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入船亭扇橋の噺、「鼻利き長兵衛」

2015年06月23日 | 落語・民話


入船亭扇橋の噺、「鼻利き長兵衛」(はなききちょうべい)によると。
 

 六さんと珍しく仲間3人揃ったので、一杯やるかと相談したが、今は飲めないと言う。本当は飲みたいのだが、身体のせいでも、禁酒したのでもない。町内に長兵衛が居て、鼻利きなのでどこで飲んでいても嗅ぎ付けて、席に押し掛けてくる。飲むだけならイイが、下品で酒が不味くなってしまう。それならと蔵の中で飲んでいると、やはり見付かり、風上なら臭わないだろうと団扇で扇ぎながら飲んだが、風邪を引いてしまった。
 なら、郊外の王子で飲むなら離れているから大丈夫だろうと言う事になった。

 それならと、六さんが三味線が弾ける横丁の清元の女師匠を迎えに行った。留めさん辰つぁんの前に、かかぁ孝行の甚兵衛さんが通りかかった。甚兵衛さんは奥さん自慢で、ある時美女が通るので綺麗だなと言うと、しげしげと見ていて、「人それぞれですが、家の女房の方が綺麗です」と言うぐらいの男であった。幇間がわりに連れて行くが、芸は出来ない、飲めば寝てしまうが、女房のノロケが面白いという。どこに行っていたかと聞けば、湯文字を買ってきたという。いくら女房孝行でも、それぐらいは女の仕事だと言うと、女房は臨月で辛そうにしているので、替わりに買ってきたという。でもまだ日があるので、お付き合いしたいが、女房の許しを得てくると言いながら、延々とノロケを言い始めた。

 3人組と師匠と甚兵衛さんの5人組で昼間っから王子に出かけた。
 女将に一言「鼻の頭が赤い長兵衛という男が来るかも知れないが、居ないと断ってくれ」と釘を差しておいた。

 ところが、十里四方はかぎ分けるという、長兵衛に嗅ぎ付けられてしまい、王子の座敷におしかけられてしまった。
 甚兵衛さんは昼酒が効いて横になっていた。田楽も酒も旨いからと、やっていると、お姉さんが上がってきて「鼻の頭の赤い方が来て、一辺は断ったのですが、甚兵衛さんの奥様が井戸端で転んで赤子が出てしまった。長屋は大騒動になって、俺が『嗅ぎ出してやる』と言って、ここに来た」との伝言。甚兵衛さんを起こし、その話をすると、気を失ってしまった。長兵衛が来たのは良かったのか悪かったのか複雑な心境であった。
 駆け出してきたという長兵衛はグイグイと酒を流し込んだ。甚兵衛さんの奥さんの事を聞くと全て嘘だと解った。ただ飲みたさに嘘を吐いたという。
「この田楽がいけない、ミソをつけてしまった」。そんな愚痴を言わないで、
「長兵衛が来たんだ、心配する事はない。この店だって益々長兵衛(商売)繁盛」。

 

     

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