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ブラスカル

元マラソンランナーですが、今や加齢と故障でお散歩専門、ブラタモリっぽく街歩きをしています。

22年7月に読んだ本

2022-09-09 07:45:35 | 読書
7月は13冊。
夏の文庫本フェアがスタートしたので、まずは「新潮文庫の100冊」から3作、4冊。

◆チュベローズで待ってる AGE22・AGE32 (加藤シゲアキ)
前編のAGE22は、ホストのバイトをしながら就活浪人する光太の話。「チュベローズで待ってる」なんて思わせぶりなタイトルなのに意外と普通のエンタメ路線なのかなと思ったら、AGE32では一転近未来・お仕事小説に。様相を一変させ、前編の伏線を回収しつつ、意外な黒幕の登場でストーリーは予想の斜め上に展開、適度にダークで登場するガジェット等小物も魅力的、なかなかに楽しめました。

◆思い出トランプ (向田邦子)
結婚してある程度年数を経た夫、または妻の視点で書かれた短い短編が13話、結構ドロドロしています。妻が専業主婦だったり、夫がほぼ皆タバコを吸ってたり、時代を感じる描写も多かったんですが、、、「かわうそ」とか、怖いですねー。

◆ツナグ 想い人の心得 (辻村深月)
前作の映画の松坂桃李くんに脳内変換して読みましたが、年齢的に今回の方がイメージぴったり。前作からずいぶん時間がたってしまいましたが、嵐美砂も登場するなどつながるところはつながっていて、独特の世界観にすっと入ることができました。意外なところで「歴史研究の心得」が結構気に入ってます。歴史上の偉人の真実なんて、案外こんなものかもしれませんね。

カドブン22から2温。
◆注文の多い料理店(宮沢賢治)
読んだことがあると思ってたが、記憶しているのは表題作のみでした。都会から来た紳士ぶった狩猟家が山猫に食べられかかる、ユニークでかつ警鐘的な味わいのある表題作、他の作品も、素朴で懐かしい気持ちになれるものばかり。

◆兎の眼 (灰谷健次郎)
昭和40年代、高度成長期の阪神工業地帯のお話でしょうか。第二次世界大戦のひずみとかプロレタリアート文学とか、解説には鬱陶しいことが書いてありましたが、そんなことは抜きにして、小谷先生の教師としての成長物語でいいのではないでしょうか。日本は戦後の復興、高度成長、ジャパン・アズ・NO.1と言われた時代を経て、再び貧しくなりつつあります。このような本を刊行し続けて、かつカドブン2022にも選本してくれた出版社に感謝!

◆白鳥とコウモリ(東野圭吾)
東野さんのミステリー、文章がうまいなー、500ページ超も気にならず、すっと読めてしまいました。なにやら直木賞を取った「容疑者Xの献身」にも似た、ぐっとくるミステリーでした。白鳥とコウモリ、加害者と被害者、白石さんと倉木さん、お二人の未来に幸あれと祈らずにはいられません。

◆琥珀の夏(辻村深月)
安倍元首相の事件で再びカルト的なものに交換批判が集まってますが、中にいる人はとってもピュアに信念をつらぬいていたり、脱退して過去を隠していたり、批判に回ったり、いろいろですよね。長じて弁護士になった法子は少女の白骨死体が発見されたあの施設で行われた合宿に小学生の時に参加していた。その時の体験は彼女にとって決して悪いものではなかった。組織にいた当時の友達の弁護を通じて、封じ込まれていた当時の記憶が、当時の友達との関係が、徐々に解きほぐされていく。序盤はこういう展開になるとは思わず、結局一気読みでした。

◆すみれ荘ファミリア(凪良ゆう)
管理人代理の一悟と家族同様の3人が暮らすおんぼろアパートにひょんなことから芥と名乗る人物が居候することになった。彼をきっかけに、一見円満にみえたすみれ荘の住人や一悟を取り巻く人の仮面の下の顔、嘘や隠し事、ゆがんだ愛が徐々に明らかになっていく。本屋大賞作家・凪良ゆうさんらしい、毒たっぷりのお話。

◆掟上今日子の忍法帖(西尾維新)
シリーズ第14冊目、あれ、今日子さんがアメリカにいる?そういえば13冊目はどんな話だったのか、事務所のビルが破壊されたんだっけ?思い出せない。忘却探偵ならぬ読んでる自分が忘却してます。ずっとお付き合いしておりますが、徐々に読むモチベーションもテンションも落ちてきました。

◆ビブリア古書堂の事件手帖III ~扉子と虚ろな夢~ (三上延)
扉子さんも高校生ですか。今回は日本三大奇書「ドグラ・マグラ」、(私も2回読みましたが結局よくわかりませんでした。)ラスボス智恵子も登場して、まだまだ続きそうです。

◆別冊映画秘宝ウルトラマン研究読本 (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝)
映画「シン・ウルトラマン」を観た勢いで図書館で借りた。自分の子供の頃の夢の舞台裏では、当時の大人たちが子供たちに夢を届けるという夢に向かって頑張っていたんだなぁと。

◆ワカレ花(けんご)
けんごさんのことは全く知らずに、単に話題になっていたので読んでみた。なるほどこれは活字離れ気味の女子中高生向けかな。字も大きくて、2時間くらいでさらっと読みました。ピュアなラブストーリーでした。
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