飛行機が墜落しそうになった。パラシュートがあるのだが誰も飛び降りようとしない。
そこで船長は、一人一人にこう声をかけた。
織田信長には「第六天魔王様、あなた様の勇気をお見せください!」といった。
信長は笑いながら飛び降りた。
徳川家康には「もうすぐ天ぷらの雨が降るそうですよ」と言った。
家康はニヤニヤしながら飛び降りた。
羽柴秀吉には「この飛行機には勝家が乗っていますよ!」と言った。
秀吉は慌てて飛び降りた。
上杉謙信には「仁義で有名な劉備殿は即座に飛び降りましたよ」と言った。
謙信に迷うものはなかった。
島津義弘には「徳川に島津の強さを見せつけるのです」と言った。
義弘は叫びながら飛び降りた。
真田幸村には「落ちて死んでも地蔵が迎えに来ますよ」と言った。
幸村は首を傾げながら飛び降りた。
大友宗麟には「キリストの加護がありますよ」と言った。
宗麟はオラショを唱えながら飛び降りた。
山中鹿之助には「七難八苦はどうしたんです?」と言った。
鹿之助はちょっとしょんぼりしながら飛び降りた。
明智光秀には「キンカン!」と叫んだ。信長と思い、条件反射で彼は飛び降りた。
最後に残った北条氏政は、座っていた部分に穴があき、ひとりでに落ちていった。