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鍵穴ラビュリントス

狭く深く(?)オタク
内容は日々の戯言
イギリス、日本、リヒテンシュタイン、大好きです
プラトニックlove好き

豆腐が美味しかった

2016-03-01 19:36:38 | 日記
今日は、
●ほうれん草のサッと煮
●鮭のホイル蒸し(しいたけ・たまねぎ入り)
●ごはん
●お豆腐の味噌汁
でした。
夕飯ね。

お豆腐の味噌汁があるのを忘れてて、最後に皆飲んだのですが、なんと!
『お豆腐って美味しい』
ことに気づきました。
今まで、あつあつの味噌汁で豆腐さまのことを考えてあげてなかった。
冷ややっこにするように、豆腐の味を考えるべきでした。
豆腐はだいたい味噌汁が冷めたぐらいでちょうど美味しくなる。そう思いました。


ナショナルギャラリー編短編・塚不二とリョーマ

2016-03-01 07:00:54 | テニプリ
ナショナルギャラリー編短編・リョーマがきた

昨日は不二先輩の誕生日でした。
いろいろ探してみたら、古い私の小説がでてきましたので、ここにしるします。



BLが苦手な方、BLの意味が分からない方は、なるべく見ないでください。
まあ見ても健全な文章ですが。

私、6年前、こんなすげー文章書いてたんだと自分でうひゃあと思いました(笑)
自惚れしてるし(笑)

◆注意◆
エロくないです。
頬にキスはします。くちびるにはしません。
R指定なし。
不二が手塚に抱っこするのも、服着た状態で、です。



※未来設定※
 手塚と不二はイギリスのナショナルギャラリーの近くのアパートに暮らしています。奥に不二先輩と裕太が住まう部屋。その隣に手塚の部屋。その隣に跡部の物置(部屋です)があります。ですが、不二は手塚の部屋に入りびたり。半分同棲です。ただ、注意。まだ性行為は行ったことはありません。
※職業※
 手塚・・・プロテニスプレイヤー
 不二・・・ミラクルドクター
 跡部・・・大会社のイギリス支社の課長
 裕太・・・看護師

サライ・・・イギリスの貴族の中の貴族だが、医者。
      ミラクルドクター不二の弟子。
      (私のオリジナル人物)

はじまりはじまり



 帽子のつばをさらに沈めるリョーマを目の前に、不二はぷうと頬を膨らました。
「もう。越前てば、いっつも急なんだから」
「ども、ッス」
 雲一つない青空。太陽がいろいろな色の光を投げかけ、照っていた。リョーマは風に翻る不二の白衣を、眩しそうに見上げた。
 緊急で運ばれてきた男性の心臓手術を終え、不二はほっと一息ついて自分の机でコーヒーを飲んでいた。次の予約の大腸の手術まであと一時間半ほど。それまで暫く身体を休めて備えようと、ちょうど占いの雑誌を手にとって読み始めたとき、サライが悲しげな顔をして不二を呼びにやってきたのだった。
「ねぇドクター不二い」
「あ、サライ。どこ行ってたの」
「ちょっと弟が携帯に電話してきたから、外に。そしたらねテニスバッグ背負った男の子が、ぼくにドクター不二呼んでくれないって言うんですよ」
「へぇ?」
「なんで、やっぱりドクター不二はテニス少年に人気ですね。ぼくは……」
「そんなことないよ。サライはよくやってるし。ボク好きだよ?」
「その好きはぼくが求めてる好きじゃないでしょ。ひどいよ、もぉ」
 眉を下げたサライは、本来ならどんな相手だっておとせそうな美男子である。生粋のロンドンっ子、そして女王陛下も一目置いている大金持ちの息子、それがあろうことか絶対におとせない男に恋をしてしまった。
「で? 待ってるのその子?」
その相手は今サライの目の前でにっこりと微笑み、サライに早く続きを言おうねと迫る。それでもひたすらに想っていたいという心は諦めきれず、ため息まじりにサライは答えた。
「はい。アメリカ的な男の子で、背が低い子です。知り合い、ですよね」
――え、越前?! まさかね。
「うーん。とにかく行ってみるよ」
柔らかな動作で立ち上がり、サライに微笑をあげて部屋を出て行くドクター不二。サライは恨めしそうにその華奢な背中を見送った。そして少しでも自分の想う人の体温を感じていたくて、空になった椅子に座って残された占い雑誌をめくった。
 うぃぃん。自動ドアが開き、一歩踏み出すと、懐かしいその名称を呼ばれた。ゆっくり、不二は顔を呼ばれた方向へと向ける。
「不二先輩」
「やあ越前」
――くすっ相変わらずの白いフィラの帽子。似合ってる。
 病院の待合室に入ってればよかったのに、そう言うと「ういっす」と言って取り合ってくれない。そんな細かいところまで、会ったときから全然変わらなかった。
「ふふっ」
「不二先輩。意味ありげな微笑み、怖いッス」
「そうかな。べつに意味なんてないよ。越前可愛いな、ってこと、強いて言えばね」
「それがあるって言うんス」
とにかく入ろうよ、と促して不二とリョーマは一緒に自動ドアをかいくぐり、適度に冷房の利いた病院の待合室へと入った。
 不二が勤めている病院は、イギリスの名のある大学病院である。ここで二年間の研修を受けて、それから不二と裕太はようやく一人前の医師と看護師になるのだった。
 といっても、今からもう不二の腕前はすごい。ミラクルドクター不二、そう世間で騒がれ、どんなに難しい手術でも成功率は半端じゃない。裕太と同い年、つまり一歳年下のサライを助手につけ、弟の裕太はその器械出し看護師としてオペを行う。
 メスを持つと静かに開眼するヘーゼルの瞳は青い光を帯びて、キラリと不敵に輝く。その凛とした美しさも半端ではなかった。
 普段の優しい細い瞳からは想像もできないその美しくも恐ろしい瞳は、半ば同居しているらしいプロテニスプレイヤー手塚国光と一緒にテニスで遊んでいるときにも窺える。遊ぶ、というほどのものでない。その冷たく綺麗な不二の瞳は、彼が本気であるという証拠だ。
――あ、また。不二先輩からいい匂いが。
 リョーマはその先輩に憧れ、恋い慕っていたあの頃の自分を思い出した。まだ幼くて小さくて。今も小さいけれどその今とも比べようもないくらい俺は小さくて。そしてふわり、綺麗な柔らかな茶色の髪が揺れてなんともいえない香りが漂ったとき、不覚にも男のその先輩に恋してしまった。ねえ越前、その優しい声が嬉しくて、そして会ったその初日から俺を認めてくれていて。けれど不二先輩はもうその頃から、いや俺が青春学園中等部に入学する以前からずっと、恋情を全て手塚部長に注いでいた。
 知ったときのショックは忘れられない。それでも、敵わないと瞳を逸らした自分を、不安げに気遣ってくれた先輩を恋慕う気持ちは捨てられなくて。今も、ちょっとだけ、先輩が好きだ。プロテニスプレイヤー越前リョーマ、物心つく前からの夢だったこと。それは自分で決めたことだと豪語できる。でもね。手塚部長、少しはあんたのおかげでもあるかもしれない。
「ね、越前」
ほらまた。きっと、もう一人の弟みたく俺のこと見ているんでしょうけど。だけど、嬉しいんスよ、その声ほんとに。
「ボクに何の用だったの?」
やんわりした口調、相変わらずッスね。
 リョーマはふうと肩で息をつくと、真っ直ぐに不二の瞳をとらえて、そして言った。
「部長――手塚先輩と勝負したいと思って、不二先輩に都合を聞きに来た」
「――え、ボクに?!」
「そう。だって、同棲しているんでしょ?」
 サボテンの花の香水を、今日もつけてきた。不二が香水に手を伸ばすようになったということを、ちょっとしたきっかけで手塚が跡部に話したのだが、そうしたら跡部が様々な種類のものを見つけ出しては不二にくれるようになった。
 悪いよ。そう言うと、俺様からのささやかな好意だ、受け取れ。そう言って押し付ける。仕方ないから、四分の三の金額は出すということで承知してもらった。
――まったく。でも嬉しいけどね。
サボテンの花はとにかく希少価値。細やかに小学生の時代からサボテンを世話し続けてきた不二ですら、まだ二桁の数しか咲かせていなかった。
 今朝は寝惚けてて、そしたら手塚が
「不二、起きろ!」
そう怒鳴って、ベッドから転がりだされた。
「痛い。ひどいよ手塚ぁ」
「痛くはないはずだが。俺が抱き締めているからな」
「えぇっ?」
手塚にお姫様抱っこされていることに気付いて、頬が熱くなるのが自分でも分かる。手塚の漆黒の瞳が、眼鏡をまだかけていないからか、いつもより大きく、そして優しく瞬いた。
――キミって、ボクへの優しさの最大値もってるのかな。
「ずっと、ボクたちの想いが上昇していければいいよね」
スゥっと自然と口から漏れでた言葉に、自分で赤面した。
「ああ。そうだな」
すぐに頷き返してくれたキミが愛しくて。にっこり笑ったら、頬をつんつんと突かれた。ひんやり、キミの指先が冷たい。
「わ、何するのさ」
「おまえはすぐに赤くなる」
また、その台詞に薄紅色に染められて、手塚の瞳が優しく笑ってくれた。
 手塚の作った朝ごはんを慌しく食べて、「いってきます」と靴を履いた途端、「待て!」と手塚にまた怒鳴られた。
「な、何さ?」
「おまえ、香水を忘れている」
「あぁ…べつにいいや」
「よくない。俺がかけてやる」
「え、あ、ありがと」
――うわ、手塚ったらかけ過ぎだって。
「よしこれでいい。行ってこい」
「うん、行ってくるね。ばいばい」
手を振って、ドアが閉まったとき、ふんわりした風が香水の匂いをそこらじゅうにぶちまけた。
――やっぱりかけ過ぎだ。
でも手塚がわざわざしてくれたことだから、胸の奥はほんわり暖かくて、不二はこのなんだか不思議な気持ちをかみしめて、病院に向かったのだった。
 みんななんとも言わないけれど、越前くらいは何か言うかな。そう思っていたら、越前はちらっと髪を見上げて満足そうな笑みを零した。
――んー?
何に笑ったんだろうね?
「ね、越前。ボクに何の用だったの?」
一瞬の間。
「部長――手塚先輩と勝負したいと思って、不二先輩に都合を聞きに来た」
「――え、ボクに?!」
「そう。だって、同棲しているんでしょ?」
どきっ胸がはねあがる。同棲…ね、確かに。キスすらしてないけどね。
「ど、同棲って手塚が聞いたら怒りそうな響きはらんでるよね」
「ねえ先輩、はぐらかさないでよ。同棲してるんでしょ? だから」
「だから? もしかしてアパートの場所が分からなかったのかな? くす越前ったら」
「な、なに」
「芳香オンチ」
「え。それってどっちの? 不二先輩の匂いならとっくのとうに気付いてますよ。でも俺は昔の、もっとよく先輩見ないと分からないような繊細な匂いのほうが好きッスけど」
「え? え、越前?」
「昔の不二先輩のほうが好きって言ってるんス。だって」
――だって。まだ部長が自分の不二先輩への想い、気付いてなかったから。だから、俺
  が先輩のこと好きっていうこと、こんなに自分で切なくなることはなかったから。
「だって結構強いもん今、香水。きっと手塚先輩が今朝無理矢理かけたとか、だよね」
「えぇ! ど、どうして分かるのさっ越前」
「え。やっぱりそうだったんだ……。同棲してるんだ」
「もっもう! 同棲しているってわけじゃないんだから」
「不二先輩。なーんかツンデレッスね」
「誰のせいかな? ふふふ」
「わ、怖いッス、それ。でも安心した」
「え?」
純粋に首をかしげる不二に、リョーマはほぉと見惚れて息をついた。綺麗。茶色の髪が艶やかで、ふわふわ繊細に揺れて綺麗だ、この人。
「不二先輩がずーと同じで。みんなに優しくて、――中でも部長が特別で」
「え越前……」
「俺、だから不二先輩が好きなんだなってこの頃思います」
「越前……それって」
――ボクへの告白? まさか、越前に限ってそんなこと、たぶんないよね。
  「好き」って違う意味……だよね。あ、ありがとう越前。
「ありがとう。越前」
にっこり笑った不二の優しい台詞に、リョーマはぐさりと胸が痛んだが、表面上はできる限りの照れ笑いをして、その場は終わった。

――ここか。
 ぎりぎりまで近寄って見上げると、その二階建てのアパートがまるで聳え立つ楼閣のように思われた。
――待ってろよ。部長。
道の向こうにはロンドン・ナショナルギャラリーの賑わいがよく見える。
「ふーん。けっこーいい場所じゃん」
風がさあっと吹き過ぎる。後ろから深い足音が近づいて、リョーマは胸が高鳴っていくのを覚えた。
「越前…か。何をしにきた」
低く響く妖艶な声音。
「――あんたと戦いにきた」
振り返るリョーマには、コマ写しのようにその最大の敵の姿が映しだされていた。

 大腸手術が無事終わった。患者さんは綺麗な女の人だった、ネイルが姉さんの趣味に似ていると思った。手術室を出る際、裕太にそう言ったら裕太もそうだねと肯いた。
 医者は患者を人として見ない、特に外科医は。そうささやかれている言葉ははたして正しいのだろうかとついつい思ってしまう。
――ボクもいつか、そんなふうになるのだろうか。
サライはどうなのかな。眠そうにふわあとあくびした彼に、不二は微笑して近寄っていった。
 今日は不二は病院の夜番だった。リョーマが手塚のもとへと向かったのは昼の二時過ぎ。越前の性格からあわせて考えても、二人の草試合は今日の午後行われるはずでそれを見られるよしはないだろうと不二は思った。
「見たかったな」
ぽつんサライの前に来て飛び出した言葉はそれで、不二は少し慌てた。
「あ、えっとねサライ」
「ほんとですね~、ドクター不二」
サライが眠そうに相槌を打った。
「ぼくだってドクター不二と一緒にベッドで寝たいよ」
「サ、サライ?」
どうやら意味が通じない領域に彼がいるのだと察知して、不二はぽんぽんとサライの背中を叩き、そっとその自分とよく似た華奢な背中に微笑んだ。
――お疲れ様。
少しでも休まってくれたらいい、そう思う。サライの気持ちにはたぶん応えてあげられないだろうけれど。
「サライ、今日夜番?」
「え? あれ、えっとぼくが夜番かって? 違いますよ」
「そう。ボクは夜番なんだ。そっか、じゃあ雑誌でも読んでるほかないみたいだね」
「じゃあぼくちょっと誰かと話してきます」
「……えっ」
瞳をこすりながらぱたぱた走っていく後輩を、不二は呆然として見送った。
――嫌われちゃったのかな。ボク何かした…?
  でも、確かにボクから離れたほうがサライにはいいかもしれないね。
「はぁ」
こんなときこそ手塚がいてくれたら、どんなに温まるだろうと思ってみたが、そうもいかない。
「手塚ぁ」
髪の毛の痛烈な芳香こそが、今日の手塚の想いだと心の中に言い聞かせ、不二はそっと自分の髪を撫でて気を休めている最中――。
「不二!」
突如した、耳にやすらかなその低い声に、不二はびっくりしてその方向を見上げた――というのはちょうど真上から手塚の声が発せられたのだった。
「て、手塚!? ど、どうしてキミがここに」
「今呼んだだろう」
「それはそうだけど…そんな都合よく」
「そうだな。推測に過ぎないが、俺はおまえが呼べばいつでも存在するのかもしれない」
「え? 手塚どうしたの、何かの台詞?」
「いやなんでもない。それよりもな不二……」
 ゆっくりペースで歩いていたら、いつのまにやらオペの仲間たちはみなどこかに行ってしまったようだった。真っ白い廊下にキミが立っていて、ボクが寄り添っている、その二人だけの空間。やっぱりキミといるとあったまる。
「手塚ぁ」
手塚の言葉を遮って、思ったまま不二は手塚にぎゅうと抱きついた。
 抱きつかれた手塚は一瞬驚きの表情を見せて、すぐに不二の背に手を伸ばして慈しむように茶色の髪を撫でてやった。
「少し湿っているな…」
茶色の下地に煌く光が眩い。
「手術が終わったばかりだからね」
「そうか」
「うん…」
「不二、話があるのだが」
改めて、真摯に瞳を覗かれて、少しくすぐったい感覚に襲われる。
「あ、そうだったよねごめん。なに?」
「越前に試合を申し込まれた」
「ああそうだろうね」
「そうだろうね、って知っているのか?」
――越前がロンドンにいること自体、不二おまえは知っているのか?
手塚の理由を説明しろというひそめられた眉に、不二はくすくす笑ってしまった。
「今日越前が病院に来たの」
「病院に?」
「うん。で、アパートの場所を聞くんだ。ボクとキミがね同棲してるのかって言ってた。きっと大学病院のほうが道分かりやすかったんじゃないの? 英二とかはボクたちの状況を全部知っているしね、ボクが医者だってことよく知ってた」
「そうか」
「それで試合したの?」
「迷っている」
「えっ」
微かに不二の眉が歪められる。それは本当に微かなために、人から見ればいつもどおりの笑みにしか見えないが、手塚にはそれがよく分かった。少し狼狽する手塚を前に、
「何に」
不二は辛烈な響きを込めて言い放った。
「越前はせっかく来たんだよ?」
「しかし今日は」
「あ~! ドクター不二い!」
「サライ?」
「緊急手術に呼ばれてる。工場で爆発事故。あと五分くらいで救急車がつくって」
「え…。うん、分かった!」
ぱたぱた走っていくサライを追っていた瞳をはずし、不二は手塚のほうへ向き直った。
「手塚。ごめん行かなきゃ」
「そのようだな」
「うん。今日は一応夜番だったけど、このぶんじゃみんなそうかな」
「ああ」
手塚の瞳が今朝よりもまた優しく光った気がして、不二は不思議そうにその光を覗き込んだ。
「頑張ってこい」
「ボク行くね。越前との試合は?」
「おまえが今日いないなら、やることにする」
「もう日が沈むよ」
「知ってる。しかしやれ、というのがおまえの望みだろう」
不二はハッと気付いた。
――ああボク馬鹿だった。手塚の瞳がちょっと潤んでいたりするの、それは。
「んんん。試合は明日、だね。手塚、今日熱あるんでしょ、ごめんね。ボクもっと早くに気付かなくて――」
――だって、手塚が病院に直接来るなんて、めったにないもの。
不二が爪先立ちして手塚の額に額をくっつけると、やはり熱があるのだと確信できた。手塚は胸がきゅーんとなって、「どきどきしているからだ」と呟いたものの口の中だけでそれは終わった。
「今日は早く寝てね。ボク、帰ったらキミの横にすぐに行くから」
「しかしそれでは風邪が」
「関係ないよ。ボクはキミの役に立ちたいの。キミの横に行きたいの。そうでなきゃ、きっとボクすごいひどい病気になっちゃうと思う」
「不二……」
嬉しそうに頷く彼に最上級の微笑みを与えて。
「じゃあもう行くね」
「ああ。待ってる」

 ヒグマのシールの貼られた鍵を取り出し、越前に泊まっていくよう言った。散々に迷った。というのは俺の部屋を使わせるか不二の部屋を使わせるか。
「どちらがいい」
「アンタ決めてよ、都合とかあるんじゃないの?」
「相変わらずの奴だな。わかった」
そう言ってポケットをまさぐったときに、決めた。不二と裕太くんの部屋にしよう。
「今日は早く寝てね。ボク、帰ったらキミの横にすぐに行くから。キミの役に立ちたいの。キミの横に行きたいの」
耳の奥に余韻を伴って残る、彼の最上級の甘い囁き。そしてそれとともに思い出されるヘーゼルの瞳に宿る俺だけの為の優しさ。
――明け方、不二は俺の部屋に来る。
 手塚は確信していた。自分の中で肯いて、アパートの二階の通路の行き止まりでヒグマのシールのそれを鍵穴に差し込むと、宵のナショナルギャラリー付近から洩れる灯りに銀の色がちかりちかり反射した。
「こっちだ。越前」
そっと空を見上げれば、そちらの方向に風船みたいなオレンジと紫色の太陽があった。
「ウィッース」
その声とともに、ぎいとドアが開いた。
 不二兄弟の部屋は、卵、小麦粉、バターやらのお菓子の匂いが立ち込めていた。二人とも毎年の二月十四日のため甘いものには慣れているはずなのに、手塚は眉をしかめ、その後ろでリョーマは軽くむせる、そのくらい強い匂いである。
「ここ、裕太さんの部屋ですか」
きょろきょろ見回しながらリョーマが呟く。手塚が電灯を点けると、テーブルの上に今朝作ったのだろうスコーンがラップにくるまって幾つか置かれているのが見えた。
「ていっても、ベッドが二つ……」
「不二もいるからな」
当然のような手塚の台詞。
「…へぇ」
――アンタと寝てるくせに。しらばっくれないでよね。
眼光を細めるリョーマをよそに、手塚はスコーンを一つ左手にとって眺めながらおもむろに口を開いた。
「ふぅまったく」
「何がッスか?」
「越前。次からはホテルをとって来い」
その言葉にまた、リョーマの眉が挑戦的に歪められる。
「え。次って。ふーん二回も俺がアンタんとこ来るって期待してるんだ」
「違うのか」
テーブルの上にはメモがあり、そこには兄への言付けと思われるものが走り書きされていた。
〈兄貴と手塚さん、それぞれ1個だけだからね!〉
「べつに違わないけど。アンタさえよければまた来たいけど」
――あと、不二先輩がよければ、ね。
「そぅか」
 二つ、スコーンを手に持って玄関へと歩いていく手塚に、リョーマは急いで言葉を繋いだ。
「ねぇまだ話終わってないんだけど?」
「なんだ?」
一息吐いて、目の前の相手の眼を捕らえた。
「次、来てやるよ。その代わり」
相手がゆっくりと振り向く。
――う、わ。
振り向くその眼には、微熱があるにも関わらず、うすい眼鏡の奥にいつもどおりの手塚国光という存在の漆黒の底知れぬ力が篭っていた。
――やはりアンタには負けられない。
気圧されつつ、ここに立っているというぞくぞく感。武者震いを相手に気付かれないよう、初めて会った中一からずっと変わらない強い視線を、想いのままに手塚にぶつける。
「次、来てやるよ。その代わり、今回の試合、早くやりたいんだよね。だから明日には風邪治してくれない? そうじゃなきゃ困る」
最大の敵のフィギュアが今はゆっくりと頷く。
「ああ。わかっている」
聞きなれた響きは、リョーマの心で呟いた言葉にぴったり一致していた。
 スッ、手塚の左腕がまっすぐ斜めに上がって、二つのうちの一つのベッドを指し示す。漆黒の瞳がそっと自分から離され、ドアが微かに鈍い音を立てて閉まる。取り残されたリョーマはさきほどと打って変わって、おずおずとその指定されたベッドに腰掛けて荷物を降ろした。

 何本もの手が差し伸べられて、一人のひとを持ち上げる。合図とともにオペ台に乗せて、そのケガの程度の重い男性の手術が始まった。
「メス」
「はい」
まだ一応は研修医でありながらも、不二兄弟の巧みな連携プレーはこの病院の中でも有数だ。サライはミラクルドクター不二の華麗な外科手術を、医者として真剣に見つめていた。
 工場爆発事故は重い。緊急手術室の前の廊下だけでなく、たくさんの廊下に患者がつめこまれ、激しいうめき声をあげる者、ただただ荒い息を繰り返す者、顔色が非常に悪くぐったりするしか今はなすすべがない者、それらのひとたちの周りを早足で歩きつつ緊急医の卵たちが声をあげながら様子を診ている。
 不二たちのグループは緊急専門ではないため、駆り出された形となっているが、このときとばかりはそんな区別は漠然どころか無で当たり前なのであった。
「サライ、ちょっとこれあのひとに渡して」
そのいつものグループというのも、人数が半分になっている。頷いてサライが看護師に器具を渡すと、次には隣の台のグループの患者を下ろすのを手伝わされた。
「ありがと」
「次の患者さんは」
――ぼくだって何かしたいのに。
そう先走る気持ちを抑えて、これでも役にうんと立っているのだと自分に言い聞かす。緊急医の中のリーダーが怒鳴って、至るところで医者たちが怒鳴って、看護師が忙しく動き回る。
「ふう、終わった」
 ミラクルドクター不二の手術はいつどんな状況でも確かで安定しているとサライは思った。喧騒の手術室の中で彼の声だけが可愛らしい。サライは頬を赤らめ、そして今は大変なときなのだと慌ててぶんぶんと首を横に振った。
「そうですね。よかったですドクター不二」
「じゃ」
裕太がそう言ってぱたぱたとどこかに走っていく。患者さんを台から下ろして、二人は今度は廊下の担当へと回った。
 それほど大きな工場ではなかったので、怪我人は五十人まではいかないだろうと思われた。収拾がついてきたから研究医たちご苦労さま、そうリーダーに言われて、サライと不二は眠い目を抑え、病院の待合室を歩いていた。
「ドクター不二。一緒に乗って帰りますよね?」
「うん。いいの?」
「もちろんです。裕太はまだやっているんですよね、看護師大変ですね。あああ、折角ならドクター不二ぃぼくのうちまで一緒に来てくれたっていいのに」
「それは駄目。特に今日はね」
――特に今日はって? なんでですか?
不二が辛そうに欠伸をする。そういえば、このごろドクター不二は夜番続きだったなと気付いて、言及するのは止めた。
――きっと今日手塚さんが来ていたから、関係あるのかも。
  まぁいいや、ぼくも眠たいや…。
 病院の前にはもう黒いロールスロイスのリムジンが止まっていた。その黒光りが夜の大気にどこまでも透明に跳ね返る。運転席からパーシーが降りてきて、白い手袋を組み合わせながら深々とお辞儀をした。
「サライ坊ちゃま、不二さま」
「うんパーシー」
「今日もお願いね」
 言葉少なに二人が乗り込むと、不二は片肘をついてぼんやり窓の外を眺め始めた。横目でその様子を確認し、サライはパーシーに話しかける。
「メルチーは寝てた?」
「はいサライ様。ブランブリエール侯爵がおっしゃっていましたが、眠いのを一生懸命我慢してサライお兄様はいつ戻ってくるの、とばかりおっしゃっていたと」
「可哀相にメルチー」
「次の休みに、バースのバートレット家に行きますよね。メルチー様はバース行きをそれはそれは楽しみにしておりますよ」
「あ、そうだね! ぼくも一緒に休暇とって行くものね」
「はい。久しぶりに従姉弟のジョゼフ様、ジュリア様に会えるともおっしゃっているそうでございます」
「ぼくはクリスティーンに会えるのが楽しみ」
「クリスティーン様はそういえば最近ベールをかぶるようになったとか聞きました」
「え、そうなの?! うわー会ってくれるかなあ。あ…っと、あのね、明日――じゃなくってもう今日、今日はねそういえばメルチーの運勢二番目だったんだよ」
「いいほうから二番目ですか?」
「うん。そう。ドクター不二のうお座は三番目だったよね。ぼくのてんびん座は十番目だった」
ちらっと横を見遣れば、同時に不二もサライを見て、にっこり微笑んだ。
「で、おひつじ座だっけメルチーは?」
「うん、そうだよ」
サライもにっこりと笑う。
「ぼくの占い雑誌、面白かった?」
「もちろん。だってドクター不二のですからね」
 ロンドンの夜は冷たく、暗く、そして透明。窓から吹きぬける風がさわさわと車の中の者たちの髪を弄んではまた旅立つ。
「そっかぁ二番目って、いいよね。ほら、よくあるじゃない。最高だとあれって」
不二が静かに言葉を紡ぐ。
「あれって何、ドクター不二?」
「月は満月のあと必ず欠けるよね」
「ええ」
「アーサー王物語でも、円卓の騎士が揃ったときにアーサーとマーチンは顔を見合わせるじゃない。そしてやっぱりその日を境にアーサー王の権威は下降していく。――ってサライ知ってるでしょ」
「はい。でも、ドクター不二がこう、夜にしみじみと語ってくださると雰囲気が違って……ですよ」
「え、なにもう一回言って?」
「なんでもないですよ?」
ぷうと頬を膨らませるあなたが、先輩が愛しくて。
 トルストイの弾き語りや、聖杯伝説も織り交ぜた、愛と知の物語。アーサー王は湖の上から始まって湖の上で終わった。そしてアーサー王の妻ギニヴィアはラーンスロットと間違いの恋をしてしまってしかしそれは仕方のないことでそれで――、不二ははぁと深いため息をついてそのロマンスに想いを馳せた。
「もうサライ、言ってよ。ほらボクのアパート見えてきたし」
「ふふ。だから、雰囲気が違って、ドクター不二と夜を一緒に味わってるんだなあと思って嬉しいってこと。言いたかったのは」
「到着いたしました」
「――着いたね」
「――着きましたね」
 夜、満天の星空の中に少し欠けた金色の月が優しげに灯っていた。
「じゃねサライ。また」
「じゃ、またドクター不二」
 サライの車が視界から見えなくなるまで、不二はアパートの二階から見送るのが常だった。

 夜のしじまがゆっくりと不二を包んでいた。
 そっと合鍵で手塚の部屋のドアを開ける。ドアノブに手をかけた途端、かぁぁっと不二は心臓がどきどき跳ね上がるのを感じて思わず手の平で胸を押さえた。
――どうしたのかな、ボク。
ぎゅうと自分の指先が胸にくいこみ、僅かな痛みに顔をしかめる。金色の月をもう一度見上げて、それに向かって微笑むと、月もにっこり笑いかえしてくれた気がした。
――ね? 大丈夫。
 そっとドアを開け、手塚を起こさないように素早く静かに身体を部屋に入れた。案の定手塚はベッドにくるまってすやすや寝ている。規則正しい息の音が聞こえてくる。不二は暫く立ち尽くして、眠たいのも忘れて嬉しそうに手塚を眺めていた。
――キミの息が織り成す静けさに、ボクあますところなくキスしたい。
途端、自分の唇に意識が馳せて、わけもなく赤面した。
「ただいま……手塚」
自発的に声が洩れた。
 普段は空気の揺らぎに敏感なはずの手塚が、起きない。そのことは不思議で、より不二の微笑みを倍増させる。早く風邪を治して越前と試合してもらいたいなと月に願った。
 シャワーを浴びて着替えて、ようやく手塚の横に身をすりこませると、ほんのり漂う香りに不二は首を傾げた。
――なんの香りだろう?
手塚の頬に、久しぶりに自分から接吻した。
――ふふ、手塚の味……。
そおっと手を差し伸べていつもどおり手塚を抱く。その胸に自分の頭をうずめると、急に忘れていた眠気が疾風のごとく不二を襲い、すぐに部屋に柔らかな寝息の二重奏がもたらされた。
 しばらく経って手塚が眼を覚ました。不二を待って、越前との試合を考えて、ついつい間隔を空けて起きてしまっていたのが、今初めて、不二が傍にいて自分の背中に手を回しているのが分かると手塚もすぅっとまた眠りに引き込まれそうになった。
――やはり不二が傍にいると安心する。
自分も彼の背中に腕を回す。と、繊細な不二の肩が震えて、ヘーゼルの睫毛をのせた瞼が小刻みに揺れ、自分にまっすぐとひらいた。
――花の開花。
いつも思ってしまう。見惚れる。
「すまない、起こしてし」
まった。最後まで言えず、その花の精の声に阻まれた。
「手塚っ、起きたの?」
「ああ。だがもう寝るところだが?」
「そぉ? お水、飲んだら?」
「そうだな…。ああ、水か、欲しいな」
「わかった。待っててね。飲んだほうがいいと思うよ」
「飲む」
 ベッドからすっと抜け出し、不二の姿が早くも台所に消える。すぐ、プラスチックのコップを片手に戻ってきて、上半身を起こしている手塚に渡した。
「どうしたの?」
なかなかそのレンジャーのコップに口をつけない手塚を前に、首を傾げて不二が問う。
「いや、ただな」
「ん? なあに手塚」
ため息を吐いて、手塚は半分ほど飲んでから不二にコップを返すのだった。
「いらなかった? でも本当に飲んだほうがいいかと思って…ごめんね」
はぁと吐く手塚の息がいつもより熱い。
「いや」
「――え?」
「ただ、お前が『ボクが飲ませてあげる』と悪戯めいて言わないのが気になってな。言うかと思っていたんだ」
――え、手塚。
  キミってそういうこと考えるほうだっけ?
不二は内心焦ったが、表情にはおくびにも出さず、
「くす、いいよ。ボクが飲ませてあげる」
そう言って残り半分を手塚の口に飲ませてあげた。
「ありがとう不二」
「どういたしまして。姉さんもボクによくこうしてくれたな」
 ベッドに再び潜り込むと、手塚が心急いたように不二を抱きしめてそしてまた急に離し、二人の間に空間を空けた。
「うん?」
ボクっていつもキミに翻弄される運命なのかも。
「あ…すまない。不二」
「……キミと離れると寒いんだけど?」
手塚はぽつりと何か呟いた。「よく聞こえないよ」、そう言って怒ったように不二は上体を起こして窓から外を見ているふりをしていた。
「やはり風邪がうつると困る」
ぽつんと静寂に包まれた台詞に、不二は思いきり吹き出した。
「え?」
「意地が悪いな。今のはいくらなんでも聞こえただろう。やはり風邪が」
「分かってる。ただ、すごくキミらしくて」
寝転がって優しく手塚に微笑む。
――手塚ってほんと、びっくりするくらいに優しいんだから…。
  こんなときくらい、ボクを頼ってくれたっていいのにね。役に立ちたいのに。
なんだかその微笑みに、淋しさもわずか添えてしまったと不二は思った。
「キミらしくて、なんだ?」
「ふふ、面白かった」
淋しい風に言ってしまった。けど、眠いから誤魔化すことなんてムリなんだ、ごめんね。
「不二は甘いな」
――甘い?!
何故だか手塚の瞳がいつもより透度高く純粋な恋情を含んでいるように感じながらも、不二は今の手塚の言葉を反芻してた。
――甘い? それって、
  たやすくだまされるってその意味?!
  それとも……ボクがsweetnessってゆうこと?
  で、でもキミ今、ボクに唇触れてないじゃん?
手塚のこの瞳は、ボクをだましているって語ってない、よね。第一キミがボクをだますなんて考えられない。不二がひとり煩悶していると、隣で手塚がうとうとしてきたのが分かった。
「おやすみ、手塚」
「ああ」
きっとボクのこと好きって意味にとっておこう、そう思って不二も瞳を閉じた瞬間にまた手塚のその艶やかな低い声が不二の耳元で響いた。
「不二、ほんとうに綺麗な匂いだ」
思考が停止する。
「え」
しぼりだした声に応えたのは、手塚の「おやすみ」ただそれだけだった。
 ボクの匂いが甘くて綺麗。
 キミに言われると最高にどきどきする。
 淋しくなんてちっともないや。
 やっぱりキミといることって嬉しさの連続なんだね。
 不二もつられてうとうとしながら、そういえば越前にも言われていたなあ、そうかさっきボクが感じたほんのりした香りってボクの香りだったんだ、あまり静かだから自分でも感じられたんだろな。そう思って眠りに落ちていった。
 夢の中では、キレイなお花畑で見たことあるような顔の妖精さんたちが舞っていた。また別の次元では白いレースのベールがゆれて爽やかな教会の鐘の音が聞こえていた。


 プロテニスプレイヤー手塚国光とプロテニスプレイヤー越前リョーマの草試合が、ロンドンナショナルギャラリー近くのテニスコートで行われようとしていた。
 とん、とん。
 硬い音を立て、黄色いボールが跳ね返る。
 ぱしっ。手で掴み、膝が曲がり、肘がまっすぐに伸ばされて、手塚のサーブから試合が始まった。目に見えない速さのボールを、爛々と輝く大きな瞳で捉える背の低いリョーマ。今、まさに再び決戦の幕が開けようとしていた。
 ガシッ、とフェンスが軋む。
 白い白衣にいろんな色を投げかける眩しい太陽光、茶色の髪がそよ風にたなびき、ほんのりした繊細な甘い香りに傍にいる跡部景吾は眼を開いた。
 ミラクルドクター不二はフェンスを掴み、一心にその試合を瞳に焼き付けようとしていた。

2010/04/07、5/26、27、29


不二先輩誕生日 happy birthday

2016-02-29 18:58:06 | テニプリ
私の妄想世界について話します。
BLが苦手な方、BLの意味が分からない方は、見ないでください。逃げてください。
◆追記◆
なんかR指定なしな非常に安全な文章になったので、見ていいです。
ちょっとした手塚と不二と跡部の会話です。




※未来設定※
 手塚と不二はイギリスのナショナルギャラリーの近くのアパートに暮らしています。奥に不二先輩と裕太が住まう部屋。その隣に手塚の部屋。その隣に跡部の物置(部屋です)があります。ですが、不二は手塚の部屋に入りびたり。半分同棲です。ただ、注意。まだ性行為は行ったことはありません。
※職業※
 手塚・・・プロテニスプレイヤー
 不二・・・ミラクルドクター
 跡部・・・大会社のイギリス支社の課長
 裕太・・・看護師


手塚「不二……」
不二「なあに?」
手塚「今日は珍しくちゃんとした誕生日を迎えられたな。
   おめでとう。これは俺からの贈り物だ」
不二「ふふ、ありがとう。キミのプレゼントってなんだろう」
跡部「あーん? 俺様からもプレゼントを贈ってやる。
   ありがたくもらえ」
不二「跡部からのプレゼントなら大体予想つくんだけど……。
   ありがとう跡部」
 不二はひろげてみて、あっ、と小さな驚きの声を漏らした。
 跡部からは、金のブローチと金の砂時計。
 そして……、手塚からは、洋書だった。フランス語で書かれた『Le Petit Prince』。日本語で言えば『星の王子さま』だ。
不二「懐かしいや……。ボク、ほんとは飛行士に
   なりたかったんだよね。高校二年生、までだけど」
手塚「そうだったのか?」
跡部「ミラクルドクターになったお前をみれば、
   飛行士もラクだったんじゃないか?」
不二「不思議だよね。なんで医系を目指したんだろ」
手塚「俺だったらテニスプレイヤーになること以外
   考えられなかった」
不二「そういえば、姉さんからプレゼント大量に届くと
   思うけど……、手塚宅急便引き取ってくれない?」
手塚「別にかまわないが」
不二「ありがとう。去年と同じくネグリジェとかだったら
   やだな……。姉さんの趣味、ヘンだよ」



ちゃんちゃん。
由美子さんの趣味は私の趣味でもあります❤






会長様がフィアンセで♡ 感想

2016-02-29 07:10:30 | 少女コミックス
華夜さんの最新作『会長様がフィアンセで♡』4巻!
一昨日くらいに発売されました。
エロイなあ。。。
『ひとりじめ』同様、エロイのを売りにしているのかな?

会長がどうして小町を好きになったか書いてありました。一目惚れらしいです。じゃあなんで1巻でツンケンしていたんでしょう?
私は、男の娘・唯ちゃんが好きです。
唯ちゃんをもう1回男装させてー。
小町すごいですね、朔也以外の男は拒んでいてすごいです。



ちなみに今日はいい夢をみました。
中二で一番の友だちだった子は私のことを捨てたんですけど、その子が仲間割れして独りぼっちになって私のところに来るんです。

「前友だちだったよね? 一緒にいよ」
「――いやだ」

すごい形相で肌がひきつっていました(笑) ざまあみろ。
ちゃんと「いやだ」って言えたよ、わあい(*^▽^*)
私は相変わらずの一人狼でしたが、その子といるより何万倍もまし。
嬉しかったです。

ちなみに今日はうるう年ゆえの2月29日。
大好きな不二先輩の誕生日です!
あとで不二先輩の何かを書きますね!

軽井沢~友旅 3

2016-02-28 09:15:14 | 日記
幼馴染にゃんことの軽井沢旅行❤1日目



やっと行きたかった旧軽銀座にとうちゃーく!

有名な「浅野屋(ASANOYA)」のパン屋さん。さすがにここは営業していました。

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不二先輩の好きな「軽井沢レザン」w←REIREIさんの小説から。
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蜂蜜ソフトクリームにゆずシロップをかけたものを食べました。
美味しいなあ。

てかそのくらいしか、テイクアウトで食べられるおやつがない……。

行きたかったジェラート屋は冬季休業中だし。
ホットプリンもやってないし。

こんどは「中山のジャム」にはいって、こけもものジャムを買いました。あれ? 薔薇のジャムは? 店のおばさんに訊いてみたら、売ってないよ、とのこと。おかしいなあ。
「どこか、薔薇のジャムが売っている店知りませんか?」
「知らない」
――しかし! 中山のジャム屋から出たら、その向かいのジャム屋に売っておりました! 知らながっといてこんな近くにあるじゃん。

そのジャム屋さんは、プリンのジャム、とかも売っていました。
試食したら、カラメルソースが手袋の人差し指についてしまいました。あらあら。

ダマスクローズのジャムと国産小麦のクラッカーを買いました。たしか、870円だったかな?

それで、どこかで左に折れたら神社があって。抜けると違う道に出て。これが「水車の道」かなあ?――と思いつつ歩きましたが、私は水車も見かけなかったし、「ささやきの小径」の勝ちだな、と思いました(笑)
「水車の道」でなかったらごめんなさい。でも、標識も、人も、全然無し。分からないよー。


旧軽銀座終わり。
軽井沢本通りからプリンスホテルに戻ります。


軽井沢で結婚式挙げる人も多いのでしょうか?
ウェディングドレス屋さんが何軒も。

例えばこれ↓↓
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さてさて、軽井沢駅近くで美味しそうな喫茶店を見つけました。
「旦念亭」という、「水出しアイスコーヒー」で有名なところです。

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にゃんこはガイドブックに載っていたチョコレートケーキを、私はココナッツには目がないもんでココナッツアイスを食べました。ミルクティーを1つとって、二人で分け合いました。ココナッツアイス美味しい~~~。至福ですぅ。

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面白いパズルが2つ、各テーブルに用意されてありました。できませんでしたけどね!
旦念亭の中はこんな感じ。
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本物の火です。薪がくべてありました。薪の入れ替えもありました。

それから駅前のアウトレットを見ました。にゃんこはコーチの模様が裏地に入ったトレンチコートが欲しいと言っていましたが、模様が入ったものはなくて、がっかり諦めていました。

それで、ホテルに戻りました。
部屋でくつろぐこと約1時間。

夕食になっていろいろなところに電話して相場を聞いてみたらやべー高い。
ホテルのももってのほか。当たり前か。

それで、単品パスタで1000円代のイタリアンに行くことにしました。
初め、夜のささやきの小径に入ってしまったら、昼間と違ってゾッと怖くて。
灯りがついているところでそのイタリアンの場所を訊いたら、軽井沢本通りにあるようで、戻りました。

「お酒飲もうね♪♪」

と約束していたので、カクテルを注文したかったのですが、馬鹿っぽいお兄さんが、「どのようなカクテルでもお作りいたします」と言ってメニューを持ってきてくれない!
アルコール度低めの。と言ったら、幾つかお酒のボトルを持ってきてくれて、にゃんこはピーチリキュール、私はココナッツの酒にしました。
そしたら!
ココナッツにコーラいれやがった。
私はコーラ苦手なんだよー!!!!!
飲んでみたらまずい。不味すぎ。最低。
全然ココナッツの味がいきてない。サイパン旅行のときのカクテルのように、ココナッツにグァバジュースみたいのいれてくれたらよかったのに。
ちょっと口つけて、苦手なんですけど、と言ってみたら、「苦手なものを出してしまったのはこちらのミスですから、お作りなおします」と言っておいて、「やっぱだめみたいです」と言いやがる。

「どれにしますか?」

メニューを持ってきたときにはキレたね。

「どうしてそれを初めに提示しなかったんですか?!」

『梅酒』もあったし、梅酒がよかったよ、梅酒が。

「こ、これは見せない決まりなので……(あたふた)」
ああ? いま見せてるじゃん。

腹立ったので、いりません、と言って、会計ではカクテルの料金払わなくてその店を出ました。
あームカムカしたー。
コーラなんて乙女が軽井沢で飲むもんじゃねえだろ。
せめてコーヒーにしろ。

あーあ。ココナッツが台無し。

にゃんこは私の悪態をききながら苦笑していました(苦笑)

それなので、コンビニで「ほろよい」を二つ買ってホテルで飲むことにしました。
一緒に温泉に入りました。
そばかすのある外国人がいました。
にゃんこのドライヤーしてる姿が可愛かったです。
私、男だったらよかったなぁ。

ほろよいを私は一気飲みして、にゃんこに今書いている三つ子の六年生の話を聞かせました。
にゃんこは
「登場人物が把握できないー」
と言っていました(笑)

そしてにゃんこはのそのそベッドに上ったかと思うと寝てしまったので、私も寝ました。

1日目終わり❤
にゃんことのデートのような気分でした❤きゃあ(≧▽≦)



軽井沢~友旅 2

2016-02-27 10:39:49 | 日記
幼馴染にゃんこと軽井沢旅行❤つづき

私はREIREIさんの塚不二小説(2002年)を参考にして、旅行のプランを考えました\(^_^)/www
不二先輩の別荘に手塚と不二が二人で行くんですよ♪
まだ塚←不二の頃です。
夏の軽井沢に。

さてさて……。
旧軽銀座は人いきれでむせかえるほどかと思いきや、、、違うんですね。。。冬の軽井沢は。
先にも書きましたが、休業している店がほとんど! あージェラート食べたかったよー! ジェラートぉ!

軽井沢は新幹線しか止まらない駅のようでした。
2002年とちょっと違うのかな?
駅から出て……、景色はこう!

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おにぎりを一個ずつ新幹線で食べて、ちゃんとしたお昼ごはんは軽井沢で――と決めました。

まず、プリンスホテルに大きな荷物だけ預けて、軽井沢本通りに向かいました。
私たちが泊まったところはホテルイースト。
スキー場に一番近いところです。

堀辰雄(『風立ちぬ』)が恋人と歩いた道……ささやきの小径(こみち)と水車の道を是非、是非、通りたかったのですが……♪
よく分からなくて、人もいなくて、地図を見ながら、右に折れました。
うん、たぶん、ここが「ささやきの小径(こみち)」ってところに出ました!

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なんて綺麗なとこだろう!
別荘街とモミの木?アカシア?を通り過ぎていきました。

別荘に灯りはともっていなくて……。でも! ここのあたりに不二先輩の別荘があるのかな?――と思ったり、、、にゃんこと不思議に美しい所をふたりじめ❤――と思ったり、、、しました。
残念ながら、テニスコートがある別荘は見ませんでしたが(笑)


軽井沢本通りにまた出ました。

万平通りってとこには出ませんでした、たぶん。
でも、「本日休業」のお店や、シャッターが閉まったお店がいっぱいなのでした。

酢重正之商店の本店のレストランには人が珍しくいました(笑)
けど、みなとみらい支店のようなおにぎりメニューはなくて。

だからその隣の川上庵というおそば屋さんに入りました。
あー。中国人か台湾人かベトナム人かよく分かんないけどアジアの人々いっぱい。いっぱいよく分からない言語が飛び交ってました。
にゃんこは天ざる並、私はくるみだれというのをとりました。

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1200円。ただのざるそばで量が少ないのに、くるみだれだといってなんでそんなに高いの?
にゃんこのは1700円でした。まあ、海老がすごかったけど。


さてさて、酢重正之商店と川上庵があるところから、旧軽銀座。
明日書きますね。

軽井沢~友旅 1

2016-02-26 17:24:09 | 日記
幼馴染のにゃんこと25日26日と一泊二日で軽井沢に行ってきました。

一日目・・・ささやきの小径(こみち)を歩いて旧軽銀座を散策
二日目・・・スキー

しました。

明日、写真とともに軽井沢の旅をもっと詳しく書きますね(*´▽`*)


――――
それにしても。
なんで? プリンスホテルのスパが2万円。一番安くて7500円。お楽しみメニュー券で1000円割引になるといっても、誰がそんなもん、はいれるか!
スキーのリフト券高すぎ! 4500円くらいしたよ!?(そして私は根性なし故2回しか滑らなかったorz)
つまり、アウターとスキー(スノボ)とリフトで1万5000円。あ~~~~~もったいない!


軽井沢本通りの喫茶店やレストランは冬季(11月下旬~3月くらい)休業ばっかり。意味ないわー。冬も観光客いるよ? 観光客に失礼じゃない?
そしてやっている店は、物価高すぎ。
パキンパキン。
小枝を踏む音のように、書いてるとなんだかムカムカしてきた。

でも、にゃんこと仲良くいられてよかった❤
それだから本当によかった❤


――――
それではまた明日。

橙色★バスケットアレンジ

2016-02-22 17:50:22 | 高等遊民の習い事
今日は、プリザーブドフラワーを作ってきました。
プリザーブドフラワーだけでなく、アーティフィシャルフラワー(布でできた造花。茎は針金。)というものも初めて使ってみました。

完成品↓↓
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バスケットの片側だけに「サハラ」を入れ、「モス」でおおいました。
ガーベラ2本と薔薇3本はプリザです。
チューリップはアーティフィシャルフラワーです。

なかなか綺麗に出来ました!(ノ≧∀)ノわぁ~い


でも。お教室に置いてきてしまって、あとで取りに行きましたm(__)m
どこに飾ろう。玄関がいいかな?



ケイトの21

2016-02-21 19:36:38 | オリジナル小説
お待たせしました❤
感想お寄せください!
(ニーナ嬢はツンデレです。)
――――――


 ジルとケイトとショーンがお姫様のお屋敷に戻って、お屋敷は平穏を取り戻しました。
「ケイト、またね」
ショーンがそうにっこり微笑みました。
「う、うん……」
「ケイト、馬車のところまで見送っていけば? いいわよ」
お姫様――ニーナ嬢が不服そうに言います。ニーナ嬢はケイトのことが好きですからね。少し、やきもちをやいていらっしゃったのです。それに立て続けにいろんな出来事が起こっていくものですから、苛々していたのであります。
「は、はい!」
 ショーンが馬車に乗り込むまえ、二人はキスをしました。ケイトは初めての長いキスに息も詰まりそうなほどでした。
「もしかしたら、お城のひとたちが厳しくなって、ここにもう来られないかもしれない。でも、僕はケイトのものだから。だから安心して。手紙を書くよ」
「わ、分かった……」
最後に、
「ケイト、可愛い」
小さな口づけをして、ショーンは馬車に乗りました。
 馬車が見えなくなるまで、ケイトはお屋敷の門のところに立っていました。そっとジルが来て、ケイト、と名前を呼びました。
「ジル!」
「優しい彼氏ね。羨ましいわ」
「ジルには男の子の友だちはいなかったんですか?」
「昔ね、私、女騎士になりたくて旅に出たのよ。そしたら旅で知り合った男の方と仲良くなったわ。まあお屋敷に帰りながら話しましょ」
 どうしてジルは女騎士になる夢を諦めてしまったのだろう、とケイトは思いました。それを察したのか、ジルは懐かしそうに話し始めました。もう、夕暮れ時で、雁の群れが晩秋のオレンジ色の空に飛んでいました。
「私の母は公爵家の娘だったけれども、恋愛結婚をしたのよ。それで、家から勘当されたの。でも、ある日、男爵家だった父が麻薬に手を出してしまって。父は母が美しすぎるといつも言っていて。敵が多かったのね、たぶん。そのストレスのせいだと思うわ。麻薬がばれて父は捕まり、母は父のことを想うばかりでだんだんと痩せていき、私は一人娘だったから病弱になった母を看病しなければならなくなったのよ。彼はときどき薬草をもって私に会いに来てくれたけど、お城に勤めてお城の騎士として正式に働くことになってから縁は切れたわ」
「いま、お母様は?」
「父方の男爵家にお世話になっているわ。私も働いて稼がないといけなかったし。そして、ニーナお姫様は、私のはとこにあたるのよ」
「そうなんだすか……。ジルも恋愛結婚をしたい?」
「そうね。私も女だし、恋愛結婚をしたいわ。でもね……」
 つらそうな瞳から、ジルには忘れられない男性(ひと)がいるのだとケイトは察しました。もうこの話題は終わりにしたほうがよさそうです。
「あ!」
「うん?」
「さっきのアーサーっていう騎士さんからもらった薔薇は?」
「――――え……?」
ジルの顔が固まりました。
「ほら、薔薇の花束です。まるでマジシャンみたいでしたね、ふふ」
「――アーサー?」
「ん? そうどすけど」
「そ、そう名乗っていたの?!」
激しい問いつめに、ケイトはたじたじして、うなずきました。
「そう名乗ってたです」






河津桜

2016-02-21 17:53:52 | 日記

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河津桜の写真を撮りました。
そういえば、去年victorian maiden さんのお茶会に行ったとき、アリスの格好をした写真家を目指している女の子がいたなあ。

なんかこのごろロリータからほど遠くなって、axes の服ばかり着てるな……。

今日は暖かかったので、初めてレーシートレンチコートを着ました。
そして、酢重正之商店のみなとみらい店に父と母と行きました。

このごろのマイブームはお酒。
特に、高級梅酒が好きです。といってもなあ。四月までのお金があと1万円しかないという。