、任務を適切に選ぶことが可能になる。


海外派遣の3原則

(1)国際法上の正当性の確保   
(2)国民の理解と国会関与など民主的統制
(3)自衛隊員の安全確保

その他の体制整備

PKO協力

国連平和維持活動(PKO)協力法を改正し、保護を必要とする住民やNGO職員などを守るための駆け付け警護を認める。そのため、原則として要員の生命防護のために認められた武器使用に加え、任務遂行型の武器使用も可能にする。ただし、正当防衛と緊急避難を除いて、人に危害を加えてはならないため、自衛隊が武装集団の掃討作戦をすることはできない。

また、国連が設置したPKOではなく、国際社会(例えば欧州連合)が実施するPKO類似の活動についても、PKO参加5原則【別掲】の下で参加する。

グレーゾーン

国籍不明の武装集団による離島への不法上陸や、公海上での日本の民間船舶に対する攻撃など、日本に対する武力攻撃とは言えないまでも、警察や海上保安庁では手に余る侵害(グレーゾーン事態)が想定される。

この場合、警察や海保を応援するため、自衛隊の海上警備行動などが迅速に発令できるよう、電話による閣議決定を可能にする。法改正ではなく運用の改善で対応する。


PKO参加5原則
 
(1)紛争当事者間の停戦合意の成立
(2)紛争当事者のPKO派遣への同意
(3)PKOの中立性の確保
(4)(1)~(3)のいずれかが満たされない場合には、部隊を撤収
(5)武器の使用は、要員の生命防護のための必要最小限度のものを基本

 

 

安全保障関連法案 実質的な審議始まる

5月27日 21時01分 NHK

安全保障関連法案 実質的な審議始まる
 
安全保障関連法案は、27日から衆議院の特別委員会で実質的な審議が始まり、野党側は各党の党首が相次いで質問に立ちました。安倍総理大臣は、集団的自衛権の行使容認などの法整備について、海洋進出を活発化させる中国を念頭に、南シナ海や東シナ海で起こっていることを考えると、軍事バランスを保ち、抑止力を利かせていくことが大切だと強調しました。
 
後半国会の焦点となる安全保障関連法案は、安倍総理大臣も出席して、27日から衆議院の特別委員会で実質的な審議が始まりました。
この中では、集団的自衛権の行使を可能にする必要性や、集団的自衛権の行使容認によって、専守防衛という基本方針が変わるのかなどを巡って論戦が繰り広げられました。

自民党の高村副総裁は、
「安倍総理大臣は、『一般に海外派兵は行わないが、ペルシャ湾での機雷掃海は例外的に認められる場合がある』と述べた。一般の方が少し心配するかもしれないのが、『例外にあたる場合がそんなに中東であるか』ということだが、私はほかに例外は想定できないと思っている」
と述べました。

これに対し、安倍総理大臣は、
「武力行使の新3要件にあてはまれば、法理上ありうると、今まで申し上げてきたが、この第3要件の『必要最小限度の実力行使にとどまるべき』というのは非常に厳しい。第3要件をクリアするものも、そう、おそらくないと思うが、特に第1要件では、『わが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険』ということなので、現在、ほかの例というのは念頭にはない」
と述べ、中東地域での集団的自衛権の行使は、ペルシャ湾のホルムズ海峡での機雷の掃海活動以外は想定していないという考えを示しました。

民主党の長妻代表代行は、集団的自衛権の行使について、
「多くの人から『専守防衛は変わらないと国会答弁で聞いたが、専守防衛は日本を守ることで、変わったのではないか』と言われる。従来は『わが国が攻撃を』と読んだが、今後は、『わが国もあるが、密接に関係する他国も入れる』と定義が変わっているのではないか」
とただしました。

これに対し、安倍総理大臣は、
「今般の整備にあたって専守防衛という考え方は全く変わりがない。武力行使の新3要件のもとで許容される武力行使は、あくまでも自衛の措置としての武力の行使に限られており、第1要件を見れば自明の理だ。わが国に対する武力攻撃、あるいは、わが国と密接な他国に対する武力攻撃が発生したことによって、わが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険を防衛するというのは専守防衛だ」
と述べました。

また、長妻氏は、
「国連の安全保障理事会などに集団的自衛権行使の事例が報告されていると思うが、他国の領域でない形で行使された例はどのくらいあるのか」
と質問しました。

これに対し、岸田外務大臣は、
「国連に報告されている14件の集団的自衛権行使の例を見るかぎりは、それぞれ陸上での行使がほとんどのようだ」と述べ、ほとんどが他国の領域で行使されていると説明する一方で、「公海のみで集団的自衛権が行使されることは、事態によっては十分考えられる」
と述べました。

維新の党の松野代表は、
「『夏までに法改正を必ずやる』と言って、国民の皆さんには、ものすごく急いでいるように見える。集団的自衛権の解釈を変えて法改正しなければいけないような事態が本当に起こっているのか。もしあるならば、急いで法案の審議に協力する。特段なければ、じっくりとやるべきだ」
と述べました。

これに対し、安倍総理大臣は、
「危機が起こらないと自信を持って言えるのであれば、こんな法律をつくる必要はない。起こらないようにするためにこそ、法整備をする」
と述べました。

そのうえで、安倍総理大臣は、海洋進出を活発化させる中国を念頭に、
「集団的自衛権の行使の容認についても、アジア・太平洋地域の特定の国の名前を何回も挙げることはしないが、軍事力を増強している国がある。南シナ海や東シナ海で起こっていることのなかで、しっかりとした軍事バランスを保っていくことによって、平和と安定を維持し、抑止力を利かせていく。間違っても相手側に何か隙があるように思わせないことが大切で、やるべきことをやっていかなければならないと決意している」
と述べました。
 

また、27日の質疑では、外国軍隊に対する後方支援で、自衛隊の活動範囲を拡大することを巡っても論戦が繰り広げられました。

自民党の高村副総裁は、周辺事態法を重要影響事態法に改正し、地理的な制約がないことを明確にすることについて、
「日本の平和と安全に重要な影響がある事態は、一般に言えば、近くで起きたときのほうが蓋然性は高く、遠くに行くほど、だんだん低くなってくる。ただ『遠くでは絶対にない』と言えないので、まぎらわしい『周辺』ということばをとったと解釈してよいか」
とただしました。

これに対し、安倍総理大臣は、
「わが国に近い地域で重要影響事態が起こる蓋然性は、相対的に高いと考えられるが、これに限られるわけではない。安全保障環境の変化も踏まえて、重要影響事態と改めたもので、『近いか、遠いか』ではなく、わが国の平和と安全に重要な影響をもたらす事態かどうかが判断基準になるのは当然だ」
と述べました。

民主党の岡田代表は、
「機敏に活動することができないと言うが、もっと近くまで行ってやりたいのだけど、できなかったという意味なのか。だから、『非戦闘地域』という概念を取り外し、現に戦闘が行われていない地域であればできるように変えたということか」
とただしました。

これに対し、安倍総理大臣は、
「自衛隊による実際の活動経験や、諸外国の活動実態といった現実に即した検討を行った結果、現に戦闘行為が行われている現場以外で行う補給や輸送などの活動は、他国の武力行使と一体化するものではないと判断した。攻撃を受けない安全な場所で活動を行うことは、従来といささかの変更もなく、活動に参加する自衛隊員のリスクを高めることは考えていない」
と述べました。

共産党の志位委員長は、
「自衛隊が行う弾薬の補給、武器の輸送等の後方支援・兵たんが、格好の攻撃対象になるというのは軍事の常識だ。自衛隊は攻撃されないという保証でもあるのか。自衛隊自身が攻撃される可能性を否定できるのか」
とただしました。

これに対し、安倍総理大臣は、
「その可能性が100%ないと申し上げたことはない。新たな仕組みのもとでも、部隊の安全等を考慮して、今現在、戦闘行為が行われていないというだけではなく、自衛隊が現実に活動を行う期間について戦闘行為が発生しないと見込まれる場所を実施区域に指定することになる。だからといって、絶対にないわけではないので、その時には部隊の責任者が判断して一時休止する。あるいはその後、退避するという判断は当然、行わなければならない」
と述べました。
 
 

首相 自衛隊派遣に3つの基本的判断基準

5月28日 12時37分 NHK

首相 自衛隊派遣に3つの基本的判断基準
 
安倍総理大臣は、安全保障関連法案を審議する衆議院の特別委員会で、法案に基づく自衛隊の派遣について、
▽外交努力を尽くしたうえで、
▽わが国の主体的な判断のもと、
▽自衛隊の能力や装備などにふさわしい役割を果たす
ことの3点を、基本的な判断基準とする考えを示しました。
 
この中で公明党の北側副代表は、「国際平和支援法案」に基づく国際貢献のための後方支援について、
「国際法上の正当性という観点から国連決議があるということを絶対条件にし、国会の関与のところでは例外なき国会承認と、非常に厳しい縛りを第1番目、第2番目でかけている。厳しい要件にした理由を答えてほしい」
と質問しました。

これに対し安倍総理大臣は、
「国際法上の正当性の確保のため、措置が国際法上、適法なものであることに加えて、わが国が支援する諸外国の軍隊等の活動を当該外国が行うことを決定する国連決議や、問題となる事態に関連して国連加盟国の取り組みを求める国連決議がある場合のみ、認められるとしている」
と述べました。
 
そのうえで安倍総理大臣は、
「国会の関与等の民主的統制については、国際平和支援法が一般法であることに鑑みて、国民の理解を十分に得つつ、民主的統制を確保する観点から、例外なく国会の事前承認を必要としている」
と述べました。

また、安倍総理大臣は、安全保障関連法案に基づいて自衛隊を派遣する判断基準について、
「わが国の主体的判断のもと、自衛隊の能力、装備、経験に根ざした自衛隊にふさわしい役割を果たすが、その前提として、外交努力を尽くすことを重要な基点として、政策判断を下していく。この3点を、政策判断をしていくうえで基本的な判断基準としていきたい」
と述べました。

さらに、安倍総理大臣は、外国軍隊への後方支援が可能となる「重要影響事態」について、
「実際に武力紛争が発生し、または差し迫っているなどの場合に、事態の個別具体的な状況に則して、主に当事者の意思、能力、事態の発生場所、事態の規模、対応、推移をはじめ、当該事態に対処する、日米安全保障条約の目的の達成に寄与する活動を行う、アメリカ軍、その他の外国の軍隊などが行っている活動の内容などの要素を総合的に考慮して、わが国に戦禍が及ぶ可能性、国民に及ぶ被害などの影響の重要性などから客観的、合理的に判断する」
と述べました。

民主党の長島元防衛副大臣は、武力攻撃に至らないグレーゾーン事態への対処について、
「ホットスポットが集中する日本周辺の情勢を踏まえて、何をすべきか。1つは領域警備だが、この法制度を今回の法案の中に見つけることはできない。非常に残念で、端的に言って現行法制度では領域警備への対応は不十分だ」
と指摘しました。

これに対し安倍総理大臣は、
「あらかじめ、しっかりと海上保安庁も自衛隊も連携をとっていて、確実に総理大臣が判断し、閣議で決断ができるということがとても大切だ」
と述べました。

そのうえで安倍総理大臣は、民主党がグレーゾーン事態に対処するための「領域警備法案」の提出を検討していることについて、
「自衛隊が海上保安庁に代わって警察権を持って並存するという形では、ミリタリー対ミリタリーの衝突が直ちに起こってしまう危険性がある。あくまでも、相手が海上保安庁に対応する組織であれば、海上保安庁が出て行く。それが無理であれば自衛隊が出て行く。この速やかなスイッチが可能になることが大切だ」
と述べ、今回の安全保障法制の整備によるグレーゾーン事態への対応で十分だという認識を示しました。

一方、委員会の冒頭、浜田委員長は、野党側が、安倍総理大臣の答弁が長すぎると批判していることを踏まえ、
「委員会の審議には、国民も大変、注視している。安倍総理大臣をはじめ各大臣も、国民に分かりやすい簡潔な答弁をするようお願いを申し上げる」
と述べました。
 
これに対し安倍総理大臣は、
「私としては、国民に分かりやすく丁寧に答弁しているつもりだが、簡潔に答弁することの大切さを踏まえて今後とも留意していく考えだ」
と述べました。

また、中谷防衛大臣兼安全保障法制担当大臣は、27日の質疑で維新の党の柿沢幹事長に対し、
「武力の行使と武器の使用の違いが本当に分からないのか。それが分からないと議論できない」
などと述べたことについて、
「私の発言は大変不適切なもので、この場を借りておわびを申し上げる
」と陳謝しました。
 
 
 

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14 コメント

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Unknown (赤いキツネ)
2015-05-28 14:43:15
朝日の図解は分かりやすい。
ところで、
『改正される武力攻撃事態法で認められる集団的自衛権の行使は、アメリカが攻められてるのに日本が相手国と戦うというものです。これって、日本に関する、と言えますか?』
とのことだが、発想を転換させた方がいいと思う。ってか、論理が逆さまではないかと。これは、日本に関する、という以上は、それに該当するケースはまず想定できない、と理解すべきかと。つまり、個別的自衛権と同視できるケースでなければならない、従って、イラク戦争のようなケースは個別的自衛権のケースと同視できず、従って「集団的自衛権」(これってもはや所謂集団的自衛権、ではないよね。一応、安倍を自己満足させるためにそういうネーミングがつけてるってだけでw)は行使できない、ということになる。

これを前提にすれば、これから争うステージは、結局問題のケースが、個別的自衛権と同視できるものなのか、即ち、例の新三要件に該当するのか、ということになる(新三要件を充たす場合は、個別的自衛権が行使できるケースと重なる、との理解が前提だが)。

ところで、ホルムズ海峡での機雷掃討って、集団的自衛権の話だったのか。ちょっと驚き。でもこれって、三要件充たすのか?もし、先の前提に立てば、個別的自衛権と同視できるなら(三要件すべて充たすなら)当然可能、というか、常識的にやらないとまずいわけだが(右左関係なく反対する人なんていないでしょう)、これって異論なく充たすものなのか、国会でどう議論されてるのか、大いに関心があるところ。私が驚いた、というのも、これが三要件すべて充たす、ということには違和感を覚えたからだが。ここは専門的知識がないので国会での議論に注目したいところ。
議論の整理 (さ迷い猫)
2015-05-28 18:17:02
機雷掃討は東京新聞で記事があります。

ありがとうございます。自分も混乱したまま放置していたので、ここで「効率」よく整理させていただきました。
それより、前から私も疑問だったのですが、厳密に集団的自衛権の定義を示すことが必要ではないでしょうか。一般論としての、個別的自衛権と集団的自衛権の定義は存在しますが、その定義と、各々の国内でいうところの集団的自衛権の内容が一致するとは限りません。日本でもそうです。ブログ主様が、朝日の図について意見を述べられていましたが、それはおそらく(勘違いならすみません)、一般論としての定義を前提にしているのではないでしょうか。そうではなく、厳密に議論するためには、例の3要件に即した形で集団的自衛権の定義付けを行う必要があると思います(抽象論だなく、条文から定義付けをする)。
この考えが正しいとするなら、朝日の図の説明は特に問題ないのではないか、と思います。たぶん…
自衛隊の誇り (時々拝見)
2015-05-28 22:49:10
1.自衛隊は、一度も徴兵を行ったことがない。
2.自衛隊は、一度も日本人に武器を向けたことがない(私的な行動と退院同士の訓練は除く)。
3.自衛隊は、一度も他国民に武器を向けたことがない(おそらく・私的な行動は除く)。
4.戦後の東大卒に殺人を犯した者はいても、防衛大卒にはいない(受け売り)。
5.東大卒に職務として人を殺すこと(死刑)を命じた者はいても、防衛大卒にはいない。
6.東大卒に職務として人を殺すことを許可した者(法務大臣)はいても、防衛大卒にはいない。
 自衛隊の誇り、守りたいと思わないのは、どんな人でしょうね?
 なお、2.の誇りを泥まみれにしようとした岸信介という人がいましたね。子孫はさぞかし恥ずかしい思いをしているでしょう…日本人だったら。
もし第2次朝鮮戦争が起ったと想定すると (洲蛇亜林)
2015-05-29 23:53:59
これって3要件の解釈次第で戦争に参加することになるとおもいますが。
というか現行のままでも日本は米軍の後方基地になっているので攻撃されてもおかしくはないわけです。
しかし戦争に積極的に参加するのと基地を提供しているだけというのでは、やはり大きな違いはあるわけです。

実際に朝鮮半島有事が発生するかどうかは別として日本の自衛隊が米韓軍に加勢するすることが明確になれば、半島有事を抑止する力が大きくなるかもしれませんが、もし現実に半島有事となった場合には払う犠牲が大きくなることは明らかとおもいます。
Unknown (12434)
2015-05-30 12:07:08
http://m.facebook.com/story.php?story_fbid=298243870299888&id=119769421480668&refid=17&guid=ON

例の渡邉議員が、「野党は戦争法案とレッテル貼りをせずに代案を出せ」とか抜かしていますな。
私に言わせれば、代案作りたくても邪魔しているのが与党ですよ。憲法9条の解釈変更という狼藉の上に成り立つ法案なんて歪なだけです。これで対案を出せというなら、まずはそちらが解釈変更を撤回するのが筋でしょう。だから維新の会すらあの法案には批判的なんです。

9条については、渡邉議員と親交があった小林節教授の改正案があります。そうした改憲をした上での法案ならいいです。彼があれを知らないとは思えませんね。わかった上で無視しているのでしょう。
アベシの言ってること (時々拝見)
2015-05-30 18:03:56
 満州は日本の生命線ってことで出兵可ってことですね。
売・三代
 初代、戦中は、鬼畜米英(America Britain the Evil)とか言ってたのに、巣鴨で「教育」を受けた後、自衛隊に国民へ武器を向けさせようとしたり…
 次代、都民虐殺の指揮をした人間を叙勲したり、沖縄を買ったり(売国ならぬ買国?)…
 三代目、元寇の時の朝鮮が理想で、レッテル貼というレッテル貼が趣味なのか…国会でヤジを飛ばすこと再三のところを見ると、底が見えてきたような
 歴史の教科書に載りそうです。
良くまとめられていますね (山口透析テツ)
2015-06-01 10:24:54
参考になります。東京新聞等の図解も使われているようで、色々良いですね。
Facebookで紹介している方がいて、それで見に来ました。
アメブロを先月から使いだしたんですが(以前登録だけしていた)、文字数制限等もあり、他にすべきだったなぁとは感じています。
mixiの日記じゃあないんですけれどもね。
政府自民党は、なんかわざとわかりにくくしているね (L)
2015-06-01 19:23:55
 政府自民党は、なんかわざとわかりにくくしていますね。
 オリジナルの法律自体が、9条の縛りをアクロバティックに躱しながらひねくり出したもので、これを更に麻雀の偽装のように条文を弄りながら、邪な意図を捩じ込んでいます。さらにそれが10本もあるのですから、軍事法制の専門家が束にでもならないとよくわからないでしょう。私は既にアパシーで追いかけられません。政府は説明する気もないし。
 で、先日の東京新聞によると、切れ目のない対応に相応しく現実の事態とやらは複数の事態・法律が重複して適用されうるそうで。じゃあ、どういう場合分けで10本、11本の法律があるんだよ、と。
 要するに、こちら側を混乱させるのが目的で、巨大与党だから、政府が混乱しても時間が経ちさえすればよいということのようです。
 レイさんと水島朝穂さんの解説を読めばきっとわかるとは思います。しかし、向こうはぐちゃぐちゃだろうが矛盾してようが出鱈目だろうが、入れるべき要素が絶対にそうでないとは言えないレベルで入っていさえすればよいということなんでしょう。そんなものを読み解かなくてはいけないというのは大した修行であります。
 あと、成立直前には雨宮処凛さんが「14歳からの戦争法」とかというのを出すのでそれも勉強になりそうです。
Unknown (anonymat)
2015-06-28 18:31:56
まず「平和安全法制整備法」に対して「戦争法案」というレッテル貼りをしている時点で、この法案に対して「絶対反対」を前提にし、議論を誘導していることは問題でしょう。「レッテル貼り」という指摘がよっぽど悔しいからこそ「レッテル貼りというレッテル貼り」などと本末転倒な主張が出てくるのでしょう。
対案もなく在留邦人を見殺しにする「平和安全法制整備法案反対運動」こそ悪であると思います。あなた方は日米安保に守られた平和な日本で、在留邦人があなた方の所為で殺されても、「安倍ガー!」と責任をなすりつけるのでしょうね、きっと。
なんの知識もないあなた方は、私のことを「妄想野郎」と片付けて思考を止めておけばいいですよ(笑)
Unknown (anonymat)
2015-06-28 18:33:19
「ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。」
さて、反対意見を載せる勇気がお有りかな?(笑)

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