どシリアスなマヌケの日常

毎日毎日、ストーリー漫画を描き、残りは妄想.,いや構想の日々の日記。

漫画家という職業〜鳥山明先生逝去〜

2024-03-13 11:59:00 | 日記
漫画家…お金がいっぱい稼げる仕事。生まれつき才能があって羨ましいって思っている人もいる仕事。

デビューするまではワンオペで作品を描げ上げなければならない仕事。

あの作業の過酷さを漫画を描いたことがない人は知らない。

一枚絵ではない。たくさんのコマを割って、人物、背景、効果、仕上げまでの細く長い工程…作画の前のストーリー作りには、たくさんの知識が必要で、漫画を描く人の殆どが膨大な資料として様々なジャンルの本を読む。作画の勉強で映画も見る。

一枚絵が描ける人が100人いたら、ストーリー漫画を描ける人は、その内の1人。

ストーリー漫画を描ける人が100人いたら、プロになれるのは、その内の1人。

その1人が10年後にプロでいられる確率は100分の1。。。もっと低い。1000分の1かも。

そんな世界である。


プロになったら、アスシタントを雇わなければならない。1人ではでは月間連載もできない。

今はデビュー時の原稿料が1ページ1万円だと言われている。

今は、デジタルで作画するので初期設備投資にかなりのお金がかかる。みんな自腹。

一言で言うと単行本が出て、やっと食べていける…


漫画家は、漫画が好きで好きでたまらない人がなる、なれる職業なのだ。

連載で事務所から2年間殆ど出られなかったなんて言う話も珍しくない。

鳥山先生の絵を見ていると、漫画が好きで好きで死ぬほど好きで、もっと描きたかったんだろうなぁと思う。

漫画家は「先生」と呼ばれても、自分の作品をいじくり回されても異議申し立てもできない立場でもある。

芦原妃名子先生の騒動はご存知ですよね。


私の知人の子が、ジャンプでデビューを目指して踠いている。

26歳。人生を漫画を描くことに捧げて、職歴はない。アルバイト生活8年目。持ち込みは15歳からで、すでに10年超えている。2年前、漫画賞の佳作は受賞したが、未だデビューできない。
親御さんは「諦めて仕事につきなさい。」と言っている。

その人にとって、一度しかない人生の尊い時間を捧げる相手が漫画なのだ。
今は、どんなに嫌な顔をしている家族も、売れれば、お金になれば、態度は変わる。

鳥山先生は、兆の単位の利益を出した。

描き手はね、お金じゃないんだ。有名になりたいとか、お金が欲しいとか考える暇があったら、その瞬間、既に描いている。

鳥山先生。
天国でたくさん漫画を描けますね。
もう、締切はないので、ずっと描き続けてください。