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雷門助六の噺、「両国八景」

2014年09月12日 | 落語・民話

八代目雷門助六の噺、「両国八景」(りょうごくはっけい)


 

 かわるがわる色々なお顔をご覧に入れまして、さぞ御力落としのことでしょうが、これも何かの因縁とあきらめてご辛抱の程願っておきます。(助六の決まり文句)

 縄のれんの居酒屋で、醤油樽をイス代わりに、十五六の小僧を店番に酒を飲ませている。小僧を肴にもう一本もう一本と長っ尻の男・熊の為に、店を閉めることが出来なかった。そこに現れた兄貴分の虎が後引き上戸の熊を連れて帰ることになった。聞くと、湯の帰り道、フラフラッと店に入って一杯飲んで、ホッとしたら気が付いた。湯の帰りで銭の持ち合わせが無いので誰かマヌケが来るまでつないでいた。「マヌケまで言われたら世話が無い」と言いつつ、釣りは要らないよっと払っていると、「ちょっと待った。釣り銭分呑ませろ」。「さぁ、まっすぐ帰ろう」。

 賑やかな所に出た。そこは両国広小路。今日から川開きで花火も上がるから、人出も多い。

 「サァサァ、人間は病の器だよ。トロトロと眠ると高い所から落ちる夢を見る。全身にはビッショリと汗をかく、その様な時はご用心。ここに解剖図が掛けてある。これが人間の内臓で、上から肺臓、心臓、腎臓、肝臓、膵臓、大腸、小腸、盲腸、結腸、直腸、これを合わせて五臓六腑という。手前持ちたる五臓円(ごぞうえん)、これを飲めばスーッとして、気分爽快になり、どんな病気にも効く。いつもは20文だが、口開けのお客さんに限り10文だ。だれかお試しで、飲んでみる人は居ないか」、「お試しでここにくれ。旨いな。酒の肴になる。もう一回くれ」、兄貴分が慌てて引き離した。

 「陶器が割れたときは、焼き接ぎ屋に持って行くが、時間がかかる。ここにある早接ぎの粉があったら重宝する。まず、粉に水を一二滴垂らし良く練ると、下の板が着いてくる。この練った粉を割れた所にヘラで充分着けて、グッと押しつける。はみ出した所はヘラで柔らかいうちに取る。白い器で黒い線が入るのが嫌な人は、おまけに付ける金粉を刷毛に付けて塗ると綺麗になる。このまま冷やせば良いのだが、お急ぎの時は暖めるともっと早く乾いてくっつく。いつもは20文だが、今日は口開けのため10文だ。お試しの方はいないか。いないですよね」、酔った熊は「お試しに、ここにくれ。色は汚いがどんな味がするのか」。
 口に入れた熊さん、モグモグやっていたが、固まり始めて、慌てだしたがくっついてしまった。泣き声を聞きつけて、兄貴が来て、焼き接ぎ屋に水をもらい、ヘラで口の周りをこじり、上唇と下唇を持って上下に引くとやっと開いた。迷惑を掛けたと一袋買うと10文と安いので聞くと、
「普段は20文ですが、口開けは10文です」

 

 

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